Jul 09, 2025
ジープでドライブする動画

ドルフィン工房のパソコンで、
YouTubeを見たルビーが遊びにきた。
みたわよ。
私たちが演奏している画像を集めて
動画にして編集してアップしたんだってね。
よくそんな面倒なことを。
けっこう面白いのよ。

確かにそれっぽくできてて、
楽しかったわ。
「Triton & Ruby02」の最後の方で、
ドラムのフレイムがギター弾いてるのに
気がついた?
!!
みんな見返して盛り上がっている。

動画だったら、
車の走行シーンとか、
動きがあるものもやってみたら?
うん。

乗り物の画像はいっぱいあるけど、
連続して使えるのって少ないね。
2007年5月19日の「ジープ!」の画像を、
使ってやってみよう。
たまきは一生懸命
iMovieを操作している。
できた!
これは。

うん。
なかなか軽快でいい感じ。
私ルビーがあんな顔して笑うの
初めてみた。
とナオミが言った。
あれはAI画像だから、
本当の私じゃないのよ。

最近マンネリじゃない?
そんなことないわよ。
連日たまきの斬新な試み。
まあそうなんだけど。
その他がさ。
そこはそれ。
解説)
続きます。
Jul 08, 2025
マンゴー亭のCM動画

たまきほんとに飽きないのね。
これ仕上げないと。

今度は何作ってるの?
YouTubeで、私の作った動画を見た
マンゴー亭のマスターから、
CM動画を作って欲しいって、
頼まれちゃったのよ。

出だしのところは、
微妙に湯気の立っている
肉まんの動画を使うわ。
これで完成。
早速YouTubeにアップロードしちゃおう。

しばらくして
誰かやってきた。

なんと、
マンゴー亭でアルバイトをしているアンナだった。
マスターが、YouTubeで、
たまきの作ったマンゴー亭の宣伝CMを見て、
喜んでいたわよ。
これは、お礼の肉まんですって。
そのCM、私にも見せてもらえる?
もちろん。
なんと。

美味しそうに肉まん食べてるのサラでしょ。
隣の男の人はだあれ。
あれはジェットのはずよ。

ジェットは別人みたいね。
そういうものなのよ。

二人で肉まん食べてるシーンはね。
2024年4月24日の「サラとSkypeと肉まん」の中の、
この画像1枚をベースに二種類の動画を作ったの。
ここから、表情の変化が作れるなんて
すごいでしょ。
そこが魅力なの。
解説)
続きます。
Jul 07, 2025
動画リンクの試み そのさん

引き続きジェニーたちの部屋。
ねえ。
私たちのバンド「バービーガールズ」の
演奏シーンも作ってよ。
とナオミが言っている。

それなら、ブルースを演奏した、
昨年の音楽イベントの時のがいいわ。
とジェニーが言った。

だったら「人形日記」の目次の
2024年11月18日「音楽イベント そのなな」
に載ってる画像を動画にしよう。

たまきは「iMovie」を使って、
動画にした画像を編集している。
「オーディオとビデオ」の
「ジングル」のサンプルには、
ブルースハープを使ったブルースって、
この曲しかないのよね。
これで完成。
これは。

あの時の演奏に近い
雰囲気は出てるわね。

たまき何嘆いてるの。
とナオミが訊いている。
選んだ「バーベキューブルース」には、
キーボードパートが入ってなくて、
リズムギターももう一人必要だったのよ。
気にしない気にしない。
賑やかでけっこう楽しめるよ。
私のハーモニカが一番目立ってるし。
とジェニーが言っている。
最後の方の顔が変だよ。
それはそういうものなのよ。
解説)
続きます。
Jul 06, 2025
動画リンクの試み そのに

あの演奏って、もう18年前になるんだね。
そうなのよ。
ルビーたち変わらないけど。

去年の暮れにも音楽イベントが
あったよね。
その時の演奏も聴いてみたいなあ。

たまきはネットで「人形日記」の「目次」を検索して、
「音楽イベント」の記録を見つけた。
あったわ。ルビーたちのバンドが出演しているのは、
2024年11月20日「音楽イベント そのきゅう」ね。
じゃあこのページの画像から、動画を作ってみる。

