Aug 31, 2026

花火の饗宴 そのに

a1

色とりどりの花火の幻影が、
賑やかに島の夜空を彩っていた。


a2

ハリー夫妻はマーレと一緒に、
島の山頂から眺めることにした。


a3

あら、あそこに随分人影が。
みんな魔術劇場から来たのかしら。

特に声をかけていないはずだよ。

あれは、故郷の島に里帰りしてきた
魔族の死者たちの魂よ。
とマーレが言った。


a4

久しぶりだわねえ。
などと話している。


a5

海辺でも、沢山の貝の精霊たちの魂が、
花火を眺めていた。

黒木に大きくしてもらった
アンモナイトも花火を眺めている。


a6

やがて時はすぎ、
いつまでも続くと思われた花火も
次第に薄れてった。

キャプテン。
船の明かりがあちこちで
ともりはじめましたよ。


a7

たしか、クリスタルパール探しの航海に
出航すると決めた時にも、
同じことが起きましたね。

エクレア号の船魂たちが
喜んでいるんだよ。


a8

楽しかったなあ。
甲板で囲む焚き火の炎も綺麗ね。

突然、燃えはじめたけど、
これも魔族の魔法なの?

私たちはこの船のクルーの亡霊です。
と炎が言った。

なんだ仲間だったか。

人魂だったのね。

あまり近づかないでください。
焼き餃子になりますよ。

冗談も言うのね。


a9

食堂では、クックドゥーたちが
遅い夕食をとっていた。

突然の寿司パーティも花火大会も
滞りなく終わったみたいね。

ローラさん。
この船で調理係を頼めませんか。
クリスタルパールを沢山差し上げますよ。

それはちょっとね。
宇宙ステーションに
お寿司を握りに行った時にも、
頼まれたんだけど、
私は縛られるのが苦手なの。

それは残念だなあ。

でも何かの催しをする時に
また声をかけてくれれば
手伝いにくるわよ。



解説)
続きます。
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Aug 30, 2026

花火の饗宴

a1

寿司パーティが終わり
夜空に花火を描く魔法が始まった。


a2

エクレア号の甲板では
幽霊たちが花火を見ていた。

始まったね。

生きていた頃、花火を見たことあった?

僕はないよ。
すぐエリーゼに食べられちゃったから。

あなたは餃子だったからね。


a3

島の広場でも、
みんなこぞって花火見物をしていた。
黒木の唱える呪文をアイスも補助している。


a4

僕はまだ、呪文を覚えたばかりで
レパートリーが少ないんです。
魔族の皆さんもどうぞお願いします。

このアーチの上に登れば、
描きやすそうよ。
とシモーヌが言っている。


a5

シモーヌとアイスが
アーチの上に登って呪文を唱えている。


a6

フミコも楽しんでいる。


a7

ヴィヴィアンも参加したら?
こんな時だから、思い出の封印を解くのよ。

そーねえ。


a8

ヴィヴィアンは呪文を唱えた。

あ、すごい。
あれはなあに。

超新星の爆発。


a9

今のみた?
すごく綺麗だったね。

あいつはなあ。
やることが。



解説)
続きます。
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Aug 29, 2026

寿司パーティ

a1

たまきたちはエクレア号で
釣りをしていた。

調子はどうですか。

古代魚みたいな、
よくわからない魚しか
釣れないの。

タコもいるじゃないですか。

これは、この前放してあげた子で、
自分から船に登ってきたのよ。
とてもたこわさにはできないわ。

食材は魔術劇場から現実世界に戻って
町の魚市場で買ってきましょうか。

そうした方が良さそうね。


a2

結局、町の魚市場から仕入れたネタで、
ローラは寿司をこしらえていった。
魔術劇場から来たデュアンも手伝っている。

これはおいしそうですね。
それはなんですか。


a3

これは舟盛りって言って、
舟型の容器にお刺身を盛り合わせたものよ。

洒落てますなあ。


a4

やがて夕暮れ時になり、
遺跡の広場で寿司パーティが始まった。


a5

フミコとシモーヌとエリーゼが、
アイスと話している。

フミコ、大昔に生きていた頃、
この島の魔族たちの
夏の祝祭日の花火のことは知ってた?

噂で聞いたことはあったけど、
私が住んでいたのは
アフリカの奥地だったからね。
それに空模様を変えて見せる魔法は
禁じられていたの。

どうして?

私たちはレプティリアンと交流があったでしょ。
彼らの乗る飛行船の運行の妨げになるからよ。


a6

サラはアンナたちのテーブルで
話していた。

トマソンさん、
泳げるようになったんですってね。

まだ少しだけですが、
お二人の特訓のおかげです。
今度は僕が6倍のサイズの
オブジェの作り方をお教えしますよ。

そんなこと全然しなくていいのよ。


a7

別のテーブルでは
黒木とたまきとヴィヴィアンが話していた。

ヴィヴィアンはすごい魔力を持ってるから、
花火を出現させる魔法も得意なんでしょう?
とたまきが尋ねている。

幼い子供の頃にハリー夫妻に引き取られてから、
泣いてばかりいる私のために
ハリーが呪文を教えてくれたのが最初よ。
できたのは小さな花火だったけど、
とても綺麗だった。
私には半分ヴァンパイアの血が流れていて、
子供の頃は夜しか活動できなかったの。
その頃を思い出しちゃうから、ずっとやってない。

思い出はいろいろなのね。


a8

シモーヌとフミコが来てくれたのね。
それにヴィヴィアンも。
ジャンヌやマリアやマーリンにも声をかければ
よかったかしら。

今回は、急なことだしね。
お箸とお醤油まだかなあ。


a9

幽霊たちは花火が待ち遠しくて
エクレア号の甲板に移動してきていた。
呼ばれたユリイカも加わっている。

けっこう花火の噂が広がってるみたいだけど、
他の幽霊たちは?

島に戻ってきた貝の精霊の魂や
魔族の魂たちと一緒に、
島の茂みのあちこちで待機してるみたい。

草葉の陰にいるのか。
ここは特等席ね。



解説)
続きます。
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Aug 28, 2026

願いを聞いて

a1

遺跡の広場では、
アイスとマーレが、パールのことや、
タコからもらった魔族の遺留品について、
ハリー夫妻に報告して話し込んでいた。


a2

魔族の魔術書には赤と黒の2冊があって、
これは赤本と呼ばれるものだ。
主に煎じ薬の調合の仕方や
箒にのって空を飛ぶ方法などが書かれている。
私も黒本と揃いで持っているが、
呪文について書かれている黒本は、
今は魔法を練習中の黒木氏に貸してあるんだ。
いずれにせよ魔族にとって貴重なものだよ。


a3

このワンドや頭蓋骨についてはどう?
このワンドを古代の魔族が使っていたのを
私は覚えてるんだけど。
とマーレが言った。

このタイプのワンドのことは
魔術書には書かれていないよ。
古代に戦争があったと聞いているが、
それ以前に使われていたものなのだろう。
フミコなら何か知ってるかもしれないな。

フミコさんって、古代のアフリカの魔族の都で、
リーダーだった人なのよ。
その頭蓋骨とそっくりで、もっと小ぶりなものを、
いつも首からかけている。
とカーミラが言った。


a4

そこに泉からサラとたまきと黒木がやってきた。

アイスやっぱりここにいたのね。
実はあなたたちが船を出てから、
船の武器庫に幽霊たちが出現して、
花火が見たいって言ってたの。
それで彼らの願いを聞いて、
花火をもう一度夜空に描くことになったんだけど、
黒木さんがあなたにもまた手伝って欲しいって。

あの花火の魔法は古代の魔族の祝祭日の儀式に
使われていたらしいんです。
私の魔力だとまだ地味なのしか描けないので
よろしくお願いします。
と黒木も言った。


a5

ハリーたちはさらなるサラたちの説明を聞いた。

だったら、今この島には、
亡くなった貝の精霊の魂たちが帰ってきているんだね。
この島に縁のある魔族の先祖たちの魂も
里帰りしているのかもしれない。
私も力を貸すよ。
とハリーが言った。

ハリーさん。
花火を空に描ける力を持つ他の魔族の人にも
参加してもらったらどうでしょう?
それで今夜も広場でパーっと宴会にして。
と、たまきが言った。

いいアイデアね。
数千年前に途絶えた御先祖の儀式の再現なんだから、
盛大にやりましょう。
とカーミラが言った。

私フミコを呼んできます。
とサラが言った。

では私はシモーヌに声をかけてくるわ。
とアイスが言った。


a6

三人は魔術劇場に向かっている。

たまきはどこに行くの?

