鈴木志郎康「近所」・石井茂「遠方」写真展
鈴木志郎康写真展「近所」
2006年10月24日(火)〜29日(日)11:00→19:00(最終日17:00)
GALLERY LE DECO 渋谷区渋谷3-16-3 TOWAビル 03-5486-5188
GALLERY LE DECO Map
石井茂写真展「遠方」Light Spaceー光景Xー石の記憶 同時開催中
近所は、実は物騒なところだと分かりました。今年の七月、夜10時頃、わたしは近所、自宅から100メートルぐらいの路上で若い男に財布をすられました。老人と見て、侮られたのですね。口惜しかった。展示する写真は、それとは関係ありません。例によって近所の魚眼写真です。
[DM]
[DM に同封した文章]
皆様、お変わりございませんか。今年も、渋谷のギャラリーLE DECOで魚眼の写真展を10月24日から29日まで開くことになりました。是非とも遊びに来て下さい。25日と26日4時以降を除いて会場にいる予定です。わたしは、今年の3月に多摩美を定年退職して、ちょっと拠り所のないような気分で過ごしてきましたが、半年経って生活の形も定まってきたところです。同僚だった石井茂さんとの共同の写真展も5回目になり、今回が最後になります。魚眼写真は今後も撮り続けたいと思っています。
余談になりますが、昨年から清水鱗造さんのWebサーバーで「灰皿町blog日記」(http://www.haizara.net/~shimirin/nuc/shirouyasu.php)というのを始め、毎日の行動を書いて公開しています。これはまたソシアルネットワークのmixiにも連携して、毎日、数十人の人が読んでいるようです。1967年刊行の詩集『罐製同棲又は陥穽への逃走』に「極私的分析的覚え書」を書き、「極私的」という言葉を使ってから40年になろうとして、自己開示を旨とした表現のあり方が広がって行くのを実感します。自己を拡散させていく時に感じる痛快な気分、それを得られるのが「極私的表現」の面白いところです。魚眼写真の円の中心に撮影者である自己がいると思っていると、実は、中心の点という出来事は周辺に向かって一気に拡散してしまうというわけなんですね。まあ、訳の分からないご託はこのくらいにして、とにかく遊び来て下さい。
鈴木志郎康
2006年10月13日