Oct 13, 2026
賑わう広場

バー・デジャにアマチュアカメラマンの
ロジャーがやってきた。

こんにちわ。
ハロウィーンの写真を撮影をしてるんです。
もしかしたらディリープラネットに
掲載されるかもしれません。
この店内の皆さんも撮影していいですか。

ああ、写真特集みたわ。
いいけど、
ここにはまだコスプレのコンテスト用に
仮装してる人はいないよ。

みなさんハリウッドの
映画スターのそっくりさんですから、
毎年、普段着で参加されるんでしょ。
まあ参加の登録はするんだけどね。

そこにジャンと幽霊の扮装をした女性が
入店してきた。
席空いてるかな。
いやー、どのお店も満席でね。
それにグループごとに集まってるみたいで、
休めそうな場所を探してたんだ。
ちょうどよかったわ。
記念撮影をするって、
言ってたところだったの。

ロジャーは記念撮影を始めた。
写真はデイリープラネットに送りますから、
もしかしたら近日中に新聞に掲載されますよ。
どういう解説がつくのかしら。
そっくりさんの名前当てクイズ
なんて面白そう。
幽霊が混ざってるけど大丈夫?
幽霊って写真に映るのかしら。
これはコスプレですから
映ります。
と幽霊の扮装をした女性が言った。

広場ではホテル・ナジャの従業員や
ホテルの宿泊客の宇宙人も遊びに来て、
賑わっていた。
いつものカオス状態になってきたわ。
と誰かが言っている。

マービーは、異形の顔立ちの人々を、
初めて見るので驚いている。

夏木さん。
あの人たち、本当にコスプレなんですか。
一昨年あたりから
ハロウィーンに来てるみたい。
きっとアニマルおたくなのよ。

あなたのお顔は本物の猫そっくりね。
ちょっと触ってみてもいい?
それはいけません。
とトラが言っている。
解説)
続きます。
Oct 12, 2026
アイラと話す

女の子はテーブルの上に
飛び移ってきた。
私はアイラ。
ここにはもう幽霊がいるのね。
私の名前はエリーゼよ。

エリーゼって、
あのアスラーダの追っかけている
エリーゼ?
そうみたい。
アスラーダは最近見かけないけど、
どうしているのしら。

サラは、
アスラーダが常春の国に
エリーゼをさらいにきたので、
眠らせて封印したことを
教えてあげた。
あなたはアスラーダの
お友達なの?

親しい友達っていうほどじゃないけど、
古い知り合いね。
それは封印を解いてあげないと。

そんなことしたら、
またエリーゼをさらいにきます。
とケイトが言った。
幽霊のことは知らないけど、
人さらいはいけないよ。
とピピも言った。

大昔のハロウィーンでは悪霊がきて
普通に人をさらって行ったものよ。
とアイラが言った。
それは死者の霊が生者を死の世界に誘うんでしょう。
エリーゼはもう死んでるんだし。
どっちでも似たようなものじゃない?
それは違うと思う。

なんだか僕も元気が出てきました。
とジェイソンが立ち上がって言った。
そういえば、あなたも
骸骨標本だったわね。

その頃、広場では、
また訪問客が来ていた。

これはこれは、
トレジャーハンターのラッセルさん。
2年ぶりですね。
アイス、もうそんなになるんだね。
あの時はお世話になったな。
探検隊のお仲間が来てるって、
私が誘ったのよ。
とラッセルの旧友のルビーが言った。

郊外の家から遊びに来たジャンは、
白い布を被った人物と出会っていた。
幽霊のコスプレです。
一見オバQのようですが、
目が見えなくて大丈夫ですか?
なんとか。
薄い布を透かして
かろうじて見えるんです。
解説)
続きます。
Oct 11, 2026
幽霊たちの参加