たまきは、一生懸命「iMovie」を操作している。
どの音楽をつけるの?
「iMovie」のフリー素材の「オーディオビデオ」から選ぶの。
「ジングル」っていう項目の中の「Half dome」っていう曲よ。
曲に合わせて編集して完成。
早速YouTubeにアップして、
リンクしてみましょう。
これは。

こんな感じの曲だった?
これはあくまでも動画編集で作ったんだからね。
実際とは違うのよ。
あの感動はライブでしか味わえないけど、
近いものがあるわ。
解説)
続きます。
Jul 05, 2025
動画リンクの試み

久しぶりのジェニーたちの部屋。
たまきがパソコンに向かっている。

すっかり画像の編集に夢中なのね。
いろんな画像生成AIのサイトの
無課金コースに登録して、
画像を作って遊んでいたんだけど、
最近は、画像を動画にするのに凝ってるの。
作れる動画ってどのくらいの長さ?
さまざまだけど、無料コースだと制約があって、
5秒くらいが平均ね。
元の画像は?
もっぱら「人形日記」の目次ページの、
過去の画像から選んでいるの。
短い動画を作ってどうするの。
それだけでも楽しめるでしょ。
でも長くしたければ、その動画を、
動画編集ソフトで、つなぎ合わせるのよ。

私はマックのパソコンなのでOSに最初からついてる
iMovieっていう動画編集ソフトを使ってる。
取り込んだ動画をつなぎ合わせて編集して、
iMovieでフリー素材として提供されている、
音楽をつけたりして、作品っぽくして完成。
それで、できた作品はYouTubeに
倉庫代わりに収納しておくことにしたの。
それってどんなサイト?

ここがYouTubeのKIRIQQっていう名前のページ。
魔術劇場のドアを管理してるピエロ姿のエヴァの顔が、
貼ってあるわ。
そこに行けば見られるのね。
何事も経験。うまくいくかどうか。
リンクしてみよう。
これは。。。
これ「目次」のいつの画像を使ったの?
2007年9月23日の「ロックフェスティバル そのご」の画像よ。
曲は?
iMovieのソフトに音源用に組み込まれている、
「テーマBGM」の中の「明るい」っていう曲よ。

ツッコミどころ満載だけど、
迫力あって面白いわね。
とジェニーが言った。
そうでしょ。
YouTube画面の
左下隅の回転矢印マークをクリックすれば、
再生できるから、何度でも楽しんでね🎵
Jul 04, 2025
ピリカの変身

モモコはシビルに、
火山の島に案内されていた。
とても幻想的。
と言っている。

さっそく二人は
散歩することにした。
この前、火山が噴火して、
豪雨が降ったのよ。

それで島全体が
温泉の湧く湖沼地域になったの。
恐竜がいるのね。
おとなしい草食恐竜よ。

とても幻想的で
いい感じだわ。
足湯も気持ちいい。

その頃、サラとディアナが
みすずの家に戻ってきた。
ディアナ、コンテストどうだった?
なぜか優勝しちゃったわ。
あ、その子鹿のフィギアは?
マンスフィールドさんにいただいたの。
ピリカっていう精霊が宿っていて、
人間になりたいって言ってるから、
またフミコにお願いしようと思って。

みんなでフミコのいる部屋を訪れた。
サラは事情を言ってフミコに頼んでいる。

サラが子鹿のピリカを見つめて、
心に浮かぶ呪文を唱えると、
薄い煙が立ち上った。

ピリカは人間の姿になった。
ありがとうございます。
このご恩は忘れません。
と言っている。

ピリカはサラから、
コンテストの参加賞の
チョコレートをもらっている。
ありがとうございます。
それ食べてみたかったんです。
ミミコも喜んでいるようだ。
解説)
続きます。
Jul 03, 2025
新興地区で