私は宴会の準備をしに行くのよ。
ローラを呼んでお寿司を握ってもらうの。

そこまでやるのね。


a7

サラは鏡の扉を使って、
忘れられた夢の世界のみすずの家に出かけて、
フミコに声をかけた。


a8

アイスは鏡の扉を使って、
常春の国のお城に行き、
シモーヌに声をかけた。

そうそう幽霊たちがあなたも呼びたいって
言ってたらしいけど、連絡は来た?
と、アイスがエリーゼに言っている。


a9

たまきは鏡の扉を使って、サラたちの部屋に行き、
ペンギン前に行ってローラに声をかけてから、
エクレア号にやってきた。

たまきさん、そのお連れの方は?

ローラさんっていうの。
お料理がとてもお上手なのよ。
今晩花火を見物する前に島の遺跡の広場で
寿司パーティをすることになったの。
ここで調理することにしたから、
まずはネタになる魚を釣りましょう。
みなさんも頑張ってね。

それってけっこう無茶振りですね。



解説)
続きます。
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Aug 27, 2026

幽霊たちの願い

a1

あなたたち、
どうしてここに。

この船はパワースポットになっているんです。


a2

サラさん。
こういうのとお知り合いなんですか?
と軍曹が尋ねた。

ちょうど2ヶ月くらい前に、
忘れられた夢の世界の
北の火山島で会ったことがあるの。

彼ら、みんな私と同じ幽霊じゃないか。
とクックドゥーが言った。

そういえばそうね。


a3

ああ、かの有名なキャプテン・クックドゥーさんですね。
突然お騒がせして申し訳ありません。
と猫の幽霊が言った。

ここに来た経緯をお話ししますと、
キャプテンのご存知の通り、
このエクレア号は、大航海時代に
嵐で沈没していったんは海の藻屑となりましたが、
骸骨姿で死霊として蘇ったあなたをのせるため、
夢の世界で幽霊船として復活しましたね。
そのご、あなたが航海をやめてしまったため、
エクレア号は亡くなった船員たちの魂と共に
ずっと夢の海を彷徨っていたのです。

ふむ、それは知っている。不憫なことをした。
だが、今はこうして戻ってきたぞ。

はい。それであなたが留守をしていた航海中に
彷徨えるこの幽霊船は、幽霊たちに人気の
パワースポットになっていたのです。

それは知らなかったが。

そこで、つい昨晩のことです。
マーレのいる貝たちの魂の故郷の島で、
何千年ぶりに魔族が花火を見せる魔法を使ったという話を聞きまして。
私たちも花火見物にやってきたのです。


a4

それはご苦労様ね。
でも花火はもう終わったわよ。
とサラが言った。

それはそうなんですが、
魔族の方にぜひアンコールをお願いしに行こうと、
いうことなりまして、誰が行くかということで、
ここで騒いでいたわけです。

わざわざこんな世界まで来るなんて、
花火ならどこでも見られるじゃない?

魔族の生み出す魔法の花火は特別なんですよ。
本物の花火じゃなくて幻影であることの
哀れさや虚しさが幽霊たちの心を慰めるのです。


a5

私は幽霊じゃなくてフィギアの精霊ですが、
昨晩の花火の美しさには、やはり心を打たれました。
と話を聞いていたジョー軍曹がいった。

わかったわ。
じゃあ私が黒木さんに花火のアンコールを
頼んでみてあげる。
まだ島にいるはずだから。
とサラが言った。

ありがとうございます。
私たちが頼みに行けば、
怖がられて断られるんじゃないかと思っていました。
と餃子の幽霊が言った。

サラさんはやっぱり優しい人だね、
エリーゼやユリイカのお友達のことだけある。
そうだエリーゼやユリイカも呼ぼうよ。
と犬の幽霊が言った。

あなたたちには
霊界の幽霊同士のネットワークがあるのね。
エリーゼは常春の国にいるはずよ。
ユリイカは私たちの部屋に出没するわ。
私は黒木さんに頼んでくる。
あと、その二人で重なる格好
怖いからやめたほうがいいわよ。


a6

サラたちは船倉の武器庫から
上がってきた。

サラさん。島に行くのなら
ボートを出しましょうか。

鏡の扉を使って
魔術劇場経由で行くわ。
そのほうが早いから。

省エネなんですね。


a7

サラは魔術劇場を通って
マーレの島に現れた。
デュアンがまた見送りに出ている。

黒木さんなら今日は
たまきさんと一緒に泉に行くと
言ってました。

ありがと、行ってみるわ。
あなたも島で遊べばいいのに。

ええ、お掃除済ませたら。
と言っている。


a8

サラが泉に到着すると、
アンナたちが遊んでいた。

黒木さん。
その格好は。

ああ、これですか。
すごく居心地がいいんですよ。


a9

サラは、エクレア号に出現したお化けたちが、
花火のアンコールを要望していることを
黒木に伝えた。

この島の夜空を彩る魔法の花火は、
古代の魔族が、祝祭の日に、
島に帰ってきた貝たちの魂を慰めるために
行っていた年中行事だったらしいのよ。

そうみたいね。
この泉に住んでいるオウム貝も、
貝の魂たちの代表として、
わざわざお礼を言いにきたわ。
とたまきが言った。

何千年ぶりのことなんだって。
その噂を聞いた幽霊たちも集まってきて
花火見物したいって言ってるのよ。

わかりました。
今晩もう一度やりましょう。
でもあんなに綺麗な花火を見せることできたのは、
アイスさんが手助けしてくれたからなんです。
と黒木が言った。

じゃあアイスにも声をかけるわ。
アイスはハリーに会いに行ったから、
今頃は広場にいるはず。



解説)
続きます。
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Aug 26, 2026

船での出来事

a1

エクレア号では、
ランチタイムを終えて
パールが去った後の余韻に浸っていた。


a2

このオウム姿のトンピリビが、パールと同じく
別の宇宙から来た存在だったなんて驚いたわ。
でも私たちとは会話できないのよね。

マーレと私にだけは言いたいことが伝わるんだ。
テレパシーって言われるようなものかな。

パールのこと、聞いてみた?

うん、私も驚いたからね。
彼女の話は嘘じゃないって言ってたよ。
自分とパールは多少役目が違うんだって。
思えば、私が溺死する前も、死霊となって
蘇った後も、ずっと一緒にいたんだ。
不思議なやつだと思ってはいたんだが。


a3

さて、この貰い物をどうしましょう。
この島の近くで見つけたものだから、
マーレが預かってくれる?

みんな魔族に関係するものしょう。
私が持っていても使えないし、
魔族の皆さんの役にてて。

じゃあ、ワンドや魔術書はハリーに言って、
魔術劇場で保管してもらいましょう。
頭蓋骨は古代の魔族が使っていた呪具みたいだから、
フミコに見せたら何かわかるかもしれないわ。


a4

アイスは貰い物をバッグの中に収納した。

私これからハリーに届けにいってくる。
たぶんまだ島の広場にいるはず。

私もご一緒するわ。
昔見たワンドのことなども話しておきたいし。


a5

二人が鏡の扉を使って魔術劇場に出かけた後、
ジョー軍曹がサラとクックドゥーのところにやってきた。

キャプテン。
下の船倉で不穏な物音や話し声が聞こえるんですが。

船倉で?