ユリイカの話は続いていた。
それでハロウィーンには、死者の霊と一緒に、
悪霊や魔物も現世にやってくるので、
人々が悪霊に気づかれないために、
魔女やお化けの扮装をして身を守ったのが、
ハロウィーンのコスプレの由来なんです。
そーだったの?
よく知ってるわね。
AIに聞いたんです。
それにしては、
あなたの他に幽霊なんて見かけないけど。

そういう言い伝えは古びて
忘れ去られてしまったんです。
それで今ではコスプレ大会や
カボチャグッズのお祭りになっているんです。
でも、もしそういうことを
信じてくれる人たちがいたら、
私たち幽霊も姿を現すことができます。

そうなの?
私は信じてあげるわ。
とサラが言った。
ロマンね。
私も信じる。
とメアリーも言った。

すると広場に差し渡された
装飾用の柱の上に、
幽霊たちの姿が現れた。
呼んでくれたなんて
嬉しいなあ。
と言っている。

ベランダの横の壁の上にも
幽霊がいる。
なんかゾワっとしない?
とレイア姫が言っている。

さっきから誰かに
見つめられているような気がするんだけど。
とリンが言っている。
きっと気のせいだよ。

おかげさまで仲間たちが
広場に招かれて喜んでいます。
とユリイカが言っている。
普通の人に幽霊の姿は見えないの?
見える人と見えない人がいて、
人それぞれです。

その時、流し台の上に
小さな少女が現れた。
ハッピーハロウィーン。
と言っている。
今度はなんなの?

私はもちろんこの世のものではないわ。
お招きいただいたので、
遊びに来たのよ。
解説)
続きます。
Oct 10, 2026
新聞の記事の写真を見る

サラたちの部屋では
ケイとエリーゼが
デイリープラネット紙を読んでいる。

ハロウィーンの、
写真特集をやっているよ。
どれどれ。

サラたちは、
みんなで紙面の写真を覗き込み始めた。
この写真はアメコミグループの記念撮影みたい。
みんな緊張している。
キャットウーマンにスーパーマンに
ワンダーウーマンね。
どうしてたまきが混じってるのかしら。

これはアフリカから来たっていう人たちだ。
やはり蛇を頭に乗せてるアマンダが
目立っているなあ。
マイケルのゾンビは常連ね。

スターウォーズオタクの人たちだね。
そこは2階のベランダでしょ。
この角度で、どうやって撮影したのかしら?
向かいの建物から撮ったんじゃないかな。

これはマンゴー亭。
日本の漫画のコスプレをした人たちだよ。
なぜか侍姿の文学青年もいるわね。

これは焼き芋売りのマービーと、
エヴァのパントマイムを写した写真みたい。
子供たちやモモコや夏木さんも写ってる。

ああ面白かった。
このカボチャの煮物はどうしたの?
ローラの差し入れよ。
毎年こうしてハロウィーンに
仲間と集まるのって楽しいんでしょうね。
私は幽霊で関係ないけど。
とエリーゼが言った、

その時、部屋の隅にいた幽霊のユリイカが言った。
エリーゼさん。
そんなことないですよ。
もともとハロウィーンの起源と言われる
古代のケルトのお祭りでは、
10月の終わりが1年の終わりで、
現世と来世の境界が薄れて、
先祖や死者の霊が家族を訪問するという
言い伝えがあったんですよ。
解説)
続きます。
Oct 09, 2026
アフリカの女王

サラたちの部屋に、
マークとアマンダがやってきた。
マーク。
お連れの方は?
サラは初対面だったかな。
いつも村でハウスキーパーを
してくれているアマンダっていうんだ。
どうぞよろしく。

アマンダには、いつも留守番ばかりしてもらってるので、
異国のハロウィーンで楽しんでもらおうと思って、
誘ってきたんだよ。
何かコスプレを頼めないかな。
いいわよ。
アフリカっぽいのがいいわね。
ちょうどアフリカの先住民族の仮面があるわ。
そうだ。
ドルフィンに大蛇がいるはずだから、
ジェット、借りてきてくれない?
いいよ。

