Jan 17, 2023

会話の続き そのに

b1

魔術劇場の応接間には
7人が同席することになった。


b2

サラはさっそく、
私はサラ。サラサラのサラです。
と挨拶している。

さっきの話の続きだけど、
メルティの世界への魔法の扉が
私たちの世界からだけ使えなくなった理由、
やっぱり謎なのね。
とヴィヴィアンが言った。


b3

管理局も万能じゃありませんからね。
どこかで異世界が生じたり、魔術が使われた場合、
その変化や強度を感知することはできますが、
詳細は実際に現場に行かないと把握できません。
そこでうちの派遣コウモリが
強力な魔力の持ち主であるデビルが誕生すると、
もれなくお目付役としてついていくわけです。
ヴィヴィアンさんの場合、ひそこはすっかり
懐いてしまって職務怠慢なんですが。
それはともかく、
サラさんは、カメを持ち帰られたとか。
ひょっとするとそのカメが
ヒントになるかもしれませんよ。
カメは何か言っていましたか。


b4

オセロのことね。
私にはわからないの。
でもうちにいる頭蓋骨のお父さんや
メメは、すごく懐かしがっていた。
あ、メメも元は何か哺乳動物の頭蓋骨なんです。


b5

そうそう。ジェットが広場で拾ったっていう
この新聞、借りて読んでるんですけど、
オセロそっくりのカメのことが載ってる。


b6

ちょっとお借りできますか。
これは珍しい新聞ですね。
レプティリアンたちが発行してるものよ。
本当だ。
彼らはカメが好きで
こういう趣味の新聞を
地底世界や月の裏側で発行してるんです。
人間の世界では滅多に見られない。


b7

なんだか、話が脇道にどんどん
それていくような。それに
見当もつかない世界のお話のようですね。
ハリー、それにお父さん、
メルティの世界に通じる
魔法の扉を修復する研究は進んでるの。


b8

鍵になる呪文は無効になっていて、
何度も読み替えを試みたが駄目だった。
しかしマーリンと協力して研究した結果、
汎用性のない専用の扉なら作れることがわかった。
呪文もさっき完成したところだよ。
また壊されるとまずいので
管理局には秘密にしておくつもりでいたんだが、
君たちの管理局は関与していないという言葉を信じよう。

さすがハリー叔父さんだ。
とマリアは思っている。


b9

ハリーが呪文を唱えると
薄い煙と共に扉が出現した。

なんか小さいわね。
メルティの夢の世界専用だからね。



解説)
会話は続くのでしょうか。
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