Aug 16, 2026
遺跡の広場で

アイスと黒木喜六は
まだ遺跡の広場にいた。
この大きな石をどければ、
スペースが作れるわね。
黒木さん、魔法で消しちゃってくれる?
そんなの無理ですよ。
ものは考えようなのよ。
物のサイズを変える魔法を覚えたんでしょう。
石のサイズを小さくすればいいの。
砂粒みたいに。
なるほど。
では、やってみます。

黒木は、森林公園で
練習していた呪文を唱えた。
すると薄い煙が立ち上り。

なんと石は砂粒のよなうな
サイズに変わってしまった。
これでスペースができたわね。
ここは使えそう。

アイスは隣接する泉に
降りていって、サラたちに声をかけている。
みんないる?
これから広場でスイカを食べるから、
魔術劇場から椅子とテーブルを
運ぶのを手伝ってくれない?

一同は椅子やテーブルを運んでいる。
大変だけど、スイカのためね。

無事に広場のスペースに
椅子とテーブルが運ばれた。
さっそくみんなでスイカを食べている。

なんか海辺のレストランみたいになったわね。
椅子とテーブル、随分余分に運んだけど、
アイスはどうするつもりなのかしら。
ハリー夫妻にも声をかけてたわよ。
ふーん。すると、今日の夕食はここで。

マーレさん。
実は、黒木さんが、この島で
空の景色を変える魔法の練習をしたいと言ってるんですが。
とアイスが言った。
そうなの?
魔族に伝わる魔術の書に書かれていた魔法の一つなんです。
景色の見かけが変わるだけで、実際の世界には
ほとんど影響はないということなんですが。
と黒木が言った。
大昔にこの島に魔族の都があったことは
お話ししたわよね。
だから、その魔法のことは私もよく知ってるわ。
でもそれは特別な祝祭の日に使われていたの。
普通の日に、昼が夜になったりしたら大変でしょ。
そ、そうですね。
私もそれで失敗しました。
だからささやかな変化が使われていた。
夕焼けや星空を美しくするとか、
雨上がりの空に大きな虹をかけるとか。
祝祭の日にはどんなことが。
花火の幻影を見せるっていうのがあったわ。
そ、それやってみたいです。
いいわよ。
夜になるまで待ってね。

アイスはサラを呼んで話している。
そういうわけで、
今日は、ここで夕涼みを兼ねて、
食事会を開こうと思うの。
ふーん。
いつから計画してたの?
ついさっき思いついたのよ。
黒木さんの魔法でスぺースができたから、
ここで夕涼みするのも楽しいんじゃないかって。
あとは食事の準備。
魔術劇場が近くて良かったわね。
飲み物も運んでこなくちゃ。
解説)
続きます。
Aug 15, 2026
エクレア号で

エクレア号は
島の近海に停泊していた。

海賊船に乗るのは
初めてだろう。
ゆっくり見て回るといいよ。
ありがとうございます。
これ食べたらさっそく。
冷たくて頭がキンキンするわね。

あれは鏡の扉ね。
魔術劇場に直通してるんです。
それでかき氷の製氷器を
ドルフィンから運んできまして。

ここから先は下に降りて
倉庫や船室に行けるんです。
海賊船なら
大砲も置いてあるの。
あるかもしれませんね。
でも武器庫の鍵は
キャプテンが保管してるんで、
私は見たことはないんです。

甲板に出ると気持ちがいいわね。

またどこかへ行くの?
特に出航する予定は
聞いていないですね。
半年かけてクリスタルパールを見つけて
帰ってきたばかりですし。

船尾から海を眺めていると
砂浜で見た魚竜のようなものの姿が見えた。

あれはなんなんですか。
大昔に生きていた恐竜で、
モササウルスっていうらしい。
忘れられた夢の世界から、
このマーレの島に向かう時も見かけたよ。
その時、シノっていう夢食いの女性に、
名前を教えてもらったんだ。

また上陸用のボートを出してもらって、
浜辺で泳ぐ?
あんな恐竜を見たら
ちょっと怖くなりますね。
遠浅だし浜辺には
近づいてこないわよ。
それに、遺跡に泉があったでしょ。
あそこなら安全。
お二人とも元気だなあ。
ずっと毎日マンゴー亭で、
肉まんばかり運んでたでしょ。
こういう時にこそ楽しまなくちゃ。
あなたも泳ぎを覚えたいでしょ。
はい。
解説)
続きます。
Aug 14, 2026
泉で遊ぶ そのに

