Aug 31, 2021

怪物との遭遇

a1

怪物があらわれた!

怪物の外見は
モモコの想像に合致したが、
その背丈はモモコの想像よりずっと小さかった。
モモコは知らないうちに、
ジオラマの村のスケールの世界で、
実物大の怪物を思い描いていたのだった。


a2

ジョー大尉とエルザが、
機銃掃射で立ち向かったが、
怪物のするどい爪が振り回されて
運転していた兵士が怪物にやられてしまった。


a3

怪物は奇妙な叫び声をあげている。
銃弾ははねかえしていたが、
小石をびしばしぶつけられたような
痛みを感じているようだ。


a4

怪物がさすがにひるんで
一瞬立ち尽くしたとき、
モモコがたちあがって、
あなた、どこからきたの。
といった。
声は銃声に遮られて、
ほとんど聞き取れなかったが、
怪物にはなぜか理解されたようで、
いてーなー、おまえだれだ。
という思念がモモコの心に届いた。
モモコははっとした。
この感じ、あのときとおんなじだ。
私はモモコよ。
もこもこか。
はなせるやつがいたとはおどろいた。
あーいたいいたい。
それにおまえと、そこのすいか。
ここの住人じゃないな。
光り方がちがう。


a5

あーいたいいたい
うっとーしいなーもー。


a6

そのとき
たまきの撃った銃弾が
怪物の左目を射貫いた。


a7

ように見えたが、
眼にゴミが入った程度の
ダメージのようだった。


a8

もーじゃまくさいなー。
みんないっぺんにけしてやる。
まずもこもこ、おまえからだ。
そういって怪物は身をのりだした。


a9

そのとき、
モモコは
どすのきいたこえで、
あんた、こうかいするよ。
といってみた。
怪物はもともと開いていた口を
さらにぽかんとあけて、
モモコから伝わった想念を
味わっているようだった。

そういうことか。
じゃ、きょうはこのへんでかえってやるから。


b1

そういいのこすと、
怪物は身をひるがえして
背後の岩肌に飛び移ると、
迷いの森の方角に去って行った。


解説)
ジョーたちの懸命の迎撃と
これからどうするのか
制作者にもわからないような
謎めいた怪物とのやりとりでした。
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Aug 30, 2021

怪物の目撃談など

a1

パトロール中に怪物に遭遇した
というドイツ軍兵士がやってきた。

奴には角があって
奇妙な声で叫んでいました。
と兵士は言った。


a2

モモコはいやな場面を
想像してしまった。


a3

見張りをしていて、
怪物を見たという米軍の女性兵士に
話をきくことができた。

緑色の眼をして、
おなかが膨れていました。
と女性兵士は言った。


a4

モモコは想像して、
気分がわるくなった。


a5

3人が戸口の前まで引き返してきたとき、
迷いの森の近くの丘で
怪物をみたという報告がありました。
とジープから兵士が言った。


a6

さっそく撃退しにいこう。


a7

怪物は銃弾を跳ね返すから
銃器はあまり役にたたないんだけど、
それでも攻撃しつづけると、
さすがに嫌がって
追い返すことができるらしい。
とエルザがいった。
そのためには機関銃がいいって、
さっきドイツ兵が機銃を貸してくれたんだ。


a8

わたしたちの世界にも
迷いの森って呼ばれてる森があって、
そこで行方不明になる人が多いから、
軍が立ち入り禁止にしてるの。
森からは巨大な虫がでてきたこともあった。
とモモコが言った。
ほう。軍が管理してるんですか。
怪物をみたって話は聞いたことないけど、
似てると言えば似てるね。
と、たまきがいった。
怪物は森からでてきては、
人を襲ったあと、
また森に帰っていくって言われている。
とエルザはいった。


a9

もうこの近くだね。
あ、あそこにみえるのは。


解説)
テンポがいいというか、
やや単調というか、
とりあえず続いていきます。
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Aug 29, 2021

怪物の話など

a1

それは、奇妙な話だった。
最初は、迷いの森で、村人や兵士が
行方不明になるという事件が続き、
戦時下にもかかわらず、
なぜかあれは怪物の仕業だという噂がひろまった。
兵や村人の失踪は村の近辺でも起こり始め、
移動中の小隊が全員消えたりすることがあって、
作戦にも支障をきたすようになった。

やがて外部との連絡が途絶えた。
それは村を巡って攻防を繰り返していた、
ドイツ軍部隊も連合軍側も同じだった。
孤立して兵員の人数も漸減していき、
危機感を覚えた両軍の指揮官たちは、
捕虜の交換を名目に話し合いの場をもち、
全く同じ状況に直面していることを知り、
それまで争奪の対象だったこの村を
協力して怪物の襲撃から防衛するため
停戦協定を結んだというのだった。


a2

この村とその周辺のわずかな地域をのこして、
世界全体が消えてしまったようなものよ。
とエルマはいった。
もっとも私たちがやってたことは、
この地域で戦闘を繰り返すことだけだから、
行動範囲もあまり変わらず、
戦う相手が怪物に変わっただけかもしれないけど。

その怪物ってみたひといるの?
と、たまきが聞いた。

みたと言っている兵士なら二人いる。
口は耳までさけていて、
俊敏に動いたそうだ。


a3

モモコは想像してみたが、
きもちわるいのでイメージを打ち消した。

長い爪のある手には、
ひれのようなものがついていた、
という者もいた。


a4

モモコは想像してみたが、
やはりきもちわるそう、と思った。


a5

目撃者の証言によると、
怪物に襲われた者たちの体は、
しばらくすると蒸発するみたいに
消えていったというんだ。
たぶん私の見た、
銃撃戦の時のたまきさんや、
このまえのモモコさんみたいに。
もちろん、
その消え方が似てるだけなんだけど。
とジョー大尉はいった。


a6

そのひとたち、私やモモコみたいに
夢から覚めただけなのかも。
と、たまきが言った。

別世界があるんだから。
私たち、別世界から来たんだから。
同じ消え方なんでしょう。
と、たまきはいった。

たしかに。
とジャンは言った。
でも今のところ、それは、
確かめようがないことだね。


a7

会話は一段落して、
エトナはパウル・クレーの
「忘れっぽい天使」を眺めている。
これ、ここに飾るんだ。。


a8

この酒場の呉越同舟状況は、
そのポスターの映画にちょっと似てますね。
とドイツ軍兵士が言い、
ドイツ軍将校はうなずいて、
「ラインの守り」でも歌おう、
と言っている。


px5

エルザはドイツ兵から銃器を借りている。
すごい。それ降下猟兵銃42型だね。
。。


a9

モモコはもうすこし詳しく
怪物のことが聞きたいといって、
目撃者を呼んでもらうことにした。


解説)
すこしずつ進行中です。
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Aug 28, 2021

