Jun 08, 2026
鹿せんべいなど

ペンギン前のテーブル席で、
シモーヌはローラに
鹿せんべいをわけてもらった。

ちょうどよく
ストックがあったわね。
需要があるのよ。

あ、ところで、ミラ。
死霊を退散させる方法ってわかる?
そういうことは、
あなた方の方が詳しいんじゃない?
結界をはったり、
護符を付けたり。
管理局は管轄外よ。
どこかの惑星の文明社会が
存亡の危機に陥るような
事態になれば動くけど。
シモーヌさん、
取り憑かれたんですか?
そうは見えませんけど。
とバグが言った。
私じゃないのよ。

シモーヌは、鹿せんべいをもらって、
帰り道に高台の休憩所を通りかかった。
ピリカが、
その袋、鹿せんべいでしょ。
と言っている。

よくわかったわね。
需要ってピリカのことか。
匂いでわかるの。
これはエドへのお土産だから、
わけてあげられないのよ。
ふーん。
じゃあ一緒に行って、
エドと一緒に食べる。

シモーヌとピリカは、
サラたちの部屋に到着した。
あら、まあ。
珍しいお化けが。
二人にはお化けが見えるようだ。

私が見えるんですね。
とお化けが言った。
私は子鹿のフィギアの精霊だから。
私はピリカっていうのよ。
あなたのお名前は?
ユリイカ。
と言います。
イカのお化けなの?
いいえ。
ホタルイカのお化けです。

ユリイカはほんのりと発光した。
サラは驚いて立ち上がっている。
サラにも見えるの?
あかりみたいなものだけ。
これって人魂なの?
そんなふうに呼ぶ人もいるけど、
イカだったなら、イカ玉ね。
こんなふうにお化けが見えたのは、
生きていた頃以来。
とエリーゼが言った。
よく遊んだわね。
こういうのはたいてい無害なのよ。
ただぼーっとしてるのが多いけど、
話しかけて仲良くなると遊んでくれる。
とケイトが言った。
私はお化けには詳しくないけど、
多分「常春の国」にいけば、
あそこは精霊たちのために作った世界だから、
サラにも姿が見えるはずよ。
とシモーヌが言った。

シモーヌは呪文を唱え、
一行は「常春の国」に出発した。
ちょっと遅くなっちゃったわね。
オウルが昼も眠らずに
待っているはず。
解説)
続きます。
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