アイスたちは相変わらず
泉で遊んでいた。
体が冷えてきたから
上がって休むわ。
私も。

ハリー夫妻は?
一旦魔術劇場に戻るって
言ってましたよ。
ところでアイスさん。
魔法の練習をしたいんですけど、
よかったら付き合っていただけますか。
いいわよ。

二人は近くの遺跡の広場にやってきた。
今はどんな魔法の練習をしているの?
ものを大きくする魔法の練習です。
森林公園で、昆虫を巨大化したりしてました。
それで新しい魔法を試してみたいんですが。
どんな魔法?
七夕の時に、シモーヌさんがやったような、
空の様子を変えるような派手なのです。
今年の七夕ね。
私はまだ広場に帰ってきていなかったから、
それはみていない。
それで森林公園でみんなに勧められて、
初めてやってみたんですが、昼を夜に変えたら、
飛んでいた円盤が落ちてきてしまいまして。
ピピという宇宙人が載っていたんです。
それは危なかったわね。
ピピは無事だったの?
はい。空を魔法で変えるときには、飛んでいる
鳥や飛行機に注意するように言われました。
でも、ここなら夢の中だから安全でしょう。
そうとも言えないわ。
見かけだけでも空の景色を変えちゃうわけだから、
無断でするのはお勧めしない。
そうね、住民のマーレには事前に話しておくべきよ。
はい。
でも、なんかあの人近寄りがたくて。
私が付き合ってあげる。

さっきから
ずっとたまきが浮かんでこないんだけど。
変ね。
人間はそんなに息が持たないはずでしょ。

サラは探してみることにした。

泉の底で、
マーレに出会った。
たまきを見なかった?
探したんだけど、
見つからないの。
ふーん。
この泉には、もう少し深い場所があるの。
そっちかなあ。

二人は泉の奥底に向かった。
たまきが安らかな顔で眠っている。
こんなところで寝てたのね。
呼吸はどうなっているのかしら。
それにここには貝殻がいっぱい。
この島は貝の精霊の故郷だって、
あなたにお話ししたかしら。
精霊たちの魂はここで眠っているのよ。
それと、たまきは、
オウム貝のベッドに入っているから、
呼吸のことは心配ないわ。
とマーレが言った。

サラの呼びかける声に
たまきが目を覚ました。
うーん。
夢だったか。
いいところだったのに。
たまき、しっかりしてよ。
ここは泉の水中で、
あなたは眠り込んでいたのよ。
そうみたいね。
マーレにもらったこのアンモナイトを
耳に当てていたら、急に眠くなっちゃって。
それにこのオウム貝のベット、
暖かくて、すごく居心地がいいの。
息継ぎの必要もなくて、
地上にいるのと変わらない。

みんな泉の水中から
上がってきた。
たまき。
それでどんな夢を見てたの?
それは秘密。
解説)
続きます。
Aug 13, 2026
浜辺で そのに

アンナたちは浜辺で寝そべっている。
流石に喉が渇いたわ。

そこに軍曹とエルザがやってきた。
あら。

随分遠くまで来てたんですね。
私たちも浜辺を歩いたことがなかったので、
様子を見にきたんです。
そうなの。
この辺りまで砂浜が続いていて、
この先は岩場みたいよ。
そうなんですね。
あ、船で冷たいものでもいかがです?

アンナたちはエクレア号で
休憩することにした。

のどかな風景ね。

あ、あれは何?

私も見るのは初めてです。
沖には出ない方が良さそうですね。

一行はエクレア号の近くに戻ってきた。
ここからはボートよ。
とエルザが言っている。
この子は安全そうね。
何なんでしょう。

エクレア号では
キャップテン・クックドゥーが出迎えてくれた。
ほー、砂浜の果てまで行ったのか。
キャップテンは
島のこと、よくご存知なんですか。
この島では夢見る貝殻を
随分探したからね。
もう遥か昔のことだが。
解説)
続きます。
Aug 12, 2026
泉で遊ぶ

ハリーたち一行は泉で休憩していた。

みんな潜っちゃったのね。
とたまきが言っている。

泉の底から
マービーがたまきの姿を見ていた。
あの不思議な泳ぎ方は。

マービーは浮上した。
たまきさん。
その泳ぎ方は?
ああ、これは犬かきっていうのよ。

たまきはマービーに誘われて
潜水した。
上から見るのと大違いね。

綺麗な珊瑚に、これは熱帯魚かしら。

それぞれ思い思いに
水中の景色を楽しんでいる。

泉の底でマーレに会った。
これもオウム貝?
前に私が使ってたの。
ちょうど空いてるから、
入ってみたら?

