Mar 03, 2005

100年

  

上田敏訳の「海潮音」は明治38年(1905年)に出版されましたので、今年でちょうど100年になります。雛祭りに合わせて、春の詩を。


Pipa's Song   ロバート・ブラウニング

時は春、
日は朝(あした)、
朝(あした)は七時、
片丘に露みちて、
揚雲雀なのりいで、
蝸牛枝に這ひ、
神、そらに知ろしめす。
すべて世は事もなし。


  燕の歌  ガブリエル・ダヌンチオ

弥生ついたち、はつ燕、
海のあなたの静けき國の
便(たより)もてきぬ、うれしき文を
春のはつ花、においを尋ぬる
あゝ、よろこびのつばくらめ。
白と黒との染分縞は
春の心の舞い姿
……(後略)


花くらべ  シェークスピア

燕も来ぬに水仙花、
大寒こさむ三月の
風にもめげぬ凛々しさよ。
またはジゥノウのまぶたより、
ヴイナス神の息よりも
なおらふたくもありながら、
菫の色のおぼつかな
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