倉庫を後にした4人は、
ついでにドライブを楽しむことにした。

ここはどこ?
もう隣町の新興地区らしい。

随分賑やかね。
外国に来たみたい。
看板の文字が読めないわ。

4人はジープを停めて、
ぶらついてみることにした。

何のお店でしょう?
土産物屋かな。
食堂みたいな雰囲気もある。
入ってみましょう。

店内では瓶詰めの食品や
菓子類が売られているようだ。
かろうじて文字がわかる。
2階でコーヒーが飲めそうよ。

結構庶民的な食堂なのね。
肉まんのお味はいかがですか?
美味しいですけど、
マンゴー亭の肉まんと比べると、
いま一つですね。

あれよという間に時は流れ、
新興地区で休憩した後、
一行は広場に戻ってきた。

お帰りなさい。
隣町の新興地区に寄ってきたんだ。
看板の文字が読めなくて、
苦労したよ。
AIは文字が苦手なのよね。
え、なんの話?

可愛い子鹿のフィギアですね。
マンスフィールドさんに
いただいたのよ。
倉庫で気になってずっとみていたら、
差し上げますよって言ってくださって。
この子鹿精霊が宿ってるの。
人間になりたがってる。

モモコとシビルはどこかしら?
シビルさんから、
先に向こうの世界に戻るから、
よろしく伝えて欲しいと
伝言を頼まれました。
モモコも一緒に?
ええ。町を案内してもらったお返しに
火山の島をモモコさんにお見せするって。
ふーん。
ますます仲良くなったのね。
解説)
続きます。
Jul 02, 2025
ドライブと郊外の倉庫

ジープは郊外を走っている。

時は省略するかのように流れ、
一行は住宅街に入った。

ここは倉庫街ですか?
この辺のことはよく知らないの。
でも目指す倉庫はもうすぐよ。

あ、この右手の建物よ。
随分モダンな感じじゃないですか。
外見はね。

私のコレクションが増えすぎて、
人形やぬいぐるみを、ドルフィンの
2階の部屋に置かせてもらってるのは、
サラも知ってるわよね。
コレクションは増え続けてるから、
この倉庫はそれでやむなく借りたわけ。

サラたちが屋内に入ると、
そこは骨董品屋の店内のようだった。

わー。
フクロウの置物もいっぱいあるのね。
でも精霊の国で見かけた、
フクロウの置物たちはないみたい。
この前譲ってもらったコレクションは、
その奥のコーナーよ。
とマンスフィールドさんの声がした。

ここにみんな揃ってるわ。
ディアナは奥のコーナーに行って、
さっそくオウルのぬいぐるみを手に取っている。

私は魔法とかに詳しくないけれど。
フィギアに宿る精霊のことは、
ジャンから聞いて知ってるわ。
精霊たちが、置物の体をこの倉庫に残したまま、
精霊の国で暮らしていると聞いても驚かない。
とマンスフィールドさんが言った。
そうなんですね。
その譲ってもらったっていうコレクションの中に
ツノの生えた鹿のフィギアってなかったですか。
とディアナが尋ねた。
どうだったかしら。
フクロウの置物だけだった気がするけど。
解説)
続きます。
Jul 01, 2025
コンテストの結果発表など

今日から7月。
一晩サラたちの部屋に泊まった3人は、
広場にやってきた。

3人は朝食を食べにマンゴー亭に行った。
店にはモモコが来ていたので、
相席になり、早速紹介されて,
話が弾んでいる。
私、ファンジー系の夢をよく見るのよ。
そういう人は直感が優れてるの。
今度あなたの夢に遊びに行こうかな。
とシビルが言った。
モモコを巫女や予言者にしないでね。
とサラが言っている。

そうこうするうちに、
広場でルビーのアナウンスが始まった。
みなさん。
6月のコスプレコンテストの
優勝者の発表をします。
厳正中立、公明正大な審査の結果、
優勝者はサラさんのお友達の、
ディアナさんです。

