Dec 14, 2023

時の移ろい

a1

広場では少しだけ
時が経っていた。


a2

そこに水溜りがあるよ。
おっと。

踏んでも大丈夫ですよ、
これ偽物ですから。


a3

ドロレスさん、随分
あったかそうなの着てますね。
そんな服、倉庫にあったかなあ。
とドルフィンのマスターが訊いている。

そこのピエールさんに借りたんです。
去年のクリスマスのコンテストで、
この服で、優勝したって言ってましたよ。
ああ、あの時の。
ドイツ軍の山岳猟兵の軍装でしたか。


a4

マンゴー亭では、
崖の道の散歩から帰ったアンジーとジムが、
肉まんを食べていた。

紅葉綺麗でしたか。


a5

うん、これ広場に落ちていた枝なんだ。
あれ、
今日はアンナはいないの?
ええ、ちょっとサラの家に。


a6

ペンギン前のスペースでは、
散歩帰りの探偵とエリスが
コーヒーを飲んでいた。

散歩に出かけてる間に
部屋を片付けるって言ってたけど、
どうなってるかな。

ああ、仮想現実体験装置、
運び出してたみたいですよ。
とバグが言った。


a7

はるなはコートを脱いで、
仕事に戻る支度をしている。

かなちゃん、どうしたの?
アンナ先輩と一緒に、
サラたちの部屋に行ったよ。
私は仕事なので。

はるなは真面目なのねー。


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サラたちの部屋には、
アンナたちがやってきた。

サラ、元気?


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みなさん。こちらは、
中野佳奈君、私の後輩よ。
サラは知ってるわね。



解説)
少しだけ時間が経っています。
Posted at 20:27 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Nov 14, 2023

秋の夕暮れのあれこれ

a1

バーボンハウスのガレージでは
ナディアとイリスが話していた。


a2

イリスはお母さんの写真持ってないの?


a3

いつも財布に入れてたんだけど、
空襲でシェルに潜り込んだ時、
バッグから財布取り出すの忘れちゃって、
研究施設も居住地区も
空襲で全壊しちゃったみたいだから、
一枚も残っていない。


a4

その時、ツナが隣室からやってきた。

ミューが
アリスさんの写真データを転送してくれたよ。
プリントアウトして持ってきた。
翠っていう人が撮影してくれたんだって。


a5

これがアリスさん。あなたにそっくりね。


a6

そうそう、いつもこんなふうに、
口を半開きにして、
じっと人を覗き込むような顔するのが癖だった。
おかあさん、懐かしいなあ。


a8

隣室では、舞子が部屋に持ち込んだ機械を、
レイチェルとドロレスが観察している。

これはなあに?

倉庫で見かけたのを思い出して
ここに運んできたの。
これは戦時中に使われた捕虜の尋問用の機械。
脳に特殊な刺激を与えて機密情報を採取するのに使われた。


a9

ブラウンっていう人、
記憶をなくしているんでしょう。
これを使えば、何か思い出せるかもしれないと思って。
と舞子はいった。

ふーん。強制的に自白させる機械か。

何かの精神的なショックを受けて防衛本能が働いて、
記憶を失った状態でも、回復させることができるはず。

でも脳には相当負担がかかるんでしょう。
本人の同意が必要ね。


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家の外は夕暮れで、
ブラウンがミトラと話していた。


a92

外で寝るのは久しぶりだなあ。

私はいつもここで空を眺めたり、
瞑想したりして過ごします。
雨は滅多に降らないし、
空は時空の歪みに覆われていて、
いつものっぺりした青空ですから。

たまに薄雲が湧き立っては消えるのを
ずっと観ているのは、
世界の本質に触れるようで、
いいものよ。

ミトラは哲学者みたいだね。


a93

ところで、ブラウンさんは本当に
過去のことを覚えていないの?
え?