船倉の武器庫の中からのようなのですが、
鍵がかかっていて確かめようがないんです。


a6

三人は武器庫のある船倉に向かった。

この船に武器庫なんてあったのね。

一応エクレア号は海賊船だからね。
ほとんど使ったことないけど。


a7

クックドゥーたちは
船倉に降りて、鍵を開けて
武器庫の中に入って行った。

武器弾薬を収納した木箱や、
古めかしい大砲が置かれている。


a8

ここから聞こえてきたんです。

何も異常はないようだが。

あ、あそこに。
とサラが言った。


a9

大砲や木箱の奥から
サラには見覚えのある
幽霊たちが姿を現した。

あ、うるさかったですか。
と言っている。



解説)
続きます。
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Aug 25, 2026

水遊びの続き

a1

アンナたちは遺跡の泉で
遊び続けていた。


a2

黒木さんも泳がない?

水着を持ってきてないので。

マーレからもらった
このオウム貝のベッドに入ると、
体が濡れてないのに気がついたの。
黒木さん、使ってみてよ。


a3

あなたにもピッタリね。
さっそく素潜りしましょう。

本当に大丈夫なんでしょうか。


a4

たまきと黒木は
泉に潜っていった。


a5

きれいな風景ですな。

潜ってみてよかったでしょ。


a6

泉の深い底の場所で、
先刻、黒木にお礼を言いにきた
アンモナイトを見つけた。
マービーも黒木の様子を見にきている。

こんにちわ。
先ほどはどうも。

マーレのオウム貝のベッドに
乗ってるんですね。
僕もそんなに大きくなれたらいいなあ。

黒木さんは魔族だから、
魔法で大きくしてくれるわよ。
とたまきが言った。

た、たまきさん。
またとつぜんそんなことを。

練習したんでしょ。
成果を見せるいい機会よ。


a7

黒木が呪文を唱えると、
薄い水煙がたちのぼり、
アンモナイトの姿が巨大になった。

あ、ありがとうございます。
とアンモナイトは言っている。


a8

私だけみたいだけど、
息が苦しくなってきちゃった。

たまきたちは水面に戻ることにした。

アンモナイトは手を振っている。


a9

三人が水面に浮上すると、
トマソンがクロールで泳いでいた。

すごいすごい。

特訓の成果よ。
とアンナが言っている。



解説)
続きます。
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Aug 24, 2026

ランチタイム

a1

パールは質問攻めにあっていた。


a2

宇宙連合のことを知っているのなら、
もしかしてあなたも
どこかの星から来た宇宙人なの?
とアイスが尋ねた。

そうとも言えるけど、
来たのはこの宇宙じゃなくて別の宇宙から。

私が知っていることで言うと、
最初にこの星に来たのはレプティリアンたち。
彼らは古代に魔族と協力関係にあったけれど、
自分たちで内紛を起こして戦争になり、
巻き込まれた魔族の都は滅びでしまった。
その後レプティリアンたちは和睦して、
人類や魔族との交流を断つ方針に変更した。
宇宙連合がこの星の文明を見つけたのは
その後のことだって聞いてるけど。
とアイスが続けた。

私たちはレプティリアンたちが来る前からいたわ。

私たちって?

私とそこにいるトンピリビとか。


a3

そんな話聞いたことがなかった。
確かにトンピリビはこの島に、
私より前から住んでいたような気がする。
でも、そこにいるクックドゥーが、
貝を探しに島に来た時、彼について島から出て行って、
戻ってきた時に、いろいろ報告をしてくれる友達だった。
たしかにトンピリビは物知りだけど、
別の宇宙から来た生き物だったなんて。
とマーレが言った。

本当はね。マーレ、あなたも私たちと関わりがあるのよ。
何も覚えていないのにも理由があるの。
あなたは貝のみる夢の中でこの島を訪れる人々の行動を、
自分の姿を現さずに、全て見通すことができたでしょう。
そう言う力をあなたは持っている。
それにアンモナイトが夢見る太古の世界で
いつも遊んでいるでしょう。
あの夢は、あなたの記憶の再現でもあるのよ。

それって2億年も前のことでしょ。
とサラが驚いていった。


a4

話が大きすぎてついていけないけど、
あなたたちは何のために別の宇宙から来たんですか。
とサラが尋ねた。

それはとても一言では言い表せないけど、
侵略とか征服とかいうことじゃないのよ。

死後の世界とも関係してるんですか。

それはもちろん繋がりがあるわ。
死んじゃっておしまいだと、
寂しいでしょ。


a5

他に質問はないかしら。

管理局のことを伺いたいわ。
管理局は銀河系の様々な惑星文明の
集合体である宇宙連合とは別の組織で、
他の宇宙から来た存在がコントロールしているって、
聞いたことがあるの。あなたたちのお仲間?
とアイスが尋ねた。

それはその通りよ。

それに、管理局が、いろんな惑星文明の初期段階で、
神話や伝承を作る手伝いをしているって
聞いたことがあるわ。
とアイスが言った。

まあそういうこともね。
それも私たちがこの宇宙に来た理由の一つ。

でも管理局の局長クロリスも、
宇宙連合の宇宙ステーションの船長メイズも、
銀河系の惑星出身の同じ有翼の種族でしょ?

いい視点だわ。
彼女たち天使族はこの宇宙での協力者なの。


a6

突然ですが、ランチタイムにしませんか。
さっき缶詰をたくさん開けちゃったんです。
と軍曹がいった。


a7

ランチタイムが始まった。

あのワンド、どこで見つけたの?
とパールがマーレに聞いている。

沈没船の中だって。
タコが沈没船の遺留品を集めていたみたいで、
タコの子供を助けたお礼にって
アイスがタコから貰ってきたの。
私ね。大昔にこの島に魔族の都があった頃、
魔族があのワンドを使って鳥と会話するのを
見たことがあって、
それで、きっとアイスなら使えるんじゃないかって、
思ったわけ。
そしたらやっぱり、アイスが使ったら、
あなたが言葉を話せるようになって。

あのワンドには、クリスタルパールが、
はめ込んであったでしょう。
あのワンドは、私が作ってあげたものなのよ。
私は当時も普段は鳥の姿をしていたけれど、
祝祭の日に魔族のリーダーがワンドを使うと、
私を人間の姿にすることができた。
ワンドは戦時中に失われたんだけど、
沈没船の中にあったのね。


a8

私はまたケツァルコアトルスの姿に戻るわ。
私に用事がある時には、
その貝を笛のように吹いて。
と言って、パールはアイスに、
巻貝を手渡した。

それ、さっき私が海中で拾った貝とそっくりですね。
とサラが言った。

昔の魔族もその貝で私を呼んだの。
あなたも持っているといいわ。
呼んでくれれば、飛んでいくから。

はい。でもそれじゃ混乱しません?

それぞれの貝は音色が違うから大丈夫よ。


a9

パールは翼竜ケツァルコアトルスに変身すると
海上を飛び去っていった。

悪い人じゃないみたいだけど、
やっぱり謎だなあ。

話だと何億年も生きているんでしょう。
全能感あるのに、戦争中に失われたワンドが、
見つかったことに驚いていた。

話すと普通の女の人みたいだったし。
マーレは大昔に
この島にあった魔族の都で
パールの姿を見たことなかったの?

全然気がつかなかった。
魔族のリーダーが祝祭の日に
天幕の中に鳥を呼び入れて
お告げを聞く儀式の風習はあったけど、
相談相手はパールだったのね。



解説)
続きます。
Posted at 19:47 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 23, 2026

バッグの中身

a1

エクレア号では、
タコからもらったバッグを前に
みんなで話していた。

このバッグはそんなに
古いものじゃないわね。

船が何隻も沈んでいたから、
新しそうなバッグを見つけて
使ってたんじゃない?

