Mar 02, 2006
「吉本隆明の東京」
石関善治郎の「吉本隆明の東京」(作品社)読み終わる。吉本隆明というひとは、ぼくが思っていたよりも「現実的」で、「世の中にはいって生きているひと」であることが分かり、衝撃を受けた。「生き方」を観念主義的にとらえていると恐ろしいことになるのだと思った。
石関善治郎が自分でファンだと書いているように、吉本隆明に親愛の情を持っている人の書いたものだけれど、吉本隆明の住んだ土地を、新佃島から、上千葉、駒込、田端、千駄木などなど辿り、暮らした三軒長屋、アパート、借家、持ち家などの記録、周囲の様子などを丹念に調べたものを読んでいると、吉本隆明像が記述のたんたんとした歩みに伴い組みなおされていくような思いがしてくる。吉本隆明に強い影響を受けた者への、読者への解毒剤のような力を持っていると思う。
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