Jul 14, 2026

昆虫採集 そのよん

a1

佳奈はカエルたちに話している。

あなたたちはカエルみたいだけど、
なんだか作り物みたい。
普通のカエルじゃないわね。
言葉が話せるの?

いかにも。
僕たちは夢食いカエルなんですよ。
主に梅雨時に子供のみる夢に出てくるんです。

ピピは眠ってるの?


a2

ピピって、この銀色の子供のことですか?
井戸から落ちて気絶したみたいです。

うわ言でさっきは、
ちょこちょこって言ってたわ。

落ちてきたチョコは
僕が食べちゃたんです。


a3

そうなの。
着付け薬にはこれが一番。

そういうと佳奈はポケットから
チョコレートを取り出して、
ピピの顔に近づけた。


a4

美味しそうなマイルドな匂い。
というと、
ピピは目を覚ました。


a5

ここには井戸水が残っているのね。

飲んでも大丈夫。とても新鮮ですよ。
と寝そべっている夢くいカエルが言った。

佳奈は水を掬って、
口に含んでみた。

この味は、
夢見の水。


a6

人間はそんなふうに呼んでるみたいですね。
この水は、迷いの森から流れてくる、
地下水なんです。
人間の暮らす現実世界に
夢食いが来ることは滅多にないですが、
迷い森から流れてくる地下水に乗って、
僕らはここに辿り着いたんです。
ここだと、夢見る人が目覚めて
消えることのない、夢の世界と同じです。
乱暴な夢食いに見つかることもないし、
平和なカエルの楽園なんですよ。
あ、僕はジローって言います。

ふーん。ジローね。
あなたがリーダーなの?
あなたはカエル大王のお子さん?

え、父のことを知ってるんですか?

直接会ったことはないけど、
噂は聞いてるわ。
メルティっていう女の子の夢の中で
大洪水を起こして、
水の精霊バルの力で、
迷いの森に逃げ帰ったって聞いたけど。

そ、そうなんです。
僕はその後で生まれたので、
体験はしてないんですが、
父からその話は聞いています。

大王の子供には二人の兄妹がいて、
妹さんは、「忘れられた夢の世界」で
暮らしているらしいわね。

そうなんですか!
僕は次男です。
僕が生まれたのは、
兄も姉も家を出た後だったので、
行先は知りませんでした。
お姉さんに会いたいなあ。

私も「忘れられた夢の世界」には
行ったことがないの。
魔族の使う鏡の扉で行けるみたいだから、
呪文を知っている人に紹介してあげましょうか。


a7

また人間に助けてもらっちゃった。
とピピが言っている。

あなたは災難ばかりにあってるみたいね。

使いやすいキャラなんでしょうね。
きっと。


a8

佳奈は背中のフードに
ピピを入れて、
ジローにしがみつかれて、
灌木を登っている。

頭上から、
あれ、佳奈だよ。
という声が聞こえる。


a9

ピピは円盤に乗って飛び去り、
一行もジローを連れて広場に帰ることになった。
黒木とトマソンは、
近くの魔術劇場のあるジルの別荘に帰るので、
ここで別れの挨拶をしている。

また遊びにきてください。
すごく暇なので。
とソローが言っている。



解説)
続きます。
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Jul 13, 2026

昆虫採集 そのさん

a1

ピピは子供たちの
昆虫採集に付き合っている。

チョコレート色の虫だね。

これはカブトムシだよ。


a2

大人たちは、
ずっとおやつを食べながら、
歓談していた。

あの銀色の小人は宇宙人なんですか。
いやー驚いたなあ。
それにしても、皆さんも子供たちも、
ちっとも驚かないのにも驚いたなあ。
と黒木喜六が言っている。


a3

みんな今年の3月に出会っているんですよ。
彼の乗った円盤が公園に墜落して、
その時ルビーが子供達を連れてきて、
みんなでピピを捜索したんです。
とソローが言った。

