Jun 30, 2026

マルテと会う

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斜面を登り切ると、
大トカゲに出会った。

森にいなかったわね。

マルテさんと話し込んでいたんです。
この前、洞窟に避難して以来、
お友達にになりまして。


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ここがマルテの住処よ。


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こんにちわ。
シモーヌ様。
マルテさんがお待ちですよ。
と福郎が言った。


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草稿の出版は決まったのか。

それで出版してくれる
新聞社の人をお呼びしたのよ。

面会はしたくないと言ったじゃないか。

匿名で出版してもいいから、
どうしても著者がいることを確認したいって
いう意向だったの。

は、初めまして。
ケントと言います。


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草稿を拝見しました。
非常に貴重な情報が満載で驚きましたが、
本物の火星人の方だったとは。

まあそういうことだ。

それで達筆すぎて、
判読不可能な箇所がいくつかありまして。

人間の文字を書くのは苦手なんだよ。

急な話だったので、
草稿は会社に置いてきてしまったんですが。

読めない箇所は、適当に想像で
書き直してくれて構わないよ。


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ケントさん、
そこに椅子があるの?

どうもそうらしい。

これで著者が実在することが
確認できたわね。
これからどうしましょう。

ケントさんは私たちの夢の世界に
来たのは初めての体験でしょう。
いい機会だから、
「忘れられた夢の世界」にも
ご案内したらどうかしら。

そこはまた別の世界なんですか?

そこには太古の恐竜がいるのよ。

洞窟の出入り口は
開いたままですから、
すぐに行けますよ。
と福郎が言った。


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三人は、「忘れられた夢の世界」の
東の果ての雪山に抜けてきた。

最近ちょっと思うんだけど、
手抜き風の風景画像が多くない?

そんなことないよ、
と風のような声がした。


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ここもまた絶景ですなあ。
いつかみた夢のようだ。
とケントが言っている。

だから夢なんですよ。


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トロンの家はすぐ近くにある。

あ、トロンがいるわよ。

あの緑色のが恐竜なんすか。
随分小さいようですが。
とケントが言った。

トロンは恐竜じゃなくて、夢食いなの。
おもちゃの恐竜の姿をして、
子供のみる夢に出てくるのよ。
今はあそこで暮らしてる。



解説)
続きます。
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