サイズはぴったりね。
何だか居心地が良すぎますね。
中にこんな貝殻が。
ああ、それは
アンモナイトよ。
他にも持ってるから、
あなたにあげる。
これも夢が見られる貝なのかな?
恐竜の生きていた頃の、
太古の夢よ。

アイスたちは息継ぎに
水面に向かっている。
楽しんでる?
ええ。
それはもう。
解説)
続きます。
Aug 11, 2026
浜辺で

アンナとレイとトマソンたちは
まだ海辺で遊んでいた。
アンナは泳いでいる、

トマソンは
バタ足の練習をしている。
顔を水につけるのに慣れることよ。
砂浜で遊びましょうか。

ビーチバレーをしている。
これなら僕も。

あらら。

ボールをとりに行って
何か見つけたようだ。

大きなカニね。

持って帰って茹でて食べる?
イタタ。
入れる器がないから、
運ぶの大変よ。
逃がしてあげましょう。

その前に、
カメラを持ってきたので、
セルフタイマーで記念撮影。

遊び疲れたので
しばらく休憩。
沖にタコがいるよ。
解説)
続きます。
Aug 10, 2026
合流

ハリーたちは
山頂から遺跡まで戻ってきた。

泉の方から賑やかな声が聞こえる。

たまきとサラとマービーの声だった。

冷たくて気持ちがいいわよ。

マーレも泉に飛び込んで
浮上してきた。
マーレさん、その姿は。
普段はこの格好で
水中で過ごしてるの。

アイスも上着を脱ぎ始めている。

黒木さんも水を浴びたら?
水着を持ってきて
ないんですよ。
お二人は?
私たちは見てるだけで
十分だよ。
あ、アイスも
飛び込んだのね。

アイスが水中に潜ると、
マーレとマービーの姿が見えた。
やっぱり水の中が一番落ち着くわ。
とマービーが言っている。
解説)
続きます。
Aug 09, 2026
山を歩く

アイスとマーレは
遺跡の水盤のある場所で、
ハリー夫妻と再会した。
ずっとここにいたんですか。
そーなんだよ。
アンナたちに出会ったかい。
はい、
浜辺の続く海岸に案内しました。
今ごろ、泳いでいる頃です。

もう山の上には行きました?
いや、ずっとここで
涼んでいたんだ。
じゃあ案内するわ。
低い山だからすぐ近くなのよ。

近いと言っても
坂道なんだね。
一応、山ですから。

あ、海が見えてきた。

ここがもう山頂なの。

見晴らしがいいねー。

浜辺でもよく見かける
動物が歩いているわ。

これは見事なバナナ。

バナナといえば、
バナナブレッドのプディングね。
それ美味しいんですか。
解説)
続きます。
Aug 08, 2026
サラたちの行動

サラとたまきとマービーは、
エクレア号に乗船した。
おや、サラ。
ボートで島から戻ったのかい。
一緒だったアイスとハリーさんは?
それにお連れは。
ハリーが島の高台に
魔術劇場を移転したのよ。
劇場経由で現実世界から
人が来られるようになったの。
こちらはマービー。
たまきのことは知ってるわね。
そうだったのか。
私はクックドゥー。
この船の船長をしてます。

サラとたまきは、船員の
ジョー軍曹とエルザに会いに行った。
元気でやってる?
ここで浴衣姿のたまきに
会えるなんて驚いたわ。
島に魔術劇場が移転したのよ。
さっそくマンゴー亭でバイトしている
アンナとレイが水着を着て遊びに来てる。
それ見てたら私たちも泳ぎたくなって、
鏡の扉を使って、広場のドルフィンで
水着をレンタルしてくるつもりなの。
水着なら船にも何着か置いてあるわよ。
ドルフィンから借りてるものだけど。
航海には必需品でしょ。

たまきとサラは船底の更衣室から
水着に着替えて出てきた。
サイズを二種類用意していてよかったわ。
この迷彩の水着はエルザの趣味なの?
私は元アーミーだからね。

マービー、お待たせ。
ボートで島に戻りましょう。
二人とも水着に着替えたのね。
じゃあ、泳いで行こうよ。
と言って、マービーは呪文を唱えて、
元の姿に変身すると、
海に飛び込んだ。

サラとたまきも続いて海に飛び込んで
泳いで行った。
あのマービーっていう女性、
人魚に変身しましたね。
さっき本人から話を聞いたんだが、
元々アフリカの地底の水中に住んでいて、
あの島に遊びに来てるらしい。
たぶんあれが本当の姿なんだよ。

