Aug 13, 2023

ボディの修復

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無事にバーボンハウスに戻ったツナたちは
出迎えを受けている。


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作業用ロボットのボディを目にしたレイチェルは、
懐かしさのあまり立ち尽くして、
しばし感慨に浸っていた。



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それビンテージものの初期型タイプでしょ。
これからガレージでメンテナンスするから、
ミトラ運ぶのお願いね。
とツナが言った。


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このロボットの体のことなら、
隅々まで知り尽くしてるから、
私に任せて。
とレイチェルが言っている。

とは言っても、
ボディの基礎的な構造や動力部分だけだけど。
胸部に全体をコントロールするカプセルが収納されて
アンドロイド仕様に改良されている箇所は、
あなたたちに任せるわ。


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ボディ全体はかなり使い込まれてるけど、
駆動部分はどこも無傷で異常ないわ。

ロボット学者って言ってたけど、
レイチェルはどうしてそんなに詳しいの?


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忘れもしない。
このタイプの作業用ロボットは、
私がロボット研究所に勤め始めて、
最初にバトラー博士と共同で開発したの。
もっとも、一号機は試運転の段階で、
暴走してしまって、軍やCGの手で
破壊されたんだけど、
スタッフがその後改良を重ねて、
何体かは製造されたはず。
それがこうして残っていたなんてね。
と言って、レイチェルは、
過去の世界でもさらに8年前の出来事を
思い出していた。


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やがてメンテナンスが終わり、
セッティングが完了した。
舞子のカプセルを起動させましょう。
スイッチを入れると、低い起動音がして、
頭部のヘルメットの覆いが開くと、
その中に女性の顔が現れた。


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みなさんどうもありがとう。
私が舞子です。
あ、これはホログラム映像です。
私の顔はもうないので。


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舞子って
お美人さんだったんだね。


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私にもいつか
ああいうボディを。
とコーダが言っている。

うん、みんなのも、
いつも探してるんだよ。
スペアはあったほうがいいしね。

やっぱりツナは
さいコーダ。


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ともあれ一件落着したようだった。



解説)
レイチェルがアドラー博士と一緒にいる画像は、
2015年6月7日「ロボットの始動」より、
再掲しました。
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