あの時は緊張してたわ。
でも、ピピはただチョコレートが好きな
友好的な宇宙人だってわかったの。
と佳奈が言った。

そーだったんですか。


a4

その時、圭が走ってきた。

ピピが井戸の中に
落ちちゃった。


a5

ここでカブト虫を見てたら、
ピピがチョコを井戸の中に落としちゃたの。
葉っぱに引っかかっていたチョコを取ろうと
身を乗り出したピピが、
バランスを崩して井戸の中に。
とすずが言っている。

それは大変ね。
この井戸、どのくらい深いのかしら。
水音はした?
とはるなが言った。

聞こえなかったよ。

灌木が茂ってるくらいだから、
そんなに深くはないわよ。
私が降りて探してくるわ。
と佳奈が言った。


a6

佳奈は灌木に手をかけながら、
そろそろと井戸を降りていく。


a7

井戸の大きさは
少しずつ広がっている。
しばらく降りると、
井戸の底が見えてきた。


a8

井戸の底は
ほこらのように広がっていて、
水が池のように溜まっていたが、
一部は土砂が積もったのか、
湿った草地になっていた。
灌木はそこから生えているようだ。


a9

草地の奥を見ると、
数匹のカエルと
ピピの姿が見えた。


a19

今日はお客さんが多いねえ。
などと言っている。



解説)
続きます。
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Jul 12, 2026

昆虫採集 そのに

a1

佳奈たちに黒木とトマソンも加わって
おやつを食べている。


a2

七夕の時の空を見た?
夕暮れ時に、急に満天の星空が広がって。
と佳奈が言っている。

こちらでも見えましたよ。
あれは魔族の人の魔法だって聞きましたが。
とソローが言った。


a3

ねえ黒木さん。
黒木さんも魔族なんでしょう。
あんなふうに空を変えられる?
と鈴木すずが尋ねた。


a4

私はまだ魔法の修行中で、
やってみたことはないんだよ。
魔術の書に呪文は書いてあったんだけど。

空の景色が変わるだけでしょう。
幻影みたいなものなんだから、
試してみたらいいじゃないですか。
とトマソンが言った。

そうだなあ。


a5

黒木喜六は空を見上げて、
呪文を唱え始めた。


a6

その時、森林公園の上空には、
ちょうど円盤が浮かんでいた。


a7

黒木の魔法で、空は突然、
満天の星空になった。
円盤は失速して、
公園に落ちていった。


a9

落下した円盤は公園の草むらに
なんとか着地した。


a10

トマソンと子供達が
駆けつけてきた。

あ、やっぱりピピだ。


a11

ピピは、みんなから
事情を聞いて納得している。

ああいう魔法は、
空に飛行物体がないか
確かめてからやったほうがいいですよ。
もし鳥や飛行機が飛んでいたら、
きっとパニックを起こします。

すみません。不慣れなもので。
と黒木が言っている。

ところで、
そこのチョコ、
一つもらってもいいですか。



解説)
続きます。
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Jul 11, 2026

昆虫採集

b1

佳奈たちが、シートを広げて、
おやつを食べていると、
すずと圭が昆虫採集から戻ってきた。

何か捕まえた?


b2

すずは虫籠から
甲虫を取り出して、シートの上に乗せた。

カブト虫にクワガタ虫もいるよ。

すごい収穫ね。


b3

その時、草むらから
巨大な甲虫が現れた。

わー。


b4

なにこれ。
大きすぎ。


b5

ざわざわと音がして、
灌木の茂みから、
トマソンと黒木喜六が現れた。


b6

喜六は呪文を唱えている。


b7

薄い煙がたちのぼり、
巨大な甲虫は、みるみるうちに、
小さくなっていった。


b8

驚かせてしまったようで申し訳ない。
私は魔族の黒木喜六と言います。
この公園の森で、ものの大きさを変える
魔法の練習をしていたんですが、
大きくした虫が急にこっちに移動してきまして。