町の人たちは参加登録だけして、
熱心にコスプレしなくなったので、
このところ優勝はずっと新規参加者なのね。
ディアナさん、優勝したみたいですよ。
あ、そうなのね。
ディアナは我を忘れて肉まんの味を
堪能していたようだ。

万雷の拍手と歓声に包まれて、
ディアナに優勝の記念トロフィが授与されている。
おめでとう。
ありがとうございます。

ベーカリ前では、恒例の
参加賞のチョコレートの掴み取りが始まった。
ベーカリーのテーブル席から
抜け出してきたマンスフィールドさんは、
サラたちに、
これでしばらく暇になったわ。
さあ倉庫に行きましょう。
と言っている。

サラはマンゴー亭に戻り、
これからジョー軍曹のジープで、
郊外の倉庫に行くわよ。
とシビルに話している。
あ、悪いけど、私パスするわ。
精霊の国やフクロウのこと知らないし、
ジープは5人乗ると、きついでしょ。
それにモモコが、この辺りを、
案内してくれるって。
そっか。
じゃまた後でね。

あれ、シビルさんは?
定員オーバーになるから、
パスするって。
つめれば十分乗れますよ。
ちょっと気を遣ってるのね。
モモコと意気投合したみたいだし、
思いは人それぞれ。
出発しましょ。

かくてジープは
騒々しい排気音と共に、
広場から郊外に向けて発進した。
解説)
続きます。
Jun 30, 2025
コンテストの参加登録

サラたちは町の広場に、
コスプレコンテストの参加登録にやってきた。

サラはエトナに
お久しぶりーと声をかけられている。
ここは変わらないわね。
サラの行ってる世界は、
変わってるの?
このひと月、
アイスやヴィヴァアンが探検して、
島やら雪山やら精霊の国やら、
新しい場所の発見が続いているのよ。

ルビーこんにちわ。
今月も月末になっちゃったけど、
コンテストの参加登録に来たの。
私のお友達のディアナとシビルよ。
それは助かるなあ。
今月も新規の参加者はゼロだったのよ。
優勝候補が二名ね。
とルビーが言った。

よろしくお願いします。
私人間じゃなくて精霊なんですけど、
いいんでしょうか。
とディアナが言った。
精霊でも夢食いでも妖怪でも全然OKよ。
先月も先々月も優勝は、
夢食いの女性だったわ。えーっと。
シーラにみすずよ。
とサラが言った。
そうそう。
サラの友達多すぎて、
名前覚えきれないなあ。

あ、マンスフィールドさん。
ちょっとお伺いしたいんですけど。
何かしら?
マンスフィールドさんは、
美術品や絵画のコレクターでしたよね。
お知り合いに、フクロウの置物の
コレクションを持ってる人って
ご存知ないですか。
フクロウの置物のコレクションねえ。。。
あ、そういえば、私が持ってるけど。
えええ。
コレクターの友人から譲ってもらったのよ。
置き場に困ってるからって。
郊外に借りた倉庫に保管してあるわ。
興味があるならご覧に入れてもいいけど、
倉庫までは結構遠いの。
それに今日は月末でこれから
コンテストの審査会があるから、
明日のコンテストの
結果の発表後にでもどうかしら。
よろしくお願いします。

ということですって。
とりあえず、二人の登録は済ませたから、
肉まんでも食べに行きましょう。
すぐそこの店よ。

3人はマンゴー亭で、
先に来ていたジョー軍曹と相席になった。
さっそく肉まんをぱくついている。

シビルが、
この味、命が蘇る感じがする。
と言っている。
さて、コンテストの優勝者発表は明日ね。
一旦、みすずの家に戻ってもいいけど、
せっかく来たんだし、
私たちの部屋に泊まって行ってよ。
明日は、倉庫も見せてもらえそうだし。
とサラが言った。
倉庫まで遠いって言ってましたよね。
そういえばそうね。

横で話を聞いていたジョー軍曹が言った。
遠出するのに足が必要なら、
ジープが出せますよ。
必要なら言ってください。
え、そうなの?
じゃ頼んじゃおうかな。
明日ね、郊外のマンスフィールドさんの
倉庫まで行きたいの。
おけ。
親切な方ですね。
とディアナが言った。
みんな出番がないからねー。
とサラが言っている。
解説)
続きます。
Jun 29, 2025
サラの招待

一人でみすずの家に戻ってきたディアナは、
みすずたちと顔を合わせた。
精霊の国ってどうだった?