その船って、みんな、
貝目当てにマーレの島を目指してきて、
難破した船なんですか?

そうとも限らないわ。
魔族の都が栄えた頃には、
かなり行き来があったから。

それは何千年も前の話ですよね。


a2

アイスはバッグを開けて
中身をテーブルの上に並べた。

ほとんど缶詰ね。
タコは開けられないから
貴重品として取っておいたのよ。


a3

興味深いのはこれ。
どれも魔族が使うものね。

大航海時代のものなのかな。
これは散逸したと言われている魔術の書。
ハリーも持っているけど、
すごい貴重品のはずよ。

このワンドには見覚えがあるわ。
クリスタルパールが嵌め込まれているでしょう。
古代の魔族が使っていた。
とマーレが言った。

それは山羊か何か哺乳動物の頭蓋骨ね。
一回り小さいものをフミコが首にかけてる。

彼女ももとは古代の魔族でしょう。
きっと魔力を増大するのよ。


a4

サラは缶詰を食堂に運んだ。

いくつか開けてみたけど、
全然食べられそうですよ。


a5

アイスがワンドを持って
手すりにもたれていたら、
パールが飛んできた。

あらパール。
しばらく見かけなかったわね。


a6

アイス。
そのワンドをかざして、
パールに声をかけてみて。
とマーレが言った。


a7

アイスがワンドをかざすと、
微妙な煙が立ち上った。

こんにちわ。アイス。

あらら、あなた言葉が
話せるようになったの?

ええ。
よくそんなものを見つけたわね。

タコからもらったのよ。
それにしても、
あなたは不思議な鳥。
いえ、鳥なのかしら。
言葉が話せるのなら、
いろいろ聞いてみたかったことがあるの。

いいわよ。


a8

あなたはクリスタルパールのある島で、
どこからか飛んできて、
私の肩にとまって、それから
ずっと私に懐いたように寄り添っていたわね。
それまで、あの島に一羽だけで住んでいたの?
仲間やご両親は?

ふふふ。いい質問ね。
私はずっと一人きりだったのよ。
私はすごく長生きなの。
マーレよりもずっとね。
あの島に、ずっと住んでいた。

私より長生きだったなんて知らなかったわ。
私は昔のことを覚えていないの。
私がいつどうして生まれたのかも、
もし知ってたら教えて欲しいわ。
とマーレが言った。

そこにトンピリビが飛んできた。

昔のことなんてどうでもいいじゃない?
あなたは夢見る貝の精霊たちの眠る島を
ずっと見守るために生まれてきたのよ。
私も同じようなものね。

じゃあ、なぜ島を離れて、
私にくっついてきたの?とアイスが言った。

それはあなたに興味があったからよ。
魔族じゃないのに魔法が使える。
それに、あなたは役目をおっているでしょ。

確かにCGっていう国際組織の一員ですけど。

それだけじゃないわね。

なんのことかしら。

ほら、宇宙連合から宇宙人と人間の
トラブルの調停役を頼まれたでしょ。

そんなことも知ってるの?

ええ。
そうだ。私を人間の姿に変えてくれない?

マービーにはできたけど、
うまくいくかどうか。

そのワンドをかざして
思いついた呪文を唱えるだけでいいのよ。


a9

アイスはパールに言われた通りに、
ワンドをかざすと、
長い呪文の文句がすらすら浮かんだので、
唱えてみた。

周囲に薄い煙がたちのぼり、
パールは人間の女性の姿に変身した。

ありがと。
どうもケツァルコアトルスのままだと、
滑舌が悪くて。
とパールが言った。



解説)
続きます。
Posted at 19:25 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 22, 2026

泉に潜る

a1

遺跡の泉で、
たまきたちは思い思いに
過ごしていた。


a2

さっきの虹を出現させた魔法は?

あれは魔術の書に呪文が書いてあったんです。
景色を変えるのって楽しいですね。

魔族の人って、
その応用で異世界も作っちゃうのね。

私にはとてもできません。
その人に備わった夢見る力が必要なんです。

シモーヌは、そうやって
常春の国を作ったんでしょ。
この世界だって、
シモーヌのお婆さまが。

そういうことみたいですけど、
魔族の私にも信じがたいパワーです。


a3

レイはトマソンの特訓をしていた。

随分上手になったわ。
今度は手助けなしでやってみて。

はい。


a4

トマソンは懸命に
足をばたつかせている。

いい感じよ。


a5

アンナは素潜りを楽しんでいた。


a6

泉の底で、
アンモナイトが腕にしがみついてきた。

あら何かしら。

こんにちわ。

あなた言葉が話せるの?

はい。突然ですが、
昨夜、花火を打ち上げた人に
あわせていただけませんか。
お礼が言いたいんです。

い、いいわよ。


a7

アンナはアンモナイトを
腕に乗せたまま急浮上した。


a8

あっちの岸辺にいるのよ。


a9

みんな興味津々で集まっている。

昨夜の花火は綺麗でした。
お礼を言いにきたんです。

お礼なんて。
私はまだ魔法を覚えたばかりで、
実験させてもらっていただけなんですよ。

実はこの島は夢見る貝の精霊たちの故郷。
この時期には、亡くなった精霊たちの魂が
戻ってくるんです。

なんだかお盆みたいな話ですね。
魔族の故郷だったって聞きましたが。

それはその通りです。でも、
魔族が移り住む前から貝たちの島だったんですよ。
大昔のことですが、そのことを知っていた魔族は、
この時期に祝祭の日を決めて、
昨夜のように花火の幻影で夜空を彩ったのです。

なんとなんと。

私は古い言い伝えで聞いているだけですが、
この島に帰ってきた貝の精霊の魂たちは、
また魔族が戻ってきて昔のように祝福してくれたと、
すごく喜んでいたんです。
それで代表して私がお礼に参りました。

それはわざわざご丁寧に。
と黒木は戸惑いながら言った。


a10

アンモナイトが泉に帰っていった後、
黒木喜六とたまきが話している。

ハリーが魔術劇場を移転したのも、
黒木さんが魔術の花火の練習をしたのも
みんな偶然みたいだったけど、
意味があったのね。

いやいや、誰かの
思いつきなんでしょうよ。



解説)
続きます。
Posted at 19:23 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 21, 2026

海中へ そのに

a1

アイスはどんどん潜っていった。

やっと海底が見えた。
随分と深いわね。


a2

あれはボートの残骸みたい。
あら、タコがいる。
あのタコには見覚えがある。


a3

また船の残骸がある。

タコはアイスに寄り添うように
ついてきた。


a4

ああ、あれはかなり大きな沈没船。
甲板に巨大なタコが鎮座しているようだ。


a5

アイスが接近する前に、
隣にいたタコが巨大なタコの元に泳いで行って、
何か会話している。

アイスが接近すると、
巨大なタコは黒っぽいバッグを
アイスに差し出した。
もらって欲しいと言っているようだ。


a6

昨日みんなで逃してやったタコが
沈没船にいた巨大なタコにそのことを話して、
巨大なタコがお礼の品をくれたのだと
アイスにはわかった。


a7

その頃海岸では、
海に潜ってきたサラとマーレが話していた。

ふーくたびれた。

いくつも貝殻を拾ってきたのね。

その中に、
夢が見られる貝殻はあった?

残念だけど、無かったみたい。
でもこの貝殻は笛に使えるわよ。

それはよかった。


a8

その時、アイスも戻ってきた。


a9

このバッグはどうしたの?

海底に、潮流の関係だろうけど、
船の墓場みたいな場所があってね。
そこで大きな沈没船を見つけたんだ。
そこにいた巨大なタコにもらったのよ。

タコにもらったの?

