Dec 23, 2006

ガイドブック

おおっ、灰皿町は初雪ですか。
私の住んでいるところでは、雪は当分先っぽいです。

最近はまとまった読書が出来ていないのですが、
先月ぐらいまで「文学界」に連載されていた「無意味なものと不気味なもの」というのが面白かったので、
その著者の春日武彦の本をちょこちょこ読んでいます。
この人の本業は精神科医で、著作の殆どは本業の経験からのものなんですが、
どうやら文藝関係の読書量が半端ではないようで、異常に文章が上手で読ませるのです。
描写力など本職の物書きなみの上手さで、羨ましくなります。
さらに患者さんの症例に、小説などからの引用文とをうまく絡め、所謂狂気について考察していくので、
本が好きな人はかなり楽しめると思います。
引用されるものは医学関係書は勿論、純文学から海外ミステリーといった古今東西の文芸作品、
更には詩や短歌まで出てきて、ブックガイドとしても使えるぐらいに豊富です。

ところで私はガイドブックという奴がすごく好きなんですね。
出不精なんで旅行とかそういうガイドブックは読まないんですが、
本とかCDなんかのガイドブックは大好きです。
音楽も本も、新しいジャンルに興味を持つと、すぐにそのガイドブックを探してきて、
あれもよさそう、これもよさそうとひとりでやっています。
暗っ!
思えば中学生の頃に音楽雑誌で「ロック名盤ベスト100」とかそういう企画を見て、
そこに出ているアルバムを全部聴いてやろうと躍起になっていたのが最初でしょうか。
ブルースに興味を持ったときには「ブルースレコード・ガイドブック」なるムックを買ってきて、
欲しいアルバムにサインペンでチェック入れたりして、ボロボロになるまで使ってました。
その後も音楽ではジャズ、クラシック、本では海外小説、SFなど、
新しいジャンルに興味を持つたびにガイドブックを買ってきて読みふけり、
せっせと本屋やレコード屋に出かけては棚が本とレコードに埋め尽くされていくという日々・・・。
駄目すぎます。

春日武彦の著作に惹かれたのも、八割はそのガイドブック的要素からだったりして。
多分しばらくはここに出てきた小説で面白そうなのをあちこち探し回っていることでしょう。
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