Nov 06, 2007

真珠の耳飾りの少女

0002457M

監督:ピーター・ウェーバー
主演:スカーレット・ヨハンソン

 一六六五年、オランダのデルフト。タイル職人(白いタイルに青色の絵付 けをする。)の父親の失明により、十七歳の「グリート」は、画家「ヨハネ ス・フェルメール」の家へ奉公に出されることになる。
 フェルメール家は、気位の高い妻の「カタリーナ」、彼女の母で家計を取 り仕切っている「マーリア」、そして六人の子供という大家族でした。入り 婿の「フェルメール」多作の画家ではない。家計はつねに逼迫した状態にあ った。当然フェルメール家には、パトロンの「ファン・ライフェン」がいる 。こいつは下品な男だ。張り倒してやりたい(^^)。

 しかし「フェルメール」の新作を描き始めるきっかけを与えたのは、「グ リート」だった。彼女がアトリエの窓を磨いている時に生まれた微妙な光と 色彩の変化が「フェルメール」を創作に駆り立てたのだ。
 やがて「グリート」が優れた色彩感覚の持ち主であることに気づいた「フ ェルメール」は、アトリエのロフトで絵の具を調合する仕事を手伝わせるよ うになる。この場面は非常に興味深い。科学実験室のような不思議な世界だ った。骨灰、鉱石、金銀、お酒、油などさまざまな材料を練りあわせる場面 には目を奪われました。
 「グリート」は家事労働の合間のわずかな自由時間を、絵の具の調合に費 やすようになる、やがて二人の関係は、芸術上のパートナーとなっていまし た。それは一家にとってはおだやかな状況ではない。しかし「フェルメール 」の創作意欲に対するグリートの影響力を見抜いていた「マーリア」は、「 グリート」の存在を容認する立場を取っていた。
 デッサンは、「マーリア」以外の家族には秘密で行われた。「グリート」 は使用人としての頭巾を外し、青いターバンを巻き、キャンバスの前でポー ズを取るが、何かが足りないと感じた「フェルメール」は、「カタリーナ」 の「真珠の耳飾り」を「グリート」に着けさせようとする。それは「カタリ ーナ」の留守に、「マーリア」が「真珠の耳飾り」を用意することで実現し ました。

 しかし、この後に「グリート」はフェルメール家から解雇される。別の家 で働いている彼女の元に、かつて使用人の先輩格であった女性(この女性は 、「牛乳を注ぐ女」のモデルのような。。。)によって「真珠の耳飾り」が 届けられる。果たしてこの送り主は誰だろうか?わたしの推測は「マーリア 」ですが。

 主演の女優「スカーレット・ヨハンソン」はとても美しい女優、まるでこ の絵画のために生まれてきたような方でした。そしてこの映画そのものも、 おそらく実話でも伝記でもなく、想像の世界だと思った方がいいのかもしれ ません。「フェルメール」を愛した人々それぞれに「フェルメール物語」は あるのですから。。。
Posted at 15:02 in movie | WriteBacks (2) | Edit
WriteBacks

ご覧になりましたか。

昨日か一昨日、何かを録画しようとして、このタイトルが目に入りました。あ、あきこさんが観ると仰有っていたが、と思っていました。

>かつて使用人の先輩格であった女性(この女性は 、「牛乳を注ぐ女」のモデルのような。。。)

私もそう思っていました。事実は兎も角、映画を創る人は、そう感じさせる積りだったのだろう、と。

やはり絵の具を練るところ辺りは、興味深くご覧になったようですね。良かった良かった(^^)

Posted by リベル at 2007/11/07 (Wed) 02:30:22

はい。

リベルさんから前に情報を頂いていましたので、興味深く観ることができました。あの時代は絵の具代も大変なものだったろうな、などとセチガライことまで考えてしましました(^^)。

衣装、住まいの様子、川舟など、オランダの生活の様子などもよくわかって、そういう意味でも興味深いものがありました。

Posted by あきこ at 2007/11/07 (Wed) 14:04:22
TrackBack ping me at
http://www.haizara.net/~shimirin/blog/akiko/blosxom.cgi/movie/20071106150000.trackback
Post a comment

writeback message: Ready to post a comment.













Captcha:
To prevent comment spam, please retype the characters in this image:

Enter the text here: