Nov 06, 2026

マルテと話す

a1

ただ、宇宙ステーションや、
レプティリアンのことも書いてある。
これは人間に公開すると、
ちょっと問題かもしれません。
とピピが言った。

ジャンルはSFだそうだから、
誰も本気にしないから大丈夫よ。
とサラが言った。


a2

判読不明のところは、
編集者に好きなように書いてもいいと、
言ったので、かなり脚色してあるな。
と言いながら、
マルテはすごい速度で読んでいた。


a3

ピピはバッグからチョコを取り出して
配っている。

サラがお土産に入れてくれたんだよ。

それは嬉しいです。
ラミーありますか。


a4

本を読み終えたマルテは、
球体の載った容器を運んできた。


a5

これって火星の模型みたいね。

ノートを書き終えてから、
工作していたんだ。
お礼にあげようと思って。


a6

サラが見つめていると、
球体は巨大になっていくように思えた。


a7

これはいつかみた夢。


a8

たしかみすずの家で、
昼寝していた時に見た夢にそっくりだわ。


a9

あなたはマルテなの?

サラ、と呼ぶ声がする。


a10

サラが目覚めると、
みんなが不思議そうに覗き込んでいた。

どうしちゃったんですか。
立ったまま急に固まっちゃって。

私、夢を見ていたみたい。
前にも見たことがある火星の夢。
マルテみたいなのも出てきたわ。

それはすごく面白い。
とマルテが言った。

あの世界はあなたの作った
異世界なの?

この火星儀には、
火星の地名が書き込んである。
人間が本を読むための
ガイドになると思って作ったんだが、
でもどうやら。作業しているうちに、
私の思念が封じられたようだ。
その世界は、私の記憶の一部なのだろう。
というか、サラが私の記憶を作り変えたのかもしれない

私は魔族じゃないし、
そんなことできると思えないけど。

この洞窟は魔族のシモーヌが作り上げた「常春の国」と、
シモーヌの祖母が作り上げた
「忘れられた夢の世界」の繋ぎ目にある。
どちらの世界にも属しているとも言えるし、
属していないとも言える。
何が起きても不思議じゃないよ。

ここは夢の中で、
私が見たのは夢の中の白日夢。
特別な場所だから起きたっていうことね。
でもマルテ。あなたにとって、
火星の記憶はとても大切なんでしょう。
この火星儀をいただいちゃっていいの?

もちろん。
火星儀はまた作ればいいから。
工作は気晴らしにやっていたんだけど、
サラの夢の体験を聞いて、
本を書き上げた虚脱状態から立ち直れそうだよ。

人間の作家みたいなことを言うのね。


a11

サラたちは
マルテと福郎に見送られて
洞窟を後にした。

大きいバッグ持ってきて良かったわ。
と言っている。



解説)
続きます。
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Nov 05, 2026

マルテを訪ねて

a1

サラはマルテに本を届ける準備をしている。

大きいバッグ持っていくのね。

大きい方が何かと便利なのよ。


a2

サラは普通の人なのに、
鏡の扉が使えていいなあ。

呪文を教えてもらってるからね。

火星人って洞窟に住んでいるんでしょ。
どうやって行くの?

いつもは「常春の国」の
お城の扉から行くんだけど、
「忘れられた夢の世界」の
トロンの小屋の扉の方が近いから、
そっちから行くわ。
じゃ行ってくる。


a3

サラが呪文を唱えて鏡の扉を抜けると
トロンの小屋の中の扉から抜け出てきた。

あ、サラだ。


a4

マルテに会いにきたんだけど、
洞窟にいるかしら。

きっといますよ。
暇すぎるので僕も一緒にいきます。


a5

二人は小屋を出て、
滝の側の洞窟に向かっている。

ここはいつも雪景色ね。

夢の中ですから。


a6

洞窟に着くと、
入り口に福郎の姿が見えた。

こんにちわ。
マルテはいる?