酒場でのあれこれ

b1

エトナさんなら、
さっき外に。


b2

外にでようとして、
ジャンはジョー大尉に声をかけられた。
昨晩はどうも。
今日は何人もお仲間が。

以前あった人ばかりね。
ひとりだけ知らない子がいる。
とエルマがいった。
あれがモモコさんです。
とジャンがいった。


b3

ナオミがエルザにさっそく
挨拶している。
ふたりはジャンの倉庫で
ごくわずかな時間、面識があったのだった。
モモコはすこし緊張している。


b4

たまきは酒場に戻ってきた
エトナにであった。
いつのまにコスプレを。
とたまきはいった。


b5

わが軍の軍服も着てもらえないかな。
兵士勧誘のポスターに使うから。
と言われている。

エトナは、ちょうどいい機会だと思い、
あの壁の絵、ずっと気になってたんですけど。
といってみた。


b6

ああ、この絵は、1937年の「大ドイツ展」に出展された、
アドルフ・ツィーグラーの「四大元素」という作品だよ。
総統から「国家という建築のモデル」を描くように、
という、じきじきの依頼を受けて描かれた作品で、
この世界の構成要素、火、水、地、風が配置されている。
中央の大地を象徴する母親とその娘である水が
農業に根ざした国家の礎であることを、
左右の姉妹である火と風は、
近代化された産業と交通通信手段をそれぞれ象徴している。
それらの発展と調和こそが。。。
四元素って、ドラクエの技やモンスターの属性みたいね。
とたまきはいった。


b7

わたしはこっちのシャガールの絵のほうが好きだな。
「退廃芸術」って、呼ぶ人もいるみたいだけど。
と米国の女性兵士がいった。
オーナーの趣味はよくわからないの。
とクリスが兵士に言っている。
カウンターの正面にはロートレックの
ポスターのパネルが飾られようとしている。


b8

これ、グロスフスMG42マシンガンだね。
ドラムマガジンもついてる。
くわしいね。とエルザがいっている。


b9

モモコはジョーをみつけて隣にすわった。

やあ、このまえはどうも。
このまえ見た家、この酒場だったのね。
とモモコはいった。

それで、怪物のこと聞きたいんですが。


解説)
ツィーグラーの絵画「四大元素」や
「大ドイツ展」、「退廃美術展」については、
前田良三「ナチス絵画の謎」(みすず書房)
に詳しいです。
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Aug 27, 2021

再びドアへ

a1

翌朝、たまきたちが
ファミリーカーでジャンの家につくと、
すでに来客があるようだった。


a2

シオンがはろーと言っている。
たまきは、おっはよ、といいながら、
迂回せずに
ふつうに柵をこえようとしている。


a3

ジオラマ写真展のおかげで、
ジャンの庭は評判になり、
午前中から見物客が絶えないのだった。
サラもキサラと話し込んでいる。
奥で犬小屋が沢山ある家みたい。
という声がきこえる。


a4

庭の案内をキサラたちに頼んで、
4人は倉庫に入って椅子にすわった。

どうもありがとう。
アートブックすごくおもしろかったよ。
といって、たまきは、
借りていた本を机において、
あれ、エトナさんの帽子やバッグがあるけど、
エトナさんは?
といった。


a5

ああ、先にむこうにいってるんだ。
といって、ジャンは背後の黒いドアを指し示した。
それから、ジャンは、
昨日リリスがきてドアを出現させたことや、
ドアの向こうには例の別世界が拡がっていることや、
昨日のリリスとの話の内容を、
くわしくモモコたち三人に伝えたのだった。

すごいことになったんだね。
むこうに行けばジョー大尉にまた会えるんだ。
エルマにも会えるし。
怪物にも会えるかも。
。。。
さっそく行こうよ。モモコ。
うん。怪物のこと、
私も聞いただけだから、
そうなのかなって思うだけだけど、
確かめてみなくちゃね。
夢で見た世界に行けるドアなんて不思議。
ジェーンのいる世界にもいけないかな。


a6

ジャンは庭に出てキサラに留守番をたのむと、
もどってきてドアの前にたち
首から下げていた鍵を鍵穴にさし入れた。
ドアをあけて進むと、ジャンたちは、
リリスの酒場が見下ろせる場所にでた。


a7

はじめてこちらの世界にきた
ナオミはちょっと戸惑っている。


a8

みんなコスプレじゃないよね。
とナオミがいい、
あ、ジョー大尉がいる。
と、たまきがいった。


a9

ジャンが先頭をきって階段を降り、
酒場に入ると、
あら、おめざめですか。
夕べはよくお休みになれました?
と女性兵士に声をかけられた。

どうやら、多くの兵士たちは、
ジャンたちが屋内のドアを使って
酒場に出入りするので、
てっきり、この家の二階に泊まっている
リリスの客人だと思い込んでいるのだった。


解説)
ゆっくりですが、
事態がすすんでいきます。
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Aug 26, 2021

リリスの話

a1

リリスが店にきたようだ。
ジオラマ展では毎日
運んでくれてありがとね。
うちの子になる?
といわれている。


a2

ジャンさん、
リリスさんがお話したいって。
それから赤い照明おとしてね。
とエルマはクリスにいった。


a3

ジャンが座席にすわると、
リリスが話はじめた。
あのドア、気に入ってもらえたかしら。
ドアをつくったのは、
もちろんこれまでのお礼なんだけど、
便利になったついでに、
この世界で起きてることに、
ちょっと手を貸してほしい、
とも思っててね。

ジャンは率直に言った。
ドアにも驚かされましたが、
ジオラマの村によく似た
こちらの世界の様子にも驚かされました。
こちらの世界での出来事が、
僕たちの想像力や無意識の願望よって、
変化することは判ってたつもりですが。。

ただそれにしては、ひとつ腑に落ちないことが。
それは別世界からの怪物の出現という話です。
人類が怪物と戦うSFファンタジーみたいな世界は、
想像したことがなかったので。


a4

ジョーは話についていけそうもないと思っている。
あなた、もしかして、私を疑ってない?
とリリスはジャンをみつめて微笑みながら言った。
村に家や酒場をつくってもらったおかげで、
私はひとりきりじゃなくなった。
兵士たちも戦争をやめて仲良くなり、
毎日酒場に集まって、めでたしめでたし。
でもそんな世界を維持するためには、
みんなに共通の外敵が必要。
それで私が怪物を、
うみだしたんじゃないかって。

残念ながらそこまでの力は私にはないの。
こちらの世界の設定をかえられるのは、
あなたたちの夢みる力だけ。
あの怪物はね。
というか、正確には怪物が現れて
人々を襲うようになったっていう設定はね、
ジョー大尉がもう話したと思うけど、
モモコっていう人が見たこの世界の夢に、
はじめて現実化されてでてきたことなのよ。

ということは?
とジャンは身をのりだした。


a5

たぶんモモコっていう人には、
なにか異世界に対する特別な感能力が
もともと備わっていたんじゃないかな。
これまでも夢で異世界と行き来してたとか、
異世界の住人や生命体と交流があったとか。
そうした夢の記憶が彼女が見たこの世界の夢に、
混入したと考えれば何となくつじつまがあう。


a6

でも本人も、自分の無意識がこの世界で
怪物を産んだなんて、
知らないかもしれないですね。
とエトナがいった。

ええ。だからね。
できることは、そのモモコっていう人に、
事情をうちあけて、できれば
こっちに様子をみにきてもらうこと。
あとはそのひとしだい。
っていうか、それほど強い感能力をもつひとなら、
きっと何か答えを導き出せるはずよ。

ドアはそのためにも
役に立つっていうことですね。


a7

わけのわからないことを
話していそうだなあと、
クリスが心配そうにみている。


a8

そのころ、モモコは
ジェニーの和室に遊びに来ていた。

そのアートブック、読み終わったみたいね。
そろそろ、ジャンさんに返しにいかないと。
とたまきがいった。
うん。すごく面白かったよ。と文学青年はいった。


a9

映画「マーウェン」をみて、
特別な魔女やタイムマシンまででてくるのは、
戦時中のベルギーの村が舞台という原作に加えられた、
映画制作サイドの脚色かなと思ってたんだけど、
そうじゃなかった。
この本の写真シリーズには、
けっこうSFやファンタジーの要素もはいってて、
変な言い方だけど、
マークさんもやっぱり現代っ子だったんだなあって。

