May 02, 2005

ギョリュウと牧野

去年まったく咲かなかった、ギョリュウが咲いた。
向かいのゴルフ練習場が立て壊され、整地されたら周囲のギョリュウの殆どが咲いていることに気がついた。
写真を撮るのは簡単になったけれど、この先切り倒されるのかも知れないと案じている。
二回ほど行って写真を撮った。周囲には他にも、気になっている植物がある。ヤブカンゾウとヒマラヤユキノシタだが、ギョリュウは木だから心配のむきもかなり違う。
写真を整理して、アマゾンに本を頼んでいたら、以前買った牧野富太郎の「植物一日一題」という本がでてきた。
牧野富太郎の昔でたエッセイはみんな読んだが、残念ながら寄付してしまったので、手持ちの著書は少なくなっている。そのうえ記憶はまったくあてにならない。
それでも若いとき読んだ文章の、すごさだけは記憶の底にある。図鑑の文章もだ。


さてギョリュウだ。牧野は「要するにギョリュウは少なくも一樹で二度花が出て、初めの花は去年の枝に咲き、次の花は今年の枝に咲く。ギョリュウを見る人、このイキサツを知つくしていなければギョリュウを談ずる資格はない」と書いている。
そして小石川植物園でのギョリュウの夏の花の観察が、伊藤圭介、賀来飛霞によって描かれ、シーボルトは「フローラヤポニカ」で5月のギョリュウを描いているという。
当時このことを知っていたのは牧野だけだったそうで、学者は物知らずで「この点では天狗よりももっともっと鼻を高しても良いのだと自信する。」と断言している。


そういえば、今年は殆ど咲かないと思ったのは秋だった。冷や汗三斗。ギョリュウは、寛保年間に中国から渡ってきたそうだ。 ギョリュウ
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