はい。
いらっしゃいますよ。


a7

洞窟の中は、
いつも通り白一色の世界だった。
福郎がマルテを呼んできた。

おお、サラ珍しいな。

本ができたので、
届けにきたのよ。

それはご苦労様。
そこに椅子があるから
座るといい。


a8

この手抜き風風景、
いつも戸惑っちゃうのよね。

慣れれば何も見えないのは
気持ちが安らぐものだよ。

バッグの中から
ピピが顔を出した。


a9

僕はピピ。
僕のこと覚えてますか。
僕の夢の中に入り込んでたんでしょ。

ふむ。
そういえばそうでしたかな。
あれは緊急避難だったのです。

あなたが書いたというこの本、
バッグの中で読ませてもらいました。

もう読んじゃったの?
とサラが言った。

僕は速読派なんです。

ふむ。
そうでしたか。
それで。


a10

すごく面白かったです。
隕石の衝突による文明の終焉や
残されたものたちの長い冬眠生活、
レプティリアンたちとの遭遇など、
手に汗握るスペクタクルでした。

僕も読みたいなあ。
と福郎が言っている。



解説)
続きます。
Posted at 19:41 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Nov 04, 2026

その後のあれこれ

a1

サラたちの部屋では
会話が続いていた。

ケントさんにマルテのノートを読んでもらったのは、
6月の初めのことだったわね。

そうだね。僕がサラとシモーヌに
案内してもらって、著者のマルテに面談して、
本の出版が決まったのが6月の終わり頃。
それで、本の発売日はまだ先なんだけど、
この本はマルテに。

届けるのね。


a2

僕が直接行けるといいんだけど、
今、中間選挙の報道で
会社が忙しいんで。

すごい理由ね。
いいわよ。
私が届けるわ。


a3

ケントは会社に戻って行った。

僕も一緒に行っていいですか?
とピピが言っている。

もちろんよ。

ケイ、そのボトル気になるんだけど。

ああこれね。
ドルフィンの倉庫にあったんだ。
お醤油が入ってたみたいなんだけど、
なんとなく気に入って持ってきたんだよ。

お弁当のたれびん、みたいね。

そうかなあ。


a4

その頃、ジェニーたちの部屋では、
みんなが帰宅して、コスプレの
着替えを済ませていた。


a5

文学青年は侍姿のままだった。

そのかつら、取らないの?

なんか気に入っちゃって。


a6

じゃあニット帽を被ればいのよ。

そうか。
じゃこれでどうです。

よく似合ってるわよ。
よかったわね。


a7

ペンギン前でも、
みんな普段の服装に戻っていた。


a8

パンプキンヘッド楽しかったわ。

カコ。
地球人の催しに参加するのはダメじゃないの。

お姉さんは品行方正で
相変わらず頭が硬いのね。
それで管理局にスカウトされたんでしょうけど。


a9

お二人は双子の宇宙人だったの?
どうりでよく似ていらっしゃる。
とマヤが言った。

私、あなたによく似た人を見かけたわよ。
黒髪の人だったけど。
とローラが言った。

ああ、それはたぶんナディア。
未来から来ていて、
私が未来に産む娘らしいの。
実感ないけど。



解説)
続きます。
Posted at 19:34 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Nov 03, 2026

サラたちの部屋で

a1

サラたちの部屋での
会話は続いていた。


a2

紹介がまだだったわね。
私はアイラ。
横にいるのがアスラーダ。
後ろにいるのはジェイドよ。


a3

私はラミー。
魔王メイヴの娘。
ずっと海底で眠っていたけど、
父が目覚めさせてくれたので、
冥界に復帰したのよ。


a4

幽霊たちがざわついている。

メイヴの娘だって。
メイヴの封印が解かれたというのは、
本当だったんだ。

一度会ってみたかったんだ。
ラミーさん、
お父さんにお会いできますか。

いいわよ。
ハロウィーンも終わったし、
メメに出会えたことなど、
父に報告しに戻ろうと思ってたところ。
私についてくるといい。
とラミーが言った。

幽霊たちは喜んでいる。


a5

メイヴってそんなに有名なの?
とエリーゼが尋ねている。

古くからの伝承があるから
名前はみんな知ってるよ。
そうだ。エリーゼさんも
一緒に会いに行かない?

