Dec 20, 2025
海の世界へ

二人は船内を回って休息している。
どうやら無人船みたいね。
航海日誌とワインは見つけたけど。
このワイン、なかなかいけるわよ。
あ、船が動いてる。

二人が船室を回っているうちに
なぜか帆が張られ、
風を受けた船は岸辺を離れていた。
魔法でもかかっているのかしら。

ヴィヴィアンは航海日誌を
読み終えた。
「・・・昨日は無人島で
クリスタル真珠を拾った。
・・・雲行きが怪しい。
嵐が近づいているようだ。」
というところで、
日誌は終わっている。

何かわかった?
クックドゥーって署名がある。
クックドゥーって言えば、
魔術劇場で客人になっている人でしょう。
確か二年前の春頃に、
広場に船の船員を勧誘に来て、
あなたに亡霊であることを見抜かれて、
改心したって聞いてるけど。
クリスタル真珠のことも書いてあるし、
その彼に間違いなさそうね。
何だか面白くなってきたわ。

ヴィヴィアンが呪文を唱えると、
鏡の扉が現れた。
船の中に扉をつけちゃうの?
クックドゥーに知らせに行くには、
手っ取り早いでしょ。
それに珍しい状況だから、
砂漠のみんなにも教えてあげましょう。

二人はセリーヌの家に
戻ってきた。
お帰りなさい。
あれ空を飛んで帰ってこなかったの?
ちょっと予定変更。
みんなをテラスに呼んできてくれない?
面白い話があるの。
とヴィヴィアンが言っている。

みんながテラスに集まった。
これで全員よ。
砂嵐が収まったので、
ツナとナディアはまた探索に出かけたわ。
アイスは、北西の海岸沿いで、
停泊していた無人の船を見つけたこと。
二人が船内で見つけた航海日誌から、
船長の名前がわかったこと。
いつの間にか船は出航して、
どこかに向かって航海中であることなど、
体験したことのあらましを話した。
そういうわけで、
私はこれから魔術劇場にいる、
船長のクックドゥーを呼んでくるつもり。
アイスは先に船に戻るけど、
一緒にいってみたい人いる?
とヴィヴィアンが言った。

恐竜も随分見たし、
そんな話を聞いたら、
休暇が終わった後でも気になっちゃう。
私もその船に乗ってみたいわ。
と佳奈が言った。
私も同意。
とエトナも言った。

私とダリオさんも行く。
私たち好奇心旺盛なの。
とシノが言った。
海上が舞台の夢って
なかなか無いんですよ。
私も行ってみたい。
とセリーヌが言った。

結局、ラルゴとシェルは、
海は苦手ということもあり、
留守番をすることになった。
セリーヌさん、
重装備でいくんですね。
これがモンスターハンターの
正装なのよ。
いつでも行き来できるみたいだから、
大冒険っていうほどじゃないけど、
新しい世界はワクワクするわね。
とシノが言っている。
解説)
続きます。