May 10, 2005

金子みすゞ

05-5-3akiko

 DVDで観た映画「みすゞ」について書きましたが、この映画に対しては、さまざまなわたし個人の思い出が浮上してしまって、ちょっと気持の整理がつかない。まずわたしの手元にある「金子みすゞ童謡集」は、死んだ姉が入院の折に姉の大学時代からの友人のお見舞いとして頂いた本なのです。姉は本を購入したり、頂いたりすると、その日付を書籍の最終ページにメモする習慣がありました。「1995、9、15、T・Hさんよりいただく。D医大病院にて。」と記してあります。

 また。金子みすゞの自死の方法は、実はわたしの祖母の自死の方法と同じでした。医師の処方する薬を支持通りに服用せずに、半分を残してためる方法です。薬というものは医師の支持通りに服用すれば治療薬になりますが、服用量が基準を超えれば「死」を招くものがある。その薬の種類について詳しく書くことは避けたい。異なる点は、みすゞは若くして亡くなったけれど、祖母はほぼ天寿を全うしました。これ以上の長患いによって子供に迷惑をかけたくないという、祖母の最後の矜持が自死だったのです。祖母はリューマチと糖尿病を患っておりました。


  いささかの悔はあれども一すじに歩みつかれし母をゆるせよ   千代


 また。みすゞが生まれた仙崎という漁港町、向かい側にある青海島、みすゞの母の再婚先であり、その後にみすゞが結婚生活を送ることになった下関などの土地は、わたしがかつて何度も訪れた土地であったこと、映画のなかで、みすゞが雨の降る神社の軒下で友人と語った場所は、おそらく赤間神宮であろうと思われます。つまりわたしは、それらの場所をみすゞに縁のあるところだと知らずにかつて何度も歩いていたのです。
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