Oct 22, 2024

賑やかな日々 そのきゅう

a1

バー・デジャでは、相変わらず
アイスとヴィヴィアンが話していた。


a2

それで、宿泊施設は完成したの?
ええ。いつでも泊まりに行けるわよ。

ジェニーは追加のデカンタのワイン
お持ちしました。
と言っている。


a3

相変わらずマリアたち、
くるくる回ってるなあ。
飽きないのかなあ。
とゼロが言っている。


a4

その時、ジムがやってきた。

このシーズンは混んでるね。
アンジーここに来なかった?
アンジーならコスプレして
登録に行くって言ってたわよ。
広場じゃないかしら。


a5

マリアとナディアが話している。

さすがに旋回ばかりしてるの
飽きちゃったね。
どこか他に行かない?
ここはお祭り中の広場の上空だから
大丈夫だけど、
移動すると騒ぎになるのよ。
人目を気にせずに飛べる場所じゃないと。


a6

ジムは広場にやってきた。

アンジー見なかった?
アンジーなら
そこのテーブルにいるわ。
あ、ちょうどよかった。
ついでにあなたも登録していってよ。


a7

もちろん有名スパイ映画の
主人公のコスプレね。
いいけど、登録だけだよ。
仕事柄評判になりたくないんだ。


a8

おや007のお出ましだね。
と言われている。


a9

広場に降りてきたマリアとナディアが話している。

今度、アフリカに犬猫猿鳥同盟の支部と、
ホテル・ナジャを開店したの。ご招待するわ。
アフリカのジャングルなら、気兼ねなく空が飛べるから。
嬉しいけど、どうやってアフリカまで?
魔法の扉を使うのよ。
魔法? ミューが何ていうかなあ。


a91

マンスフィールドさんは、
相変わらず広場を見物していた。
旅芸人たちの演奏に
ナオミの叩くスネアドラムの音が混じり、
広場の賑わいは続いている。



解説)
続きます。
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Oct 21, 2024

賑やかな日々 そのはち

a1

サラたちの部屋で、ケイはサラに、
野球のユニホームのコスプレを着せてもらっていた。


a2

今年ワールドシリーズで対決するのは、
ドジャーズとヤンキースよ。
どうしてマリナーズなの?
ドルフィンの倉庫にはこれしか無かったの。
ちょっと着痩せして見えるんだけど。
それはきっと気のせいよ。
などと盛り上がっている。


a3

ケイはさっそく広場に、
コンテストの再登録をしに出かけた。


a4

ケイ、かっこいいバッティングフォームね。
でも、そのバットの握り方。
これが難しくて。
などと話している。


a5

アンジーもコスプレの扮装をして、
登録しに来ていた。

アンジー、そのコスプレは。


a6

もちろん映画「ツゥームレイダー」のヒロイン、
ララ・クロフトに似せてみたの。
ベルトの四角いバックルを、
ハート型に変えてあるのがアクセントよ。


a7

アンジーが登録しに行くと、
審査員のマンスフィールドさんが席を譲ってくれた。

「スーパーマン」(1978)に「ワンダーウーマン」(2017)、
「猿の惑星」(1968)に「マトリックス」(1999)、
それに加えて「トゥームレイダー」(2001)とは、
どれも古い映画だけど嬉しいなあ、
これでアメリカンヒーローものの
グループが充実します。
と丹下健太が言っている。


a8

前髪が一筋垂れているところと、
三つ編みにこだわったのよ。
と言っている。


a9

マンスフィールドさんは審査も兼ねて、
広場を見物している。

エヴァはいつも同じ格好ね。
元々ピエロ人形ですから。


a91

シーザーは今井舞に、
この毛深くて逞しい腕、
本物のゴリラみたいですねと言われている。



解説)
続きます。
Posted at 20:23 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Oct 20, 2024