父は人間の世界には
もう興味がないみたいだけど、
幽霊なら歓迎してくれるわよ。
とラミーが言った。


a6

幽霊たちはこぞって
冥界に帰って行った。
骸骨のお父さんも、
体を外してもらって、
置物状態になっている。

随分すっきりしたわね。
あら、ユリイカは行かないの?


a7

みんなと同じことはしないんです。

そういう人って
いるわね。


a8

そこにケントが訪ねてきた。

こんにちわ。
デイリープラネットのケントです。


a9

マルテさんの本ができたんですよ。
と言いながら、
ケントはバッグから単行本を取り出している。

マルテって、
僕の夢の中に入り込んで、
僕を眠らせていた火星人?
とピピが尋ねている。

そんなこともあったらしいですね。
後半にそういうエピソードも出てきます。

ジャンルはSFですか?
とケイが尋ねている。

著者は火星の年代記として書かれていますが、
扱いはどうしてもそうなりますねえ。



解説)
続きます。
Posted at 19:29 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Nov 02, 2026

ハロウィーンの後で

a1

ハロウィーンの飾り付けは取り外され、
広場はすっきりしていた。


a2

片付けがやっと終わったわね。
とアイスとリタが話しているところに、
ケントがやってきた。

あら、ケントさん。


a3

スーパーマンの扮装着替えたんですね。

もう仕事だからね。
会社に帰ったら、
火星の本ができてたんだ。

それは良かったですね。


a4

子供達は別れを惜しんでいた。

ピリカは「忘れられた夢の世界」に
戻っちゃうの?

うん。
フミコが待ってるから
もう行かなくちゃ。
またクリスマスに遊びに来るよ。


a5

シモーヌも「常春の国」に
戻るところだった。


a6

ずっとその精霊達の国で、
暮らすんですか?

そう言うわけじゃないの。
一緒に来たクモスケを帰してあげないと。
ハロウィーンが終わったから、
ここにいたら、
またドラコに食べられちゃう。

夢食いも弱肉強食なんですね。
とマークが言っている。


a7

ベランダに、
舞が洗濯物を抱えて出てきた。

みんな別れを惜しんでるのね。
舞はハロウィーン楽しんだ?
とエトナが尋ねている。

私はゾンビやってたの。
あ、手伝ってくれる?


a8

その頃、サラたちの部屋に、
サラとラミーが戻ると、
幽霊達が集まっていた。


a9

ハロウィーンが終わったら
招かれた幽霊はみんな消えちゃうけど、
この部屋は特別みたいなの。


a10

骸骨の親子がいて
普通に暮らしてるせいかしら。
でも見えなければ
いないも同じね。

そういうことかしら。



解説)
続きます。
Posted at 19:29 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Nov 01, 2026

コンテストの結果

a1

広場では、少しずつハロウィーンの
片付けが始まっていた。


a2

今日はハロウィーン月間の
コスプレコンテストの
優勝者の発表日よ。
有力候補はやっぱりラミーかなあ。


a3

アイスのアナウンスが始まった。

みなさん。
コンテストの優勝者の発表です。
厳正中立な審査の結果、
優勝したのは幽霊のコスプレをした、
ピリカちゃんです。


a4

ピリカちゃん。
君が優勝だって。

え。

驚いた?

もちろん。
お面と同じ顔してるの。


a5

ピリカは集まってきた
住民や幽霊たちから
万雷の拍手と歓声を受けて、
トロフィを授与されている。

幽霊につけてもらったの。

じゃあ幽霊のおかげね。


a6

意外な伏兵がいたのね。
ラミーは、
もしかして日本人形の顔で
登録したんじゃない?

そうよ。
広場に来て勧められるままに。

それは残念。
その素顔だったら、
絶対優勝できたのに。

いいのよ。
コスプレじゃないし。


a7

サラはトラに声をかけられている。

サラさん。
またホテルに泊まりに来てください。
特別割引優待券をお送りします。

やっぱりお金取るのね。


a8

パントマイムを終えたエヴァは
夏木さんから労われている。

長い間お疲れ様。
焼き芋をどうぞ。

ありがと。
ずっと横でいい匂いがしていて、
食べたかったのよ。


a9

ベーカリーでは
アフリカから来た人々が、
フレイムやラッセルと別れを惜しんでいた。

探検の思い出話は尽きなかったけれど、
詳細を話すシーンは省略されちゃったね。

話すと長くなるからね。


a10

今年はいろんな幽霊が見られたわね。

天使がまだ飛んでるよ。


a11

またダンボールハウスで冬籠りか。
また来年も来られるかなあ。

来年のことを言うと
鬼が笑うよ。

そういえば
今年は鬼のコスプレは見なかったわね。



解説)
続きます。
Posted at 19:28 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Oct 31, 2026

ハロウィーン当日

a1

サラたちの部屋にアイラが現れた。

今日は。今日はハロウィーンね。

サラはいないわよ。


a2

今年は幽霊が招待されているみたいだから、
私も遊びに来たの。
アスラーダも一緒よ。


a3

この子も一緒です。
僕のガールフレンドなんです。
とアスラーダが言っている。

よかったわ。
新しい恋人を見つけたのね。
とエリーゼは思っていたが、
口にはしなかった。


a4

私の名はジェイド。
ハロウィーンだから特別出演よ。
と言っている。


a5

広場の様子はハロウィーン当日でも
あまり変わらなかった。


a6

せっかく魔族が揃っているんだから、
また何か見せてくれない?
とアイスが言っている。


a7

フミコが呪文を唱えると、
あたりが暗くなり
月が煌々と輝焼き始めた。
上空には翼のあるものたちが飛び交っている。


a8

やっぱりハロウィーンは
こうでなくちゃ。
とルビーが言っている。


a9

あれは幻影でしょ。
襲っては来ないよね。


a10

子供達は「トリック・オア・トリート」と
叫んでいる。


a11

なんだか自分で怖いよー。
もう辞めたい。

これが伝統なのよ。



解説)
続きます。
Posted at 19:21 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Oct 30, 2026

賑わう広場 そのに

a1

広場は今日もごった返している。


a2

魔族のフミコとシモーヌと
アイスとサラは相談して、
ラミーを歓待しようと
ドルフィンからパイプ椅子を出してきて
特別に席を作ってもらった。


a3

これは、パンプキンパイね。
それにカボチャの煮物。


a4

私が作ったのよ。
まだあるからどんどん食べて。

あなた誰だっけ。

わかってるんでしょ。


a5

ラミー。あなたの素顔は
細長すぎて被り物には見えないわよ。

こういう人もいるでしょ。
面長で小顔の人。


a6

階段のところでは、
ピリカがコスプレをしていた。

ピリカちゃんすごく怖い。
近寄らないで。


a7

ムンクの「叫び」の人みたい。

倉庫にそんなお面あったっけ。

幽霊がつけてくれたの。


a8

エリーゼがケイトを抱いて、
サラたちの部屋に戻ると、
幽霊の扮装をしたはるなとマヤが来ていた。

広場は混雑してるから、
ここで休憩させてもらっています。


a9

それは全然構わないんだけど、
この部屋にはお化けが出るのよ。
とメアリーが言っている。

なんか居心地がいいのか
集まってきてるみたいだな。
と骸骨のお父さんも言っている。



解説)
続きます。
Posted at 19:24 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Oct 29, 2026

賑わう広場

a1

ペンギン前で。

ドルフィンの倉庫で、
かぼちゃグッズを見つけたので、
工作して被れるようにしたんです。
とトマソンが言っている、

最近、役に立つものも
作るようになったのね。


a2

今年の広場のハロウィーンは
宇宙人たちも平気できてるし、
幽霊も出て、それらしい雰囲気だね。

カオスっぽいわね。
妖精や死者の霊も帰って来るって言われてた、
昔のケルトのハロウィンみたい。
見に行くのはいいけど、
コスプレ参加はしないでね。
私たちは管理局の職員なんだから。


a3

あら、カコがいないわ。

カコさんなら
広場に行きましたよ。


a4

ローラが広場に行くと、
すでにカコがきていた。

いよいよ今年は
パンプキンヘッドが登場したのね。
とサラが言っている。


a5

私は誰でしょう。

その革のロングコートでバレバレよ。


a6

フミコも忘れられた夢の世界から、
ピリカを連れてやってきた。


a7

アイスはさっそく、
フミコにラミーを紹介している。

フミコが死から蘇った
古代の魔族だと聞いたラミーは、
フミコの首から下げている
つののある動物の頭蓋骨の
由来を尋ねた。


a8

私もよく知らないの。
ダリオっていう人から貰ったんだけど、
その人も、アフリカの先住民族から
貰ったって言ってたわ。
身につけているとパワーが増大するのよ。

魔族のパワーが上がるのなら、
たぶん元は私たちの眷属の骨ね。
どんな事情かわからないけど、
魔族の護身用の装身具に
使われていたんだわ。


a9

わー、ピリカちゃんだ。
これで少女探偵団のみんなが揃ったね。

私もそんなお面欲しいなー。
とピリカが言っている。



解説)
続きます。
Posted at 19:30 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Oct 28, 2026