サラはアマンダの着付けをしている。
これでほぼ完成よ。

ジェットはドルフィンから、
大蛇を借りてきた。
その蛇、なんだか懐かしいね。
とマークが言った。
この蛇は2年前にダリオさんが
連れてきたんですが、
この町が気に入ったみたいで、
住み着いているんです。

できたわ。
これでアフリカの女王の完成よ。
マークは言葉を
失っている。

賑やかな広場に、
マークとアマンダは出かけていき、
アイスと挨拶している。

こちらはアフリカの女王だよ。
アマンダでしょ。
え、わかった?
その首飾りでわかるわ。

隣では、文学青年が
バービーたちと話していた。
そのちょんまげよくお似合いね。
サラが結ってくれたんだよ。
あなた読書家なんですってね。
最近面白い本読んだ?
アリクイの夫婦が出てくる
小説を読んだけど、
タイトル忘れちゃったなあ。

アマチュアカメラマンのロジャーは
ルビーと話している。
随分熱心ね。
デイリープラネット紙が、
ハロウィーンの写真を公募しているんです、
デイリープラネットの専属記者は、
エトナじゃなかったっけ。
今年のハロウィーンは、
写真特集を組むんで特別なんだそうです。
エトナやボニーさんも撮影してますよ。
解説)
続きます。
Oct 08, 2026
それぞれの準備 そのさん

たまきたちも来たみたい。
混んで来たせいか、
パントマイムをしている場所が変わったね。

モモコはどのグループの席に行こうか、
迷っている。
広場の隅に場所を変えた
エヴァのパントマイムは
やはり注目を浴びている。
また笑ったよ。

たまきはアメコミファンたちの
グループのいる席に紛れ込んでいる。
ロジャーは撮影してもいいですか
と言っている。

ナオミは日本のコミックファンたちの
グループのいる席に参加した。
毎年思うんだけど、その格好寒くない?
もちろん寒いわよ。

ジェニーたちの部屋で二人が話している。
たまきたちみんなコスプレして
広場に出かけちゃったね。
文学青年も参加したら?
何も思い浮かばないなあ。
サラに頼めば
なんとかなるわよ。

文学青年はサラたちの部屋を訪問した。
コスプレねー。
何も思いつかないので、
なんでもいいです。
できれば簡単なのが。

サラは帽子とウィッグをとって
坊主頭になった文学青年の頭に、
薄い両面テープを貼って、
その上に黒髪の束を貼り込んで、
あっという間にちょんまげを結いあげて、
細部を整えている。
メアリーは手鏡をかざしている。

なかなか男前よ。

帯に日本刀を挿せば、お侍の出来上がり。
ありがとうございます。
確かに着付けの必要ないですね。
エリーゼは
感動して見ている。
解説)
続きます。
Oct 07, 2026
リンとハンスの訪問

バー・デジャの奥の鏡の扉から、
リンとハンスが現れた。
みんな初対面なので驚いている。

こんにちわ。私リンと言います。
ここはハロウィーンのお祭りをやっている
広場ですよね?
そうです。ガラス戸越しに見えるのが広場です。
コンテストも開催されてるので、
参加者や観光客で1ヶ月は賑やかですよ。
私たち、アフリカの奥地から来たんです。
以前探検隊で一緒だったアイスさんに誘われて。
魔族のフラハさんに呪文で鏡の扉を開けてもらい、
鏡の扉から抜けるとここに。
ああ、あの2年前の探検隊のお仲間でしたか。
アイスなら広場にいますよ。

二人は広場に行ってアイスと出会った。
二人を見かけた佳奈も駆け寄ってきた。
リン。2年ぶりですね。
そうなるわね。
ハンスは焼き芋の店を見ている。

これはうまいですね。
懐かしい味だ。
外国の方ですか?
と夏木さんが聞いている。
はい。
国ではこういう食べ方はしないですが。
この芋はズースカルトッフェルと呼んでいました。
どこの国の人かなあ。

