May 24, 2005

ガンセンターに行ってみた。

おじさんは、退院した。
野戦病院みたいな早さだった。
入院中、お見舞いに行った。
「痛くない。」尿道の鈍い痛みは、ちょっといいようがないが、さほど苦痛ではないということだった。


知人が新宿の国立ガンセンターに入院したのを振り出しに、わたしの周囲はがん患者だらけになった。
つまりは、そういう年齢だということだが、おじさんの入院先は、同級生が亡くなったところでもある。
彼女は「手遅れ」だった。
お見舞いに行ったとき、帰りのエレベーターまで送ってくれた。扉が閉まりエレベーターが沈むのを見ている刹那の、彼女の表情をいまだに忘れてはいない。
その後、何度か相談のような電話があって、そして通夜に行った。
五年生のお嬢さんと、ご主人が痛々しかった。
祭壇の彼女は、美しかった。


わたしが初めて出た同窓会で、彼女は家のまわりには「ヤマユリがいっぱいあったのよ」と言っていた。
彼女の家は、ちょっと離れた線路沿いにあった。さもありなん。
同じような風景は、関東の人間の原風景みたいなところがある。


それにあたるのが、関西の人にはササユリだというので、わたしは見に行こうと何度か思った。
奥飛騨の温泉まで決めて、駄目になってから憧れは増した。
今日、注文しておいたササユリが届いた。りっぱなササユリだ。
明日、おじさんのところに一株持っていく。
今やおじさんは、尿路感染や、痛みやらで苦闘中らしいから。
                  Dsc_4325ヒメサユリ
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