類が友を呼んだのね。

私は呼んでないわ。
とルイが泣きそうな声で言った。

ルイちゃん。
あなたのことじゃないのよ。


b9

驚かせてしまったお詫びに、
何かを大きくして差し上げます。

黒木さんは
随分魔法が上達したみたいですよ。
そこのバナナなんかどうです?
巨大なバナナは食べがいがありますよ。
とトマソンが言った。


b10

じゃあ、やってみて。

黒木喜六はバナナに向かって呪文を唱えた。


b11

あ、失敗したようです。

隣にあった防虫スプレーに
魔法がかかっちゃったのね。

このオブジェは
なかなかの物だなあ。
とトマソンが言っている。



解説)
続きます。
Posted at 22:11 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jul 10, 2026

森林公園へ

a1

佳奈とはるなと子供達を乗せて
ジープは森林公園に向かっていた。


a2

これは堤防の道ね。

ちょっと回り道だけど、
天気もいいからドライブ。


a3

やがてジープは、
森林公園の裏口に到着した。


a4

入り口の近くに止めましょう。


a5

私とはるなはここにいるから、
昆虫採集を楽しんで。
と佳奈が言っている。

私もここにいる。
虫ってあんまり好きじゃないの。
と入間ルイが言った。


a6

ルイちゃん虫ダメなんだ。

まだ蝉は鳴いてないね。

こん、こん。

あれ。なんの音だろう。


a7

すずと圭は樹木を見上げた。


a8

キツツキがいた。


a9

はるなも虫は苦手なの?

足の多いのも
ないのもダメよ。


a10

ルイは井戸の中から
潅木が枝を伸ばしているのをみている。

あ、誰か来る。


a11

公園管理人のソローだった。

車の音が聞こえたので、
ちょっと様子を見に来たんです。

すごく暇なのね。
子供たちの昆虫採集に
引率してきたの。
これからおやつにするところ。
一緒にどう?

それはもう喜んで。

じゃあシート広げるの
手伝ってね。



解説)
続きます。
Posted at 19:30 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jul 09, 2026

七夕のあと

a1

喫茶ペンギン前のテーブル席には、
2階の探偵事務所から、
エリスが休憩しに来ていた。


a2

ゆうべは、回り灯篭を
楽しんだのよ。

何それ?

走馬灯のことよ。
あら、このドリンクは?

お店からのサービスです。
夏用に新しいメニューを始めたので、
エリスさんにもご試飲していただこうと、
おもちしました。
と、はるなが言っている。


a3

おしゃれなグラスで涼しそうね。


a4

そこに佳奈がやってきた。

あら、どうしたの?

今日これから
子供たちを森林公園まで
連れていくこことなっているの。
ジープの運転任されてるし、
たまにしかないことだから、
佳奈も来れないかなって。

行きたいけど、
私は仕事中なのよ。


a5

いってらっしゃいよ。
今日は休みっていうことにして。
マスターにいっとくわ。
とリズが言った。

いいんですか。

暇だから一人で大丈夫。
その代わり、今度代わってもらうから。


a6

七夕の終わった広場は、
平常の日に戻っていた。


a7

昨日の満天の星空は綺麗だったわね。
あれは魔法でしょ。
などとエトナと舞が話している。


a8

七夕の笹を片付け終わった
ドルフィンのマスターが
アンナと話している。

このアイスとソフトクリームの出店、
まだやってるの?