広場であれこれ

a1

サラたちは骸骨のお父さんや
エリーゼたちと連れ立って
賑わう広場にやってきた。


a2

骸骨のお父さんは、
初めて見るエヴァのパントマイムに見惚れている。


a3

これ全然動かないな。
あ、笑ったぞ。


a4

サラたちはマイケルに話しかけられている。

その人形お揃いですか。
二つとも頭でっかちで可愛いですね。


a5

触ってみていいですか。

だめです。


a6

魔法生物たちのいるテーブルのそばに、
幽霊が浮遊している。


a7

なんかいるみたいで気になるんだけど、
見える人いる?
とトラが言っている、

犬の頭のぬいぐるみみたいな幽霊だよ。
なぜか僕には見えるんだ。
とボギーが言った。


a8

ハリー夫妻はバー・デジャで
くつろいでいた。

このケーキどうしたの?

知らないうちに置いてあったんです。

誰が届けてくれたのかしら。

最近ポルターガイスト現象が
起きたりするから、
幽霊の仕業かもしれないですよ。

カードがついてるわ。


a9

なんて書いてあるんです。

ハーピーバースデー。
ですって。
ハリー、あなた宛かしら。

僕は何百年も生きてるから、
誕生日は忘れちゃったなあ。



解説)
続きます。
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Oct 27, 2026

帰宅した人たち

a1

登録を済ませたはるなは、
記念撮影で知り合った、
幽霊コスチュームの人と
連れ立って、
ペンギン前に帰ってきた。


a2

おかえり。
広場はどうだった?

けっこう混んでたけど、
いろんな人がいて面白かったわ。


a3

怪しい姿ね。
お隣の人はどなた?


a4

わたしはマヤ・ラパスよ。
お化けのコスプレは初めてだけど、
誰も声をかけてくれないのがわかった。

同感です。
とはるなが言っている。


a5

ペンギンの2階の探偵事務所では、
鷲尾翠がレプティリアンたちと
一緒に戻ってきていた。

流石にこの被り物、
長時間はきついわ。
と言っている。


a6

トカゲは元気そうだな。
とリザードが言っている。

おかげさまで。
ダルメは食欲旺盛ですよ。


a7

アル。マシンガンなんか持ち出して、
どうしたの。

スカーフェイスのコスプレだよ。
トニー・モンタナは
これ持ってないとね。


a8

ジェニーたちの部屋では、
たまきが餃子を買って帰ってきていた。


a9

これ美味しそうね。

そうでしょ。
マンゴー亭で買ったの。


a10

さっきからなんか
気配がするんだけど。
モモコ何か見える?

幽霊がいるのよ。

なにか言ってるの?


a11

それ、食べるんですか?
って言ってる。



解説)
続きます。
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Oct 26, 2026

広場で

a1

ハリーたちが広場にやってきて、
広場はますます賑わっていた。


a2

ルビーがハリー夫妻と話している。

今年もご夫妻で参加してくれたんですね。


a3

今ではこのヴァンパイアの姿になるのは
年に一度になってしまったが、
こうしていると昔が懐かしくて、
また血が欲しくなるよ。


a4

ハリーと一緒に戻ってきたアイスは、
常春の国から来たシモーヌに、
ラミーを紹介している。

この人は魔族のシモーヌ。
そちらはラミー。
ラミーは魔王メイヴの娘さんなのよ。


a5

私はアンティークのお店をやってるんですけど、
あなたのお顔は日本人形見たいね。

ここは日本なんでしょう。
出現する世界に合わせて変身したんだけど、
ここの人はみんな外国人みたいな顔をしていて、
私だけ浮いちゃっているみたい。
移民政策のせいかしら。


a6

今井舞はマイケルに
ゾンビの仕草を教えてもらっていた。


a7

腰を落として体を傾けて歩くと、
それらしいですよ。

その顔は真似できないわね。


a8

アマチュアカメラマンのロジャーが、
記念写真の撮影を申し込んでいる。

ハリーさんを囲んで、
ハロウィーンらしい写真が撮影したいんですが。

それらしい扮装の人に
集まってもらいましょう。


a9

急遽、近くにいた幽霊や魔法使いや
ゾンビのコスプレをした人が集められて、
記念撮影がされた。



解説)
続きます。
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Oct 25, 2026

ラミーとマーレ

a1

その頃、アイスはラミーを連れて
鏡の扉を抜けて魔術劇場を訪れていた。

ハリーはいるかな?

