Sep 03, 2006

百人一首

sikibu

 我がごちゃごちゃ書棚には、たぶん五冊くらいの「百人一首」の解説本があるのだろうが、とりあえず参考にしているのは、吉原幸子著「百人一首・一九八二年・平凡社刊」と、白洲正子著「私の百人一首(愛蔵版)・二〇〇五年・新潮社刊」の二冊である。白洲正子の本は一九七六年新潮選書として書き下ろされ、その後文庫版となり、それを底本とした愛蔵版です。

 吉原幸子の本では、かなり深入りした解釈とともに、吉原幸子自身が書いた解釈口語詩も添えられている点がユニークな試みです。そこには彼女自身の少女期の百人一首遊びへの郷愁も加担しているようでした。反面、白洲正子の本では、歌そのものの解釈には深入りせずに、歴史的状況を踏まえながら、距離をはかりつつ書かれている。白洲正子は吉原幸子とは異なる視点で「何故、百人一首がこれほどに人気があるのか?」という問いかけから出発しているようです。

 とりあえずこの二冊をテキストとして、吉原幸子の後追いのつもりで、一首に対して五行の口語詩を書く試みを始めてみました。一人では寂しいので相方をお願いして二人で交互に書いて、連詩のような形にしています。道のりは遠い。完結するかどうか。いや完結させたい。それができたとしても、どうということはないのですが、わたしには楽しい遊び、百人一首の丁寧な再読という収穫もあるのです。
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