人間の姿になったディアナは、
向こうの世界で知ったことを、
事細かく話している。
その国は、もともと魔族の女性が
とある美術品コレクターの倉庫に眠っていた、
フィギアや置物に宿った精霊たちのために、
作り上げた幻想の世界で、
私もその中の鹿のフィギアに宿った精霊の一人だったの。
記憶がなかったけれど、
話を聞いていて、うっすらと思い出したわ。
この夢の世界も元々はその魔族の女性が見ていた夢で、
彼女が私をこの夢の世界に連れてきたっていうのよ。
そう言われれば、なんとなくそんな気がしてきた。
そればかりか、私が望んだこの人間の姿は、
その魔族の女性にそっくりなんだって。
そんなことってあるのね。
とみすずが言った。
ディアナさん。
今の話で、美術品のコレクターって出てきたでしょ。
私、そういう人、一人だけ知ってる。
その人に聞けば何かわかるかも。
とサラが言った。
そうなの?
ぜひお会いしてみたいわ。
だったら、私の住む町に行かない?
もう月末だから、コンテストに登録して、
来月までいれば、チョコがもらえるよ。
その人は、コンテストの審査員もやってるの。
そうしなさいよ。
人間の住む町なんで初めてでしょ。
いっぱいチョコもらってきて。
とみすずも言った。
あ、彼女も誘ってあげよう。

サラはいつもフミコが
ミミコの世話をしている部屋を訪ねた。
やっぱりここにいた。
シビルさん、私たち、町に行くんだけど、
一緒に行きませんか。
え、町って人間の住む現実の世界でしょう。
どうして夢食いの私に。
多分初めてなんじゃないかと思って。
登録すれば参加賞でチョコがもらえる
コンテストを毎月やってるんですよ。
行ってらっしゃいよ。
マンゴー亭の肉まん美味しいわよ。
とフミコが言った。

かくて、サラは、
ディアナとシビルを連れて、
町にあるサラたちの家に
戻ることになった。
サラはアイスに教えてもらった
呪文を唱えている。
なんか人間たちの現実の世界なんて、
初めてで緊張するわね。
そうですねー。
と二人で話している。

サラは二人を連れて鏡の扉を抜け、
サラたちの部屋に戻ってきた。
さっそくディアナとシビルを紹介している。
私はメアリー=ケイトよ。
赤いのがケイで、ピンクがジェット。
そういう紹介って。

二人ともやや緊張している。
あ、今スムージーとサラダを
作ってたところなんだ。
よかったらどうです?

お味はどうですか。
うーん。美味しいわ。
このドレッシング何かしら。

これを使ったんです。
ふーん。
高級そうね。
そうでもないんですよ。
ガチャなら300円です。

サラ、帰ってきたの1カ月ぶりね。
そうなのよ。
こっちは変わりない?
埃の降り積もる静かな日々よ。
最近たまきが、生成AIを使った
動画制作に凝ってるらしいけど。
ふーん。
それって流行ってるのかな。
解説)
続きます。
Jun 28, 2025
ディアナの去就など

王座の間に
オウルはフクロウたちを招集した。
行方不明になっていた
ディアナ様が戻ってきたんだ。
また女王様になってもらうことにしよう。
ほーほーという
歓声があがっている。

オウルさん、悪いけど、
それは辞退するわ。
王様役はあなたにお任せする。
私は自由にしていたいの。
とディアナが言った。
そ、そうなのか。
ではこれまで通り女王様代理を
私が勤めることにしよう。
ほーほー、とみんなが言っている。
特に異存もないようだ。