人気だったから、
しばらく続けることにしたのよ。


a9

ドルフィンの前では、
子供たちとはるなを乗せた、
佳奈の運転するジープが始動していた。

じゃあ行ってきます。


a10

森林公園に出発。

ずいぶん時間がかかったなあ。
と誰かが言っている。



解説)
続きます。
Posted at 19:48 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jul 08, 2026

七夕 そのに

a1

広場の賑わいは増していた。


a2

ケンとBBが話している。

さっき短冊の願い事を見たら、
「人間になりたい」っていうのがあったわ。
誰が書いたのかしら。

なんだか怖いね。


a3

レイはヨシフにソフトクリームを
手渡している。

いつもそこに立って
バー・デジャのドアマンしてるの大変ね。
これはお店からのおごりよ。

それは嬉しいなあ。
僕は仕事で立ってるだけですけど。

あなたがそこにいるだけで
お店の用心棒になってるのよ。


a4

マンゴー亭では、
ハリー夫妻とサラとシモーヌが話していた。


a5

今日は七夕ね。
年に一度、天の川を挟んで織姫と彦星が
会うことを許された日。
宇宙ステーションからホテルに来る宇宙人に、
そういう伝説の話をしたら、
昔、誰かかが地球人に教えたんじゃないかって、
すごく面白がっていたわよ。
とカーミラが言った。

そうなんですか。


a6

織姫の星ベガと彦星のアルタイルは
16光年離れているというんだが、
それでも遠距離恋愛は成立するっていうんだよ。
今日はあいにく曇り空のようだが。


a7

シモーヌ。
また魔法で、星空を見せてくれない?
とサラが言った。

いいわよ。


a8

シモーヌが呪文を唱えると、
広場の上空に星空が広がった。


a9

あらら。
あれは天の川かしら。
どれが彦星?


a10

その頃、探偵事務所では、
エリスがドルフィンから借りて来た
周り灯篭をみんなで囲んでいた。

中のロウソクに火を灯すと、
回り始めるのよ。


a11

火を灯すと、タイミングよく、
窓の外も星空になったのだった。



解説)
続きます。
Posted at 19:46 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jul 07, 2026

七夕

a1

今日は七夕。
サラはシモーヌに
浴衣の着付けをしている。

これは日本の夏用の民族衣装よ。


a2

二人は広場に出かけた。


a3

流石に今日は賑やかね。


a4

アイスの入ったボックスを、
すずが覗き込んでいる。


a5

ハリー夫妻も、
アフリカのホテルから
見物に来たようだ。


a6

銀河~に浮か~べ~た~
白い小舟~🎵


a7

これは古すぎる。
と夏木さんは思っている。


a8

たまきとナオミも
浴衣姿で来ていた。


a9

みんなソフトクリームが美味しそうね。
あ、ななみちゃんじゃないの、
久しぶりね。
とサラが言っている。

ずっと段ボールハウスの中で
浴衣着てたので、
遊びに来たの。

リカちゃんは元気?



解説)
続きます。
Posted at 19:38 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jul 06, 2026

明日は七夕

a1

高台の休憩所では、
ルルが鉢植えの草花に水をやっている。

精が出るわね。


a2

セルロイドの切屑を捻ったような
お水ね。

そういう
形容は良くないわ。


a3

ジェニーたちの部屋では、
たまきが短冊に
願い事を書いていた。


a4

なんて書いたの?

「人形になりたい」って
書いたの。

またそのお願いなのね。


a5

広場では七夕の
準備が進んでいた。


a6

笹の葉さ~らさら🎵

ドラコも懸命に歌っている。


a7

マンゴー亭ではレイとアンナが、
アイスを売るコーナーを
設置していた。


a8

舞は打ち水をしている。


a9

子供たちがルビーに
話している。

森林公園に
虫を取りに行きたんだけど、
歩くとすごく遠いの。

それはそうね。
車じゃないと無理。


a10

佳奈、明日にでも、子供達を
ジープで公園に連れて行ってくれる?