うんうんと二人が言った。


b1

私、このまえジャンさんの庭を見に行くつもりで、
電動スクーターで郊外まででかけたんだけど、
途中で道に迷っちゃって、結局行き着けなかったの。
たまきたち、ジャンさんにその本返しに行くなら、
一緒についていっていい?
とモモコがいった。

うんうんと二人が言った。


解説)
なんとなく流れが
つごうよく進んでいます(^_^)
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Aug 25, 2021

酒場の前で

e1

家の外には、はじめて見るのに
どこか見慣れたような風景がひろがっていた。


e2

戸口にエトナがぼんやり立ち尽くしていると、
後からジョーがガードにつけてくれたエルザと、
ジャンがエトナ追い越して出ていった。
警備の兵士たちの、
ちょっともの珍しげな視線を感じる。


e3

停戦中だっていうのに、
さっそくこんなところに、
勧誘のポスター貼っちゃって、
とエルザが呟いている。


e4

これサイドカー付きのオートバイね。
ナオミがいたら絶対喜びそう。

触ってもいいけど、
乗ってはだめですよ。
これからパトロールに使うので。
と言われている。


e5

サイドカーに兵士が乗り込むと、
いれかわるように、
キューベルワーゲンが乗り入れてきた。


e6

銃器や果物が積まれている。


e7

米軍の女性兵士が、
これおいしそうね。と手に取っている。
みてないから。
と運転している兵士が言っている。


e8

いつしか日が暮れて、
夕闇が訪れた。


e9

ジャンはカウンターで話し込んでいる。
君によく似た人を最近どこかで見た気がする。
わたしクリスティーナっていうの。
クリスってみんな呼ぶわ。


解説)
別世界の酒場のあるリリスの家が、
ジャンのジオラマのリリスの家と
よく似ていることを、
同じ外壁であらわしていますが、
似せられたのはそのくらいです(^_^)
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Aug 24, 2021

ジョーの話

c1

照明が変わったので、
喧噪は一時しずまって、
みんなエルマの歓迎の言葉に聞き入っていた。


c2

隣席にいたドイツ軍の高官たちも、
似たような思いだったらしく、
ジャンたちを穏やかに見つめていた。


c3

ジャンは、しかたがないので、
立ち上がって、歓迎に感謝します。
と、短く述べて、
さあ、みなさん飲みましょう。
というと、おりよく、
ジュークボックスから音楽が流れ始め、
酒場には喧噪がもどったのだった。


c4

ちょっと長くなるかもしれないが、
これまでのいきさつを話そう。
といってジョー大尉は話しはじめた。

戦闘中にたまきがいなくなり、
その後、たまきたちに出会った
倉庫のような家に戻ってみたところ、
そこの様子はがらりと変わっていて、
リリスが一人で暮らしていたのだ、
とジョーはいった。


c5

エルマもまた、あの家でたまきたちに出会い、
のちにドイツ軍が村を占拠したとき、
あらためてたまきたちに尋問するため、
あの家を再訪して、リリスと知り合ったと言った。
あとで村民たちに聞くと、あの家は
村ができる前からある古い建物で、
そこで一人で暮らすリリスは
魔女に違いないという者もいたという。


c6

やがて村の周辺に怪物が出没するようになり、
停戦が成立して村が共同管理体制になったとき、
リリスは村の空き地だったこの場所に家を建て、
一階を酒場にして時々通ってくるようになった。
兵士や村人の手も借りず、
家や酒場があっというまに建ち上がったことから、
村はずれに住んでいるリリスが
魔女だという村民たちの古い噂が再燃した。


c7

そんなとき、リリスは、
実は別世界に住むジャンたちの力を借りて、
家や酒場を作ったのだと、
実際にジャンたちに会ってその存在を知っている
ジョーとエルマに打ち明けてくれたのだという。
ジョーもエルマも、どうやらリリスを信頼して、
彼女の言葉を信じ切っているらしいのが、
今回の歓迎ぶりからも窺えるのだった。

やがて、怪物への恐怖や不安が蔓延するにつれ、
魔女でもなんでも、あっという間に家を
立ててしまえるような不思議な力をもつ者がいて、
怪物から村を守ってくれるかもしれない。
という願望がしだいに村人の間に拡がっていき、
今ではリリスへの畏敬の念は兵士や村民たちに
共通するものになっているのだという。


c8

ジョーの話が一段落して気がつくと、
ジュークボックスからは、
いつしか気怠いバラードが流れていた。


c9

さらにひとしきり話がはずんで、時が流れ、
エトナは外の空気を吸ってみたいと言って、
席をたった。

エルマって、
ジルのアルバムでみたとおりのひとだった。
エルマのフィギアとはあまり似てないのに、
あの写真どうやって撮影したのかしら、
と、エトナはふと思った。


解説)
今回はジョーの話、というか、
その内容は、
リリスと彼ら住人たちとの関係を
ざっくりと明かすものでした。
こういう話をはじめると、
なかなかエピソードが進展しませんが、
そこはそれで。

酒場のカウンターのうえの3つのランタンは、
どれもガチャポンでゲットしたもので、
複数並べるとそれなりに豪華だなあと。
またジュークボックスは
以前ホビーオフでみつけた電池式のもので、
オンにすると、照明がつき、
ラジオが聞けるようになっています。
これでFMで音楽を流しながら
撮影作業をしていたのでした。
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Aug 23, 2021

リリスの酒場

b11

ジャンたちがドアを開けると、
リリスの家のふきぬけになっている酒場の
二階の壁際にある廊下のような場所に出た。
ちょっと想像と違ったが、
たしかに、手すり越しに
一階の酒場が見下ろせるので、
リリスが言っていたように、
ドアが酒場に通じていると、
言えないこともなさそうだった。
ともあれ二人は一階を覗き込んでみた。


b2

酒場には米軍兵士とドイツ軍兵士が、
混在して、仲良く酒を飲んでいる。


b32

ジュークボックスから音楽が流れ、
目玉焼きを食べながらビールを飲んでいる、
エルマの姿も見えた。


b4

二人は階段を降りて、
一階の隣室から、酒場に入っていった。


b5

喧噪にまぎれて気がつかないのか、
二人が入室してドアを閉めても、
誰もジャンたちに目をむけなかった。


b6

そのとき、酒場の隅の座席にいたジョーが、
ジャンたちに気がついて、
あー、ようこそ。どうぞこちらへ。
と声をあげた。


b7

店のオーナーのリリスさんから、
先ほどお二人がいらっしゃるかも、
と伺っていました。
とジョー大尉は言った。
最初は信じられませんでしたが、
たしかに別世界は実在するようですね。
先日は、そちらの世界から来たという、
モモコという女性にお会いしました。
ジャンたちはモモコのことは
初耳だったが、ジョーの話を聞いて、
なるほどと納得した。


b8

側に立って聞いていたエルマが、
この酒場の開設について、
ずいぶん骨を折ってくださったとか。
お二人を歓迎します。あかりを。
というと、店内の照明の一部が、
赤くともった。


b9

危機的状況ながら、
せめて気分は明るくいきましょう。
どうぞごゆっくり。と、エルマはいい、
後ろをふりかえりながら、
あ、あのワインと、あの曲お願いね。
それから、目玉焼きも追加。といった。