マーレさんとご一緒に、
島の広場にいらっしゃいます。


a2

ここ、なんとなく覚えているわ。
とラミーが言っている。


a3

二人が遺跡の広場に着くと、
海を見ているハリーとマーレの姿があった。

この島には何もなかったはず。
あまりにも長い歳月の間に
文明の栄枯盛衰があったのね。


a4

ラミーの紹介を済ませて
テーブルで話していると、
デュアンがコーヒーとバナナなどを運んできた。

バナナはこの島の山頂で採れたものです。
どうぞごゆっくり。
あ、ハリーさん、カーミラさんはもう少し
時間がかかると言ってました。

カーミラは何してるの?
とアイスが尋ねた。

ハロウィーンの広場に行くための
身支度です。

ああ、今年もまたコンテストに
参加しようと思って
妻やマーレと出かけるところだったんだよ。


a5

私は魔族がこの島にやってきて
都を作る前からこの島に住んでいるんだけど、
ラミーさんが、はるか昔に
この島に来たことがあるっていうと、
きっとその魔族の都が栄えていた頃ね。
でも思い出せないなあ。
あなたの顔は記憶にないし。
とマーレが言っている。


a6

私も昔すぎてよく覚えていないんだけど、
島には何もなかったから、
それより前のことだと思うわ。
この姿ならどう?
そう言ってラミーは呪文を唱えて
変身した。

ああ、その顔で思い出した。
魔族が島に来るずっと前のことね。
まだ夢見る貝たちしか島にいなかった頃。
私はずっと姿を隠して島を見守る存在だったけれど、
あなたに会った時には、姿を見せたはず。
とマーレが言った。


a7

マーレは立ち上がり変身して
ラミーと向き合っている。

私は気がつくとこの島にいた。
島を訪れたあなたに、そのことを尋ねたのを
思い出したわ。
そうしたらあなたは、自分たちもまた
この世界に追放されたんだって言ったのよ。
とマーレが言った。

私もあなたのそのでんでんむしみたいな
姿を見てあなたのことを思い出したけど、
そんなこと言ったっけ。
昔は父の口癖だったから、
私もいいそうなことだけど。
でも今ならわかる。
あなたは追放されたわけじゃなくて、
この星で私たちとは別の役目を与えられただけよ。
あの頃は、父も私も、
世界中を巡って仲間を探していたの。
マーレという何億年も生きているものが
住んでいる島があるって誰かに聞いてきたのよ。
あなたの姿や身の上を聞いて同じ眷属だと思ったのね。
とラミーが言った。


a8

なんだか二人は知り合いだったみたいですね。
世の中狭いなあ。

世の外からきたものたちの話だよ。


a9

そこにカーミラがやってきた。

お待たせ。
あらアイスが来てたのね。

カーミラさん。
今年もヴァンパイアのコスプレですか。

私はなんでもいいんだけど、
なんでも美女のコスプレになっちゃうの。
ハリーはまたドラキュラね。

ハロウィーンだからなあ。



解説)
続きます。
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Oct 24, 2026

お父さんのコスプレ

a1

サラとケイはホテルから
部屋に戻ってきた。

ただいまーと言っている。


a2

ジェイソンやラミーは
一緒じゃないの?

ジェイソンは部屋に空きがあったので、
ホテルに泊まるみたい。
ラミーはアイスと一緒に
魔術劇場に行ったわ。


a3

サラ。
息子やメメが元気に動いてるのを見て、
わしもなんだか動きたくなったよ。
久しぶりにロボットの体を
つけてもらえないかな。

あれまだ物置にあったかな。


a4

ジェットが物置からボディを運んできた。

これ使うの、5年ぶりくらいかな。

ロボット研究所の職員に見つかると、
色々と面倒だから、用心して使わなくなったのよね。
今ならハロウィーン月間だから目立たないわ。
と骸骨のお父さんの頭を持って、
メアリーが言っている。