また運転していいんですか。
でも明日は七夕で、
観光客が来ますよ。

あ、そうだった。
じゃあ、その後で。
君たちは準備しておいてね。

子供達は喜んでいる。



解説)
続きます。
Posted at 19:23 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jul 05, 2026

夏の準備 そのに

a1

サラとシモーヌは、
夏用のアイテムを調達しに
広場に出かけた。


a2

明後日はもう七夕なのね。

シモーヌは、七夕の飾りつけを
初めて見るので興味津々のようだ。


a3

スイカとパイナップルと
メロンが入荷しましたよ。
とヘルミーネが言っている。


a4

隣で子供たちが舞と話している。

昆虫ってどこにいるかなあ。

きっと郊外の野原に行けばいるわ。
森林公園とか。

この捕虫網ボロボロだよ。

穴は空いてないから
まだ使えるわよ。


a5

サラは何を借りようか考えている。

うーん。場所取るけど、
使ったらすぐ返せばいいのね。
このかき氷の製造機を借りるわ。


a6

隣で、たまきとエリスが聞いていた。

借り手が現れたわよ。
私は周り灯篭にしようかな。


a7

サラとエリーゼは家に戻ってきた。

これ借りてきた。
氷も買ってきたから、
かき氷を作ろう。
シモーヌは食べたことないんだって。


a8

たまきは扇風機と蚊取り線香と
うちわを借りて、
一緒にスイカを買ってきた。


a9

早速スイカを切り分けている。

一度にそんなに切っちゃうの?

お裾分けに持っていくのよ。


a10

サラたちが、
かき氷を作って食べていると、
たまきがスイカを持ってやってきた。


a11

これはお裾分けよ。

ありがと。
あ、かき氷食べて行かない?

やったね。
と思っている。



解説)
続きます。
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Jul 04, 2026

夏の準備

a1

みんなテラスに戻って話している。

あの恐竜の子供、飼い慣らしたんですか?

人懐っこい性格みたい。
中にはそういうのもいるのよ。


a2

母親が迎えに来たみたいね。


a3

見るもの聞くもの
驚くことばかりですが、
そろそろ社にもどらないと。
とケントが言っている。

それは残念ね。
また今度ゆっくりご案内するわ。


a4

シモーヌが呪文を唱え、
鏡の扉を開いて、サラたちは
現実世界に戻っていく。


a5

三人は、サラたちの部屋に戻って来た。

ここはいつも変わらないので
ホッとするわ。
食べてるものまで変わらない。
時間が止まってたみたいね。
とシモーヌが言っている。

そんなことはないです。
と誰かの声がした。


a6

今回はどこに行ってたの?
とメアリーが尋ねている。

ケントさんにマルテに会ってもらって、
ついでにケントさんを
忘れられた夢の世界に案内していたのよ。
雪景色と砂漠の景色を見てもらったの。

こっちでは、ようやく夏至を過ぎたし、
いよいよ夏到来ね。
さっき広場のアナウンスがあって、
ドルフィンで、夏物の備品のレンタルを
始めたって言ってたわ。


a7

広場では、夏物のレンタルと、
七夕の飾り付けが始まっていた。


a8

ドルフィンのマスターは
七夕用の笹の飾り付けをしている。
すずが喜んでいる。


a9

ドルフィンの倉庫に保管されていた、
昆虫採集用の捕虫網や虫籠、
うちわや各種蚊取り線香、
金魚鉢や虫除けスプレーなどが、
レンタルに提供されている。
近辺住民の各家庭で、
必要なものを借りていくことが
できるのだった。