解説)
ちょうど、ジルの別荘の正面の壁や、
草地のあったスペースに、
リリスの酒場を設置しました。
これでしばらく遊びます(^_^)
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Aug 22, 2021

その後のあれこれとリリスの鍵

a7

モモコは、
たまきにリアルな夢の体験を話し終えた。
それはさあ。
とたまきはいった。

きっと、モモコは郊外で道に迷って、
知らないうちに迷いの森の領域に入り込んで、
小川に流れてた水を飲んだせいで、
夢を見て、あっちの世界に入り込んだんだね。
モモコは、そういう体質みたいだし。
夢見る乙女ってこと?
とナオミがいった。

ジェーンって女性が住んでる別の世界があるって、
前にもいってたじゃない。
わたしも体験からいって、それ信じるわ。
うーん。
戦争が停戦したらしいのはよかったけど、
今度は怪物って、
物騒な世界には変わりないわね。
また行ってみたいけど。
と、たまきは言った。


a8

ドルフィンのマスターが、
電動スクーターにヘッドライトを
とりつけている。
初めて見るサラは興味深そうに眺めている。


a9

ヘッドライトが点灯した。
このスクーター、借りられるんですか?
とサラは聞いている。


b4

ジオラマ写真展が終わり、
ジャンは遊びに来たエトナと二人で、
リリスの家の一階の内装作業をしていた。


b5

これでずいぶん酒場らしくなったね。
リリス、なにかいいたそうにしてる。
とエトナが言った。


b6

倉庫で二人で休憩して、
夢見の水を飲んでいると、
ふっと、リリスが姿をあらわした。

今日はこれまでのお礼をかねて、
ちょっとしたサプライズを。
とリリスは言った。


b7

リリスがさっと左手を差し上げると、
壁際に黒いドアが出現した。
ドアは微妙に壁から浮き立ってみえる。

これはさっき作ってくれた
私の家の酒場に通じてるドアよ。


b8

リリスが右手を振ると、
金色の鎖のついた鍵が、
リリスの手に握られていた。

これはドアの鍵。
これからは、
いつでも好きなときに使ってね。

そう言って微笑むと、
リリスは鍵をジャンに手渡して、
ドアをあけて出ていった。


b9

二人はしばらく
あっけにとられていたが、
気をとりなおしたジャンがいった。

なんかすごいことになったね。
とりあえず行ってみよう。

ひとりで大丈夫ですか。

え。君も一緒に。

ええ、もちろん。
と、エトナは嬉しそうに言った。


解説)
別世界の準備が、
ようやく整いつつあるようです。
Posted at 21:46 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 21, 2021

それぞれの週末

a1

ビストロでのアルバイトが終わり、
シオンとキサラはジェニーたちの和室に遊びに来ている。
わーすごい雑誌の洪水だね。


a2

文学青年はたまきたちが読みかけの
アートブックを借りて読んでいる。

あ、キネマ旬報は図書館のリサイクル棚にあったんだ。
アメコミ雑誌はブックオフでみつけた。
「ワイン小国」って雑誌はね。。。


a3

あ、ジャンさんが表紙になってる。
とキサラが言った。
これは俳優のジャン・レノでしょ。
とジェニーが言った。


a4

サラが手作りのサンダルを履いている。


a5

このサンダル、
ケイの足の大きさに合わせてつくったでしょう。
下駄もあるよ。


a6

今一時半かな。
あれは、温度計と湿度計だよ。
なぜあんなところに?
正面だから見やすいらしいよ。


a7

ベーカリー前では、
たまきたちが金魚すくいをしていた。
農家の人が暑さしのぎに、
用意したのだった。


a8

やたね。


a9

長かったジオラマ写真展も
終了まで残りわずかになっていた。

映写会が日替わりということもあり、
ジャンは連日リリスの人形をもってきて、
会場ではエトナが持ち運んでいた。
すっかりお友達になりました。
といっている。
うちの子になる?ってきいたら、
いやだって。

奥のコーナーで、夏木さんは、
アートブックつくりませんか。
といわれて、作者と
相談してみます。と言っている。


b1

最後になりましたが、前回の続きです。

リアルすぎる夢からさめたモモコは、
たまきに会って話さなきゃ、
と思いながら、
目をこすっていた。


解説)
今回は、
工作した本やサンダルなど、あれこれと、です。
文学青年の画像に写っている、
ティッシュボックスや、「ワイン小国」という雑誌は、
YouTubeの「Rune’s world」の
「ミニチュアの雑誌とティッシュボックスを作ろう!
ペーパークラフトダウンロード無料だよ1/6リカちゃんサイズ」
の概要欄から型紙をダウンロードさせていただき、
制作してみました。ほかにもコントローラーやスマホなど、
様々工作しました。感謝。
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Aug 20, 2021

夢のつづき

b1

パトロールボートは、
狭い水路を通って、隣の池に進んでいった。
そのとき、モモコは世界の空気がとつぜん、
微妙に変わった気がした。


b2

その池には赤茶けた岸辺があり


b3

ボートは小さな艀に着岸した。


b4

モモコは船から降りるようにいわれた。


b5

艀の先の草むらにジープが停車していて、
数人の兵士が待機していた。
「パトロールボートから、
不審な人物が乗船していると連絡を受けて、
お待ちしていましたが、
あなたですか。」
とリーダーらしき男性が言った。
モモコは、なぜ自分が船にのっていたのか、
よくわからないと答えた。


b6

モモコはジープに乗るようにいわれた。
モモコは、ぼんやりと、小川のそばで、
せせらぎを聞いていたことを思い出して、
そういえば散歩の途中でしたといい、
自分は町に住んでいるんですといって、
町の様子などを説明した。
ジョーと呼ばれるリーダーらしき男性は、
興味深そうに聞いていたが、
「ここは危険なので、とりあえず、村に戻ろう。」
と運転席の兵士にいった。


b7

数ヶ月まえに、
とジョーはいった。
あなたと同じようにその町のことを話していた、
女性に会ったことがあります。
名前はたしか、すいか、じゃなかった、
たまき、といってたかな。
まだ我々がドイツ軍と交戦していた頃のことですが。


d8

たまきなら友達だよ。
とモモコはいった。それで、
たまきは、どうしたの。
ジープで移動中に、ドイツ軍の攻撃を受けて、
応戦中に彼女は忽然と姿を消したのです。
ふーん。


d9

あれからドイツ軍と停戦して、
今では共同で村を管理してるの。
なんといっても、
世界中に怪物が跋扈しはじめて、
国家間で戦ってる場合じゃなくなって。
と、エルザという女性兵士は言った。

怪物って。

不可思議なことが起こり始めてね。
あなたやたまきみたいに、
どうも別の世界から来たらしい訪問者や、
物体が出現するようになったんだ。
とジョーはいった。


h1

村の建物の前にジープが到着すると、
二人のドイツ兵の姿がみえた。
しかし、そのとき、
モモコの意識がうすれていったのだった。

いいところなのに。
とモモコは夢からさめながら思った。


解説)
いかにストーリーが
思いつきで進行しているのか、
わかるような展開です(^_^)。
しかし、まったく
何も考えていないと
いうわけではありません(^^;)。