賑やかな日々 そのなな

a1

バー・デジャは、ほぼ満席で、
観光客にテーブル席を譲ってもらった
アンジーとヴィヴィアンが話していた。


a2

ジェニーはガラス戸越に
広場を眺めている。


a3

相変わらず広場の上空を
マリアとナディアが飛び回っていた。


a4

アンジー、今年はコスプレコンテストに
参加しないの?
とヴィヴィアンが言っている。


a5

そうねえ。


a6

僕が去年この町に戻ってくる前、
アンジーさんは一昨年の
ハロウィーンの第一回目のコスプレコンテストの
優勝者だったって聞きましたが。
とカメラマンで審査員のボニーが言った。

そうなのよ。
アンジーの「魔女マレフィセント」のコスプレは、
評判だったわ。
ヴィヴィアンは一昨年のアンジーの
扮装を思い返している。


a7

仕事柄、あまり目立ちたく無いんだけど、
去年のコンテストはパスしたから、
久しぶりに参加するかな。

そこにアイスがやってきた。


a8

アンジーがコスプレの準備に
店を出ていくと、入れ替わりに
アイスが席に座った。

ヴィヴィアン、早速だけどさ。
リザードのことは何度か話したわよね。
ああ、あなたに蘇生の呪文を教えてくれたっていう
レプテュリアンでしょ。

彼がシベールっていう仲間を紹介してくれたんだけど、
そのシベールがあなたに会いたがっていたようなの。
いいんじゃない、私もトカゲ人間を見てみたいわ。

ちょっと気になるのよ。
彼はフミコを蘇生させたあなたの呪力に
興味を持っている。
レプテュリアンは古代から魔族と交流していて、
フミコとも知り合いなんでしょう。

レプテュリアン全体としては、仲間同士の戦争以来、
人類や魔族との関係を持たないことにしているらしい。
リザードは特別なのよ。
シベールのことはよくわからない。
ただ彼らは平気で生命の樹を破壊をする連中。
だから気をつけてね、と言いたくて。


a9

その頃、サラたちの部屋では、
登録を終えたケイとジェットが戻っていた。

デイリープラネットを読んでいた
メアリー=ケイトが、
大リーグもそろそろ
リーグチャンピオンシップも終わり、
いよいよワールドシリーズね。
と言っている。


a91

僕、このコスプレ、
ツノだけなので不満だなあ。
とケイが言っている。

だったら野球選手にしてみる?
とサラが言った。



解説)
続きます。
Posted at 21:03 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Oct 19, 2024

賑やかな日々 そのろく

a1

部屋に戻ったサラとフミコは、
さっそくシーザーの訪問を受けていた。

シーザー、どうしたの?
ハロウィーン用のコスプレの
着付けをお願いしたいんです。


a2

着付けを済ませたシーザーは、
広場に戻っていた。


a3

ミューはリタから、
ハロウィングッズを受け取っている。

シェリー研究所に、
ハロウィングッズを配るのを忘れてたの。
これは新しく倉庫に入荷したものよ。
ありがとうございます。
シェリー博士もみんなも喜びます。


a4

マリアは私も空飛んでいい?
とルビーに尋ねている。
もちろんよ。


a5

シーザー、その格好。
毎年ハロウィーンに来ている
ゴリラのコスプレの人がいないので、
代わりにやってみたらって言われて、
サラさんに着せてもらったんだ。


a6

「猿の惑星」ってどう言う映画?
進化したお猿の話だよ。


a7

マリアはさっそく空を飛んでいた。


a8

あ、マリアさん。
それはどう言う装置なの?
これは普通の箒よ。魔法を使ってるの。


a9

シェリー研究所に帰ったミューは、
ハロウィーンアイテムをテーブルに置いて、
みんなに報告していた。

実験は成功したの?
うん、ナディアはまだ広場の上を飛んでるよ。
これは可愛い魔女みたいね。



解説)
続きます。


a92

この魔女風オブジェも、セリアで見つけた
ハロウィングッズです。
「モンスターレジンブラブラオブジェOR/BK」
材質はポリレジン・ポリエステル。
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Oct 18, 2024

