Feb 02, 2026
メイズの話と優勝者の発表

みなさん、ようこそ
宇宙ステーションへ。
私は艦長のメイズ、
横にいるのは副官のオニールです。

カコは、ハリーの呪文でも
ピピが目覚めない現状をメイズに告げた。
やはりピピの見る夢は、
人間のみる夢とは異質なのね。
そもそもピピは夢をみる生命体だったのかどうか。
地球観光にこの宇宙ステーションに来てから、
夢というものを見るようになったのかもしれないの。

私たち魔族の中には、夢とは異なる、
異世界を生み出すことのできる者もいます。
夢や異世界には夢食いと呼ばれるものが侵入して
住み込むことがありますが、
その種類と作用は実に様々なので、
悪いことが起きているとも一概にはいえない。
何か夢の物語が進行していて、
一段落つけば自然に目覚めることもありますよ。
とハリーが言った。
そう期待していたんだけど、
かなり長い間眠っているから心配なのよ。
宇宙には様々な生命体がいて、
言葉でなく、直接夢や意識に働きかけてくるものもいる。
それはあなたたちのいう夢食いとは多分別種ね。
この船には定期的に食料や物資が運ばれてくるから
その貨物船に潜んでいた生命体が、
このステーションに潜入した可能性もあるの。
まだ同じ症状のものはいないけれど。
もし病気みたいに感染したら、
乗員がみんな眠ってしまうということですね。

私はピピとは結構仲良しだったんです。
去年のハロウィーンには、
バッグの中に入れて、広場を見物させてあげたくらい。
ピピはチョコレートが大好物だった。
とサラが言った。
ピピのチョコレート好きは有名ね。
最初に地球に来た時、
チョコレートを盗もうとして
人間に追われたという話をいつもしていたわ。
とカコが言った。
それって使えるかもしれない。
とシモーヌが言った。
どういうこと?
ピピにチョコレートの匂いを嗅がせるのよ。
そんなに大好物だったのなら、
気付け薬になるかもしれない。

みんなまさかの思いつきだとは思いながら、
試してみることで意見が一致した。
本当は宇宙連合の本部の
了承を得ないといけないんだけど、
今回は緊急事態なので、
私の責任で許可します。
とメイズが言った。
確かに宇宙船の中に鏡の扉を作るなんてね。
レプティリアンたちの作った転送装置はあるけど、
行けるのはアフリカの奥地なので、
チョコレートを入手するには時間がかかる。
広場のドルフィンの倉庫にはストックがあるはずだから、
私がすぐに取ってきます。
とサラが言った。

ハリーが呪文を唱えると、
薄い煙がたちのぼり、鏡の扉が現れた。
ドアは開けておくからね。
とハリーが言った。

サラは、バー・デジャの店内の奥の壁に
常設されていた鏡の扉に抜けてきた。

広場では、ちょうど、
月初めのコスプレコンテストの
優勝者の発表が終わり、
万雷の拍手と歓声の中、
優勝したヘルミーネが、
トロフィを授与されているところだった。

驚きの受賞です。
とヘルミーネが言っている。
あなたはいつも広場にいるし、
その農作業スタイルがついに評価されたのよ。
コスプレコンテストなのに、
すごい評価基準ですね。
解説)
続きます。
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