Nov 22, 2006

PSP合評会。

先日の日曜日はPSP合評会でした。

参加者12人という、この会にしては大人数での合評、また初めて参加される方もいらっしゃって、
なかなか熱い意見が飛び交いました。

面白かったのは竹内敏喜さんの作品。
印象的な引用文を三つ並べ、その後に自作を持ってきて一つの詩として完成させるコラージュ的な作品で、
変わったやり方ではありますが、その並べられた引用文というのが、相互関係がないように見えて、
しかしなんらかの関連性を予感させるものであり、
この手法のメリットを最大限に生かしているものだと感じました。
手法というものは、表現したいものが先にあってから選ばれるべきだと思いますが、
この作品はまさに題材に手法が選ばれた感があり、変則的と見える手法でも、
実に自然に鑑賞することができました。
ここらへん、私にとっては収穫でした。

北見俊一さんの作品も、とても楽しめました。
中世のお嬢様のような文体で書かれたこの詩は、あちこちに別の意味が隠されているような、
そんな不思議な魅力を持っていました。
勘ぐる内に、勝手にこっちでいろいろ想像を膨らませてしまったりして、しかしそんなことも、
詩を読む楽しみのひとつだと思います。
北見さんもまた、あるひとつの感情を表現するために、自由に、また的確に表現手法を選んで、
詩を書いていらっしゃます。
今回の作品も、読者をいろいろ惑わしながらも、北見さんが表現したかったものは、
読み手へしっかりと伝わっていたと思います。

ところで私の作品はというと、またもや厳しい意見に曝されてしまったのですが、
痛感したのは、ひとつの言葉を選ぶ重要性です。
頂いた意見の多くが、細かな言葉遣いに関するものでした。
自分ではいいと思った語句も、人から見れば違った印象を持たれたり、作為の跡が見え見えだったり、
軽い気持ちで使った言葉から、そのいい加減さが見透かされてしまったり、
たったひとつの言葉を間違えただけで読む者を混乱させてしまったりと、
今更ながら言葉選びの大切さを思いました。
このことは詩を書く限り、永遠の課題とすべきところでしょう。
このように、自分だけでは気付けない部分をばっちり指摘してもらえるのは、
合評会の有意義なところ。
遠慮せずに意見を言ってくれるひとはありがたい存在です。

今回は、今村純子さんが初めて合評会に参加してくださいました。
今村さんは、以前に合評会に参加してくださった大谷良太さんのご友人です。
芸術哲学、芸術倫理学がご専門であるそうで、ご自身で詩を書かれることはないそうですが、
詩人に興味があるということで、参加してくださいました。
「詩を読む人」と「詩を書く人」がイコールに近いという現状においては、
「詩を書かない人」の意見というのは非常に貴重で、大切なものではないでしょうか。
是非またご参加いただいて、たくさん意見を言っていただきたいところです。
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