ホテル・ナジャ

a1

カエル王子って、
けっこう理想家なのね。

フミコがあの池のイメージを思い浮かべて、
アイスが呪文で呼び出さない限り、
あの池の幻影は現れないかと思うと、
ちょっと寂しい。

記憶ってそういうものでしょう。
さて、これからどうしようか。


a2

犬猫猿鳥同盟の運営する
ホテルが完成したって聞いたから、
行ってみない?
そろそろオープンしているかも。

そう言ってアイスが呪文を唱えると、
魔法の扉が出現した。

行先は?
この前に見た、
ホテルの前の情景をイメージしたの。


a3

3人が扉を潜り抜けると、
そこはホテルの入り口の門の前だった。


a4

空も快晴で、
緑がみずみずしいわね。

アイスはリンリンと話している。
もう町から戻ってきたの?
シーザーたちはまだ広場にいますが、
僕はやっぱり雑踏が苦手で。
あ、ホテルならオープンしたばかりですよ。


a5

このフロント立派すぎない?
カウンターの奥にはフンボルトが
座っていた。

ようこそ。
ホテル・ナジャへ。
お客様ご一行が、ご来店、第一号です。
お泊まりですか。

様子を見に来ただけよ。
あなた喫茶ペンギンのアルバイトは?
とアイスが言った。

こんな服装してるのは私だけなので、
呼ばれちゃったんです。


a6

3人は客室を案内してもらった。


a7

明るくて見晴らしもよさそうね。


a8

サラ、ここに泊まっていく?
そうしたいけど、部屋に戻らないと。
まだハロウィーンの仮装の着付けを
頼みに来る人がいるのよ。
サラは器用だからね。


a9

アイスはどうするの?
私はデジャに行って、
ヴィヴィアンに、
シベールっていうレプテュリアンが
会いたがっていたって伝えにいくわ。
魔族の呪力の秘密を知りたがっている
みたいだから、気をつけたほうがいいって。

シベールは悪い人じゃないんだけど。
機械の体になってあんなに長生きしても、
まだ生き続けたいのね。
自分が死んでしまった時のために
蘇生の方法が知りたいのよ。
呪力は教えられるものじゃないのに。

フミコは私に呪力を授けてくれたでしょう。

それはあなたにその素質が備わっていたから。
レプテュリアンとは違うわ。



解説)
続きます。
Posted at 20:24 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Oct 17, 2024

賑やかな日々 そのご

b1

ナディアは広場の上空を旋回していた。
派遣コウモリのヒソコも驚いている。


b2

あれはだあれ。
気持ちよさそうね。
などと言っている。


b3

ヒソコはあせって超音波で
ヴィヴィアンに異変を知らせている。


b4

しかしすでに、
ナディアの姿はデジャのガラス戸越しに
ヴィヴィアンたちの注目を集めていた。
あれは飛行装置でしょう。
あんなのがあれば
超高層のビルに忍び込むのに便利そうだなあ。
と盗賊のゼロが言っている、


b5

みんな何騒いでるの?
あ、アンジーさん。
空を飛んでる人がいるんです。
カウンター席なら空いてますよ。
とジェニーが言っている。


b6

実験は成功みたいです。
そのようね。
空の彩りもハロウィーンぽくていいのかも。
嬉しいなー。
未来の仮想現実世界で、
ヒゾッコという飛翔ロボットに
使われていた技術の応用なんですよ。
とミューが言っている。


b7

その頃、
アイスとサラとフミコは、
アフリカの山頂のストーンサークルを
訪れていた。


b8

あら。
やっぱり池が消えているわ。
カエル兄妹はどこに?


b9

フミコ、
また昔の池の情景を思い浮かべてくれない?
いいわよ。


b91

フミコが昔の情景をイメージして、
アイスが呪文を唱えると、
石のサークルの中に池が現れた。
カエル兄妹の姿も見える。

ああ、サラさん。
来てくださったんですね。
僕は元気にやっていますよ。
とカエル王子が言った。


b92

この池は私たちにはひと時の幻影だけど、
夢食いのカエルたちにとっては現実なのね。

何をおっしゃっているんです。
どちらも同じ幻影じゃないですか。
僕はいつかここをカエルの楽園にするんです。

面白いことを言うのね。
あなたは私の過去の記憶のイメージに住みついた。
ところで、ここがいにしえの魔族の土地で、
私が蘇った魔族のフミコだと言うことはご存知?

