Jan 16, 2026

思わぬ出会い

b1

驚かせちゃったかしら。
ご丁寧な挨拶をありがとう。
礼儀正しい魔族の方ね。
私の名はマーレ。


b2

あなたたちのことは
トンピリビから聞いています。
あなたがシモーヌさんね。
顔立ちがお婆さまによくにてらっしゃるわ。
そうそう。
あなたにお渡しするものがあるの。


b3

そういうとマーレの姿は水中に没し、
程なく貝殻を二つ手にして浮上してきた。


b4

このオウム貝の貝殻は
シモーヌさんのお婆さまから預かっていたもの。
孫のシモーヌがいつかここに来たら、
渡して欲しいと頼まれたのよ。

祖母がそんなことを。

お婆さまはこの貝殻をあなたに譲るつもりでいたの。
でも病で倒れてそのことが果たせなかった。
そのことが心残りだと言って、
最後に見た夢の中で、私に託して逝かれたのよ。
孫のシモーヌには、自分がそうしてきたように、
時々、この貝の夢を見て故郷を偲んで欲しいって。

祖母がそんなことを。


b5

これで約束が果たせたわ。
あ、あなたがサラね。
これはあなたが、
昨日ここに戻してくれた貝殻。
あなたの優しい気持ちはよくわかったけれど、
この貝殻はもうあなたのもの。
また手元に置いて、時々は潮騒の音を聞いてあげて。

いいんですか?
トンピリビは、これで貝が安らかに眠れるって、
言ってましたけど。

それは嘘じゃないけど、忘れられた永遠の眠りよ。
人間に潮騒を聞いてもらえることで貝の思い出も蘇る。
この貝も、心の優しいあなたに、
そうして欲しいって希んでいるの。

そ、そうなんですか。
じゃあ喜んで頂戴して大事にします。
ところで質問してもいいですか?

何なりとどうぞ。

マーレさんって、
ちゃんと両足があるんですね。
さっきすごく気になったんですけど。

そこなの?
あの大きなオウム貝は
私のベッドのようなもの。

その時、泉の方で、
水しぶきが上がる音がした。

あ、アイス、
戻ってきたんだ。


b6

一行が降りていくと、
泉には見知らぬ女性の姿があった。

あれは誰?


b7

女性はもの珍しそうに
周囲を見回している。


b8

やがてアイスも水中から
浮かんできて顔を見せた。

やあ。
つい話し込んじゃって遅くなっちゃた。
この人はマービーって言うんだ。

と言っている。

マービーも
どうぞよろしくと言っている。


b9

アイスはサラたちに説明している。

やはり泉の底の方の岩陰に、
常設タイプの鏡の扉があったのよ。
そこを抜けると、
フミコの住んでいたアフリカの遺跡の
今では水没している地下都市の中の
民家の屋内につながっていたの。
そこで以前調査した時知り合ったマービーに再会して、
久しぶりなんで話し込んじゃってね。

水の中なんでしょ。

レプティリアンたちが使う
空気のある部屋があるのよ。
あれ、あそこにいるのは?
とアイスが尋ねた。


あの人はマーレさん。
素性はよくわからないけど
この島の住人みたいで魔族か精霊みたいな感じがする。
夢見る貝のこともよく知ってるみたいだったわ。

マービーとマーレは
何やら話しているようだった。



解説)
続きます。
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