Jan 15, 2007
年賀状
年賀状の不着のことで郵便局に電話する。松岡政則の詩集「草の人」(思潮社)を読む。
そのあと喫茶店で藤沢周平の作品集「又蔵の火」(文春文庫)を読み、読み終わる。
作品集の中の「割れた月」は凄いと思った。こころをつかまれる描写があり、「藤沢周平はいいなあ」と思ったあとに、主人公といっしょに冷たい谷底にひきずっていかれる。島帰りの鶴吉はやっと暖かい居場所を手に入れたと思ったら、女房、家族のことを案じつつ殺されるのである。
藤沢周平の「あとがき」が付いており、この「又蔵の火」は昭和49年にでた2番目の作品集である。解説には「初期の作品集」(常盤新平)とある。この暗い小説から「読む人に勇気や生きる知恵をあたえたり、快活で明るい世界をひらいてみせる小説」へと移行していく、選択することには藤沢周平のドラマがあるんだろうなと、思わずにはいられない小説集だった。
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