昨日みんなで逃してやったタコもいてね。
同じ種類だったから親みたいだった。
それで、子供を逃がしてくれた
お礼にくれたような気がしたの。

タコの恩返しね。


a10

その時、岩棚を越えて
エクレア号からエルザがやってきた。

船からマーレさんの赤い髪が見えたので、
来てみたんです。

朝から私は素潜り。
アイスはスキューバダイビングをしてたの。

それじゃ疲れたでしょう。
船で休憩しませんか。


a11

一行はエクレア号で
休憩することにした。



解説)
続きます。
Posted at 19:34 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 20, 2026

海中へ

a1

海岸に着いたアイスたちが話している。

アイス。
それは潜水道具?

せっかくの海だから、
CGの装置を持ってきたの。

このあたりは岩場で、
急に深くなってるわ。

マーレは潜らないの?

私はここから見てる。


a2

二人は海に向かった。


a3

サラは早速海に潜っていく。


a4

この辺はまだ割と浅いのね。


a5

アイスも続いて海に潜っていく。


a6

あんなところにいたか。
あ、魚が来る。


a7

息が持たないわ。

サラ、危ないよ。

え?


a8

魚は巨大な口を開いた。

アイスは咄嗟に呪文を唱えている。


a9

あら、ちっちゃくて可愛い魚ね。
とサラが言っている。

さっきまで大きかったのよ。



解説)
続きます。
Posted at 20:14 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 19, 2026

朝の虹

a1

翌朝、魔術劇場に泊まった
レイとアンナが起き出してきた。

おはよう。

おはようございます。

早起きしたけど、
仕事が休みなのに気がついて、
二度寝したの。
久しぶりによく寝たわ。


a2

皆さん、もうお出かけですよ。
朝食は島の広場で用意しています。


a3

そこにトマソンも
起き出してきた。

あらおはよ。


a4

昨日は泳ぎの練習して
久しぶりに体を動かしたので
くたびれたのかぐっすり眠っちゃいました。

私たちは飲み過ぎで。
今日は泉で特訓ね。

はい。


a5

三人はデュアンに見送られて、
遺跡の広場に向かった。


a6

広場では朝食を済ませた人たちが、
コーヒーを飲んでいた。

a7

おはよー。
黒木さん、昨夜の花火綺麗だったわ。

ありがとございます。
アイスさんも手伝ってくれて。

アイスたちは?

サラとマーレと一緒に
海辺に泳ぎに出かけたわよ。
私もこれから黒木さんと泉に出かけるの。
と、たまきが言った。

私たちも食事してから、
泉に行くつもりなの。
後で合流しましょう。
とアンナが言った。


a8

朝食を済ませて
アンナたちが泉に行くと、
黒木が滝の上空に向かって
呪文を唱えているのが見えた。


a9

やったわね、黒木さん。
とたまきに言われている。



解説)
続きます。
Posted at 19:44 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 18, 2026

夜の花火

a1

日が沈み、
夜空には星が瞬き始めた。


a2

エクレア号では、
エルザとジョー軍曹が空を眺めていた。

みんなどうしているのかしら。

魔術劇場が島に移転したんだろう。
きっと島で騒いでいるんじゃないかな。


a3

その時、突然夜空を明るく染めて
花火が輝き始めた。

あらら。


a4

キャプテン・クックドゥーも、
船室で思わず椅子から立ち上がって、
丸窓の外の花火を眺めていた。

なんだあれは。


a5

黒木喜六が、広場で魔法の呪文を唱えて、
花火の幻影を夜空に描いていたのだった。

みんな見物している。


a6

うまく行ったじゃない。
私もイメージを重ねてみるわ。
と言って、アイスも呪文を唱え始めた。


a7

花火はいっそう華やかに
輝き始めた。

きれいきれい。


a8

見事なものね。
ハリー、この魔法。
あなたもできるんでしょう。

それはできるさ。
子供の頃によく遊んだものだよ。
でも人間の友達に見せたら、
怖がられちゃってね。
親に人前ではやるなって言われたんだ。


a9

しばらくのちに、
幻影は消え去って、
満天の星空だけが残った。

もう終わりなんですか。

アンコール。

花火は儚いところがいいのよ。

真夏の夜の夢ですねー。
などと言い合っている。



解説)
続きます。
Posted at 19:24 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 17, 2026

広場での食事

a1

アンナたちはボートで送ってもらい、
再度、島に上陸した。


a2

海辺で海水浴をするのをやめて、
遺跡の泉で遊ぶことにした。

滑りやすいから気をつけて。


a3

泉にたどり着くと、
ちょうど、たまきに出会った。

ここに泳ぎに来たんだけど。

すぐこの上の広場で、
食事会を開いているの。
一緒にどう?


a4

アンナたちが広場に行くと、
すでに人が集まってワインを飲んでいた。
ハリー夫妻もいるようだ。


a5

海辺の海水浴はどうだった?

海はきれいで満喫したわ。
大きなカニを見つけたけど、
逃してあげちゃった。


a6

泉でアンナたちに出会ったから
誘ってきたの。
とたまきが言っている。

テーブルも椅子もまだ余っているわよ。
飲み放題で食べ放題だから、
セルフサービスでセッティングしてね。


a7

賑やかになったわね。

とりあえずワインに肉まんか。
マンゴー亭から出前してもらったのかしら。

あ、もうすぐ夕暮れなのね。
遺跡の柱も西日に染まっている。


a8

夏の日が
ようやく暮れようとしていた。


a9

エクレア号でも
エルザたちが夕陽を見ていた。



解説)
続きます。
Posted at 19:29 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 16, 2026

遺跡の広場で

a1

アイスと黒木喜六は
まだ遺跡の広場にいた。

この大きな石をどければ、
スペースが作れるわね。
黒木さん、魔法で消しちゃってくれる?

そんなの無理ですよ。

ものは考えようなのよ。
物のサイズを変える魔法を覚えたんでしょう。
石のサイズを小さくすればいいの。
砂粒みたいに。

なるほど。
では、やってみます。


a2

黒木は、森林公園で
練習していた呪文を唱えた。
すると薄い煙が立ち上り。


a3

なんと石は砂粒のよなうな
サイズに変わってしまった。

これでスペースができたわね。
ここは使えそう。


a4

アイスは隣接する泉に
降りていって、サラたちに声をかけている。

みんないる?
これから広場でスイカを食べるから、
魔術劇場から椅子とテーブルを
運ぶのを手伝ってくれない?


a5

一同は椅子やテーブルを運んでいる。

大変だけど、スイカのためね。


a6

無事に広場のスペースに
椅子とテーブルが運ばれた。
さっそくみんなでスイカを食べている。


a7

なんか海辺のレストランみたいになったわね。

椅子とテーブル、随分余分に運んだけど、
アイスはどうするつもりなのかしら。

ハリー夫妻にも声をかけてたわよ。

ふーん。すると、今日の夕食はここで。


a8

マーレさん。
実は、黒木さんが、この島で
空の景色を変える魔法の練習をしたいと言ってるんですが。
とアイスが言った。

そうなの?

魔族に伝わる魔術の書に書かれていた魔法の一つなんです。
景色の見かけが変わるだけで、実際の世界には
ほとんど影響はないということなんですが。
と黒木が言った。

大昔にこの島に魔族の都があったことは
お話ししたわよね。
だから、その魔法のことは私もよく知ってるわ。
でもそれは特別な祝祭の日に使われていたの。
普通の日に、昼が夜になったりしたら大変でしょ。

そ、そうですね。
私もそれで失敗しました。

だからささやかな変化が使われていた。
夕焼けや星空を美しくするとか、
雨上がりの空に大きな虹をかけるとか。

祝祭の日にはどんなことが。

花火の幻影を見せるっていうのがあったわ。

そ、それやってみたいです。

いいわよ。
夜になるまで待ってね。


a9

アイスはサラを呼んで話している。

そういうわけで、
今日は、ここで夕涼みを兼ねて、
食事会を開こうと思うの。

ふーん。
いつから計画してたの?