その時、
入り口のドアが開き、セリーヌたちが
散歩から帰ってきた。

散歩はどうだった?
ローゴスの手下に出会ったわ。
向こうの世界から洞窟を抜けてきたみたい。
あそこ、入り口を塞いだほうがいいわね。
そうしましょう。
それで、その手下どうしたの?
用事を思い出したって言って、
飛んでっちゃった。
今もこの世界のどこかにいるはずよ。
被害が出ないうちに
消えてもらったほうが良さそうね。
探しに行かなくちゃ。
とヴィヴィアンが言った。
この国は山々に囲まれていますが、
けっこう広いですよ。
ちょうどみんながいるので
御触れを出しましょう。
とオウルが言った。

ということで、
みんなも聞いていたと思うが、
怪しい鳥を見かけたら、
報告してくれるように、
森の動物たちにも伝えてほしい。
とオウルが言った。
みんな、ほーほーと言っている。

さてと、一息ついたわね。
ディアナはこれからどうする?
私は、この世界で人間の姿になると、
みんなが混乱すると思うの。
だから、みすずの家に戻ろうかな。
それがいいかもね。
私は、トロンの家に戻って、
九官鳥の羽根を取ってくる。
空が飛べないと怪鳥を追いかけられない。
とアイスが言った。
それもそうね。
雪山に行くついでに洞窟の入り口を
雪で埋めといてよ。
わかったわ。
そうそう。お城の庭園の噴水に、
カエルの姿の彫像があって、
精霊が封印されてるって言ってた。
封印を解いてほしいって言われたのよ。
とセリーヌが言った。
どんな精霊なの?
わからないけど。
彫像に封印されるなんて、
いわくがありそうね。
じゃあ私はそこに行ってみるわ。
とヴィヴィアンが言った。

ディアナはみすずの家に戻り、
アイスとトロンは、雪山のトロンの家に、
行くことになり、
セリーヌは、ヴィヴィアンを
彫像のある噴水に案内することになった。

アイスたちは、トロンの家にやってきた。
ちゃんと羽根があってよかったわ。
この家、ドアに鍵もないでしょ。
盗まれないかちょっと心配してたの。
ここには誰もこないですから。
それにその羽根で空が飛べるなんて、
誰も知りませんよ。
そうね。
飛ぶには魔力も必要なのよ。

二人はトロンの家を出て、
洞窟の前に到着した。

アイスたちは雪塊を蹴り落として、
洞窟の入り口を埋めている。
解説)
続きます。
Jun 27, 2025
お城の部屋で

お城のアイスの部屋で、
ディアナは鹿に変身している。
私が人間の姿に変身することが
できるようになったのは
フミコの魔法のおかげ。
もし私が昔この世界にいたのなら、
ずっと鹿の姿だったはずね。
その通りね。
さあ、あなたを描いた絵画を
見にいきましょう。

3人は壁に絵画のかかっていた
部屋にやってきた。
あれはどう見てもあなたでしょ。
鹿になっている自分の姿は、
泉に映してしか見たことがないの。
でもきっとそう見えるのね。

その時、ミネルバがやってきた。
おお、これはディアナ様。
ずっと探していたのですよ。
洞窟の向こうの世界におられたというのは、
本当だったんですね。
私には昔の記憶がないの。
あなたはだあれ。
なんとなんと。
執事のミネルバですよ。
あ、すぐにお昼寝中の
オウル様をお呼びします。

オウルがやってきた。
ディアナ様。
お元気のようで嬉しいです。
私には昔の記憶がないのよ。

オウルさん。
順序立てて考えてみたいの。
この世界を生み出したのは魔族の女性。
ディアナは、その人が大切にしていた
鹿のフィギアだったのよね。
その魔族の女性って、
自分の生み出したこの世界に、
遊びに来たことがあるの?
とヴィヴィアンが尋ねた。

いいえ、お見えになったことはないんですよ。
倉庫に眠っていた精霊の宿ったフィギアや置物を、
この世界に来られるようにしてくれただけなんです。
でも、みんな一度は倉庫で出会っているので、
顔やお姿を見ればわかります。
とオウルは言った。
そーなのね。
もしかしたら。
ディアナ、人間の姿に変身してみて。
とヴィヴィアンが言った。

