Jun 01, 2026

蜘蛛とシノと

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蜘蛛とシノの会話は続いていた。

ここはいつまでも続いている夢の世界だから、
あなたみたいな征服志向の夢食いもやってくる。
一年前にはローゴスが仲間を引き連れてきたの。
でもモンスターハンターの夢食いのセリーヌや、
人間やロボットが助けてくれて撃退したのよ。

おお、そのお話はローゴスからも聞きました。
ローゴスは、まだ諦めたわけじゃないって言ってましたよ。
死霊のアスラーダ様と協力関係を結びたがっていたようです。

ふーん。
そのアスラーダっていうのが、
あなたのボスなの?

俺のボスは、人面の蜘蛛ですよ。
彼女がアスラーダ様と協力関係を結んでいるんです。
それで俺はアスラーダ様の命令にも従っているんです。

あなたは一番下っ端なわけね。
それで私にそんな貴重な情報を教えてくれていいの?


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ここは住みやすそうなところですね。
俺もシノさんみたいな普通の夢食いになりたかったなあ。
敵とか味方とか、あんまり関係ないんです。
ボスの命令に従うのは夢食い蜘蛛の習性なんですよ。
と窓の外を眺めながら蜘蛛が言った。


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それで、エリーゼを探す、
手がかりは何かあるの?

この世界に来ているかもしれないというだけで、
すごくあやふやなんですよ。
でも、シモーヌという魔族と、
人間のサラという女性と一緒にいるらしいです。

シモーヌっていう人は知らないけど、
サラなら知ってるわ。
そうだ。みすずの家に行きましょう。
みすずはこの世界に最初に来た先住の夢食いで、
みすずはサラとも知り合いだから、
そこに行けばきっと何かわかるわよ。


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シノたちは早速出かけることにした。


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飛んでくるプテラノドンに襲われないように、
蜘蛛もシノと一緒にシエルの中に入れてもらった。


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その頃、洞窟では
サラたちが話していた。

ここで留守番してるのって、
一人っきりで寂しくないの?

僕は部屋の隅の棚の上にずっと
置かれたままの置物だったので、
慣れているんですよ、
それに、ここでは自由に動けますから。


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その時洞窟の奥から、
マルテがやってきた。
忘れられた夢の世界から、
洞窟を通ってきたようだ。

おや、珍しいお客さんかな。
と言っている。


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トロンの家で
ずっと執筆してたんだが、
一応草稿が完成したんだよ。

それは良かったですね。
出版するんですか?

ふむ。地球人に読んでもらうのもいいが、
火星の歴史物は、どんなジャンルに入るのかな。

それはもちろんSFでしょう。

本当にあったことだぞ。

まず誰も信じないと思うわ。
あ、どこかの出版社に持ち込んでみたら?
とは言っても知り合いはいないけど。
そうだ、ケントさんに頼んでみる。
とサラが言った。

誰だねそれは。

ケントさんは新聞社に勤めてるの。


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善は急げね。

シモーヌはマルテから、
草稿の書かれたノートを受け取ると、
呪文を唱えて、
鏡の扉を作り出した。

まずケントさんに読んでもらう。
出版の話はそれからね。

ふむ。よろしくな。


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三人はサラの家に戻ってきた。

おかえり。
留守中にマリアが
サラに会いに来たわよ。

そうなの?
何だったのかしら。



解説)
続きます。
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