何か秘密にしたいことでもあるんじゃないかって。
うーん。本当に思い出せないんだよ。
話によると転送装置みたいなものを使って、
過去の世界から来たのは確からしいけど、
前世はそうだったって言われたみたいな感じでさ。
思い出したいのは山々なんだけど。



解説)
今回もあれこれと。
アリスの写真は過去画像の再掲です。
Posted at 20:22 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Oct 14, 2023

広場での再会 そのなな

a1

この双眼鏡はよく見えるなあ。
さすがドイツ製だね。
と政府の要人は喜んでいる。

猿の国の人がいるよ。
挨拶しないと。
あれはコスプレですよ。



a2

要人の使っている双眼鏡は、
アンジーから連絡を受けた、
エルヴィン・ロンメルが貸してくれたものだった。

わざわざ遠い世界からの
運搬役どうもありがとう。
いえいえ。どういたしまして。
町に来るのは楽しいですから。


a3

すごいコスプレですね。
とシークレットサービスが驚いている。
これ私の普段着なんですよ。


a4

階下のマンゴー亭では、
店の主人で調理人の丹下健太が、
珍しく店頭に出てアンナと話していた。


a5

うちのチンパンジーのパンジーがいないんだ。
いつも調理場で大人しくしてるんだけど。

さっき広場の方に走って行きましたよ。


a6

広場では、猿の惑星のコスプレをした人と、
クロが話していた。

去年もお見かけしましたね。
その姿一度見たら忘れないから
覚えてるわよ。


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パンジーはゴリラを見て
遊んでもらおうと走ってきたのだが、
話に夢中で相手にしてもらえないので。


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すずたちのコスプレ姿に
寄っていった。


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池谷圭は驚いている。


a91

圭は体勢を崩してしまった。
あー。


a92

なんだあれは。
アンジーは、あらら。
と言っている。



解説)
ちょっとしたハプニングが
起きたりしたようです
Posted at 23:20 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Sep 14, 2023

その後のその後

a1

サラは探偵事務所に
電流計を届けに行った。


a2

どうもありがとう。
ドルフィンの皆さん元気だった?
と言われている。

ええ、そういえば、
ハーレーが戻ってきたって言って、
ルビーたち騒いでました。


a3

え、本当。
それは会いに行かなくちゃ。
と鷲尾翠は言った。


a4

翠が広場に行くと、
マンゴー亭にルビーやアイスたちがいて、
正面にハーレーがいるのが見えた。


a5

ハーレー、お久しぶり。
翠ね。懐かしいね。


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CGのメンバー集めて、
歓迎会でもやらない?
とアイスが言っている。


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マヤやスーザンは、
ハーレーのこと知らないし、
紹介を兼ねて。
そうだね。何かにかこつけて
飲むのはいいね。
じゃあ、またデジャで貸切で。
とルビーが言った。


a8

隣の広場では、
相変わらずバービーたちが
立ち話をしていた。


a9

このライフジャケット、
着ちゃっていいんですか?
映画「バービー」で
君の仕事はビーチだって言ってたから、
似合うんじゃないかと思ってね。
ライフセーバーみたいで
格好いいですね。


a91

偶然というか、都合よくというか、
通りがかった公園管理人のソローが、
会話に加わっている。

まだ暑い日が続いてるけど、
もう秋だから早めに泳ぎたいなあ。
ビニールプールならすぐ作れますよ。
などと話が弾んでいる。



解説)
また思いつきで
事態が動いていきそうです。
Posted at 20:24 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 14, 2023

大型生物の謎

b1

ツナとナディアは
倉庫から大きなモニターのついた
機械を部屋に運んできた。

なに始めるのかな?
とレイチェルが言っている。



b2

これは見ての通りの大型モニター。
舞子のボディを回収して帰る際に、
ヒゾッコにはしばらく現場上空に留まってもらったの。
その時、空中から撮影した画像を検証するのよ。


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部屋の隅の壁際にぶら下がっていたヒゾッコが
飛び立って器用に着地すると、
モニターの置かれたテーブルに飛び移った。


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モニターにはヒゾッコから転送された画像が
映し出されている。

これはあの森の獣道の出口付近ね。
大型の爬虫類のようなものがいる。
とナディアが言った。


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これは別の種類みたい。
というか、これドラゴンじゃないの?