a5

メアリーは骸骨のお父さんのヘッドを
ロボットの首に乗せている。

これでサラに、
服を着付けてもらえば完成よ。


a6

このペンダントはなんなんだ。

大きすぎて、これまで
使う機会がなかったの。
この服は無地でシンプルだから
アクセントになるでしょ。


a7

壁際に幽霊が出現して様子を見ている。

そうか。
別に深い意味はなかったのか。


a8

骸骨のお父さんの立ち姿を見て、
メメが擦り寄って
メーメーと懐いている。

そうそう。
元の飼い主のラミーは、このままメメと
一緒にいてもらっていいって言ってたわ。
自分はたまに会いにくるって。
とサラが言った。

それは朗報だな。
よかったよかった。


a9

部屋の壁際で幽霊たちが話している。

なんか、ここおかしいね。
幽霊と人間が一緒に暮らしてるんだ。

幽霊って言っても、
あの頭蓋骨たち、只者じゃないよ。

過去の因縁が僕らと違うんだよ。
と話を聞いていたユリイカが言った。



解説)
続きます。
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Oct 23, 2026

ホテルでの会話

a1

ラミーとの会話は続いていた。

メイヴは自分のことを
魔王って呼んでいたけど、
あなたたちは、基本的には
人の夢に出てくる夢食いじゃないの?

夢に現れることもあるという意味では
似ているかもしれないけれど、
夢食いというのは、
異世界から夢に出てくるものたちの
総称でしょう。
父や私が活躍していた頃は
そんな名前で呼ばれたことはなかった。


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そういえば、メイヴは、
太古の昔には様々な名前で呼ばれて、
人々に崇められていたって言ってたわね。


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ラミーは呪文を唱えて
古い祭壇の前に親子のいる情景を映し出した。


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私たちは色々な人の願いを聞いてあげていたの。
創造より破壊であることが多かったけれど。


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そこに湯上がりの散歩から
ケイとジェイソンが帰ってきた。

いい湯でしたよ。
おや、お客様ですか。


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二人がサラの部屋の同居人だと
自己紹介すると、ラミーも
自己紹介して言った。

するとあなたたちがずっと
メーメのお世話をしてくれていたのね。

お世話なんていうほどのことじゃないですよ。
メメは、いつも机の下に蹲っていましたし。
ラミーさんは、メメの元の飼い主で、
メメを引き取っていかれるんですか。


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引き取りたいところだけれど、
もうあなたたちに懐いているみたいだから、
別れるのは辛いでしょう。
元気でいてくれればいいから、
今のままで構わないわ。
私はたまに会いに行くし、何かあった時には、
メーメに声をかけてくれれば駆けつけるから。

さっき話の途中だったけど、
あなたたち親子は大昔に破壊活動をしてたのね。
いろんな名前で呼ばれていたっていうけど、
例えばあなたは?
とアイスが尋ねた。

ラミアとも呼ばれていた。
でも私がやってないことなども
尾鰭がついて伝承になったの。

ラミアって神話に出てくる
怪物じゃなかったっけ。


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しばらくの歓談の時がすぎて、
ホテルの部屋が一部屋だけ空いてたので、
ジェイソンがホテルに泊まることになり、
アイスたちは広場に戻ることになった。

せっかくの機会だから、
ヴィヴィアンの父親のハリーにも会っていかない?
彼は魔族でリーダーみたいに慕われている人。
ハリーは魔術劇場のあるマーレの島にいるのよ。
とアイスが言っている。

マーレの島?
なんだか聞き覚えがあるわ。

そこにはマーレっていう住人が住んでいるの。
住人って言っても人間じゃなく、精霊みたいなものかな。
そういえばさっき話した
あなたの頭蓋骨の入っていたバッグも、
その島の近海に潜った時にタコからもらったのよ。
聞き覚えがあるっていうことは、
あなたは大昔にその島で捕まって殺されて、
頭蓋骨だけ残されて、船で運ばれている時に
船が沈没したのかもしれないわね。

すごい想像力ね。
とラミーが言っている。


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ヴィヴィアンとジェイソンは
ホテルの喫茶室に来ていた。

みんな帰っちゃいましたね。

ハロウィーン祭りの最中だから忙しいのか、
それとも気を利かせてくれたのか。
でもこれで、
二人で水入らずの時が過ごせるわね。
とヴィヴィアンが言っている。



解説)
続きます。
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