え。そ、そうだったんですか。
とカエル王子は言った。
夢食いは魔族の見る夢に入り込んではいけない。
ってお父さんが言ってたわ。
とカエル王女が言った。

私は構わないんだけど、
土地を侵入者から守る魔法がかけられているの。
ジャングルの動物たちやグリーンマンが知ったら。

ぼ、僕も
この池と土地を侵入者から守ります。
とカエル王子は言った。



解説)
続きます。
Posted at 20:22 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Oct 16, 2024

賑やかな日々 そのよん

a1

サラたちの部屋で
アイスたちの会話は続いていた。

そうそう、私、
サラを誘いに来たんだった。
カエル王子が、
命の恩人のサラは元気ですかっていうから、
今度、連れて来てあげる、って答えちゃったの。
とアイスが言った。

カエル王子って、メルティの夢の部屋で
洪水を起こしたヘクトンの息子の?

そうなのよ。
いきさつを話すと長いんだけど、
今はアフリカの山の上の池に住んでるの。


a2

あの池は、私の思い浮かべた過去の記憶のイメージを、
アイスが魔法の呪文でこの世界に映し出したのよね。
とフミコが言った。

そうだったわね。

だから、あの池は本当は白日夢のような幻影。
普通ああいう幻影はしばらくして消えてしまうものだけど。

たしかにそのはずね。
でもなぜか、私がカエル王女を連れて再訪した時も、
池は残っていて、カエル王子が元気に暮らしていたわよ。
池の水は池の底の穴から湧いて来るって言ってたわ。
水は湧いて来るけど池から溢れない不思議な世界だって。
とアイスが言った。


a3

なるほどね。
その仕組みは大昔からあったの。
高台の遺跡の広場にある水盤にも
新鮮な水を絶やさずに供給するために、
そういう仕組みが使われていた。
でもあの池が過去の幻影であることに変わりはないわ。
とフミコが言った。

たぶん私があの土地にかけた魔法や、
カエル王子が住み着いたせいで、
幻影はその形をとどめていたんだと思う。
でもいずれは消えてしまうはずよ。

とりあえず、行ってみましょう。


a4

アイスは呪文を唱えて鏡の扉を出現させた。
魔法って便利なのね。
と言われている。


a5

その頃、広場では、相変わらず
住民や観光客で賑わっていた。

シェリー研究所から、
ミューとナディアも来ているようだ。


a6

ミュー、久しぶりね。
二人で何してるの?
とルビーが尋ねている。


a7

空を飛ぶ装置の実験です。
これから実験を開始します。


a8

ナディアが装着したベストの
胸のスイッチを押すと、
装置の背面に畳まれていた羽根が、
せり出してきて広がった。


a9

ナディアは羽ばたいて
中空に浮き上がっていく。

実験成功。
とミューが言っている。



解説)
続きます。

ナディアの羽根は
セリアで見つけた
ハロウィングッズを使用しています。
Posted at 20:24 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Oct 15, 2024

賑やかな日々 そのさん

a1

観光客のエイミーは、
高台の休憩所に来ていた。


a2

広場はとても混み合っているので、
ここまで来ちゃいました。


a3

そのいでたちは、観光の方かしら。
と魔女コスプレの江本友恵が言っている。

そうなんですよ。
昔は町に住んでいたんですけど、
本当に久しぶり。


a4

その時、サラたちの部屋から
ジェットとケイがやってきた。

思わずエミリーは身を引いている。


a5

これは血に飢えた殺人鬼のコスプレなんですよ。
僕のはなんだろう。
これから広場に登録に行くんです。
すごく混んでるわよ。


a6

サラたちの部屋では会話が盛り上がっていた。

アイス。この前、
君の相棒のルビーに会ったぞ。
彼女も相当な度胸の持ち主だな。
それに君は私の破壊した生命の木を
魔法で再生させたようじゃないか。

あれはやりすぎでしょ。
あなたたちっていつもああなの?
それは場合によるよ。
宇宙人をさらったりすると、
どうなるか知らせるためなんだ。
相手は九官鳥じゃないの。