そのとき、サラたちの家から
マイケルたちが広場にやってきた。
みんな一瞬マイケルのゾンビ姿に驚いている。

あなた、去年も来てたマイケルさんね。
怖かったですか。
こわいこわい。
映画に出てくるゾンビそっくりだったわ。
ジャングルで練習したんですよ。

アーネストさんも、
そんな13日の金曜日みたいな
コスプレするなんて。
変装なんですよ。
リンさんにアーネストさん。
あちらでゆっくりお話ししましょう。
と佳奈が言っている。

アーネストたちは佳奈に導かれて、
ベーカリーの屋内席に着席した。

おお。君は、2年前にルビーと一緒に診療所に来た
フレイムじゃないか。
私はアーネストだよ。
そう言ってアーネストは思わず
マスクを外した。
ああ、アーネストさん。
一度伺っただけなのに、
覚えておられましたか。
覚えていたとも。
あの診療所は結構暇なんでね。
確かCGに所属してると聞いたが、
ここでシェフをやってるのかい。
そうなんですよ。
ルビーやアイスと一緒に店を切り盛りしてます。
世を忍ぶ仮の姿か。
私と同じような身の上なんだな。
解説)
続きます。
Oct 06, 2026
それぞれの準備 そのに

ジェニーたちの部屋でも
コスプレの支度が進んでいた。

今年もアストロ・ボーイのコスプレよ。
とナオミが言っている。
私は憧れのフェアリー。
とモモコが言っている。

たまきは魔女ね。
この魔女の人形見てて、
やってみたくなって
サラに着付けてもらったの。

サラたちの部屋では、
メアリーが悪魔のコスプレをしていた。
悪魔って言っても
ツノがあるだけね。

そこに鏡の扉から、
マイケルとアーネストが姿を現した。
あら、アーネストさん、
お久しぶり。
とサラが言っている。

ハロウィーンに遊びにきました。
今年はアーネストさんも一緒です。
とマイケルが言った。
いやあ、この町には初めてきたよ。
毎年マイケルから誘われるんだが、
お尋ね者の身だから遠慮してたんだ。
今年はアイスにも誘われたし、
マイケルがサラさんに
ハロウィーン用のコスプレをしてもらって、
変装すれば安全だというんでね。
そうねー。
お面を被れば誰だかわからないわね。

ちょうどアフリカの民芸品風の仮面と、
アイスホッケーのキーパー用の
コンボヘルメットがあります。
どちらにしますか?
ふむ。そのお面は知ってるぞ。
ホラー映画で見たことがある。

なかなかお似合いよ。
これで凶器の斧か
チェーンソーを持てば完璧ですよ。

ケイはケイトと一緒に
デイリープラネットを読んでいる。
ハロウィーンの特集記事で
広場のコスプレコンテストのことが
紹介されてるよ。
そんなローカルな話題を
よく取り上げたわね。
ケントさんの著名記事だよ。
あの人スーパーマンのコスプレで、
今年も参加してるよ。
解説)
続きます。
Oct 05, 2026
それぞれの準備

カコは姉のミラに会いに、
喫茶ペンギンにやってきた。
おや、カコさん。

ぜひ、ご覧ください。
これはなあに?
かぼちゃのオブジェですよ。
僕が製作したんです。
役に立つものも
作るのね。

カコはさっそくテーブルについている。
姉さん久しぶりね。

カコさん、コンテストに優勝したんですね。
アナウンス私も聞いたわよ。
とミラも言っている。

あれは予定外だったのよ。
急にアイスに頼まれちゃって。
このカボチャは?
季節なので、
煮物を作ってるんです。
ローラさんは相変わらず
お料理の腕を振るってるのね。

