Jul 27, 2025

蝶の羽根など

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サラは部屋に戻ってきた。

毎日あついわね。


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それで、
たまきさんはまだ動画を。

そうなのよ。


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ケイも夏姿か。


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これは?

道に落ちてたんです。

綺麗ね。


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たまきは動画を作っていた。



解説)
続きます。
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Jun 27, 2025

お城の部屋で

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お城のアイスの部屋で、
ディアナは鹿に変身している。

私が人間の姿に変身することが
できるようになったのは
フミコの魔法のおかげ。
もし私が昔この世界にいたのなら、
ずっと鹿の姿だったはずね。

その通りね。
さあ、あなたを描いた絵画を
見にいきましょう。


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3人は壁に絵画のかかっていた
部屋にやってきた。

あれはどう見てもあなたでしょ。

鹿になっている自分の姿は、
泉に映してしか見たことがないの。
でもきっとそう見えるのね。


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その時、ミネルバがやってきた。

おお、これはディアナ様。
ずっと探していたのですよ。
洞窟の向こうの世界におられたというのは、
本当だったんですね。

私には昔の記憶がないの。
あなたはだあれ。

なんとなんと。
執事のミネルバですよ。
あ、すぐにお昼寝中の
オウル様をお呼びします。


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オウルがやってきた。

ディアナ様。
お元気のようで嬉しいです。

私には昔の記憶がないのよ。


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オウルさん。
順序立てて考えてみたいの。
この世界を生み出したのは魔族の女性。
ディアナは、その人が大切にしていた
鹿のフィギアだったのよね。
その魔族の女性って、
自分の生み出したこの世界に、
遊びに来たことがあるの?
とヴィヴィアンが尋ねた。


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いいえ、お見えになったことはないんですよ。
倉庫に眠っていた精霊の宿ったフィギアや置物を、
この世界に来られるようにしてくれただけなんです。
でも、みんな一度は倉庫で出会っているので、
顔やお姿を見ればわかります。
とオウルは言った。

そーなのね。
もしかしたら。

ディアナ、人間の姿に変身してみて。
とヴィヴィアンが言った。


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ディアナは人間の姿に変身した。

おお、これは。
この方です、私たち精霊を目覚めさせて、
この世界に導いてくださったのは。
お名前は存じ上げなかったのですが、
ディアナ様。あなただったのですか。

あ、それは誤解よ。
とディアナが言った。

この姿は、フミコが魔法で、
私を人間に変身させてくれた時に、
自然にこんな容姿になったのよ。
あ、うっすらと思い出したわ。
フミコに人間に変身させてもらった時、
私はなりたい人のイメージを思い浮かべたの。
もし自分が人間だったらって。
その時思い浮かべたのは。。。


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思い出したわ。
私を大切にして、私にディアナっていう
名前をつけてくれた人。
その人みたいになりたいって思ったの。

おおお。
それでそっくりさんなんですね。


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やっぱり。
そんなことじゃないかなって
思ったわ。
とヴィヴィアンが言った。

あと、これは私の想像だけど、
この世界を作った魔族の人は、
ある時、森で鹿と遊ぶ夢を見た。
その時、精霊のあなたはその夢の世界に
鹿の姿で連れてこられて、
一緒に遊んでいたの。
目が覚めれば夢は消えて、
あなたも元の世界に戻れるはずだけど、
何かの事情で、その夢は、
消えずにいつまでも残っていた。
夢の中に取り残されたあなたと共に。
こちらの世界で、ある時から、
あなたが行方不明になった理由も、
それで説明がつくんじゃない?

説得力あるけど、
夢のようなお話ですね。

夢の話そのものでしょ。
とアイスが言った。



解説)
続きます。
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May 27, 2025

二人の旅路

a1

シーラは視界の聞かない
砂塵の中に進んでいった。


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砂煙を抜けると、
なんと手作りらしい砂丘の洞窟の前で、
ローゴスが一人で砂遊びをしていた。

ローゴス!
とシーラが声をかけている。


a3

誰だお前は。
おや、覗き屋のシーラじゃないか。
お前は時々俺が入り込んだ夢の中に、
俺の戦いぶりを見にきているだろう。

覗き屋だなんて人聞きの悪い。
私は戦いを見るのが好きなだけ。
そう言う生まれつきなの。
恐竜がうようよいるというこの夢の世界に、
あなたが出かけたという噂を聞いて、
わざわざ追いかけてきてあげたのよ。
あなたの戦いぶりが見たくて。

俺もそう言う噂を聞いてきたんだが、
恐竜がいるなんて噂だけだと、
アイスという奴が言ってたぞ。
ここには砂漠しかないって。

それは嘘よ。
あなたを、ここから立ち去らせるためのでまかせ。
西にはサバンナも森林もある。
確かに恐竜は今はいないけど、
みすずという先住の夢食いが、恐竜は、
南の別世界に移動しているって言ってたわ。


a4

なんだと。
やはり噂は本当だったのか。
それに南に別世界があるだと?