ついさっき思いついたのよ。
黒木さんの魔法でスぺースができたから、
ここで夕涼みするのも楽しいんじゃないかって。
あとは食事の準備。

魔術劇場が近くて良かったわね。
飲み物も運んでこなくちゃ。



解説)
続きます。
Posted at 21:02 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 15, 2026

エクレア号で

a1

エクレア号は
島の近海に停泊していた。


a2

海賊船に乗るのは
初めてだろう。
ゆっくり見て回るといいよ。

ありがとうございます。
これ食べたらさっそく。

冷たくて頭がキンキンするわね。


a3

あれは鏡の扉ね。

魔術劇場に直通してるんです。
それでかき氷の製氷器を
ドルフィンから運んできまして。


a4

ここから先は下に降りて
倉庫や船室に行けるんです。

海賊船なら
大砲も置いてあるの。

あるかもしれませんね。
でも武器庫の鍵は
キャプテンが保管してるんで、
私は見たことはないんです。


a5

甲板に出ると気持ちがいいわね。


a6

またどこかへ行くの?

特に出航する予定は
聞いていないですね。
半年かけてクリスタルパールを見つけて
帰ってきたばかりですし。


a7

船尾から海を眺めていると
砂浜で見た魚竜のようなものの姿が見えた。


a8

あれはなんなんですか。

大昔に生きていた恐竜で、
モササウルスっていうらしい。
忘れられた夢の世界から、
このマーレの島に向かう時も見かけたよ。
その時、シノっていう夢食いの女性に、
名前を教えてもらったんだ。


a9

また上陸用のボートを出してもらって、
浜辺で泳ぐ?

あんな恐竜を見たら
ちょっと怖くなりますね。

遠浅だし浜辺には
近づいてこないわよ。
それに、遺跡に泉があったでしょ。
あそこなら安全。

お二人とも元気だなあ。

ずっと毎日マンゴー亭で、
肉まんばかり運んでたでしょ。
こういう時にこそ楽しまなくちゃ。
あなたも泳ぎを覚えたいでしょ。

はい。



解説)
続きます。
Posted at 19:19 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 14, 2026

泉で遊ぶ そのに

a1

アイスたちは相変わらず
泉で遊んでいた。

体が冷えてきたから
上がって休むわ。

私も。


a2

ハリー夫妻は?

一旦魔術劇場に戻るって
言ってましたよ。
ところでアイスさん。
魔法の練習をしたいんですけど、
よかったら付き合っていただけますか。

いいわよ。


a3

二人は近くの遺跡の広場にやってきた。

今はどんな魔法の練習をしているの?

ものを大きくする魔法の練習です。
森林公園で、昆虫を巨大化したりしてました。
それで新しい魔法を試してみたいんですが。

どんな魔法?

七夕の時に、シモーヌさんがやったような、
空の様子を変えるような派手なのです。

今年の七夕ね。
私はまだ広場に帰ってきていなかったから、
それはみていない。

それで森林公園でみんなに勧められて、
初めてやってみたんですが、昼を夜に変えたら、
飛んでいた円盤が落ちてきてしまいまして。
ピピという宇宙人が載っていたんです。

それは危なかったわね。
ピピは無事だったの?

はい。空を魔法で変えるときには、飛んでいる
鳥や飛行機に注意するように言われました。
でも、ここなら夢の中だから安全でしょう。

そうとも言えないわ。
見かけだけでも空の景色を変えちゃうわけだから、
無断でするのはお勧めしない。
そうね、住民のマーレには事前に話しておくべきよ。

はい。
でも、なんかあの人近寄りがたくて。

私が付き合ってあげる。


a4

さっきから
ずっとたまきが浮かんでこないんだけど。

変ね。
人間はそんなに息が持たないはずでしょ。


a5

サラは探してみることにした。


a6

泉の底で、
マーレに出会った。

たまきを見なかった?
探したんだけど、
見つからないの。

ふーん。
この泉には、もう少し深い場所があるの。
そっちかなあ。


a7

二人は泉の奥底に向かった。

たまきが安らかな顔で眠っている。

こんなところで寝てたのね。
呼吸はどうなっているのかしら。
それにここには貝殻がいっぱい。

この島は貝の精霊の故郷だって、
あなたにお話ししたかしら。
精霊たちの魂はここで眠っているのよ。
それと、たまきは、
オウム貝のベッドに入っているから、
呼吸のことは心配ないわ。
とマーレが言った。


a8

サラの呼びかける声に
たまきが目を覚ました。

うーん。
夢だったか。
いいところだったのに。

たまき、しっかりしてよ。
ここは泉の水中で、
あなたは眠り込んでいたのよ。

そうみたいね。
マーレにもらったこのアンモナイトを
耳に当てていたら、急に眠くなっちゃって。
それにこのオウム貝のベット、
暖かくて、すごく居心地がいいの。
息継ぎの必要もなくて、
地上にいるのと変わらない。


a9

みんな泉の水中から
上がってきた。

たまき。
それでどんな夢を見てたの?

それは秘密。



解説)
続きます。
Posted at 19:45 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 13, 2026

浜辺で そのに

a1

アンナたちは浜辺で寝そべっている。

流石に喉が渇いたわ。


a2

そこに軍曹とエルザがやってきた。

あら。


a3

随分遠くまで来てたんですね。
私たちも浜辺を歩いたことがなかったので、
様子を見にきたんです。

そうなの。
この辺りまで砂浜が続いていて、
この先は岩場みたいよ。

そうなんですね。
あ、船で冷たいものでもいかがです?


a4

アンナたちはエクレア号で
休憩することにした。


a5

のどかな風景ね。


a6

あ、あれは何?


a7

私も見るのは初めてです。
沖には出ない方が良さそうですね。


a8

一行はエクレア号の近くに戻ってきた。

ここからはボートよ。
とエルザが言っている。

この子は安全そうね。

何なんでしょう。


a9

エクレア号では
キャップテン・クックドゥーが出迎えてくれた。

ほー、砂浜の果てまで行ったのか。

キャップテンは
島のこと、よくご存知なんですか。

この島では夢見る貝殻を
随分探したからね。
もう遥か昔のことだが。



解説)
続きます。
Posted at 19:44 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 12, 2026

泉で遊ぶ

a1

ハリーたち一行は泉で休憩していた。


a2

みんな潜っちゃったのね。
とたまきが言っている。


a3

泉の底から
マービーがたまきの姿を見ていた。

あの不思議な泳ぎ方は。


a4

マービーは浮上した。

たまきさん。
その泳ぎ方は?

ああ、これは犬かきっていうのよ。


a5

たまきはマービーに誘われて
潜水した。

上から見るのと大違いね。


a6

綺麗な珊瑚に、これは熱帯魚かしら。


a7

それぞれ思い思いに
水中の景色を楽しんでいる。


a8

泉の底でマーレに会った。

これもオウム貝?

前に私が使ってたの。
ちょうど空いてるから、
入ってみたら?


a9

サイズはぴったりね。

何だか居心地が良すぎますね。
中にこんな貝殻が。

ああ、それは
アンモナイトよ。
他にも持ってるから、
あなたにあげる。

これも夢が見られる貝なのかな?

恐竜の生きていた頃の、
太古の夢よ。


a10

アイスたちは息継ぎに
水面に向かっている。

楽しんでる?