a7

あなたたちレプテュリアンって、
そんなに長寿なんですか。
そうでもないんですよ。


a8

科学文明の進歩のおかげなのよね。
何千年も生きていられるなんて
とても信じられない。
とメアリー=ケイトが言った。


a9

僕たちは魔法を使うわけじゃないんだ。
ほらご覧。
そう言うとシベールは立ち上がって、
ガウンを脱いで見せた。

もう僕の体のほとんどは機械なんだよ。
リザードの場合は身体組織の交換や、
再生技術の賜物だ。


a91

だがこの星の魔族の持つ能力は
僕たちにとっても未知の分野でね。
蘇生の呪法は過去に失われていたと聞いていたが、
フミコを蘇らせたヴィヴィアンという魔女がいるという。
彼女には大いに興味があるね。

ヴィヴィアンは、もう魔族じゃなくて悪魔なのよ。
ヴィヴィアンに会ったらどうするつもりなの?
とサラが言った。

話を聞いてみるだけだよ。
もちろんこのことはここだけの話だ。
公式には僕たちレプテュリアンと、
人間や魔族との接触は禁じられているからね。


a92

そろそろおやつの時間だな。
うん、それじゃまた。
そういうと、二人の姿は消えていった。


a93

なんか気になることを言ってたわね。
フミコを蘇らせたのはヴィヴィアンだけど、
その呪文はアイスがリザードから教えてもらったものでしょう。
呪文の言葉が知りたいというわけじゃなさそうね。

呪文を唱えても唱える人に呪力がなければ無意味なの。
シベールは魔族の持つ呪力の秘密が知りたいのよ。
とフミコが言った。

昔は共存してたっていうじゃない?
そうなの。
魔族の魔法と彼らの科学技術で都は栄えたの。
お互いの文化には踏み込まない暗黙の了解があった。
シベールは機械の体になって変わっちゃったのかな。
とりあえずヴィヴィアンに伝えておかなくちゃね。



解説)
続きます。
Posted at 20:22 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Oct 14, 2024

賑やかな日々 そのに

a1

アフリカからアイスたちが戻ってきたので、
広場はさらに賑わっていた。


a2

僕のこと、誰も気にしないみたいですね。
とリンリンが言っている。
君とよく似たチンパンジーを
マンゴー亭の丹下さんが飼っているんだ。
その子もいつも服を着せられてるから、
みんな見慣れてるんだよ。
とトラが言った。


a3

アイス、戻ってきたのね。
カエル王子にサラを連れて行くって
約束しちゃったから、
また出かけてくる。
忙しいのね。


a4

その頃、サラたちの部屋に、
リザードたちが訪ねてきた。

こんにちわ。
フミコがこちらにいると聞いて
きたんだが。


a5

おお、フミコ。
シベールを連れてきたぞ。
懐かしいだろう。


a6

シベール!
あなたにまた会えるなんて。
元気そうね。


a7

君も元気そうだね。
蘇生したと聞いて、
どんな姿になったかと思っていたが、
若い頃と変わらないので驚いたよ。
長生きはしてみるものだな。

わはは。
言った通りだろう。
魔族の魔法というやつは侮れない。


a8

もう古代の都の記憶を持つ
仲間はごく少数になってしまったが、
シベールはそんな生き残りの仲間の一人だ。
フミコが蘇生したことは今も内緒にしているが、
こいつにだけは教えてやったんだ。


a9

その時、サラに会いにアイスがやってきた。
あら、なんだか取り込み中みたいね。
と言っている。

おお、アイスか。
ちょうどいい。
君にも紹介しておこう。


a91

ケイとジェットは立ち上がって、
アイスとリザードたちに席を譲った。


a92

僕たち、広場に登録に行きますので、
どうぞごゆっくり。
と言っている。


解説)
続きます。

マンゴー亭で飼われているチンパンジーは、
ごくたまに登場しています。
2022年2月6日「ガルーダの踊り」など。
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Oct 13, 2024

