昨日9編読んで、今日残りの15編と、南原さんが一緒に送って下さった詩誌「SPACE」76号に載っていた「ヒポクラテスの肖像」を読んだ。一応南原充士さんの詩の姿に触れることが出来た。南原充士という詩人は、自分を取り巻く現実に関心を抱いていて、豊富な知識と問題意識を持って生活している。その意識が発動されたところに詩が生まれてくるようだ。この詩集が横組みで組まれているというのも、詩についての問題意識の表れと言える。
『笑顔の法則』というタイトルも、「笑いが遺伝子を活性化するという学説」という言葉がある「{笑顔も法則}。とは・・・?」という詩から考えると、死と笑いを向き合わせるという問題意識によるようだ。多くの詩が社会や人生の問題を語る言葉で語られた末に、つき合っている女性とのことに話が落ちるところに笑いが生まれてくるように仕組まれている。
一つの例として、
「{女心と秋の空、とか}古くさい言葉しか・・・」という詩です。
異常気象? 真夏日が何十日? 台風襲来数の増加? エルニーニヨ?
科学者が丹念に観測し 集めて 解析し 提出してくれる グラフ(□)
ふむふむ。二酸化炭素の排出量がどんどん増えて 平均気温がぐんぐん
上がっている。地球温暖化?「このままだと大変なことになりますよ!」
なにげなくテレビの天気予報に眼がゆく。高気圧と低気圧。雲の状況。
3時間ごとの天気の移り変わり。見慣れた気象予報士の明快な説明。
おやおやまた台風か? 土砂崩れで倒壊した家屋の下敷きになって死亡した
家族の告別式の様子が視界の端をかすめる。出勤時間のあわただしい時間。
どんなに科学が発達しても わからないことはなくならない。不可解な海に浮かんで溺れないようにいずこかへと進んでいく不確かさに耐える感情操作!
大量虐殺やテロ。怨恨による殺人。細菌テロ。正気と狂気の危うい境目。
大雨洪水警報。濁流に押し流される多くの民家。生き埋めになった犠牲者。
『台風一過』。『雨降って地固まる』。『待てば海路の日和あり』。
昨夜の暴風雨が嘘のように晴れわたった空。じっと首をすくめて台風が過ぎ去ってゆくのを待っていた。そうだ! どんなに遠い外国であっても こころが通じ合えるひとがいれば 行こう!空港からタクシーを飛ばして・・・。
{女心と秋の空・・・}などと 古臭い言葉しか思いつかないが・・・
抱きしめ方は 常に 最新のテクニックを駆使して・・・???
詩誌「SPACE」76号に載っていた「ヒポクラテスの肖像」は縦書きで印刷されていた。内容は、病名が分からない病気で入院している少年が、検査を受けた後、病院の案内板に、様々な診療科があるのを見て、日本で初めて描かれた石川大浪の「ヒポクラテスの肖像」を思い出して、ヒポクラテスに戻って医学について思う、その思いが語られるという散文詩だった。
石川大浪の「ヒポクラテスの肖像」は
http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/search.php?cndbn=%90%CE%90%EC+%91%E5%98Q
にある。
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