人工の小川の情景をはじめ、
モモコの乗っていた電動スクーターや、
ジャンの画像集には載せきれなかった
ジオラマのパトロールボート、
近所の公園の池の夏景色など、
このモモコの遠出と夢のエピソードには、
載せたかった画像やイメージが
いくつも含まれているのでした。

h2

これはベトナム戦争で使用された
米軍のパトロールボートのジオラマです。
盥に浮かべて、水面に水を張って
撮影してみました。
視覚効果はいまいちでした(^_^)。
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Aug 19, 2021

郊外で

d1

モモコはスクーターを降りて、
せせらぎの音のする方に
行ってみることにした。


d2

段差をこえて
草むらをかきわけていくと、
小川があった。


d3

たえまなく水の
はじけるような音が
耳に心地よい。


d4

モモコは川におりて、
岩肌を滑るように
流れる水をひとすくいして
口にふくんでみた。
甘みを帯びた不思議な味がする。


d5

小川はモモコの目の先で、
灌木の茂みにさえぎられ、
地下に吸い込まれるように、
みえなくなっていた。
どこまで続いているんだろう。


d6

モモコはせせらぎの調べを聞いているうちに、
たまらなく眠気に誘われ、
やがてすやすやと眠ってしまった。


d7

夏草の茂みの中を小川が流れている。


d8

辿っていくと大きな池にでた。
池には船が浮かんでいる。


d9

船はパトロールボートのようだ。


e1

いつのまにか、
モモコは船にのっていた。
この船はどこにいくのだろう。


解説)
作業用の盥を片づける前に、
小川の情景を作ってみました。
水をポンプで循環させて
傾斜したシートのうえの溝に
流すだけですが、
これだけで環境音楽のような
効果がありました(^_^)。
思い出したのは、

「かにかくに 祇園はこひし
寐るときも 枕の下を
水のながるる(吉井勇)」

居間がひととき、
川辺の宿にはやがわり。

後半は小川のせせらぎを聞きながら
モモコがみた水辺の夢の描写です。
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Aug 18, 2021

翌日の会場とモモコの遠出

c1

翌日のジオラマ展の会場は、
相変わらず盛況だった。


c2

無理言ってごめんなさいね。
おかげで午後からの映写会、
さっそく新しい連作が紹介できそう。
どちらを選ぶか悩ましいから、
日替わりで最終日まで放映することにします。
と夏木さんがいっている。


c3

エトナは緊張して
リリスの人形を持ち運んでいる。
それクールガールですか。
と聞かれている。


c4

たまきとナオミは、
ジャンから借りたアートブックを読んでいる。
ジャンさんこの本徹夜して読みおえたって言ってたよ。
すごく面白かったからって言ってたけど、
大切な本無理して貸してくれたんだね。
「マーウェンコル」の背景設定が、
映画で想像してたのと、ずいぶん違うわ。
あっとおどろくためごろう。
なにそれ。


c5

モモコは、レイアから、
ナップザックを借りている。
これから遠出するようだ。
ムヒ入ってるからね、
と言われている。


c6

乗り物にのると、
どうしても途中のシーンが、
撮影したくなるようだ。


c7

モモコはジオラマ展をみてから、
ジャンの家の庭を見たくなって、
郊外に遠出することにしたのだった。


c8

でもこのところ
天気がすぐれなくて、
今日も朝方雨が降ったばかり。
それにこの道、掃除するひと
いないのかな。
とモモコは思った。


c9

ずいぶん郊外にきたけれど、
ジャンの家はみえない。
出がけにベーカリーで
たまきたちに聞いたとおりに
走ってきたつもりだったのに。
モモコは道に迷ってしまったことに
気がついた。


d1

まあいいか。
郊外の風景でも楽しもう。
と思ってしばらく走っていると、
せせらぎの音が聞こえた。


解説)
ジャンが連作を撮影して
一区切りのつもりだったのですが、
どこにも行きそびれていた
モモコが動き出してしまいました。
Posted at 21:36 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 17, 2021

夜の窓 そのに

d1

司令部の建物の右隣にあるのが、
通信施設のあった家で、
かって連合軍の爆撃を受けて半壊しました。

いまは修繕されて、
人が住んでいる、っていう設定ね。
と、たまきがいった。


d2

その時破壊された屋内を
窓から撮影した画像です。

これ雰囲気ありますね。
とエトナがいった。

これでおわりなんだけど。
ちょっとものたりなかったかな。
とジャンいった。

ものたりないんじゃなくて、
なにかたりないんじゃないの。
という声がした。


d3

私の家は?
壁際にリリスがたっていた。


d4

あれ、いつのまに。
また夢見の水飲みすぎたかな。
と、たまきがいった。


d5

そうか。
ドイツの村の設定時には
リリスの家はまだ建ってなかったんで、
個別に紹介するの忘れてたよ。
といってジャンはパソコンにむかった。


d6

この画像をトリミングして、と
こんな感じでどうかな。

コメントは、
この屋敷は、魔女リリスの住む家で、
祟りを恐れてドイツ兵もよりつかない。
と、たまきがいった。

それじゃあちょっと違うなあ。
きびしい戦時中だからこそ、
村民が憩いや集いの場にしようと
協力して建てた家。
ということにしよう。


d7

一階はもちろん酒場にしてね。
マーウェンコルの酒場「破れストッキング」みたいに。

この家の窓、多くない?
昼間見たときはもっと少なかった感じがしたけど。
とナオミがいった。

うん。昼間は外壁に隠れてみえないけど、
夜に明かりが灯ると透けて見えるようになる。
本当は素材が原因なんだけど、
夜だけ華やかな雰囲気になるのは、
魔法みたいでいい感じだね。

酒場にもあってるよ。
とたまきがいった。
エトナはこわくて固まっている。

あ、エトナさんは、はじめてだったね。
こちらはリリス。
この倉庫が人形の家だったころから、
ここにずっと住んでいる人形の。
人形の精っていうか、なんていうか。


d8

あ、よろしくね。
それから、またひとつたのみがあるの。
私もジオラマ展みたいから、
今度つれていってくれない?
とリリスは言った。

いいけど、どうやって。
とジャンは言って、
ちょっと考え込み、
そうか。人形をもっていけばいいんだね。
と言った。

リリスはうなずいて、
楽しみにしてるわ。
というと、すっと姿をけした。

なんか、リリスって、
神出鬼没になったね。


d9

夜も更けて、三人が
ファミリーカーで帰ったあと、
ジャンが連作画像の
最後の修正作業をおえるのを、
机の横でリリスの人形が
じっと見守っていたのだった。


解説)
なんとか二つの連作画像ができました。
重複するので映写会のシーンでの
再掲はしません(^^;)。
Posted at 21:35 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 16, 2021