はるなは
カボチャのトーテムポールを眺めている。

ペンギンの2階の探偵事務所では、
鷲尾翠がポンチョを被っていた。

またそのコスプレをするの?
今年もレプティリアンに頼まれちゃって。

この格好の私と一緒にいると、
姿を見せて歩いても、
怪しまれないからっていうのよ。
じゃあまた呼びに来るのね。
解説)
続きます。
Oct 04, 2026
賑わう広場

広場は早くも賑わっていた。

広場に戻って来たカコが、
アイスと話している。
ずいぶんの人出ね。
サラは快くピピを預かってくれたわ。
それはよかった。
カコはこれからどうするの?
せっかくだから、
喫茶ペンギンまで
姉のミラに会いに行くわ。
いつもあそこにいるから。
あ、アイスさん。
すみません。ちょっと右によけてくれませんか。
という声がした。

記念撮影してるんです。

バービーたちと、
子供たちがポーズをとっている。

焼き芋売り場の前は、
マービーと夏木さんが話していた。
なかなかの焼き具合ね。
そうでしょうか。
ええ。私こう見えても、
この界隈では焼き芋好きで有名なのよ。
江戸時代には焼き芋のことを十三里って言ったの。
そーなんですか。
栗(九里)より(四理)うまい十三里。
シャレなんですね。

あっというまに
コンテストの参加者が増えましたね。
みんな早めに座席を確保しに来たのよ。

ベーカリーの屋外テーブルは、
アメコミのコスプレマニアたちが占有していた。
みんな一年ぶりの再会を
喜びあっている。

ハロウィーン月間の名物になりつつある、
エヴァのパントマイムも始まっていた。
あ、笑った。
と言っている。

マンゴー亭には、
日本の古いアニメやコミックファンが
集まっていた。
今年はみんな来るのがす早いですなあ。

私たちの出番が多ければ、
もっと豊かな一年になりそうですが。
今時の子は、月光仮面や
まぼろし探偵なんて言っても、
誰も知りませんよ。
永遠のヒーローなのになあ。
そういう人が大勢いるんです。
人の数だけ異なる永遠があるの。
さゆりちゃん。
いいこと言うなあ。
解説)
続きます。
Oct 03, 2026
コンテストへの参加

アイスとカコは宇宙ステーションに戻り、
バー・エデンを訪れた。
ヴィヴィアンはいる?
おいでですよ。
奥のテーブルでお待ちです。

ヴィヴィアンは、
ピピやシーサンとアルニと
話し込んでいた。
あ、アイスさん。
今、広場のハロウィーン月間の話題で
盛り上がっていたところ。
で、どうだった?
駆け込みで、カコに参加登録してもらって
コンテストで優勝してもらうことができたわ。
お土産もあるわよ。

ピピはカコから参加賞のチョコをもらって
喜んでいる。
カコが地球の人類のコンテストで
優勝するなんてすごいなあ。
毎月のコンテストだし、
カコは見かけが人間に似てるからね。
これまでも、エレナやノヴァが
優勝してるのよ。
とアイスが言った。
いよいよハロウィーン月間ですね。
僕たちこれから参加しに行くんです。
とシーサンが言った。
あのお祭り面白いね。
今年は僕も行きたいけど、
ダックに仕事が入ってるんだ。
とピピが言った。
ダックって、いつもあなたをバッグに入れて
運んでくれる相棒ね。
じゃあ、サラにお願いしてみましょう。
彼女と一緒にいれば安全よ。
とアイスが言った。

話がまとまり、
一同は宇宙ステーションから、
転送装置で地上に移動した。
ヴっヴィアンも広場に行く?
賑やかなのは、しばらく結構。
私はホテルに戻って、
ゆっくり温泉にでも浸かるわ。

アイスたちは、フラハの家の
鏡の扉を抜けて広場に到着した。
今年は一番乗りかと思ったら。
とアルニが言っている。

レイア姫と、パトルーバーさん。
一年ぶりですね。

またお会いできて嬉しいわ。
今年もライトセーバー持ってきたわよ。
「スターウォーズ」オタクのメンバーが揃いましたね。
席を確保するために早めに来たんです。
またベランダに行きましょう。