賑やかな日々

a1

ペンギンの前では、
コスプレをしたジェニーフレンドたちが
店内から出てきたところだった。


a2

私たち、
この町でハロウィーン祭りを見るのは、
2度目だけど、今年も盛況のようね。
とミラが言っている。
コスプレで参加したいけど、
管理局としては流石にそれは。


a3

ペンギンのウェイトレスのはるなも
民族衣装を着ているようだ。


a4

ベトナムの民族衣装風のフローラと
水兵服のリエと海賊姿のサヤカが
並んでいる。

奈々子たちナースとドクターのコスチュームで
で登録したんだって。
私たちも早く登録済ませなくちゃ。
などと話している。


a5

ペンギンの二階の探偵事務所では、
みんなでカボチャのアイテムを眺めていた。
その時、
鷲尾翠の背後から声がした。

やあやあ。


a6

不意にリザードが出現した。


a7

なかなか可愛いカボチャじゃないか。
今年もハロウィーンのシーズン。
今、姿を消した状態で、
ざっと広場を観察してきたんだ。


a8

ダルメが、テーブルの上に乗って、
何かを言っている。
どうやら親近感を覚えているようだ。


a9

今日は友人と一緒なんだ。
こちらはシベール。
実はハロウィーン見物のついでに
フミコに会いにきたんだが。

フミコなら、
サラたちの部屋じゃないかしら。
と鷲尾翠が言った。



解説)
続きます。
Posted at 21:01 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Oct 12, 2024

兄妹の再会

a1

アイスは魔法の扉を使って、
アフリカのストーンサークルのある
山頂にやってきた。


a2

アイスが池の側に行って
しゃがみ込むと、
カエル王子が顔を出した。

こんにちわ。
あ、そのバッグの中にいるのは。


a3

アイスはカエル王女をバッグから出して
池の中に見える石の上にそっと置いた。

お兄ちゃん。
ずいぶん探したのよ。
とカエル王女が言っている。


a4

兄妹は、どうもありがとうございます。
とお礼を言っている。

ところでちょっと気になっていたんだけど、
君はどうやってこの池に来たの?
とアイスがカエル王子に尋ねた。

この池はアイスさんが
フミコさんの過去の記憶のイメージを
魔法で再現して生み出したもの。
そんな別世界を見つけた時、
私たち夢食いカエルは、
するりとその世界に入り込むことができるんです。
父のヘクトンがメルティさんの夢の世界に
入り込んだのと同じことなんですよ。
そういえば、私の命の恩人のサラさんは、
お元気ですか?

サラは相変わらず元気みたいよ。
今度、連れてきてあげる。
ところで、この池の住み心地は?
池の底に穴があって
そこから綺麗な水が湧き出していて、
それでいて溢れることがないんです。
不思議な環境ですが住みやすいですよ。
穴は地底深くに続いているようなんです。
その先がどうなっているのかわかりませんが。


a5

カエル兄妹と別れた後、
アイスは宿泊施設の様子を知ろうと、
魔法の扉を使ってフラハの家に行ってみた。

君は、相変わらずのなんでもありの神出鬼没だなあ。
と言われている。

おや、トカトントンという音が
聞こえますね。
ああ、あれは建築工事をしている音だよ。


a6

アイスはフラハに案内されて
工事現場に向かっている。

すぐ近所なんだ。


a7

ここがそうなんだよ。
ずいぶん立派な門構えね。


a8

門から入っていくと、
リンリンがいた。

こんにちはアイスさん。
宿泊施設がほぼ完成しましたよ。
と言っている。


a9

二人に気づいたドビーや
トラがやってきた。
手前は僕たち犬猫猿鳥同盟の支部で、
奥の棟が宿泊施設なんです。
今シーザーが仕上げのトンカチを振っています。


a91

みんなでフラハの家に戻ってきた。

宿泊施設の名前は決まったの?
ホテル・ナジャにしましょう。
とマリアが言った。
どうしてその名前に?
私の好きな小説の主人公の名前を借りたの。
なんとなく響きがいいでしょう。