夜の窓

c1

夕方に四人は庭に出て、
ジオラマの家々に照明器具を設置し、
日が暮れてから撮影が行われた。
倉庫でさっそく編集が行われている。
三人はアートブックやアルバムを見ているようだ。


c2

ジャンが編集を終えた連作画像を、
みんなに披瀝している。
「夜の窓」というタイトルに、
してみたんだ、とジャンが言った。


c3

これは村の夜景を撮影した画像集です。

わーさすがに
村中に明かりが灯ると賑やかだね。
と、たまきがいった。


c4

この建物は元は村長の住居でしたが、
軍の士官たちが借り上げて使っています。



c5

誰かを待っているようす。
っていうか、
こっちみて笑ってるよ。


c6

ここは農家でしたが、
やはり兵士たちの宿舎になっています。

プラ棒で作ってあるっていう家だね。
ジャンの力作じゃん。
地面にこぼれる明かりがきれい。
と、エトナがいった。


c7

窓辺から夕食に集う兵士たちの
賑やかな会話が聞こえてきます。

これは裏手から撮影した画像だね。
こっちにも窓があったんだ。


c8

道路を挟んだ正面にあるのは、
軍の司令部として使われていた民家。

ああ、あの家なにかと問題。
拠点だからね。
手前の家の兵士たち、
立ち話してるのかな。
地面の明るみもいい感じ。
とエトナが言った。


c9

軍用車のヘッドライトが
舗道を照らしています。

あ、シュピムワーゲンの登場だ。
とナオミがいった。
これ、私が後ろから、
懐中電灯で照らしてたんだよ。
と、たまきがいった。
ライオンの壁泉から
落ちる水、すごくリアルですね。
とエトナがいった。


解説)
連作「夜の窓」は続きます。
Posted at 21:56 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 15, 2021

戦車隊の駐留

b1

ざっと撮影を終えたジャンは、
まだ日暮れまで時間があるので、
倉庫に戻り、画像をパソコンにとりこんで、
撮りだめしてあった画像と組合わせて、
取捨選択して解説文をつけていった。

「これは連作「ある村のはなし」の、
一挿話になります。


b2

ある日、しばらくの間、
村に戦車隊が駐留したことがあった。


b3

村は軍用車両で埋め尽くされ。


b4

作戦会議が開かれていた。


b5

迷彩塗装の補修作業や。


b6

車両の破損箇所の修理。


b7

水や燃料の補給なども行われていた。


b8

夕暮れになると
クルーたちは車両に乗り込み


b9

何処ともしれぬ戦地をめざして
出撃していった。


c1

それは、国境沿いの田舎の村の、
ある冬の日の昼下がりから夜にかけての
あわただしい出来事だった。」

これでおしまいなんだね。
何も起きなくてあっさりしてるけど、
ティーガーやパンツァーや四突が
見られたので満足。
とナオミがいった。


解説)
物置でジオラマとともに
埃を被っていた
プラモデルの大集合です。

d6

さわるとキャタピラが
ぼろぼろと崩れたり、
いろいろありました(^_^)
Posted at 21:39 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 14, 2021

撮影の準備

f1

曇ってきたし、
そろそろ撮影の準備をはじめようか。
映写会用に、村に戦車隊がやってきて、
しばらく駐屯している、という想定の連作と、
村の窓のある建物ばかりを撮影した画像を、
集めて連作にする、という二つの案を考えていて、
どっちも画像を撮りだめているんだ。
今日はその追加の撮影。どっちがいいかな。
と、ジャンがいった。
どっちも面白そうだね。
と、たまきがいった。


f2

わたしは戦車隊がいいな。
戦車沢山みられそうだし。
とナオミがいった。


f3

エトナさんは?
わたしは個人的には
建物や窓の情景がみたいけど。
もちろんおまかせするわ。

明るいうちに
戦車隊を撮影して、
暗くなったら
家に明かりをともして
建物を撮影すればいいよ。
ふたつシリーズをつくって、
どっちを使うかは、
あとで夏木さんに決めて貰えばいい。
とたまきがいった。

そだね。
今日中に編集すればいいんでしょう。
4人でやれば、きっと楽勝だよ。
とナオミもいった。


f4

かくて4人は庭と倉庫を往復して、
あっというまに、ほぼ車両を並べ終えた。


f5

これで最後かな。


f6

ナオミは戦車のクルーに挨拶している。


f7

エトナは窓の中を覗き込んでいる。


f8

怪我してるのに笑ってるみたい。


f9

足の踏み場もないわこれ。


g1

かくて大まかなセッティングが整い、
撮影がはじまったのだった。


解説)
今回は撮影開始までのスナップでした。
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Aug 13, 2021

あれこれのかいわ

b1

サラがペンギンに行くと、
店にはオルセン姉妹がきていた。
さっそくコーラを注文しているところ。

昨日はあれからどうしたの。
夜までいて噴水みたよ。
いいなあ。
スイッチは何処にあったの?
などと話している。
四人とも昨日の水遊び友達なのだった。


b2

レイアとアイスはベーカリーにきていた。
アイスは早朝にバギーを
CGの本部に返してきたばかりで、
少々寝不足のようだ。

これからしばらく天気が崩れるらしいから、
タイミングよかったね。
などと話している。


b3

これはなに?
一人乗りの電動スクーターだよ。
レンタルの二輪車や車が
人気で不足気味なので、
以前ロボット研究所で開発してたのを
もらってきて改造してるんだ。
(2009年6月28日「夢見る機械 そのいち」に、
ちらっと登場しています。)


b4

これ面白そう。


b5

いつも涼しげでいいね。
骸骨は、お盆なので帰省してきます。
といっている。


b6

ジャンの倉庫では、
みんなで懲りずに
夢見の水をのんでいた。


b7

これって。
「Welcome to MARWENCOL」
2016年に出版されたアートブックで、
マーク・ホーガンキャンプ氏と
クリス・チェレンさんの共著なんだ。
「マーウェンコル」の情報が、
いっぱい掲載されている。
それって何ですか。
とエトナが聞いた。


b8

エトナさんは、映画「マーウェン」を見た?
いいえ。まだ見てないです。
そっか。説明するとね。
と、たまきは話し始めた。

ロバート・ゼメキス監督の映画「マーウェン」
(原題「WELCOME TO MARWEN」)は、
マーク・ホーガンキャンプ氏の実話が元になってるんだけど、
タイトルになってる「マーウェン」というのは
マーク氏が庭に作った1/6サイズの架空の町の名前で、
映画では最後に「マーウェンコル」という名前に変わるの。
それも事実に基づいていて、
実際にマーク氏は、今は「マーウェンコル」という名前の町を
つくっている。この本は、その解説書っていうことでしょ。

うん、この本が出版されたのは2016年。
ゼメキス監督が2018年に公開された映画「マーウェン」を
製作する直接のきっかけになったという、
2010年に作られた「MARWENCOL」っていう
マーク氏の生活を追ったドキュメンタリー映画があるんだけど、
その4年がかりで製作されたというドキュメンタリー映画の
監督のジェフ・マリンバーグ氏の奥さんが、この本の
マーク氏との共著者になっている、
クリス・チェレンさんということみたい。

なんかすごい背景事情があるんですね。
とエトナはいった。


b9

三部構成になっていて、
第1部は、マークさんが、
マーウェンコルをつくるきっかけになった、
暴行の被害者になった事件が書かれていて、
第2部はマーウェンコルの町の詳しい様子や、
登場するキャラクターの紹介など。
第3部はマーウェンコルを舞台にした、
7編の写真ストーリーが収録されている。

その見開きページ、台詞も入っていて、
アメコミの写真版みたいで面白そうだね。
と、たまきがいった。


解説)
今回は、常設の町の
あちこちでの会話をのせてみました。

m2

ジャンの注文した本の実物です。
これはアマゾンから
英国のブック・デポジトリーという
オンライン書店に注文して入手しました。
Posted at 21:49 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 12, 2021