三人は岸辺に泳ぎ着いた。
さすがにマービーには
追いつけないわ。
とサラが言っている。

どこで泳ごうか。
海辺もいいけど、とりあえず、
遺跡の泉に行かない?
海水はまだ体が慣れてないの。
そう言えばマービーは
海で泳ぐの初めてだったのね。

せっかく広場でもらった靴を
変身した時、船に置いてきちゃったみたい。
ゴツゴツして足が痛いわ。
岩場はみんなそうよ。
とたまきが言っている。

泉に到着した。
マービーはさっそく変身して、
泉に飛び込んで手を振っている。
たまきは
ここに来るのは初めてなので
景色に感動している。
解説)
続きます。
Aug 07, 2026
海辺で遊ぶ

アンナとレイとトマソンは
浜辺を歩いていく。

ずっと砂浜が続いているのね。

このあたりがいいんじゃない?
木陰もあるし。

僕泳げないんです。
ここは遠浅みたいだから
練習したら?

アンナは帽子を振っている。

こっちまで
いらっしゃいよ。

あ、大きな波が。

あらら。

これも海水浴の醍醐味ね。

泳げる人はいいなあ。
解説)
続きます。
Aug 06, 2026
タコのことなど

アイスたちは
海辺まで水槽に入れたタコを運んできた。

波打ち際に水槽を置くと、
タコがモゾモゾと動いて

海に向かって這い出していった。

タコは足を振って
お礼を言っているようだ。

見送りを済ませたところに、
レイとアンナとトマソンが
岩場から降りてきた。

ハリーさんに島に招待されて、
遊びにきたんですけど、
トマソンさんに島を案内してもらっているの。
遺跡の水盤のところで、
ハリー夫妻にもあったわよ。
とアンナが言っている。

ここからずっと、
砂浜が続いているわ。
遠浅のところもあるから、
安心して泳げるわよ。
とマーレがアンナたちに言った。
私も水着を着て水遊びがしたい。
いうと思った。
サラも泳ごうよ。
とたまきとサラが話しているのが聞こえる。

三人は浜辺伝いに
歩いていくことに決めたようだ。

サラたちはエクレア号に
乗船するみたいよ。
私たちも船で休憩する?
ハリーさんが奥さんを連れて
水盤に居たって言ってたでしょう。
わざわざ来てくれたのなら、
案内してあげたいわ。
じゃあ私たちは
遺跡に向かいましょう。
解説)
続きます。
Aug 05, 2026
アンナたち

レイとアンナは
更衣室で水着に着替えて、
応接間に出てきた。

よくお似合いですね。
近くに遺跡の泉や海辺がありますよ。

初めてきたので
島の様子はさっぱりわからないわ。

僕が案内しましょう。
と言いながらトマソンが
更衣室から出てきた。

しばらく前に、デュアンと一緒に
アイスとサラに島を案内してもらったところなんです。
トマソンさん、その格好は。
僕も泳ぎたくなって水着に着替えたんですよ。
けっこうユニークね。
はい。僕はアーチストですから、
格好も気にするんです。

三人は魔術劇場の出入り口から
島に出てきた。

下ればすぐに海辺ですが、
ちょっと登って先に遺跡を見に行きましょう。

綺麗な泉ね。
ここでも泳げそう。
この上に水盤があって、
そこから水が湧いているんですよ。

水盤のあるところまで
登っていくとハリーたちが涼んでいた。

やあ、さっそくお出ましだね。
僕も妻を案内していたところだよ。
この水盤にマーレが帰っていると思ったんだが、
まだアイスたちと一緒なのかな。
魔術劇場で、大勢でタコを運んでいくのを
ちらっと見かけましたよ。
その後で、アンナとレイがきたので、
ここまで案内してきたんです。
とトマソンが言った。
そうか、タコか。
じゃあたぶん海辺に向かったんだろう。
解説)
続きます。
Aug 04, 2026
それぞれ島へ

マーレとマービーは
サラに部屋に招かれて
くつろいでいる。

人の暮らしている部屋の中を、
見るのは初めてよ。
小物がたくさんあるのね。
そうなんですか。
水没した古代の都のある
地底の水中に住んでいるんですよね。
どこで寝起きしてるんですか。
とジェットが尋ねた。
大昔に魔族が使っていた古い住居跡が
たくさんあるのよ。
そこを改造して住んでるの。
たまにやってくるレプティリアンたちから、
人間の世界のことは聞いていたから、
あれこれ想像はしてたんだけど。