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これはまた奇怪な生物。
直立二足歩行しているよ。


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もしかして、と思ったんだけど、
今の画像の中には私の相棒だったドラゴン、
ビッグヘッドはいなかった。
と残念そうに舞子が言った。
森に出かけたまま私が帰らないので、
今頃探していると思うんだけど。


b8

みんな初めて見る生物ばかりだったね。

前から、あの森にはブラッキーやカブトムシみたいに
巨大化した昆虫が生息しているのはわかっていたけど、
この前、ソーダが森で大きな卵の殻を
見つけてきたでしょう。
北のエリアにいた爬虫類が、
森に進出して巨大化しているのかもしれない。
とツナが言った。


b9

私は西のエリアに住んでいるけど、
そういえば、このドーラも北の方の広野で見つけたの。
ドーラは食料になるナーガラと戦っていた。
まだ小さくて負けそうだったから手助けして、
傷を手当てしてあげたら、私に懐いちゃって。
ドーラは、ダーダーと言った。

私のいた地域では
大型化したカメやトカゲやサソリは
よく見かけました。
最終戦争で時空の歪みが生じて以来、
なにが起きても不思議じゃなくなってますね。
と舞子が言った。


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最近は特にね。とツナが言った。
北の森に留まってくれればいいけど、
異形の生物の発生は新たな危機かもしれない。

ツナはレイチェルたちに向かって言った。
あなたたちによれば、
この世界はあなたたちの未来世界で
しかも仮想現実なんでしょう。
過去の世界から、あなたたちが来たことと
関係があるのかな。


b92

設定しているのはシステムだから
関係はありそうだけど、
これから生起する出来事を、
システムがどこまでコントロールしてるのかは謎ね。
とレイチェルが言った。

ツナは、私たちが来るのを予言した
アンっていう記録装置があるって言ってたでしょ。
その装置に聞けば、何かわかるんじゃないかしら。



解説)
前回一件落着で、
現在のエピソードに戻るところ、
先が気になって仮想世界の
エピソードを続けることに。
Posted at 20:27 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jul 14, 2023

広場であれこれ

a1

広場は今日も
そこそこの賑わい。


a2

毎日暑いですね。
あらかわいい。
入間ルイちゃんていうの。


a3

ルイはスイカを欲しがっている。


a4

トマトみんな沈んでいるね。
きっと実が締まってるんだよ。


a5

事務所が実験で立て込んでいるので、
エリスは町の広場が見たいという
ウェルズに付き合って
散歩がてら出掛けてきた。


a6

随分賑やかなところですね。
毎日歌声が絶えないのよ。


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ウェルズは直売店の前で
足を止めた。
おや、この実は。


a8

これはトロの実と言います。
見た目は大きな桃のようですが、
私が品種改良して作った
トロピカルなフルーツです。
味は。


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こくととろみがあるんだろう。
え、そうなんですが、
ご存じで?
うん。そっくり同じものを
別の世界で食べたことがあるよ。
そんなはずは。


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ベーカリーのテーブル席では、
やはり事務所に帰れずにいた翠が、
ルビーから声をかけられていた。
翠、暇だったら、ちょっと手を貸して。

サラたちの部屋に
アイスが警護に行ってるんだけど、
これ届けて欲しいの。


a92

そろそろジゾックスの残党が現れるはず。
今おとり作戦を遂行中でなので、
あなたも用心してね。

リボルバーも必要なんですか。
相手が相手だからね。


解説)
話がいろいろですが
それぞれに進んでいます。
Posted at 20:25 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jun 14, 2023

ドールショーのこと

c0

ジェニーがてるてる坊主を
吊っていると、たまきが
ドールショーから帰ってきた。


c1

随分色々あるのね。
ほとんど、ドルフィンで、
頼まれたものなのよ。


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これは風鈴。
うちには一年中吊ってあるのに。
綺麗だったから、サラたちの部屋に
どうかなって思って。


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リカちゃん用メガネに、
男性用の靴二足か。
それとノートが2冊。
どれもドルフィンで頼まれた実用品ね。


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それと、このアイス。
大きくてとても長持ちするんだ。
一人だけずる。


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ちゃんとお土産に
みんなの分も買ったのよ。


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モモコが袋の中の
大きな箱を開けると、
アイスクリームのセットが入っていた。