a10

たまきやエリスが物色に来ていた。

周り灯篭や、扇風機、
かき氷機やソフトクリームメーカーも
あるのね。

迷っちゃうわね。
ソフトクリーム食べたいけど、
置き場所が。

誰か借りた人に、
作って貰えばいいんですよ。
とボニーが言っている。



解説)
続きます。
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Jul 03, 2026

砂漠の散歩

a1

サラたちに合流したツナたちは
ケントから聞く現実世界の話で
盛り上がっている。

向こうでは、
もうすぐ梅雨が明けるのね。
四季のある生活が懐かしいわ。


a2

ここは常夏ね。
見どころといえば、
砂丘の他には、
大きな池くらいかしら。

ケントさん。
近くだから私が池に案内するわ。
水を飲みに来る
恐竜が見られるかも。
ついでにお水を汲んできましょう。
と、ツナが言った。


a3

ツナとケントとサラが、
池まで散歩に出かけた。
サラはやかんを手にしている。


a4

見事な景観ですね。
うっすらと緑地が見えますが。
それに足跡が続いている。

あれは恐竜の足跡。
あそこにオアシスのような池があるのよ。


a5

三人は、池にたどり着いた。


a6

この池はそんなに古いものじゃないの。
セリーヌは、この池ができてから、
水分補給がずいぶん楽になったって言ってた。


a7

対岸に恐竜の姿が見えた。
水を飲みにきたようだ。
ケントは驚いている。

あれは本物ですか。
ジェラシックパークみたいですねえ。

あれはパキケファロサウルスっていう
草食恐竜よ。


a8

砂漠の家では、
シモーヌたちが話していた。

あなたたち、
ずっとここで砂漠を探索してるんでしょう。
何か新しい発見はあった?

しばらく前のことだけど、
砂嵐のあった後の砂漠で巨大な骨を見かけたわ。
恐竜のものだと思ったら、
なんと霊長類の頭蓋骨みたいだったの。
次の日にツナと確かめにいったら、
もう砂に埋もれたみたいで、探しても見つからなかった。
とナディアが言った。

巨人がいたっていうこと?

もし夢食いだったら、死んだら
姿が消えてしまうはずだから、
夢くいのモンスターじゃないわね。
とセリーヌが言った。


a9

しばらくして、
サラたちが散歩から戻ってきた。
ツナは恐竜の子供に乗っている。

お水汲んできたわよ。
とサラが言っている。



解説)
続きます。
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Jul 02, 2026

ケントを案内する

a1

トロンはサラたちが来たので喜んでいる。


a2

ここはいつも雪景色ね。
私たち、ケントさんを案内してるのよ。


a3

へー、ケントさんの新聞社で
マルテの本を出版するんですか。
僕も読みたいなあ。

トロンは文字が読めるの?
とサラが尋ねた。

もちろん読めますよ。
子供のみる夢の中で、
絵本を読んでほしいって
せがまれることもあるんです。


a4

シモーヌは鏡の扉に向かって
呪文を唱えている。

次はどこに向かうの?

フミコたちのいる、
みすずの家が安心安全だけど、
どうせなら変わった景色の場所に。
とシモーヌが言った。


a5

三人が抜けてきたのは、
砂漠の中の家の屋内だった。

セリーヌとラルゴが、
ちょっと驚いている。

ようこそ。
ツナとナディアは出かけてるけど、
すぐ戻ると思うわ。
とセリーヌが言った。


a6

三人はテラスで
お茶をご馳走になっている。

この前はご苦労様。
あなたは負傷したでしょう。
傷の具合はどう?

すっかりよくなったわ。
フミコさんの回復魔法で。
ああいうのはヒーラーっていうのかしら。

あの人は攻撃魔法も得意だし、
なんでもできるみたいね。
太古の魔族はちょっと違う。


a7

立ち上がって周囲の風景を眺めていた
ケントが声を上げた。

バイクが走ってきましたよ。

ああ、あれは、ツナとナディアですよ。
砂漠の巡回から戻ってきたんでしょう。
とラルゴが言った。

あの二人相変わらず元気なのね。


a8

ラルゴは早速、車庫に降りて行って、
戻ってきた二人に声をかけている。

ふーん。
サラとシモーヌに、
ケントっていう人?


a9

二人は2階のテラスに行った。

おかえり。
サラたちがきてるわよ。
ケントさんは、
ここに来たの初めてだって。
と、セリーヌが言った。

現実世界からの人間のお客様か。
サラやシモーヌと一緒だってことは、
何かわけがあるんでしょうけど、
ここには砂漠しかないわよ。
とツナが言った。

それで十分。
白銀の世界から砂漠の世界へ、
っていう変化が面白いでしょ。

それはもう。
とケントが言った。



解説)続きます。
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Jul 01, 2026

コンテストの優勝者の発表

a1

広場は今日も賑わっていた。
珍しく舞が靴を履き替えている。


a2

それって上履きじゃないの?