あ、今クロスワードパズル解いてるんだけど、
「海にゐるのは、あれは人魚ではないのです。」
っていう詩を書いた詩人の名前わかる?
とメアリーが言った。
誰だっけ。

その時、たまきとアイスがやってきた。
二人はジェニーたちの部屋から、
タコの入った水槽を運んできたのだった。
お待たせ。
さっそく海に放しに行きましょう。

一同は鏡の扉を抜けて、
魔術劇場に現れた。

あ、サラさん。
ハリーご夫妻は島にお出かけです。
とデュアンが言っている。

一同が出入り口から島に出ていくと、
入れ替わりに鏡の扉から、
アンナとレイが現れた。

お二人のことは伺っていますよ。
さっきお出かけになる前に
ハリーさんが、更衣室と、
お二人用のお部屋を増設してくださいました。
それはご親切に。

どこで着替えようかって
話していたところなの。
解説)
続きます。
Aug 03, 2026
広場での会話 そのに

ハリー夫妻と黒木喜六は
島を見に行くために
広場を後にした。

マーレとマービーは、
広場で農家の直販店に
立ち寄っている。

私は水の中の世界しか
知らないから、
何もかも珍しいわ。
とマービーが言っている。

マンゴー亭では、
アンナとレイが
調理人の丹下健太と
店主の小池恵子に
休暇の申請をしている。

夏場は割と暇だけど、
ここで毎日食事をする人もいるから、
お店を休むわけにいかない。
でもウェイトレスのあなたたちは
誰か代わりの人がいれば、
休暇を取ってもらってもOKよ。
やっぱり。
それでもう頼んだ人がいるんです。

今井舞と夏木さんです。

広場に、たまきがやってきた。
サラ。
この前お裾分けでもらったタコ、
食べずに家で飼ってるんだけど、
タコって何食べるか知ってる?
ヤビやカニや小魚じゃないの?
あ、こちらはマーレにマービー。
夢見る貝の故郷の島に住んでる人なのよ。

私はたまき。どうぞよろしく。
もしかして夢見る貝って、
3年前にサラから借りた貝のこと?
そうそう。
あの貝から聞こえる潮騒の音を聴きながら
眠ると見られる夢の中の海辺の世界。
あそこに住んでるの?
そうよ。
あなたのことは覚えているわ。
海辺でちょっと水浴びして
帰っちゃったみたいだけど。
とマーレが言った。

なんという巡り合わせ。
ちょうどよかったわ。
家で飼ってるタコを海に戻してあげたいの。
たこ焼きにすればいいのに。
見つめ合うとダメなのよ。
解説)
続きます。
Aug 02, 2026
広場での会話

マーレを囲むように
住民たちが集まっている。

この生地は普通の布じゃないみたいね。
貝殻をつなぎ合わせたような装飾も素敵。

ピンクの髪に珊瑚のネックレスも
ドレスにマッチしてるわね。
お仕事は芸能関係ですか?
と舞が訊いている。

マーレさんみんなの注目の的ですね。
彼女の住む島に、魔術劇場が
引っ越したって聞きましたけど。
そうなんだよ。
君たちも遊びに来るといい。

どうやって行けばいいんですか?
とレイが尋ねた。
いつも、バー・デジャの奥の
鏡の扉を使って、魔術劇場の応接間まで、
肉まんの出前をしてくれているだろう。
その応接間に劇場の出入り口の鏡の扉がある。
開くには呪文が必要だが、君たちが来たら、
開けてくれるようにデュアンに話しておくよ。
ありがとうございます。
あとはバイトのお休みを申請するだけね。
誰かに代わってもらわなくちゃ。
とアンナが言った。
広場には暇な人が沢山いるから、
きっと大丈夫よ。

あの応接間が通過点になるなら、
水着に着替えるための
更衣室を隣に作ったら便利ね。
それもいいかもしれないな。
カーミラ。君はまだ島を見ていないだろう。
これから行ってみようか。
ええ。
私もぜひ連れて行ってください。
と黒木が言った。

そのとき、島に行っていた、
アイスとサラがマービーを連れて戻ってきた。
このところ人の出入りが多いなあ。
おやまた、新しいお客さん?
とジルが言っている。
マービーと言います。

マービーは広場でマーレと出会った。
あれ、マービー。
その姿は人間そっくりじゃない?
アイスが魔法で人間の姿にしてくれたの。
靴がなかったので、足に合う靴を
探してくれるっていうので、ついて来たの。

アイスはさっそく
ドルフィンのスタッフのリタに
事情を説明している。

リタはドルフィンの倉庫から
小さめのサイズの靴を選んで
カゴに入れて持ってきた。
ぴったりのサンダルが見つかったようだ。

これはバービーサイズ。これなら、
服の色と同系色でお似合いよ。
解説)
続きます。