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これは美味しそう。


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ちょうど4人分なのね。


解説)
6月11日に浜松町産業貿易センタービルで
開催されたドールショー69に
行ってきました。
ソフトクリームのセットは、
箱入りのキーチェーンで、
秋葉原のアゾンのガチャで。
Posted at 20:32 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

May 14, 2023

海賊ブーム そのなな

c1

エルマがサングラスを外している。


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自分に似た顔立ちの女性を見つけたレイチェルは、
思わず近くに確かめに行った。


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お二人とも
女優のスカーレット・ヨハンソンに、
よく似ておいでですね。
とボニーが言った。


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なんというか。


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かんというか。
甲乙つけ難い。


c6

その時、怪しい雰囲気の
海賊コートの男が広場にやってきた。
どうやらこのまちの住人ではないようだ。


c7

右足は義足のようで。


c8

右手の義手にはフックが付いている。


c9

右目には黒い眼帯をしている。


c91

あの人相当な海賊マニアだわ。
あの帽子、ワカメが貼り付いてるよ。
こだわりだね。



解説)
新たな展開なのか。
Posted at 22:02 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Apr 14, 2023

観葉植物のこと そのに

a1

でもね。
たまにドルフィンの倉庫に、
リアルな観葉植物が入荷することがあって。


a2

ラカンマキやサボテンを飾っていたことも
あったのよ。


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一昨年の暮れには、広場で、
ガラスの仕切りの中に、
並べていたりもした。

あ、それ覚えてる。
その頃には私、もうカメラに凝っていて、
観葉植物の立体写真を撮ろうとしたんだ。
結局撮らなかったんだけど。
とエトナが言った。


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こういうリアルな観葉植物って、
若葉をつけたり小さな花が咲くと
すごく楽しいけど。


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ハナキリンみたいに、
どんどん大きくなっちゃうのも
あるのよね。


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あのガジュマル、どうなったのかなあ。


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広場の植え込みに移されて、
大きくなりすぎて、撤去されたやつね。
あれから、どうなったのかしら。


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その頃、ジェーンの暮らす家の
キッチンの窓際で
ガジュマルはさらに生長していた。


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今年も若葉を芽吹いたようだ。


解説)
今回も過去画像の再掲です。
順に、
2015年2月1日「ガーデニング」
2021年12月21日「観葉植物と立体写真」
2015年2月20日「ハナキリンの花など」
2021年1月26日「ガジュマルの鉢植え」
2021年4月4日「事務所の同居人」
からピックアップしました。

時々ミニ観葉植物を情景セットに使うのは、
撮影を始めた頃からの遊びです。
常設の情景セットに配置しておくと、
何かとコンディションが気になるので、
撮影意欲の向上にいいのかもしれません(^ ^)。
Posted at 20:23 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 14, 2023

踊りの記憶

a1

探偵事務所で取材を終えた
ケントと撮影担当のエトナは
広場に戻ってきた。


a2

最近、猫が増えた気がするなあ。
おや、あの猫は?


a3

招き猫のポーズを
とっているように見える。


a4

偶然よね。
とエトナは思っている。


a5

相変わらず
旅芸人たちは歌を歌っていた。


a6

やあ。
ケントさん。
取材の方は順調ですか。
とルビーが聞いている。


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おかげさまで、
みなさん協力的で、
町の歴史や郊外の様子について、
色々わかりました。


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それにしても
こうして広場で
一日中音楽が聴けるのはいいですね。
騒音の苦情もないようですし。
この界隈の人はみんな歌やおどりが好きなんです。
たまにですが、
うかれ騒いで手に負えなくなることもありますよ。


a9

とくに、春節の頃や


a91

お花見の頃などに。

それは楽しそうですなあ。
そういうこの町の文化的なことも
取材しようかな。
文化的ですか。



解説)
今回は踊りのシーンの画像の再掲です。
2012年1月27日「春のおどり そのいち」
2013年3月26日「桜の季節 そのさん」
よりピックアップ。

だんだん再掲画像シリーズも
思いつきのテーマが浮かばなくなってきました。
Posted at 20:23 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Feb 14, 2023