あ、そうそう。
今年もハロウィーンのコスプレコンテストが
もう始まっているわよ。
施設も完成したことだし、
あなたたちも遊びに行ってみたら?
とアイスが言った。

ハロウィーンは年に一度の楽しみ。
怪しまれずに人前に出られるのね。
顔が本物そっくりだって言われるんだ。
などとみんな盛り上がっている。



解説)
続きます。
Posted at 21:53 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Oct 11, 2024

広場の賑わい そのよん

a1

フェアリーの扮装を見せに、
モモコがジェニーたちの部屋に来ると、
ジェニーたちもすでにコスプレをしていた。


a2

これシンプルで可愛いでしょ。
と言っている。

微妙に羽付きなのね。


a3

あなたたち、そのまとまりのなさ。
みんな目的が別なのよ。


a4

私は旅芸人たちのところへ行くの。
とナオミが言った。
私はピエロのエヴァのところへ。
とたまきが言った。
私はデジャに行ってみる。
とジェニーが言った。


a5

その頃、広場のベーカリーでは、
ドルフィンのスタッフのリタが
新しいガラスの靴を履いていた。


a6

この靴、倉庫に入荷していたの。
シンデレラみたいでしょ。
この靴に合う服に着替えないと。


a7

リタは着替えを済ませて
倉庫から出てきた。

見違えるわね。
とルビーに言われている。


a8

ジェニーたちが
広場に到着したようだ。

ナオミは大道芸人たちの演奏に
参加している。


a9

たまきはエヴァのパントマイムの側で
解説をしている。


a91

ジェニーがデジャに行くと、
予想通り、お店は観光客で
混み合っていた。


a92

ジェニー、ちょうどいいところに
きてくれたわ。
普段は会員制のお店なんだけど、
この時期は一般に開放したので大忙しなの。
手伝ってくれると嬉しいんだけど。
とヴィヴィアンが言った。

やっぱり。
そのつもりできたんです。


a93

ベーカリーの二階のベランダには、
ジェニーフレンドたちが集まっていた。

コスプレしたのはいいけど、
みんな似たような扮装で、
優勝は望めそうもないわね。
似たような扮装だからこそ、
優勝するとすごいのよ。
それは私かな。
などと言っている。



解説)
続きます。


a94

リタの履いていた透明な靴は、
元はホビーオフで見つけた
アクセサリーのブローチでした。
靴底の部分もネジで外れるようになっていたので、
二つに分解してフィギアの足のパーツを
はめ込んでみました。
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Oct 10, 2024

広場の賑わい そのさん

a1

広場の賑わいは続いている。


a2

ちょっと遅れちゃったんですけど、
今年もレイア姫は来てますか。


a3

お仲間なら、
ベーカリーの奥の席にいるわよ。


a4

毎年よく似た顔ぶれだし、
趣味のグループに分かれて、
陣取る場所も決まってるのよね。


a5

丹下さんはマンゴー亭のマスターでしょう。
その格好は。
もちろんマトリックスのネオです。


a6

トリニティのコスプレのキャリーも来たので、
お店を空けて二人で参加してるんです。


a7

ジェニーフレンドたちがやってきた。
リナと奈々子とミツキとジュリアナのようだ。

私たちお揃いの扮装がしたいんです。
ドルフィンの倉庫で
衣装を借りられるって聞いたんですけど。
どうぞ。倉庫はその入り口の奥よ。


a8

4人はドルフィンの倉庫に向かっている。

リタさん、お揃いの衣装ってありますか。
そうねえ。ないこともないけど。


a9

4人は着替えを済ませて倉庫から出てきた。

お揃いの服、これしかなくて。
ナースとドクターね。
いかにもコスプレっぽくていいんじゃない。


a91

新たにユーリシアとあいこちゃんも加わった。



解説)
続きます。
Posted at 20:29 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Oct 09, 2024

広場の賑わいそのに

a1

広場は、日増しに賑わっていた。


a2

エヴァがハロウィーン恒例の
パントマイムのパフォーマンスをしている。

まるで人形みたいだね。
と言われている。


a3

ワンダーウーマンと
サイバー忍者の扮装をした人も
やって来ていた。

一年ぶりですね。
お元気そうで何より。
などと話している。


a4

アイス。
バッグ抱えてどこ行くの?