サラは部屋にいるのかしら?
たぶん海賊船から戻ってると思うわよ。
ハロウィーン月間には大勢の人が
彼女にコスプレを頼みにくるから。
じゃあ私行ってくるね。

カコがピピを抱いて
サラたちの部屋を訪れると、
サラはエリーゼたちと一緒に、
部屋に戻ってきていた。
テーブルにはドルフィンから
配布されたかぼちゃの玩具が置かれている。
こんにちわサラ。
突然だけど、ピピがハロウィーン月間を
楽しみたいって言ってるの。
月末までここで預かってもらえないかな?
全然OKよ。
でもダックは一緒じゃないの?
彼は仕事なんです。
僕が突然来たいって言い出したもので。
嬉しいなあ。
みなさんお世話になります。
とピピが言っている。

ピピとケイトは
すぐに仲良くなった。
ケイトは僕の星の仲間みたいだね。
ピピも毛糸でぐるぐる巻きにしたら、
私と同じになりそう。
この玩具ゼンマイで走るのよ。
改造したら乗れるかもね。
解説)
続きます。
Oct 02, 2026
準備の始まり

広場では、
ハロウィーンの飾り付けが始まっていた。

ベランダで、ロジャーとエトナが
話している。
今年もハロウィーン月間が始まったわね。
カメラマニアの僕たちにとっては、
嬉しい月ですね。
仮装して年に一度しか来ない人たちもいるから。
それしか出番がないんですね。
みんな普段はどうしてるんでしょう。
たいていダンボールハウスで
暮らしているのよ。

ドルフィン工房のマスターと
スタッフのリタが飾り付けをしている。

今年はちょっと趣向が違うのね。
少しでもマンネリを
回避しようと工夫しているんだよ。

マービーは本格的に
焼き芋を売っている。
BB、ドラム缶に触ると熱いわよ。
そうなの?

直販店はお休みにするの?
この時期は観光客も多いので、
毎年撤収するんですよ。
農家の自宅の方で売ってます。

子供達は早くも
ハロウィーンモードに入っている。

この藁人形も貫禄になってきたけど、
愛着があるからどこかにおきたいわ。
あ、佳奈。
倉庫のハロウィーングッズを
今年も近所の家にレンタルしてね。
了解しました。
かぼちゃの人形や玩具ですね。

これ美味しいわね。
私、優勝の景品で
チョコも沢山もらっちゃった。
チョコはピピの大好物だから、
お裾分けしてあげると喜びそうだね。
あ、ヴィヴィアンのこと忘れてた。
解説)
続きます。
Oct 01, 2026
コンテストの発表など

起き出したアイスたちがバー・エデンで
話していると、
リザードがやってきて加わった。
昨日はよく飲みましたね。
とノヴァが言った。
昨日って、ここでは時間はどうなってるの。
宇宙連合で使用している宇宙歴での
算出方法はありますが、
あなたたちの決めている基準での
日本標準時だと、今は10月1日の朝です。
ここでも地球オタクたちも面白がって使っています。
もう月が変わったのね。
コンテストの発表の日じゃない?
今月は候補者がいるのか心配。
アイスは気にしすぎよ。
ところで君たち、ちょっと
面白いものを見にこないか。
とリザードが言った。

リザードはステーションの通路を辿り、
二人を頑丈そうなドアの前に案内した。
このドアの向こうなんだ。

ドアを開けて部屋に入ると、
そこにはジャングルの風景が広がり、
アフリカの世界のようだった。
ここでは主に収集したリクガメを
飼育しているんだよ。
ここも宇宙ステーションの中なの?
ふむ。
微妙に光の色合いが違うだろう。
この部屋だけ地球環境を再現しているんだよ。
君たちの動物園のようなものだな。

