Jul 08, 2009

ドゥイノの悲歌ーメモ2

enjel

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 手塚富雄訳と古井由吉訳両方の読み合わせをしなくてはならないでしょうが、古井だけにしぼりましたのは、何故か古井の訳が好きなのです。翻訳の合間でぶつぶつと私語でつぶやく古井の翻訳の困難さや、それでも訳してみたい「悲歌」の魅力のありかがわかりやすいからでしょうか?

 あちこち順不同に読みながら、わかってきたことは、この悲歌の中心は天使への呼びかけだと言うことでした。だからこそ「悲歌」なのかもしれないとさえ思います。そうしてなぜか「天使の階段」を思い出しました。これはこの写真のような気象現象にすぎないと言えばそれまでですが、雲の隙間から光が線となって降りてくる現象です。長い間そう言ってきたのですが、この言葉の由来はよくわかりません。あるいは「ヤコブの梯子」とも言います。

 季節のなかで、時としてこの「天使の階段」は天からおろされます。それに遭遇した時には、わたくしは「恩寵」という言葉をいつも思い出しました。そういう時には、聴こえるか聴こえないか、その境目あたりの音調の天使の笑い声を聴いたような気がするのでした。その時天使は束の間降りてくるようでした。

Bath Abbey
Posted at 17:05 in book | WriteBacks (0) | Edit
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