Jun 06, 2026
アスラーデの計画

ここは迷いの森から通じている
異世界の一つ。
アーキスに食べられた蜘蛛は。

振り出しに戻るように、
この世界に戻されてきた。

おお、戻ってきたのね。
エリーゼの居処はわかったの?
はい。
直接確認することはできませんでしたが、
「常春の国」というところに住むようです。
その世界には夢食いの怪鳥がいて、
侵入者を防いでいるようで、
俺も一瞬で食い殺されてしまいました。
そーだったの。
それは大変だったわね。

近くで話を聞いていたローゴスが言った。
夢食いの怪鳥だと?
そいつは一年前に「忘れられた夢の世界」を
侵略した時、仲間だった奴じゃないか。
みんな出現場所を選べないので、
ちりぢりになったようで、
とうとう会えずじまいだった。
「常春の国」という世界で、
守護者になっているということは、
どうなっているんだ。
二つの世界は、
魔族の使う鏡の扉で、住人たちが
行き来しているようなんです。
俺は「忘れられた夢の世界」から、
魔族の作った鏡の扉で行ったんです。
ふーん。
鏡の扉は便利そうだが、
俺たち夢食いには縁がないな。
あいつにそんな魔法が使えるわけがないから、
二つの世界には、
どこかに別の通路があるんじゃないか。
まあ目的地はわかったわけだから、
どうでもいいが。

蜘蛛はアスラーダに報告した。
全然当てにしてなかったんだが、
よくエリーゼの居処を見つけてくれたな。
夢食いの協力者も増えたことだし、
今度こそ、エリーゼを眠らせて
魂を喰らってやることができそうだ。
成功したら、その「常春の国」は、
お前たちにくれてやろう。
元々シモーヌという魔族が
生み出した世界で、
フィギアのフクロウたちの暮らす、
とてもいいところみたいなんですよ。
お城も庭園もあって。
私にはそんな世界は興味がない。
どうせ人形遊びの好きな魔族の
妄想みたいな世界なんだろう。
ところで作戦なんだが、
まずは集合場所を決めておく。
そこにエリーゼをさらってきて、
繭の中で眠らせるのがお前たちの役目だ。
繭に閉じ込めて眠らせることはできるけど、
さらってくるのは私たちには無理よ。
と人面蜘蛛が言った。
そこをなんとかするんだ。
邪魔する奴はみんな消してしまえ。
そのためにローゴスたちがいるんだ。
その世界のどこに出現するかは決められないが、
人面蜘蛛。
お前の出現した場所を集合場所にしよう。
だから最初に行ってくれ。
待って、それは無茶よ。
もうちょっと考えたほうが。
と人面蜘蛛が言った。
無視してアスラーダは呪文を唱えた。

次の瞬間。
気がつくと人面蜘蛛は草地にいた。
ここはどこかしら。
話の流れから言って、
「常春の国」らしいわね。

そこは「常春の国」の
湖に浮かぶ小島の草原だった。

人面蜘蛛の不思議な力に引き寄せられて、
手下の蜘蛛たちが、次々と出現していった。
ここが集合場所になるのね。

人面蜘蛛様。
ここはどうも湖に浮かぶ小島のようです。
私たちは島から出られませんよ。
と蜘蛛たちが報告している。
だから無茶だって言ったのに。

人面蜘蛛の引き寄せの力は万能でなく、
一匹だけ、別の場所に出現してしまった蜘蛛がいた。
それは、散々エリーゼ探しの冒険をしてきた蜘蛛だった。
人面蜘蛛様も、
仲間も誰もいないなあ。
と言っている。
解説)
続きます。
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