ファミリーカーででかける

a1

翌日のベーカリー前。
停車しているファミリーカーには、
集合した三人が乗り込んでいる。


a2

エトナは携帯をみている。


a3

夏木さんは手にした郵便物を
ジャンに渡してほしいと
頼んでいるようだ。
英国から届いたばかりなの。
といっている。


a4

ファミリーカーは出発した。


a5

この車も懐かしいね。
2004年にリカちゃんファミリー向けに
タカラから発売された車で、
モデルはホンダのステップワゴン。
この町にきたのは、2005年6月頃で、
たまきのやってた店の前で、
キサラが運転してる写真がのこってる。
(「趣味のあれこれ」の2005年6月8日
「ハートヒルズのファミリーカー」)


a6

これとそっくり同じタイプの車両を、
改造して軍も使ってるという噂があるね。
そういうことにしてあるんだ。
などと話している。


a7

あそこを玄関じゃなくて、
ジャンさんの家方面に左折だね。
道もう覚えたね。


a8

ファミリーカーは、
ジャンの庭の前の通りに
到着した。


a9

ジャンさん、
これ夏木さんから預かった。
あ、ありがとう。
注文してあった本なんだ。

今日もすごく暑くなりそうだね。
うん、さすがに炎天下は
きついから、
撮影はあとにして、
とりあえず倉庫で
この本でもみようよ。
とジャンがいった。


解説)
ファミリーカーを入手したのは、
2005年の4月頃です。
買ってすぐにペイントして、6月に登場。
以来ずっとしまいこんだままでした。
車から特殊部隊の戦闘員が
わらわらと降りてくるといった
シーンを想像していたのですが、
何分そういう機会にめぐまれず、
今回レンタルカーとして再登場しました。
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Aug 11, 2021

池で記念撮影

b1

面白かったね。
壺が動くなんてね。
などと言い合っている。
あれ、サラは?
カメラ取りにいったみたい。


b2

別荘の窓に明かりが灯り、
男の人が戸口からでてくるのが見えた。
森林公園で会った管理人のようだ。
サラはこんばんわーと声をかけた。


b3

話をきくと、管理人は、
ジルからこの別荘の管理も任されていて、
シャワーを修繕にきたのだという。

よくあのスイッチみつけられたね。
噴水が稼働したのは久しぶりだよ。
と管理人はいった。


b4

サラたちは管理人に頼んで、
池の照明を上向きに変えてもらった。
やはり夜の池らしい雰囲気で、
記念撮影をすることにしたのだった。


b5

じゃわたしから。


b6

つぎはわたし。


b7

はろー。


b8

また遊ぼうね。


b9

三人揃って。


c1

管理人は撮影に夢中になって
ずぶ濡れになってしまったのだった。


解説)
サラたちの別荘での水遊びは
とりあえず今回で完結です。
長いようであっという間の
撮影だった感じです。
最後に夜の池でのスナップを。


c2

よくみえませんが、
三人とも相当頭上から水しぶきを
あびている最中です。
Posted at 21:44 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 10, 2021

池の噴水

h1jpg

サラたちは噴水にみとれている。


h2

花火のように


h3

たちあがっては崩れ


h4

色をかえて


h5

はじけては


h6

また盛り上がり


h7

崩れ落ちる


h8

どのくらい時がたったのか
やがて照明が元にもどると
噴水はなにかの姿をとどめるかのように
一瞬たちあがり


h9

やがて勢いをよわめて
しだいに静まっていった。
そのあとで壺もまた移動して
池の隅の元の位置へと
戻っていったのだった。


解説)
フィギアを撮影した最初の画像は、
画像処理をして青みをつけていますが、
噴水の画像は、ボール紙の枠に
色付きのセロファンを張ってつくった
自作フィルターを照明につけて撮影しています。

f

大昔につくったものでセロファンが
ぼこぼこになり埃を被っていました。
これを見つけて思いついたわけですが、
画像を後で加工処理するというのとは
一味ちがった撮影が楽しめました。

また噴水といいながら、
水の勢いをおさえめにして、
あまり噴水らしく盛大にできなかったのは、
撮影している居間の周辺が
水浸しになるのを避けるためなのでした。
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Aug 09, 2021

夜の池

f1

アイスは池の底を
あちこち探してみたものの。


f2

スイッチらしきものは
さっぱりみつからない。


f3

あきらめかけて、
マスクをとり、
壺を調べてなかったことに気がついた。


f4

あ、こんなところに
スイッチがあった。


f5

壺はゆっくりと傾き。


f6

池の中央に向かって移動し始めた。


f7

壺が静止すると、
壺の底から水流が吹き上がり始めた。


f8

噴水は刻々と姿をかえ続ける。


f9

みあきないねー。
などといっていると、
照明が変わって、
池はブルーライトに包まれたのだった。


解説)
スイッチを探している水中のアイスを
側面から撮影してみようと、
水を張ってある容器の中に、
小さめのガラス水槽を入れて、
ガラス越しの撮影を試してみたのですが。
ガラス水槽を上から押さえつけながら
撮影するのは、かなり困難とわかり、
一枚だけであきらめました。


g1

水上から撮影した画像と
あまりかわらないのですが、
貴重な一枚です。
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Aug 08, 2021

ビストロで軽食

s1

日光浴をすませたサラたちは
シャワーを浴びて汗を流してから。


s2

軽くピザでも食べようと、
近くのアルのビストロにやってきた。


s3

サラ、まだ髪がぬれてるよ。
うん。さっきのシャワー半端なかった。
水量の調整がきかなかったね。
壊れてるんだよきっと。
台所用じゃないの?
なにそれ。
などといっている。


s4

ずいぶん水遊びしたし、
食べたらそろそろ町に戻ろうか。
それとももう少し池で遊ぶ?
そのとき給仕にきたキサラが、
夜の池も自動的にライトアップされて、
なかなかいいみたいよ。
といった。


s5

なんでも池のどこかに、
秘密のスイッチがあって、
そこを押すと、
カラフルな噴水がみられるんだって。
キサラよくしってるね。
この店には別荘から人が
よく食べに来るからね。
ジルさんもたまにくるんでしょう。
キサラも鍵をかりたらいいのに。
バイトやってるし、泳ぐだけなら
近くに池や泉は他にもあるから。
そうか。この前釣りに行った
蓮池もあるしね。
郊外ライフはいいなあ。
あのビワコオオナマズ元気かな。
などとサラとキサラの話は、
とめどなく続いたのだった。

よしきめた。
夜の池をみにいこう。
とアイスはいった。


s6

日が暮れるのをまって、
三人が別荘にもどり、
池の縁に座ると、
池の底を照らす照明がともった。


s7

これなら夜どおしでも泳げるね。
とレイアがいった。


s8

スイッチ探してみる。
といってアイスは、
足ひれとダイビングマスクを装着しはじめた。


s9

アイスはしずかに池に入ると、
身をしずめて、
しばらくして小さく息を吐いた。


解説)
水遊びはもうすこし
続きます。
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Aug 07, 2021