ええ。
それはもう。



解説)
続きます。
Posted at 19:30 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 11, 2026

浜辺で

a1

アンナとレイとトマソンたちは
まだ海辺で遊んでいた。

アンナは泳いでいる、


a2

トマソンは
バタ足の練習をしている。

顔を水につけるのに慣れることよ。

砂浜で遊びましょうか。


a3

ビーチバレーをしている。

これなら僕も。


a4

あらら。


a5

ボールをとりに行って
何か見つけたようだ。


a6

大きなカニね。


a7

持って帰って茹でて食べる?

イタタ。

入れる器がないから、
運ぶの大変よ。
逃がしてあげましょう。


a8

その前に、
カメラを持ってきたので、
セルフタイマーで記念撮影。


a9

遊び疲れたので
しばらく休憩。

沖にタコがいるよ。



解説)
続きます。
Posted at 19:23 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 10, 2026

合流

a1

ハリーたちは
山頂から遺跡まで戻ってきた。


a2

泉の方から賑やかな声が聞こえる。


a3

たまきとサラとマービーの声だった。


a4

冷たくて気持ちがいいわよ。


a5

マーレも泉に飛び込んで
浮上してきた。

マーレさん、その姿は。

普段はこの格好で
水中で過ごしてるの。


a6

アイスも上着を脱ぎ始めている。






a7

黒木さんも水を浴びたら?

水着を持ってきて
ないんですよ。
お二人は?

私たちは見てるだけで
十分だよ。

あ、アイスも
飛び込んだのね。


a9

アイスが水中に潜ると、
マーレとマービーの姿が見えた。

やっぱり水の中が一番落ち着くわ。
とマービーが言っている。



解説)
続きます。
Posted at 21:52 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 09, 2026

山を歩く

a1

アイスとマーレは
遺跡の水盤のある場所で、
ハリー夫妻と再会した。

ずっとここにいたんですか。

そーなんだよ。
アンナたちに出会ったかい。

はい、
浜辺の続く海岸に案内しました。
今ごろ、泳いでいる頃です。


a2

もう山の上には行きました?

いや、ずっとここで
涼んでいたんだ。

じゃあ案内するわ。
低い山だからすぐ近くなのよ。


a3

近いと言っても
坂道なんだね。

一応、山ですから。


a4

あ、海が見えてきた。


a5

ここがもう山頂なの。


a6

見晴らしがいいねー。


a7

浜辺でもよく見かける
動物が歩いているわ。


a8

これは見事なバナナ。


a9

バナナといえば、
バナナブレッドのプディングね。

それ美味しいんですか。



解説)
続きます。
Posted at 19:17 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 08, 2026

サラたちの行動

a1

サラとたまきとマービーは、
エクレア号に乗船した。

おや、サラ。
ボートで島から戻ったのかい。
一緒だったアイスとハリーさんは?
それにお連れは。

ハリーが島の高台に
魔術劇場を移転したのよ。
劇場経由で現実世界から
人が来られるようになったの。
こちらはマービー。
たまきのことは知ってるわね。

そうだったのか。
私はクックドゥー。
この船の船長をしてます。


a2

サラとたまきは、船員の
ジョー軍曹とエルザに会いに行った。

元気でやってる?

ここで浴衣姿のたまきに
会えるなんて驚いたわ。

島に魔術劇場が移転したのよ。
さっそくマンゴー亭でバイトしている
アンナとレイが水着を着て遊びに来てる。
それ見てたら私たちも泳ぎたくなって、
鏡の扉を使って、広場のドルフィンで
水着をレンタルしてくるつもりなの。

水着なら船にも何着か置いてあるわよ。
ドルフィンから借りてるものだけど。
航海には必需品でしょ。


a3

たまきとサラは船底の更衣室から
水着に着替えて出てきた。

サイズを二種類用意していてよかったわ。

この迷彩の水着はエルザの趣味なの?

私は元アーミーだからね。


a4

マービー、お待たせ。
ボートで島に戻りましょう。

二人とも水着に着替えたのね。
じゃあ、泳いで行こうよ。
と言って、マービーは呪文を唱えて、
元の姿に変身すると、
海に飛び込んだ。


a5

サラとたまきも続いて海に飛び込んで
泳いで行った。

あのマービーっていう女性、
人魚に変身しましたね。

さっき本人から話を聞いたんだが、
元々アフリカの地底の水中に住んでいて、
あの島に遊びに来てるらしい。
たぶんあれが本当の姿なんだよ。


a6

三人は岸辺に泳ぎ着いた。

さすがにマービーには
追いつけないわ。
とサラが言っている。


a7

どこで泳ごうか。

海辺もいいけど、とりあえず、
遺跡の泉に行かない?
海水はまだ体が慣れてないの。

そう言えばマービーは
海で泳ぐの初めてだったのね。


a8

せっかく広場でもらった靴を
変身した時、船に置いてきちゃったみたい。
ゴツゴツして足が痛いわ。

岩場はみんなそうよ。
とたまきが言っている。


a9

泉に到着した。
マービーはさっそく変身して、
泉に飛び込んで手を振っている。

たまきは
ここに来るのは初めてなので
景色に感動している。



解説)
続きます。
Posted at 21:15 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 07, 2026

海辺で遊ぶ

a1

アンナとレイとトマソンは
浜辺を歩いていく。


a2

ずっと砂浜が続いているのね。


a3

このあたりがいいんじゃない?
木陰もあるし。


a4

僕泳げないんです。

ここは遠浅みたいだから
練習したら?


a5

アンナは帽子を振っている。


a6

こっちまで
いらっしゃいよ。


a7

あ、大きな波が。


a8

あらら。


a9

これも海水浴の醍醐味ね。


a10

泳げる人はいいなあ。



解説)
続きます。
Posted at 20:20 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 06, 2026

タコのことなど

a1

アイスたちは
海辺まで水槽に入れたタコを運んできた。


a2

波打ち際に水槽を置くと、
タコがモゾモゾと動いて


a3

海に向かって這い出していった。


a4

タコは足を振って
お礼を言っているようだ。


a5

見送りを済ませたところに、
レイとアンナとトマソンが
岩場から降りてきた。


a6

ハリーさんに島に招待されて、
遊びにきたんですけど、
トマソンさんに島を案内してもらっているの。
遺跡の水盤のところで、
ハリー夫妻にもあったわよ。
とアンナが言っている。


a7

ここからずっと、
砂浜が続いているわ。
遠浅のところもあるから、
安心して泳げるわよ。
とマーレがアンナたちに言った。

私も水着を着て水遊びがしたい。
いうと思った。
サラも泳ごうよ。
とたまきとサラが話しているのが聞こえる。


a8

三人は浜辺伝いに
歩いていくことに決めたようだ。


a9

サラたちはエクレア号に
乗船するみたいよ。
私たちも船で休憩する?

ハリーさんが奥さんを連れて
水盤に居たって言ってたでしょう。
わざわざ来てくれたのなら、
案内してあげたいわ。

じゃあ私たちは
遺跡に向かいましょう。



解説)
続きます。
Posted at 19:29 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 05, 2026

アンナたち

a1

レイとアンナは
更衣室で水着に着替えて、
応接間に出てきた。


a2

よくお似合いですね。
近くに遺跡の泉や海辺がありますよ。


a3

初めてきたので
島の様子はさっぱりわからないわ。


a4

僕が案内しましょう。
と言いながらトマソンが
更衣室から出てきた。


a5

しばらく前に、デュアンと一緒に
アイスとサラに島を案内してもらったところなんです。

トマソンさん、その格好は。

僕も泳ぎたくなって水着に着替えたんですよ。

けっこうユニークね。

はい。僕はアーチストですから、
格好も気にするんです。


a6

三人は魔術劇場の出入り口から
島に出てきた。


a7

下ればすぐに海辺ですが、
ちょっと登って先に遺跡を見に行きましょう。


a8

綺麗な泉ね。

ここでも泳げそう。

この上に水盤があって、
そこから水が湧いているんですよ。


a9

水盤のあるところまで
登っていくとハリーたちが涼んでいた。


a10

やあ、さっそくお出ましだね。
僕も妻を案内していたところだよ。
この水盤にマーレが帰っていると思ったんだが、
まだアイスたちと一緒なのかな。

魔術劇場で、大勢でタコを運んでいくのを
ちらっと見かけましたよ。
その後で、アンナとレイがきたので、
ここまで案内してきたんです。
とトマソンが言った。

そうか、タコか。
じゃあたぶん海辺に向かったんだろう。



解説)
続きます。
Posted at 19:32 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 04, 2026