こういうのって、
宇宙連合の規約で禁じられているんじゃないの?
この宇宙ステーションは、
元々我々レプティリアンの船だったものを
譲り受けた宇宙連合が改造したものなんだ。
我々のリクガメ愛好の歴史は古く、
この設備は元からあったものなんだよ。
今の艦長のメイズは話のわかる人なんでね。
大目に見てもらっているのね。
まあ、そういうことだな。
ルナシティに行けば、
宇宙連合公認の、もっと広大な施設もある。
なんと言っても異文化共生だからな。
どうだい。
首をすくめると、なんとも言えず可愛いだろう。

リザードのカメ自慢に付き合った二人は
ブロアに戻ってきた。
出会ったカコが、
昨夜は随分盛り上がってたわね。
と声をかけている。

カコを見ていたアイスが、
何かを思いついたように言った。
カコ、ちょっと頼みを聞いてくれない?
なあに?

アイスの頼みというのは、
広場に行ってコンテストに応募することだった。
私そういうのは。
それに先月分の応募は昨日までで、
今日が発表当日なんでしょう?
そこはなんとでもなるのよ。
ヴィヴィアンはどうする?
私はエデンで待ってるわ。
コンテストにあまり興味ないし。

時は省略するかのように流れ、
アイスとカコが広場に到着すると、
ルビーが浮かぬ顔をして立っていた。
ルビー、コンテストの
優勝者は決まったの?
それがまだなのよ。
やっぱりね。
ちょうどギリギリ間に合ったわ。

ルビーはマイクを手にアナウンスを始めた。
みなさん、
先月のコスプレコンテストの優勝者を発表します。
厳正中立な審査の結果、
優勝されたのは、
ロングコートと赤い帽子がお似合いの、
はるか遠くから観光でお見えになられたカコさんです。
また、
今月はハロウィーン月間です。
コンテストには、ハロウィーン関連の扮装で
参加されることをお勧めします。
もちろん普段着でも構いませんが。
また準備始めなくちゃ。
と佳奈は思っている。

カコは万雷の拍手と歓声に包まれて、
トロフィを授与されている。
私。
あ、カコさん、ご協力感謝します。
ぜひ何もおっしゃらずに
お受け取りください。
解説)
続きます。
Sep 30, 2026
船内で

ヴィヴィアンは、アイスに案内されて、
船内を見て回っている。
ここは情報を収集している部署ね。

このあたりは円盤の発着場。
遠方から物資を運んでくる宇宙船も
あるみたい。

あれは私専用の円盤よ。
まだ乗ったことはないけど、
いつでも使っていいことになっている。
好待遇なのね。
メイズから、宇宙人と人類との間に
トラブルがあった時に、
仲介を頼まれたのよ。
使う機会がないといいけど。

円盤から女性が降りてきた。
あの人はサニーって言って、
あの円盤の専属操縦士よ。
元は軍のパイロットだったけど、
瀕死の事故に遭い、宇宙人に救出されて、
サイボーグに改造されて、
それ以来円盤で暮らしている。
私、見覚えがあるわ。

アイス、円盤に乗りにきたの?
いえ違うの。
こちらはヴィヴィアン。
彼女に船内を案内して
通りがかっただけなのよ。
超新星の爆発の幻影を見せてくれた人ね。
それにノヴァから噂は聞いている。
随分お世話になったって言ってたわよ。
アイスとも久しぶりだし、
ノヴァにも声をかけて、
ちょっと一杯飲まない?

