Jun 29, 2026
ケントを案内する

クモスケが、シェルの中から
這い出してきた。
実はね。クモスケが、
この常春の国に住みたいって言ってるの。
とシノが言った。
もう侵略しませんから、
よろしくお願いします。
ふーん。
一人で島抜けしてきたのね。
その言い方は。

シノ、腕に這わせて大丈夫なの?
とサラが言っている。
ええ、シェルの中に匿っていたから、
慣れっこよ。
精霊たちと仲良くしてくれるなら
住んでも構わないわよ。
住所不定だとみんなが不安がるから、
住処を決めてあげないと。
とシモーヌが言った。

クモスケの住処はこの彫像にしましょう。
クモスケは彫像に飛び移った。
いいんでしょうか。
この中にはアスラーダが封印されているんでしょう。
そうなのよ。
だから彫像の番人になってね。

片目の窪みが空洞に繋がっているの。
ありがとうございます。
ここは、住み心地が良さそうです。
よかったわね。
私フクロウたちに、
クモスケが住人になったことを
伝えてくる。
とシノが言った。

驚くことばかりです。
庭園といい西欧風のお城といい、
夢の世界のようじゃないですか。
とケントが言っている。
だから夢の世界なのよ。

三人はお花畑までやって来た。
あれは巨大なカマキリですね。
とケントが言っている。
そうなの、正確には
カマキリのフィギアに宿っていた精霊。
この世界には、そんな精霊たちばかりが
住んでいるのよ。
さっきの蜘蛛みたいに、
例外もあるけれど。
とシモーヌが解説している。

ここはまた絶景ですねえ。
絵葉書にできそうだ。
とケントは言っている。
山紫水明でしょう。
マルテがいるのはあの山の方よ。

ここはまた
鬱蒼とした森ですね。
大トカゲが寝ているはずだけど、
今日は見かけなかったわ。

ここ登っていくんですか。
そうよ。
登ったら洞窟まですぐだから。
解説)
続きます。
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