a5

またアフリカの遺跡まで。
このカエル王女を
お兄さんの元に連れて行くのよ。


a6

マンゴー亭のテーブル席は貸切で、
月光仮面たちのグループが懇談している。


a7

しかし年に一度きりの出番というのは、
退屈なものだなあ。
ヒーローの僕らが活躍するようなストーリーが
欲しいところだ。
それは難しいでしょう。
僕らただのコスプレですし。


a8

年に一度再会できるのは嬉しいけど、
参加者はほとんど同じ顔ぶれなのよね。
とサイバー忍者が言った。
今年は、私たちジェニーフレンドの仲間も
町に来てるから、少しは違うかも。
と、さゆりが言っている。


a9

そういえば、さっき
ワンダーウーマンを見かけたわ。
私はスーパーマンを見かけた。
などとレイとアンナが話している。


a91

やあ、1年ぶりね。
去年みたいに
アメリカンヒーロー愛好グループは、
ここに集まろう。



解説)
続きます。
Posted at 20:26 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Oct 08, 2024

ケントの着付け

b1

サラたちの部屋に
ケントが訪ねてきた。


b2

こんばんわ。
みなさんお久しぶり。
ディリープラネットのクラーク・ケントです。
今月は長期休暇が取れたので、
ゆっくりこの町で過ごすつもりなんですが、
ついてはコスプレコンテストのコスチュームの着付けを、
またサラさんにお願いしようと思って伺いました。

お安いご用ですよ。
とサラが言った。
あ、こちらはフミコさんです。


b3

初めまして。
とフミコと言います。
あなた、魔族の方ね。

え、わかりますか。
確かに生まれは魔族ですが、
魔法の能力はさっぱりなので、
普通の人と変わりなく暮らしています。


b4

すぐに着付けをすることになった。

私が魔族の出身だということは
誰も知らないはず。
フミコさんて何者なんです?
彼女も魔族の人よ。
彼女については、
いろいろ公にできない
事情があるみたいなの。
着付けが終わったら、
あとでお話しましょう。


b5

ケイとジェットも、
あれこれコスプレの準備をしていた。

ケントさんって、
またあの扮装するんだろう。
僕らはどうも地味だなあ。
などと話している。


b6

着付けが完成したようだ。
ケントはスーパーマンの扮装を
している。


b7

コーヒーを飲みながら、
ケントはフミコの口から、
アフリカの魔族の古代遺跡のことや、
ヴィヴィアンの魔法によって蘇生したことなど、
驚くべき出来事の数々を教えてもらった。


b8

なるほど。
そんな事情がおありだったのですね。
にわかには信じられない話ですが、
私も魔族の出身なので、
子供の頃に、魔族の都の伝説は
親から聞かされたことがありました。
もちろん今のお話は記事にはしません。
それにしても、
一目で私を魔族出身者だと見抜かれたのは、
やはり魔族特有の眼力というやつですか。


b9

それはその通りなんですけど、
あなたによく似た人を存じ上げていたんです。
もしかして、その人とはご兄弟なのでは?
とフミコは言った。


b91

ななんと。
確かに私にはフラハという双子の弟がいました。
私と違って魔力の才能があって、
手に負えない悪戯者でしたが、
子供の頃、世界一の魔術師になると言い残して
家出してしまったんです。
それ以来ずっと音信不通で。
多分魔術師修行でもして、どこかで
生きているんだろうと思ってはいました。
とはいえ、それはもう何百年も前のことで
最近はあまり思い出すこともなかったんですが。

そのフラハさんなら、
今もアフリカで元気でお暮らしですよ。
とフミコが言った。

ななんと。


b92

フミコは心に描いたフラハのイメージを
魔力を使ってケントの心に送り届けた。
ケントは突然人の姿が幻のように
脳裏に浮かんだので驚いている。

それは現在のフラハさんの姿です。

これはこれは。
あいつはこんな格好をしているのですか。
相変わらず趣味悪いなあ。


b93

オセロは
夢中になってイチゴを食べている。



解説)
続きます。
Posted at 20:23 in n/a | WriteBacks (0) | Edit
October 2024
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