ディアナは人間の姿に変身した。
おお、これは。
この方です、私たち精霊を目覚めさせて、
この世界に導いてくださったのは。
お名前は存じ上げなかったのですが、
ディアナ様。あなただったのですか。
あ、それは誤解よ。
とディアナが言った。
この姿は、フミコが魔法で、
私を人間に変身させてくれた時に、
自然にこんな容姿になったのよ。
あ、うっすらと思い出したわ。
フミコに人間に変身させてもらった時、
私はなりたい人のイメージを思い浮かべたの。
もし自分が人間だったらって。
その時思い浮かべたのは。。。

思い出したわ。
私を大切にして、私にディアナっていう
名前をつけてくれた人。
その人みたいになりたいって思ったの。
おおお。
それでそっくりさんなんですね。

やっぱり。
そんなことじゃないかなって
思ったわ。
とヴィヴィアンが言った。
あと、これは私の想像だけど、
この世界を作った魔族の人は、
ある時、森で鹿と遊ぶ夢を見た。
その時、精霊のあなたはその夢の世界に
鹿の姿で連れてこられて、
一緒に遊んでいたの。
目が覚めれば夢は消えて、
あなたも元の世界に戻れるはずだけど、
何かの事情で、その夢は、
消えずにいつまでも残っていた。
夢の中に取り残されたあなたと共に。
こちらの世界で、ある時から、
あなたが行方不明になった理由も、
それで説明がつくんじゃない?
説得力あるけど、
夢のようなお話ですね。
夢の話そのものでしょ。
とアイスが言った。
解説)
続きます。
Jun 26, 2025
それぞれの行動

アイスはみすずの家の室内の情景を
思い浮かべ、心に浮かぶ呪文を唱えて、
みすずの家に通じる
鏡の扉を生み出している。
その便利な魔法、いつか私も覚えたいなあ。
とヴィヴィアンが言っている。

二人はみすずの家に到着した。
部屋には、タイミングよく、
みすずとディアナがいた。
お帰りなさい,
と言われている。
ちょうどよかった。
ディアナに話したいことがあるの。

西の果ての雪山にある洞窟を潜り抜けたら、
その向こうに精霊たちの住む別世界があって、
その世界のお城に住むフクロウから、
ディアナのことを聞いたの。
ディアナという鹿の精霊は、
随分昔にそのお城に住んでいて、
今では行方不明になっているって。
とアイスが言った。
人違いじゃないでしょうか。
あ、鹿違いね。
とディアナが言った。
お城にディアナそっくりの鹿の肖像画が
飾ってあったから、
多分鹿違いじゃないわよ。
名前も一致するし。
お城やフクロウたちのこと思い出せない?
とヴィヴィアンが言った。

思い出せないわ。
前にお話ししたかしら?
私は気がつくと、この森にいたの。
あの滝のそばで、みすずと出会うまで、
ずっとこの森で暮らしていた。
その前のことは思い出せない。
自分では、鹿だった自分が、
長い間森で暮らしていたら、
自然に精霊を宿したのだと思っていた。
ふーん。
でも本当のことを確かめるために、
精霊の国に行ってみない?
何か手掛かりが掴めるかも。
それはおっしゃる通りね。
私も本当のことを知りたいわ。