操り人形のことなど

b1

広場には、
修理した操り人形を持って
サラたちがやってきていた。


b2

ケントはベーカリーのスタッフにも
お土産を渡している。


b3

お土産はやはり
フルーツポンチの大瓶だった。


b4

アーキハバラって、
ワシントンD.Cの近くにあるんですか。
そうでもないんですが、
本社の近くなので、たまに行くんです。
と言っている。


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旅芸人はサラの修理した
操り人形を手にしていた。


b6

なかなか思い通りに
動かないようだ。


b7

メルティは人形の動きを近くで見られて
喜んでいる。
エヴァはカウボーイに話しかけていた。

あなた見てると、
なぜかザンクローネのことを
思い出しちゃうの。
小さいけれど英雄なのよ。
知らないなあ。


b8

そこにハリーがやってきた。
なんと、これは懐かしい。
その人形、まだ倉庫にしまってあったのか。
それは10年以上前に、
ドルフィン工房で作られたものだよ。
と言っている。


b9

ハリーが操作すると、
人形は生き生きと踊り始めた。
すずは喜んでいる。

すごいなあ。それって魔法ですか。
魔法は使っていないよ。
昔、この人形を使って、
ちょっと大道芸を
やったことがあるんだ。
とハリーは言った。


解説)
ハリーが言っているように、
この操り人形がドルフィンで作られたのは、
2009年のことで、
2009年3月15日「研究所の犬」で初登場。
2009年3月17日「マリオネット」で、
ハリーが人形を操っている画像が見られます。

また、ハリーが「大道芸」と言っているのは、
2012年3月22日の「貴族と使用人 その12」
のワンシーンのことです。
「貴族と使用人」シリーズ(2012年2月22日~4月6日)は、
町民が集まって制作撮影を初めて、
途中で中断してしまった未完のドラマですが、
当時ヴァンパイアだったハリーも
特別出演していたのでした。

この人形、先日段ボール箱の
隅にあったのを見つけて、
ほぼ10年ぶりに再利用してみたのでした。
Posted at 20:24 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jan 14, 2023

会話のはじまり

a1

約束の時間になったので
バグたちは魔術劇場の前にいった。


a2

お待ちしておりました。
とエヴァに言われている。


a3

急な話だったので、
マンゴー亭から飲茶を
取り寄せちゃった。
ここの肉まんすごく美味しいわよ。
とヴィヴィアンが言った。


a4

あ、紹介するわね。
隣にいるのがマーリン。
私の実の父です。


a5

その隣にいるのがハリー。
私の養父で、超常現象の研究家だけど、
今や世界中を巡回してる魔術劇場の
魔法使いとしての方が有名ね。

二人は口々に
どうぞよろしくと言った。


a61

管理局に勤める
バグと伊良未来です。
私のことはミラと呼んでください。


a7

管理局って
ひそこから聞いてるけど、
いつも要領を得ないで、
どういう組織なのか今ひとつわからない。


a8

主に魔術や特に異世界間に生じる問題を
管理している組織です。
本部はこの世界では「迷いの森」と
呼ばれている地域にあって、
私たちもそこから
引っ越して来ましたが、
正確には私たちはまた別の世界の住人で、
うえからの委託をうけて
この仕事をしているだけなんです。
だから組織の全体像は
私たちにもわからない。
派遣コウモリのひそこが知らないのは当然ね。


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異世界を生じさせる魔術について
管理するということですかな。
先頃、一つ作ったばかりですが。


a91

やはりあれがそうでしたか。
どんな世界も泡のように生まれて
消えていきます。
異世界が生まれること自体について、
私たちは関与しません。
事情はさまざまで、
起こるべくして起こることも多い。
ただその結果生じる変化について、
少しだけ慎重になってほしいというのが、
管理局の意向で、そのために、
注意を促すというのが私たちの仕事なのです。

扉が開かれると、向こうから、
やってくるものは選べないですからね。
あ、この肉まん美味しいですね。
とミラが言った。



解説)
会話は続いているようです。
Posted at 20:24 in n/a | WriteBacks (0) | Edit
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