Mar 06, 2006

三月

歩く すきまだらけのからだに
すぐさま
圧倒的に
言葉の貝がらが入ってきて
それは ひとのにおいがして
たいそう悲しい春先の光となる

光だけだと寒いから
あなたは空とつながって
どうか言葉の貝がらを拾ってほしい
ぼくは寝ているから
ぼくは少しの間死ぬから
嵐の後の砂漠のように
見知らぬ女の子が泣いていた

いのち みたい
それに春先の光が当たって
あなたがまだ少しだけ足りない



呆けたおじいさんは熱い湯船につかった
シルバーシートには会社員男性が
つかれてねむっている



三月
もの憂げな戦い
もうなにもないかのような
あふれる季節だろう
Posted at 18:30 in poem | WriteBacks (0) | Edit
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