Aug 27, 2021

再びドアへ

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翌朝、たまきたちが
ファミリーカーでジャンの家につくと、
すでに来客があるようだった。


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シオンがはろーと言っている。
たまきは、おっはよ、といいながら、
迂回せずに
ふつうに柵をこえようとしている。


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ジオラマ写真展のおかげで、
ジャンの庭は評判になり、
午前中から見物客が絶えないのだった。
サラもキサラと話し込んでいる。
奥で犬小屋が沢山ある家みたい。
という声がきこえる。


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庭の案内をキサラたちに頼んで、
4人は倉庫に入って椅子にすわった。

どうもありがとう。
アートブックすごくおもしろかったよ。
といって、たまきは、
借りていた本を机において、
あれ、エトナさんの帽子やバッグがあるけど、
エトナさんは?
といった。


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ああ、先にむこうにいってるんだ。
といって、ジャンは背後の黒いドアを指し示した。
それから、ジャンは、
昨日リリスがきてドアを出現させたことや、
ドアの向こうには例の別世界が拡がっていることや、
昨日のリリスとの話の内容を、
くわしくモモコたち三人に伝えたのだった。

すごいことになったんだね。
むこうに行けばジョー大尉にまた会えるんだ。
エルマにも会えるし。
怪物にも会えるかも。
。。。
さっそく行こうよ。モモコ。
うん。怪物のこと、
私も聞いただけだから、
そうなのかなって思うだけだけど、
確かめてみなくちゃね。
夢で見た世界に行けるドアなんて不思議。
ジェーンのいる世界にもいけないかな。


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ジャンは庭に出てキサラに留守番をたのむと、
もどってきてドアの前にたち
首から下げていた鍵を鍵穴にさし入れた。
ドアをあけて進むと、ジャンたちは、
リリスの酒場が見下ろせる場所にでた。


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はじめてこちらの世界にきた
ナオミはちょっと戸惑っている。


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みんなコスプレじゃないよね。
とナオミがいい、
あ、ジョー大尉がいる。
と、たまきがいった。


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ジャンが先頭をきって階段を降り、
酒場に入ると、
あら、おめざめですか。
夕べはよくお休みになれました?
と女性兵士に声をかけられた。

どうやら、多くの兵士たちは、
ジャンたちが屋内のドアを使って
酒場に出入りするので、
てっきり、この家の二階に泊まっている
リリスの客人だと思い込んでいるのだった。


解説)
ゆっくりですが、
事態がすすんでいきます。
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