三人はバー・エデンに移動して、
ノヴァも呼んで飲み始めた。
私が18年ぶりに地球に帰って、
懐かしいあの広場界隈を再訪したのは、
去年の3月の初めだった。
とサニーが言った。
その月の月はじめのコンテストで
僕が優勝してたんです。
僕もヴィヴィアンさんに案内してもらって、
高台の休憩所や、ペンギンに行ったんですよ。
とノヴァが言った。
接近遭遇だったのね。
どうりで見覚えがあると思った。
私は別の姿をしてたから、
あなたは気がつかなかったでしょうけど。
とヴィヴィアンが言った。
これはけっこういけるわね。
とアイスが言った。
特別に醸造してもらっているんです。
けっこう強いお酒ですよ。

別のテーブル席に、
アイスたちの歌声が流れてくる。
アイスたち、盛り上がってるなあ。
あれなんていう歌?
「ふるさと」っていう歌だよ。
きっと旧交を温めているんだよ。

かなり酔っ払って
三人はエデンを後にした。
ちょっと調子に乗って
飲みすぎちゃったみたい。
泊まってこうか。
そんなのありなの?
サニーもヘロヘロになっている。

アイスは専用の部屋に、
ヴィヴィアンは観光客用の客室で
それぞれ泊まることになった。
これはばたんきゅーだわ。

アイスは流星群の夢を見た。
解説)
続きます。
Sep 29, 2026
メイズのリクエスト

ヴィヴィアンさん。
ようこそ宇宙ステーションへ。
艦長のメイズと副官のオニールです。
あ、どうも初めまして。
私のことをご存知なのね。

それはもう、色々と。
私たちはずっと地球を観察していて、
あなたの情報も届いてくる。
それに、あなたのご両親や、
サラやシモーヌからも噂を聞いているわ。
魔族から悪魔になったあなたのことは、
特に注目していたのよ。
ヴィヴィアンは悪魔になってから結構、
魔法を使いまくりだったから目立つのよ。
空を飛んだり、犬や猫を人間に変えたりしたでしょ。
とアイスが言った。
そうかしら。
そんなことまで知られているなんて。
地球にはかなり宇宙人が紛れ込んでいるんですよ。
レプティリアンのように
あなた方が光学迷彩と呼ぶマントで
姿を隠しているものもいる。
壁に耳あり障子に目ありです。
その例えはちょっと。

それはともかく、
この惑星にはいくつか特異なゾーンがあるの。
一つは迷いの森と呼ばれている地域だけど、
ここは異空間で全く別格。
でも他にも魔族の魔法が関わっている
と思われる地域がある。
そこでは空間自体の質が異なっているの。
そんな地域の一つの近くで、
地球観光をしていた円盤が
不思議な情景を観察したのよ。
上空に花火のようなものが打ち上がり、
一帯を覆い尽くした。
けれど観測しても周辺環境に
何の実質的な変化もなかった。
ああそれね。
そういうことは、たまに起きて、
それが魔族の魔法の仕業だということはわかっている。
でもその時の光景は、規模が違った。
あれは黒木さんとシモーヌとフミコと
ヴィヴィアンと私が一緒にやったからね。
でもそのことももうご存知なんでしょう。
とアイスが言った。
そうそう。花火が幻影で
魔法で花火を作り出したのが誰かもわかったわ。
その花火の情景は宇宙ステーションにも
転送されてきて、みんなで楽しんだんだけど、
特に私が気に入ったのは、超新星の爆発。
あああれね。
それで、私からのリクエストなんだけど、
また見せてくれないかしら。

それなら、
お安いご用よ。
三人は天体がよく見える場所に移動した。

ヴィヴィアンは呪文を唱え始めた。
薄い煙が立ち上っている。

宇宙空間に超新星の爆発する
幻影が出現した。

なんて美しい。
とメイズは呟いている。

別室のフロアでも
みんなが見上げていた。

メイズ艦長。
もしかして私たちを呼んだのは、
今のが見たかったからなの?
とアイスが言っいる。
そうよ。
ノヴァとエリスが
あなたたちを船に招いたから、
いい機会だと思って。
ヴィヴィアンどうもありがとう。
私たちのように、長い間星の海で生きていると、
ああいうイベントが感動的なのよ。
その気持ちはわからないけど、
わかる気もするわ。
とヴィヴィアンは言った。
解説)
続きます。