アイスたちはディアナを連れて、
精霊の国のお城に戻ってきた。
ここ、懐かしい気もするけど、
気のせいかも。
と言っている。

その頃、セリーヌとトロンは、
お城を出て、周辺の散歩をしていた。

湖面に山影を映して、
綺麗な湖だね。
その時、上空を怪鳥が近づいてきた。

怪鳥は急降下して、
まじかでホバリングして大きく口を開けた。
なんだ驚かないのか。
と言っている。
私たちは旅行者です。
洞窟を抜けてこの国に来たばかりなんですよ。
とトロンが言った。
なんだ俺と同じじゃないか。
俺はローゴスに誘われて、
忘れられた夢の世界に行ったんだが、
着いてみれば雪の山で、
ローゴスもその手下も恐竜もいない。
洞窟があったので抜けてきたら、
こちらは住みやすそうな天国のようだな。
どうだ、一緒に世界征服をしないか。
征服なんてするわけないでしょ。
私はセリーヌ、
夢食いのモンスターハンターよ。
ここは平和な精霊たちの国。
征服するというのなら消えてもらうわよ。
とセリーヌが言った。
なんとお前がセリーヌか。
誘う相手を間違えたな。
いいこと教えてあげる。
ローゴスもその手下もとっくに、
隣の夢の世界から消えてもらったのよ。
あなたは偶然出現する場所と時間を
間違えたその残党というわけ。
そ、そうだったのか。

ちょっと用事を思い出した。
またな。
そう言い残して
怪鳥は去っていった。
二人は見送っている。
なんとなく哀れですね。
でもあの顔、怖くなかったですか?
解説)
続きます。
Jun 25, 2025
会見のあと

部屋に装備を置いて、
セリーヌもみんなに合流した。
これでみんな揃ったわね。
さて、さっきのオウルの話だけど。
どう思った?
ディアナがこの世界から来た
精霊だったというのには驚いたわ。
しかも記憶をなくしていたなんて。
とセリーヌが言った。
みすずの家に戻ってディアナに話してみようよ。
こっちに連れてくれば、
昔のことを思い出すかもしれない。

私はこの世界を作ったっていう、
魔族の娘っていうのが気になったわ。
とヴィヴィアンが言った。
向こうの「忘れられた夢の世界」も
元は魔族の人が見た夢だったっていうんでしょう。
その二人が同一人物だっていうこと?
わからないけど、もしそうだとしたら、
忘れられた夢の世界が、
いつまでも消えずに残っているのは、
自分が精霊たちのために
生み出したこちらの世界と、あの洞窟で、
繋がっているからかもしれない。
なるほどね。
彼女はこの世界に、
遊びに来たりするのかしら。
どうなんだか。
オウルはそのことを何も言ってなかったわね。

僕は森で出会った動物たちのことが、
ちょっと気になりました。
とトロンが言った。
ウサギやオオトカゲのことね。
みんな動物の精霊なんでしょう?
お城のフクロウの置物たちと
どういう関係なのか。
思い出してみるとあのオオトカゲ、
近くで見たらフィギアっぽかったわよ。
同じコレクターの倉庫にあったんじゃない?
とヴィヴィアンが言った。
そうなのかなあ。

結局よくわからないことばかり、
ということで話し合いは終わった。
じゃあ私とヴィヴィアンは
私用の貴賓室の壁に鏡の扉を作って、
ディアナを呼んでくるわ。
とアイスが言った。
じゃあその間、
私とトロンはお城の周りを散歩してくる。
とセリーヌが言った。

セリーヌたちは廊下に出て
城の玄関口のある広間を目指したが、
廊下は結構入り組んでいた。
迷いましたか。
あ、私はグーフォと言います。
広間に行くにはこの先のドアですよ。
と言われている。

親切なグーフォに、
玄関まで見送られて
いってらっしゃいと言われている。
グーフォさんて、
なんかシュールですね。
あなたもそうよ。

庭園の噴水の前まで来たら、
イブーとオイレに出会った。
お散歩ですか。
ちょうどよかった。
ちょっとご覧に入れたいものが。

オイレは彫像の置かれた噴水の前まで、
二人を案内した。
ほー。見事な彫像ね。
この彫像にも精霊が宿っているんですが、
魔法で封印されているんです。
封印を解いていただけないでしょうか。

外見はカエル王女のお仲間見たいね。
彼女は精霊じゃなくて、
私たちと同じ夢食いでしょう。
そうなのよね。ややこしい設定。
残念だけど、
私たちは魔法は使えないの。
ヴィヴィアンだったら、
封印を解けるかしら。
解説)
続きます。