アーカイブ: 2009年7月

2009/07/31

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詩の歳時記ー304 「蝉」

夕蝉や久女の墓のまだ火照る        榑沼けい一

あつく生きたおんななり
「久女之墓」は虚子の文字なり
分骨されて 父母のそばにちいさく眠る
夕暮れてまだ哀しく火照る墓石に
夕蝉鳴きやまず

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2009/07/29

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詩の歳時記ー303 「柿の花」

百年は死者にみじかし柿の花    藺草(いぐさ)慶子      

桃栗三年柿八年
死者は百年経っても
思い出をたわわに実らせて
たくさんの物語を伝え続ける
雨 雪 光 雲 風 天使にもなって

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2009/07/26

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詩の歳時記ー302 「夏の児」

さかなけものひとは二本足夏の児よ        高田昭子

あたたかな海の魚の時間を抜けて
泣きながら地上に産みおとされた児よ
太古の時間を経て
四足移動から二足歩行まで
ヒト科の永い歴史を一足飛びに駆け抜けたね

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2009/07/23

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詩の歳時記ー301 「大暑」

胎の子が逆さにねむり大暑なり         中山純子

二つのいのち眠る
熟れる夏の夜 
暗い海のなかに季節はめぐるのか
分ち難いいのちの釣瓶は
人間が魚だった時間に届いている

2009/07/21

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詩の歳時記ー300 「大暑」

兎も片耳垂るる大暑かな     芥川龍之介

「あ・つ・い・で・す・ね」
夏の風が長い耳に囁く
「?」
暑さに垂れた耳の右側を立てる
左側は立たない

2009/07/15

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詩の歳時記ー299 「花火」


  (photo by Denden)

咲ききって音のしたがふ遠花火      土生重次

振りかえっても もう遅い
追いつけないものもあった
あなたが気付かないこともあった
生きていることが
耳に流れ続ける音楽であればいいのに

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2009/07/09

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詩の歳時記ー298 「百合」

たくさんの百合添えて死を頂戴す          正木ゆう子

柩のなかの母は
次第に花に埋もれてゆきます
母が生涯に見た花の数には及ばずとも
冷たい頬 額 組んだ手
あなたの死は紛れもない死となる

2009/07/07

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詩の歳時記ー297 「百合」

風葬のきりぎしに咲く鉄砲百合          山城青尚

切り岸に身を横たえて
天使たちに訊ねたい
死はやさしく訪れるものか
あるいは痛みを伴う苦しみか
百合の強い香りする風に吹かれて

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2009/07/03

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詩の歳時記ー296 「深緑」

    

深緑やゲロンチョン森産声す           高田昭子

どのくらいの時が過ぎたのだろうか
我が母が若き母となり
一人の赤子が
泣きながらこの世に産まれてから
ゲロンチョンとなる日まで

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