ペンギンでの会話

s1

空には夏雲がわいている。


s2

サラがタオルを渡しながら、
空をみあげて、
背浮きしてるのがいちばんね。
といっている。
そうそう、と、
女の子も相づちをうっている。


s3

あの天井、じゃなくて、
天上の青空がすてきでした。
なんか、暑中見舞いのお葉書
ださなきゃ、って
急に思いついたりして。
と女の子はいった。


s4

いまごろマスター忙しくしてるかな。
と、休みを貰ったバイト先の
喫茶ペンギンのことを思い出している。


s5

そのころ、ペンギンでは
たまきたちが話をしていた。

エトナさんは、
どこでジャンさんのジオラマのことを知ったの。
あ、ジルさんがアルバムもってて、
みせてくれたんです。
そっか、昨日もジルさんと一緒だったんだ。


s6

それで、なんというか。
車両の写真そのものよりも、
ついでに撮ったみたいな、
ごくふつうの情景を撮った写真に
すごく惹かれたんです。
そうなんだ。


s7

それって、ジャンさん本人は、
軍用車両の写真撮ってるっていいながら、
実はそこから、おちこぼれるものを
けっこう重視してるって意味だよね。
とナオミがいった。
そうそう。おおあたり。
兵士がご飯食べてたり、
とろんとした窓明かりがともっていたり。
ジャンさんの写真って、
戦闘シーンがあまりないんですよね。
つくるのむつかしいからかも。
と誰かがいった。


s8

そこに夏木さんがやってきた。
いたいた。
ああ、よかった。
と夏木さんはいった。


s9

実はね。ジオラマ展、
思い切って会期を延長することにしたの。
それで、ジャンさんに
映写会用の写真追加してほしいなんて
突然頼んじゃって、
ちょっと後悔してるんだけど、
あなたたち、できたら、ジャンさんの撮影、
手伝ってあげてくれないかしら。

いいですけど、ジャンさんは知ってるんですか。
うん、たまきたちが手伝ってくれるなら
大歓迎だっていってたよ。
もう前歴があるみたいなこともいってたよ。
明日レンタルのファミリーカー押さえたから、
ベーカリー前に都合のいい時間に集合でよろしくね。
あ、それからエトナさん、
ジャンさん花束もらって感激してたわよ。
もし、よろしければ是非ご一緒にって。
いいんですか。
おれいのつもりもあるんじゃない?
撮影現場みられるいい機会だし、
いっしょにいこうよ。とたまきがいった。
ああ、よかったよかったよかった。
といって、夏木さんは去って行った。


解説)
8月1日から水遊びをはじめて、
もう1週間たちますが、
フィギアたちの世界では、
日中の数時間が経過しただけ、
というところです。
並行しているジオラマ展の話のほうも、
忘れないうちに進めました。
Posted at 22:04 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 06, 2021

水の夢

a1

夏のまばゆい日差し。


a2

サラは浅い夢をみていた。


a3

細い水路をたどると、


a4

流れは池にそそいでいた。


a5

そこは、いつかエリスと行った
公園の池に似ていた。


a6

いつのまにか
池のなかにサラはいて。


a7

いくら泳いでも
岸にたどりつけなかった。


a8

けれどそれはなぜか
ごくふつうのことのように
思われるのだった。


a9

目が覚めてもまだ
水の重みや冷たさの感触が
肌にのこっていた。


b1

あの竹筒の水、
夢見の水だったのかな。
とサラは思った。


解説)
今回はなにかありそうで
なにもないという(^_^)。
暑さしのぎの涼やかな
合成画像の制作がメインなのでした。
Posted at 21:39 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 05, 2021

池で浮かぶ

a1

こんにちわー。
あ、ここいま、空けるからね。
といわれている。


a2

オルセン姉妹は、
またねーといって帰って行った。


a3

わたしは、というと。


a4

こんなことをしたり。


a5

あとは浮いたり。


a6

しずんだり。


a7

あーきもちいい。


a8

ずーっとこうしていたいなあ。


a9

その頃アイスたちも、
日を浴びながらまどろんでいた。


解説)
フィギアは水に浮かないので、
浮かぶシーンは、ペットボトルを
輪切りにして筒状にしたものの底に
重りの石を入れて支えています。

Posted at 22:01 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 04, 2021

池の仕掛け

s1

この水おいしいよ。
夢見の水なのかも。


s2

なかなかいい感じだね。


s3

ねえこっちでも。
水が直接壺にも落ちてる。
壺の位置も高くなったみたい。


s4

これって、
機械仕掛けなのよ。
来るたびに変わるから、
飽きないの。
といっている。


s5

せり出した竹筒から水が
壺の上に落ち始めた。


s6

アイスたちは
ビールを冷やすことにした(^_^)。


s7

ゴムボートを浮かべて一休み。


s8

これでカメロンぱんでもあればなあ、
とアイスがつぶやき、
うんうん。とメアリー=ケイトが
相づちをうっている。


s9

そのころ、
ペンギンでアルバイトしている女の子が、
別荘にやってきて、池に向かおうとしていた。


解説)

t1

撮影した画像を後でみると、
玉になって落下する雫の様子や
ゆらめく波紋の効果など、
意外な一瞬が撮れていて面白いのも、
水遊びの楽しみのひとつです。
Posted at 22:09 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 03, 2021

池で泳いで遊ぶ

d1

ずっと傘持って立ってて、
もう何年も泳いでないからね。
とレイアはいった。


d2

クロールってどうやるんだっけ。
えーっとね。


d3

こんな感じ。


d4

ちょっと練習してみる。


d5

思い出したぞ(^_^)。


d6

キャッチボールしよう。


d7

いくよー。


d8

こんどはサラ。


d9

あっとっと。


e1

うぷ。

サラの手からそれたボールが
壺の中に落ちると、
水流が
壺をめがけて落ち始めた。


e2

池の壁面からも
竹筒がせりだしてきて、
水が流れ始めた。


解説)
バタ足で波をたてるため、
物置の隅で埃を被っていた
エアブラシ用のコンプレッサーを
引っ張り出してきました(^_^)。
Posted at 21:55 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 02, 2021

池で泳ぐ

a1

まずはあひるをもとめて。


a2

しがみついてみる。


a3

うん?
これは


a4

しずんでしまう。


a5

ぷふ。


a6

アイスは平泳ぎ。


a7

両手で水をかきわけて。


a8

こんなふうにみえることも。


a9

レイアもおいでよー。


解説)
ふつうに水遊びがはじまりました。
Posted at 22:01 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 01, 2021

人工の池

p1

オルセン姉妹って、関西人?
今のは冗談よ。
暑いときは、水浴びが一番。
お先にね。


p2

二人は向かって左手の土手に、
脚立を置いて登っていった。


p3

ここに上ると
いつもの涼しげな水音がきこえるわ。
滑りやすいから、こけないでね。


p4

私たちもまず着替えしなくちゃ。
更衣室に新品の水着が揃ってるよ。


p5

ほどなく三人は着替えをすませて
でてきた。
バスタオルや日焼けマットをもっている。
スクール水着とビキニしかなかったね。
ジルさんの趣味なのかな。
ワンピースはオルセン姉妹が。
ああ、あの迷彩柄のね。


p6

池には崖のうえから、
細い水流が滝のように注ぎ、
一部は壁を伝う細流となって、
大きな壺の中に飛沫をふりかけていた。


p7

そのため池面には、
たゆたうような波紋がひろがり、
池の底にやわらかな影を落としていた。


p8

これらは全て人工的につくられたもので、
かって池のあちこちには、さまざまな
仕掛けが施されていたという。


p9

アシュレイが水流を浴びている。


q1

冷たくて気持ちいいよー
といっている。


解説)
水遊びのはじまりです。
カインズホームでみつけた、
幅59×奥行き78.5×高さ30㎝という
ポリプロピレン製の作業用のたらいに、
防水シートをかぶせて水を張り、
浴槽の排水用のバスポンプを使って、
水を循環させています(^_^)。
Posted at 18:29 in n/a | WriteBacks (0) | Edit
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