Minami-hatoba_1(Shirouyasu_Suzuki)

2010-08-14

久し振りに劇団「快快(faifai)」の公演を見に行った。

 13日の夜、多摩美の加納豊美さんに誘われて、長畑さんの自動車に同乗して、池袋の東京芸術劇場に行き、その小ホール1で「東京芸術劇場プロデュース・日タイ共同制作『スパイシー サワー アンド スウィート Spicy,Sour,and Sweet』を見た。「快快(faifai)」とタイの「B-Floor」の合同公演ということで、B-Floorの新作『Flu O Less Sense』と快快(faifai)+B-Floorの『どこでもdoor』が上演された。小指値から始まった「快快(faifai)」が国際交流の上演をするようになったかと思うと感慨があった。
 最初に上演された『Flu O Less Sense』はタイの赤シャツを着た人々の街頭デモと政治家たちの写真をふんだんに使って、その前でプラスティックの皿を数十枚使ったパフォーマンスが男女数名の俳優によって演じられるものだった。タイの政治状況には無知なわたしにはそのパフォーマンスの意味合いが理解できなかった。そろって身体を動かす快感はあった。
 50分ほどでそれが終わって、休憩時間になって、壁にタイのチュラロンコン大学の教室のライブ映像が映され、演出の篠田さんがその教室の一人に話しかけて、客席の人の質問を送ったりしていたが、それもよく分からなかった。遙かな空間を越えて同じ時間を共有しているという実感がないのが残念だった。
 それから快快(faifai)+B-Floorの『どこでもdoor』の上演となった。小ホールの両脇に客席があって、真ん中が演じる場所になっていて、その隅にやや大きめのピンクの両方に開くドアが置かれて、そのドアから演技者が出たり入ったりするという動きを基本に、三人あるいは数人のグループになってパフォーマンスが行われるという展開だった。始めにひと組の男女が自転車に乗っているというマイム出できた後、本物の自転車に乗った別のひと組が現れて、ドアをくぐり抜けて、それから沢山の男女がいろいろなことをやったが、処女の女性が何とかすると雨が止むということで、実際に天井から雨を降らして次々に女優さんを濡れさせ、そこで観客の拍手をさせて、拍手が終わると、雨が止んだということで、役者たちが客席に向かって、タイ製の麦わら帽子とか団扇とかその他小物を売り歩くのだった。それを買うのには、パンフレットに挟まれていたタイのバーツの紙幣を使わなければならないのだった。そのほか、観客に簡単なヨガ体操をやらせることもあった。
 見ていて、何がどう進行しているの分からなかった。行きたいところを叫んでドアを通り抜けていたが、行きたいという動機が分からないから感じさせるものが伝わってこなかった。わたしは「快快(faifai)」の役者たちのフアンなのだが、彼らの魅力も存在感も感じられなかったのは残念だった。それでも、言葉の通じない外国人たちと演じる空間を作るのに「どこでもdoor」を考え出したというのは面白い発想だと思う。そして、叫び声と身体の動きで明るい気分の空間ができていたのは、快快の力だと思う。その一人一人の声と身体がドアを抜ける事情を分からせて欲しかった。そこで、やはり言葉で開いていく軸がほしいと思った。一緒に行った麻理さんは「いいも悪いも、学ぶところが沢山あった」と言っていた。


posted at 15:49:44 on 2010-08-14 by shirouyasu - Category: General

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