Apr 18, 2006

昨日は恒例の合評会。

最近ゲストの方がいらっしゃったりして賑やかだった合評会ですが、
今回は比較的少人数でこじんまりと行われました。

作品を拝読していくと、
それぞれの方がそれぞれに自分の持っている方向性を推し進めようとされています。
完成度が非常に高まっているのを見ると同時に、
苦しんでいる様子が滲み出ているものもあり、
いまさらながら、みんな真剣に自分の詩と向き合っているのだなと思わされました。
その到達点として、作品集があると思います。
竹内敏喜さん、有働薫さん、高田昭子さん、宮越妙子さん、白井明大さん、小網恵子さん、
どの方も自分の世界をもっておられ、
すると一篇だけ読むのでは物足りないという感があります。
作品がまとまることで、一端ではない丸々ひとつの世界を、
塊として感じたいところです。
塊となって初めて見える「何か」もあると思うのです。
沢山の作品をまとめて、力を込めてぎゅうと絞って、たった一滴したたり落ちるもの、
それは表現者の一番奥底にあるもののような気がします。

上に、小網さんと書きましたが、
小網恵子さんの新しい詩集が出来上がり、頂くことが出来ました。
タイトルは「浅い緑、深い緑」。
小網さんの作品を、私は非常に好きです。
毎回、純粋な一読者として作品を拝読させていただいています。
読者とはわがままなもので、ですから意見交換のときに、
随分と無理なことを言ってしまうことがあります。
自分も詩を書く身ですから、難しいことを言っているということは、
重々承知なのですが、わがままな読者ですから、つい言ってしまいます。
今回も言ってしまいました…。
小網さんの詩集、実はまだ読んでいません。
好きな本は、中途半端な気持ちで読み始めてしまうのがもったいないのです。
他の事を頭から追い出し、静かな気持ちで扉を開き、
じっくりと正面から味わわないともったいない。
ですから感想は後日…。

二次会では、特に竹内さんと桐田さんとお話をしました。
この二人、上品とはいえませんが、心から詩を愛している人たちです。
私の書いた詩を真剣に読んで、遠慮なしに批判してくれます。
ほかにも詩に対する姿勢や、今の詩界の現状について、大いに語りました。
酔っ払いトークですが…。
しかしこの方たちと思い切り話せる時間があるということは、
なんとも幸福なことです。
Posted at 01:03 in n/a | WriteBacks (7) | Edit
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おつかれさまでした。

>この二人、上品とはいえませんが・・・

あはは。よくぞ言った。
しかし、よく呑んで、よくお話しましたねぇー。
わたしは最後は、言葉より先に手が出てしまった。
その被害者は言わずと知れた○○○氏である(^^)。

Posted by たかた at 2006/04/18 (Tue) 20:53:20

たかたさん、どうもです。

上品とはいえませんが、とは言いすぎだったかな…?
○○○さん、怒ってなければいいのですが。
しかし拙作に対して屈託のない意見を言っていただけること、
本当に心から感謝しているのです。

たかたさんの近作、
結晶する形で進んでおられるようで嬉しいです。
慌てず大切にまとめていってください。
拝読できることを楽しみにしています。

Posted by 小川三郎 at 2006/04/18 (Tue) 22:50:27

あれから

下品、と書かないところが、小川さん、紳士だなぁ!
いえいえ、そんなふうに僕がおもっているわけではないですよ。
あのときのお三方の鼎談を僕と高田さんは遠巻きに眺め、ときどきこちらに雪崩れてくる○○○さんに喝を入れる高田さんをたのもしく思い……時はおだやかに流れていったのでありました。

あのあと同じ電車を利用する○○○さんはキップ売り場まではたしかに僕の横にいたのですが、振り向くと忽然と消えていました。
もしかして、まだ店に残っていた竹内さん小川さんの許へ戻ったのでは?

Posted by キタミ at 2006/04/19 (Wed) 08:36:53

キタミさん、ありがとうございます。

あのあと、竹内さんと終電ギリギリまで話し込んでいましたが、
○○○さんは現れませんでした…。
どこ行っちゃったんでしょうか?

キタミさんの読みの深さに若干恐れをなしています。
「西と左って、同じだよね」との指摘に自分の浅はかさを思い知らされ、
「で、お前を包囲するものって一体なんなんだ」との質問に、
私は口をパクパクするだけで応えられず、
まだ中途半端に詩を書いているなあと。
また厳しい目で、拙作を御覧くださいますよう。

小網さんの詩集の造り、やはり素晴らしいですね。
思わず弄繰り回してしまっています。
本体に入れられた透明なタイトルはしびれるほど格好いいし、
「余白の緑」も、なんとも楽しいです。
他にも外箱の色合いや形状、紙の切り口と、
何処をとっても見入ってしまうところばかり。
詩という、ある意味無形のものを、
ひとつの形として世界に存在させるということ、
その最上の答えのひとつが、ここにあると思います。
再来月あたりからは「ルピュール3号」ですね。
またよろしくお願いいたします。

Posted by 小川三郎 at 2006/04/19 (Wed) 23:33:29

ご報告。

喝を入れた方は覚えておりますが、入れられた方の御仁には記憶があるのかどうか???
とりあえず○○○氏は、その後もご無事に生きていらっしゃるようです。

以上、ご報告です(^^)。

Posted by たかた at 2006/04/20 (Thu) 19:42:20

了解

うーん、しぶとい。
じゃなかった、逞しい!

Posted by キタミ at 2006/04/20 (Thu) 20:08:24

うわはははははは。

Posted by 小川三郎 at 2006/04/20 (Thu) 21:32:36
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