軽くて履きやすいのよ。
ゴムが赤くて統一感があって
おしゃれでしょ。


a3

今日は月初め。
コスプレコンテストの優勝者の選考は
いつもながら難航していた。


a4

先月も新しい参加登録者がいなかったから、
また常連の住民たちの中から選びましょう。
まだ優勝したことのない人で、
すぐに来られる人。
と、マンスフィールドさんが言っている。


a5

マンゴー亭では、
レイチェルとエトナが話していた。

ふーん。
夢食いモンスターの集団と
そんな戦いがあったの。

なにしろモンスターの数が多くてね。
格闘になる前に銃で倒さないと、
かなり危険なのよ。
それでドロレスが負傷して、
今研究所で治療中なの。

呼んでくれたら、
私も加勢に行ったのに。


a6

その時、ルビーのアナウンスが始まった。

みなさん。
6月のコスプレコンテストの
優勝者を発表します。
厳正中立な審査の結果、
優勝したのは
シックなラバースーツ姿の
レイチェルさんです。


a7

え、私が優勝したの?
ずっとバーボンハウスにいて、
久しぶりに帰ってきたばかりなのに。

最近、選考に苦労してるみたいね。
とエトナが言った。


a8

レイチェルは、
万雷の拍手と歓声に包まれて、
トロフィを授与されている。


a9

マンネリだと思ってたけど、
自分がもらうと、やっぱり嬉しいわね。

そうでしょ。
それで続けてるのよ。



解説)
続きます。
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Jun 30, 2026

マルテと会う

a1

斜面を登り切ると、
大トカゲに出会った。

森にいなかったわね。

マルテさんと話し込んでいたんです。
この前、洞窟に避難して以来、
お友達にになりまして。


a2

ここがマルテの住処よ。


a3

こんにちわ。
シモーヌ様。
マルテさんがお待ちですよ。
と福郎が言った。


a4

草稿の出版は決まったのか。

それで出版してくれる
新聞社の人をお呼びしたのよ。

面会はしたくないと言ったじゃないか。

匿名で出版してもいいから、
どうしても著者がいることを確認したいって
いう意向だったの。

は、初めまして。
ケントと言います。


a5

草稿を拝見しました。
非常に貴重な情報が満載で驚きましたが、
本物の火星人の方だったとは。

まあそういうことだ。

それで達筆すぎて、
判読不可能な箇所がいくつかありまして。

人間の文字を書くのは苦手なんだよ。

急な話だったので、
草稿は会社に置いてきてしまったんですが。

読めない箇所は、適当に想像で
書き直してくれて構わないよ。


a6

ケントさん、
そこに椅子があるの?

どうもそうらしい。

これで著者が実在することが
確認できたわね。
これからどうしましょう。

ケントさんは私たちの夢の世界に
来たのは初めての体験でしょう。
いい機会だから、
「忘れられた夢の世界」にも
ご案内したらどうかしら。

そこはまた別の世界なんですか?

そこには太古の恐竜がいるのよ。

洞窟の出入り口は
開いたままですから、
すぐに行けますよ。
と福郎が言った。


a7

三人は、「忘れられた夢の世界」の
東の果ての雪山に抜けてきた。

最近ちょっと思うんだけど、
手抜き風の風景画像が多くない?

そんなことないよ、
と風のような声がした。


a8

ここもまた絶景ですなあ。
いつかみた夢のようだ。
とケントが言っている。

だから夢なんですよ。


a9

トロンの家はすぐ近くにある。

あ、トロンがいるわよ。

あの緑色のが恐竜なんすか。
随分小さいようですが。
とケントが言った。

トロンは恐竜じゃなくて、夢食いなの。
おもちゃの恐竜の姿をして、
子供のみる夢に出てくるのよ。
今はあそこで暮らしてる。



解説)
続きます。
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July 2026
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