私はまだ行ったことがないけど、
南の世界に抜けられる岩の門があるらしい。
恐竜たちはそこを通っていったのよ。

それってすごいチャンスだと思わない?
そこがどんな世界か知らないけど、
あなたがもしこの夢の世界を支配して、
南の世界も支配できれば、
同時に二つの異なる世界の覇者になれるわ。
そんな夢食いは他に知らない。

そうかそうか。

でも本当は私は、
そんな未来に興味があるわけじゃないのよ。
単純に、あなたと恐竜の戦いが見たいの。
どうせあなたが勝つでしょうけど。

ふむ。
そうか、そんなに見たいか。
だったらその南の世界に案内してくれれば、
恐竜と戦ってやるよ。


a5

二人はとりあえず西に向かった。

お前に言われるまで、すっかりアイスに騙されて、
この世界が砂漠ばかりだと思っていたよ。
暇すぎて、そろそろ、
この夢から抜けようと思っていたところだった。

それにしては
随分楽しそうに砂遊びしてたわね。

あれはいくら山を作っても
崩れちゃうから面白いんだ。

その時、
西に向かう二人の姿を、
砂丘の上からディアナが見ていた。


a6

それにしても遠いじゃないか。
サバンナなんて本当にあるのか。

あるのよ。
私も越えてきたんだから。
もう手下がいないのはわかるけど、
虫とかトカゲとかに
暗示をかけて動かすようにできないの?

暗示をかけたたくても、
砂漠には何もいないんだ。
いるじゃない?
あそこ。

おお。


a7

二匹のサソリが暗示をかけられて
二人についてきた。

やっとサバンナに着いたわ。


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恐竜はさっぱりいないじゃないか。
だから南にいるって言ったでしょ。
南の方角に行って透明な壁に突き当たったら、
その壁に沿って進んで、
入り口になっていそうな洞窟を探すのよ。
その先に岩の門があるはず。

二匹のサソリは、
サバンナオオトカゲに
見つかってしまった。
残念ながら食べられてしまうようだ。


a9

やがて二人は見つけた洞窟を抜けて、
南の世界に侵入した。

こっちはもう夢の中じゃないようだな。
こっちで死ぬと夢食いはどうなるんだ?
同じことじゃない?
運命はそう簡単に変えられないのよ。



解説)
続きます。
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Apr 27, 2025

朝の散歩

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夜が明けて、朝もやの中、
弱肉強食のタフな1日が始まっていた。


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おはよう。
爽やかな朝ね。
お出かけ?
散歩に出かけるの。
じゃあ私も付き合うわ。
とナディアが言った。


a3

いい天気になりそうね。
恐竜観察には最高。
あら、何の鳴き声かしら。


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散歩って。
アンキロサウルスの散歩よ。
私は背中に乗って森林浴。
この子、アンキローって呼んでるの。


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ナディアは低空飛行をしながら、
付き合うことにした。

みすずさん、恐竜と会話できるんですか。
少しはね。
それも私がここに住みついた理由の一つよ。


a6

あら。
こっちに来るのは、
やばい奴じゃないですか。


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ティラノサウルスは、
巨大な頭部をみすずの至近に伸ばして来た。


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今、何言ってたんですか。
俺の背中にも人を乗せてみたいって。


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何だかなあ。
とナディアは思っている。



解説)
続きます。
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Mar 27, 2025

フリマは続く そのなな

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人は入れ替わり立ち替わり、
フリマの賑わいは続いていた。


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エトナ、撮影の方はどう?
どれも同じ感じになっちゃって、
視点を変えてみようと思ってるんだけど。


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こっちから撮るのはどうかな。
あんまり変わらないかもね。


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BBとバーバラは郊外から、
バービー人形を買いに来たようだ。


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モモコとマンスフィールドさんが、
話している。

これチェコの足ひも人形でしょ。
すごく可愛いけど、
置く場所がないのよね。
もし売れ残ったら、
ドルフィンの2階に置いとくから、
見にくるといいわ。


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農家の岸芳樹とフミコが話している。

いつも出店を手伝ってくれる
へルミーネに似合いそうな
アクセサリーはないでしょうか。
それはあなたが選ばなくちゃ。
あ、そうですね。


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市街地から来たブラッドは交渉している。
魔術劇場に居候しているトマソンは
ショルダーバッグを買ったようだ。

それって大きすぎないですか。
大きい方がいいんだ。
工作道具がいろいろ詰められるんだよ。
などと、トマソンと佳奈が話している。


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ジョー軍曹たちのブースには、
盗掘人のピエールとコートの男性が来ていた。

