Feb 26, 2005

夜桜はまだ(1999.3.2)


深夜
電車を降りて坂道を下る
たばこをきらしているが
自動販売機は停止している
横目で見て通りすぎる

コンビニの前の椅子に座り
たばこの空き箱を捨てていると
金髪に染めた二人の若者が
「どうぞ」
とたばこを箱からとりやすい状態にして
僕の前に差し出す

この町の
無数の数ミリの歯車に指が適っている

この町の
悪酔いして見あげる花弁の角度

この町の
イージーライダーは僕に二本のたばこをくれる

Posted at 09:39 in poem | WriteBacks (0) | Edit
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