それぞれ島へ

a1

マーレとマービーは
サラに部屋に招かれて
くつろいでいる。


a2

人の暮らしている部屋の中を、
見るのは初めてよ。
小物がたくさんあるのね。

そうなんですか。
水没した古代の都のある
地底の水中に住んでいるんですよね。
どこで寝起きしてるんですか。
とジェットが尋ねた。

大昔に魔族が使っていた古い住居跡が
たくさんあるのよ。
そこを改造して住んでるの。
たまにやってくるレプティリアンたちから、
人間の世界のことは聞いていたから、
あれこれ想像はしてたんだけど。


a3

あ、今クロスワードパズル解いてるんだけど、
「海にゐるのは、あれは人魚ではないのです。」
っていう詩を書いた詩人の名前わかる?
とメアリーが言った。

誰だっけ。


a4

その時、たまきとアイスがやってきた。
二人はジェニーたちの部屋から、
タコの入った水槽を運んできたのだった。

お待たせ。
さっそく海に放しに行きましょう。


a5

一同は鏡の扉を抜けて、
魔術劇場に現れた。


a6

あ、サラさん。
ハリーご夫妻は島にお出かけです。
とデュアンが言っている。


a7

一同が出入り口から島に出ていくと、
入れ替わりに鏡の扉から、
アンナとレイが現れた。


a8

お二人のことは伺っていますよ。
さっきお出かけになる前に
ハリーさんが、更衣室と、
お二人用のお部屋を増設してくださいました。

それはご親切に。


a9

どこで着替えようかって
話していたところなの。



解説)
続きます。
Posted at 19:31 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 03, 2026

広場での会話 そのに

a1

ハリー夫妻と黒木喜六は
島を見に行くために
広場を後にした。


a2

マーレとマービーは、
広場で農家の直販店に
立ち寄っている。


a3

私は水の中の世界しか
知らないから、
何もかも珍しいわ。
とマービーが言っている。


a4

マンゴー亭では、
アンナとレイが
調理人の丹下健太と
店主の小池恵子に
休暇の申請をしている。


a5

夏場は割と暇だけど、
ここで毎日食事をする人もいるから、
お店を休むわけにいかない。
でもウェイトレスのあなたたちは
誰か代わりの人がいれば、
休暇を取ってもらってもOKよ。

やっぱり。
それでもう頼んだ人がいるんです。


a6

今井舞と夏木さんです。


a7

広場に、たまきがやってきた。

サラ。
この前お裾分けでもらったタコ、
食べずに家で飼ってるんだけど、
タコって何食べるか知ってる?

ヤビやカニや小魚じゃないの?
あ、こちらはマーレにマービー。
夢見る貝の故郷の島に住んでる人なのよ。


a8

私はたまき。どうぞよろしく。
もしかして夢見る貝って、
3年前にサラから借りた貝のこと?

そうそう。

あの貝から聞こえる潮騒の音を聴きながら
眠ると見られる夢の中の海辺の世界。
あそこに住んでるの?

そうよ。
あなたのことは覚えているわ。
海辺でちょっと水浴びして
帰っちゃったみたいだけど。
とマーレが言った。


a9

なんという巡り合わせ。
ちょうどよかったわ。
家で飼ってるタコを海に戻してあげたいの。

たこ焼きにすればいいのに。

見つめ合うとダメなのよ。



解説)
続きます。
Posted at 19:40 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 02, 2026

広場での会話

a1

マーレを囲むように
住民たちが集まっている。


a2

この生地は普通の布じゃないみたいね。
貝殻をつなぎ合わせたような装飾も素敵。


a3

ピンクの髪に珊瑚のネックレスも
ドレスにマッチしてるわね。

お仕事は芸能関係ですか?
と舞が訊いている。


a4

マーレさんみんなの注目の的ですね。
彼女の住む島に、魔術劇場が
引っ越したって聞きましたけど。

そうなんだよ。
君たちも遊びに来るといい。


a5

どうやって行けばいいんですか?
とレイが尋ねた。

いつも、バー・デジャの奥の
鏡の扉を使って、魔術劇場の応接間まで、
肉まんの出前をしてくれているだろう。
その応接間に劇場の出入り口の鏡の扉がある。
開くには呪文が必要だが、君たちが来たら、
開けてくれるようにデュアンに話しておくよ。

ありがとうございます。
あとはバイトのお休みを申請するだけね。
誰かに代わってもらわなくちゃ。
とアンナが言った。

広場には暇な人が沢山いるから、
きっと大丈夫よ。


a6

あの応接間が通過点になるなら、
水着に着替えるための
更衣室を隣に作ったら便利ね。

それもいいかもしれないな。
カーミラ。君はまだ島を見ていないだろう。
これから行ってみようか。

ええ。

私もぜひ連れて行ってください。
と黒木が言った。


a7

そのとき、島に行っていた、
アイスとサラがマービーを連れて戻ってきた。

このところ人の出入りが多いなあ。
おやまた、新しいお客さん?
とジルが言っている。

マービーと言います。


a8

マービーは広場でマーレと出会った。

あれ、マービー。
その姿は人間そっくりじゃない?

アイスが魔法で人間の姿にしてくれたの。
靴がなかったので、足に合う靴を
探してくれるっていうので、ついて来たの。


a9

アイスはさっそく
ドルフィンのスタッフのリタに
事情を説明している。


a10

リタはドルフィンの倉庫から
小さめのサイズの靴を選んで
カゴに入れて持ってきた。

ぴったりのサンダルが見つかったようだ。


a11

これはバービーサイズ。これなら、
服の色と同系色でお似合いよ。



解説)
続きます。
Posted at 19:25 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 01, 2026

コンテストの発表日

a1

八月になり広場は今日も夏の盛り。


a2

ルルが向日葵に
盛大に水をやっているのを見て、
ルイが喜んでいる。


a3

ハリーとマーレは
ソフトクリームを食べていた。

これも昔はなかった味ね。


a4

二人に目をとめた
ルビーが来て挨拶している。

こちらはマーレさん。
この夏魔術劇場を移転して、
お世話になる島にお住まいなんだ。

初めましてルビーです。
そのドレス、赤い髪にお似合いですね。


a5

佳奈が声をかけた。

ルビー、今日は月の初めよ。
コンテストの発表。

そうだったわね。


a6

ルビーはアナウンスを始めた。

みなさん。
7月のコスプレコンテストの
優勝者の発表です。
厳正中立な審査の結果、
優勝したのは赤いドレスがお似合いの、
マーレさんです。


a7

来たばかりの私が優勝って、
どうなってるのかしら?

いつものことなんですよ。
候補者選びが難航すると、
ルビーが独断で、
適当に決めちゃうんです。
最近ますますその傾向が。
とアンナが言っている。

このコンテストは
月初めの恒例行事になっているんだ。
副賞にチョコレートももらえるから、
協力してあげるといいよ。
とハリーが言った。


a8

マーレは盛大な拍手と喝采に包まれて、
トロフィーを授与されている。


a9

さっきお会いしたばかりですよね。

そうなんですけど、
マーレさんの装いは、
コスプレコンテストに相応しいので。

この服しか持ってないのよ。



解説)
続きます。
Posted at 19:27 in n/a | WriteBacks (0) | Edit
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