何か探し物ですか。
丈夫な水筒が欲しいんだ。
それと日用品を収納できるバッグがないかな。


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うちに置いてるのはみんな軍用品なので頑丈ですよ。
ちょうどセットになったのがあります。
ドイツ製ですが、ベルトもついています。


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コートの男性は、
ベルト付きのバッグと水筒を買って首にかけた。

どもありがっと。
これで安心です。
と言っている。


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ルビーとダリオが話している。

あの黒いコートの人、
初めてみますね。
ピエールと一緒の人でしょう。
普通の観光客じゃない?
盗掘人のピエールが観光ガイド始めたって
境界警備隊のイメルダが言ってて、
冗談かと思ってたら本当だったみたいね。
あ、そういえばダリオさんは
別世界で魔族だったそうね。
あの人見てて何か感じたの?
何となくなんですが、
ちょっと気になったんです。



解説)
続きます。
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Feb 27, 2025

ピエールを探して

a1

ヴィヴィアンとノヴァは、
広場に戻ってきた。


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はる~は な~のみ~の~🎵
という歌声が聞こえる。

ここは賑やかでいいですね。
もうこの曲の似合う季節も過ぎていきそうね。


a3

ヴィヴィアンさん、お戻りですか。
とヨシフが声をかけている。

肉まん、蒸したてですよ。
とレイも声をかけている。


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さて、夢見の水を調達してくる人のこと、
誰に聞けばいいかな。
ベーカリーのルビーやアイスなら知ってると思うけど、
二人ともアフリカに行ってて留守だし。
あ、シェフをしてるフレイムがいるわね。


a5

ヴィヴィアンはフレイムを呼んで尋ねている。

それならピエールっていう人よ。
いつも彼から夢見の水を買い上げて、
カメロンパンの隠し味にしてるの。
でもどこに住んでるかは知らない。


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その時、傍で話を聞いていた今井舞が言った。
ピエールの連絡先なら知ってますよ。
来るように言いますから、
マンゴー亭で待っていてください。

それは助かるわ。


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二人はマンゴー亭で、
肉まんを食べながら待つことにした。

ベーカリーって
CGっていう組織のメンバーが経営してるんでしょう。
その組織や軍隊がフェンスを警備してるのに、
侵犯者のピエールが盗んだ夢見の水を買い上げてるなんて。

人間の世界って、そういうものなのよ。


a8

傍で話を聞いていたマスターが言った。

夢見の水は、うちでもピエールから買ってるよ。
料理に入れると味が格別になるんだよ。
夢見の水は、森からこの町に地下水として流れてるから、
井戸を掘って汲み上げてもいいんだけどね。
迷いの森から直接汲んだ水の方が効果があるんで、
うちやベーカリーでは料理に使っている。
まあ微妙な違いだっていう人もいるけど、
それは味覚の問題だね。


a9

やがて、そこに男性がやってきた。

こんにちわ。
もしかしてヴィヴィアンさんですか。
私はピエール。
舞に言われてきたんですが、
何か緊急で重大な御用件とか。

舞がそんなこと言ったの?



解説)
続きます。
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Jan 27, 2025

夢と翌朝

a1

その夜、サラは移動と食べ過ぎの疲れもあって、
ぐっすり眠った。


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ここは海底のようだ。
カニに似た生き物がいる。


a3

これは合成に失敗したAI画像のようだが、
巨大なカニのようにも見える。


a4

その時背後からふわっと。


a5

サラは組み敷かれてしまった。
うう。


a6

息が苦しくなって目が覚めた。
ベッドから起きて外を見ると、
夜が明け始めていた。
ハヨーハヨーという鳥の声がする。


a7

シャワーを浴びて、
着替えてロビーに行くと、
カコとルースの姿が見えた。

おはよ。早起きなのね。


a8

ホテルにも一泊したし、
ルースの調査も私の目的も果たせたから、
宇宙ステーションに戻るわ。
とカコが言った。

月の地下都市で、
レプテュリアンたちの合同会議がもうすぐ開かれるの。
リザードたちの、このホテルを、
特例で宇宙連合からの観光客向けに使用させて欲しい、
という議案も審議されるはず。
もっともそれは彼らレプテュリアンたちの内部規約の話で、
許可されなくても、私たち異星からの
親善大使には適応外なんだけどね。
でもリザードたちのために証言してあげてもいいと思っている。
あなたともお友達になれたし、
あのお店の肉まん美味しかったから、また遊びにくるわ。

僕も犬猫猿鳥同盟に加入したので、
またお茶を飲みにきますよ。
とルースが言った。


a9

サラも、恩人のルビーとフレイムに会いたいという、
ピピとダックを案内がてら町に戻ることにした。

別れ際にサラは、カコに
深海で奇妙なカニに襲われる夢を見たことを話している。

それは、きっとあの卵を食べ過ぎたせいよ。
私もたまに見るわ。
とカコが言った。



解説)
続きます。
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