May 13, 2026
赤い人形 そのさん

シモーヌたちはケイトを連れて
応接室でオウルと話している。
そういうわけで、
新しい住人になるかもしれないケイトよ。
本人の希望をまだ聞いてないんだけど。
ここは住みやすそうなところだけど、
私はエリーゼのことが忘れられない。
エリーゼのいた世界に帰りたい。
とケイトが言った。
あなた、燃やされそうになって、
逃げてきたんじゃなかったの?

そうなんだけど、どうしても、
エリーゼと一緒じゃなくちゃ駄目なの。
困ったわね。
それじゃ一緒に探しにいきましょう。
シモーヌ様、そんなことできるんですか。
どんな世界かもわからないんでしょう。
とオウルが言った。

ケイトが、その世界の記憶の風景を
思い出して、心に思い浮かべてくれれば、
鏡の扉を使っていけるわ。
シモーヌさん。
あなたってすごい魔法使いなんですね。
頑張って思い出してみるわ。

ケイトは記憶の風景を脳裏に思い浮かべた。
シモーヌが呪文を唱えると、
ありありとその風景が部屋の背後に現れた。

シモーヌがさらに呪文を唱えると、
鏡の扉が中空に現れた。
さあ、行きましょう。

四人は鏡の扉を抜けて
別世界に入り込んで行った。
オウル。
あなたも来ちゃったの?
それはもう。
創造主さまの護衛ができて
光栄です。

随分広々としているわね。
ケイト、ここがどんな世界なのか、
聞いてなかったけど、
教えてくれる?
エリーゼと私が二人で暮らしていたの。
そしたら、ある日突然、
黒い蜘蛛の群れがやってきて、
エリーゼは囚われてしまった。
私たちは引き離されて、
蜘蛛たちが私を火にくべて
燃やすって相談していたから、
必死になって逃げ出したら
川に落ちちゃったの。
二人だけで暮らしていたとしたら、
それはエリーゼっていう人の見ていた
夢の世界かもしれないわね。
だとしたら、襲ってきたのは
夢食いの可能性が大きいと思うわ。
と側で聞いていたシモーヌが言った。

夢食いって、あのアーキスみたいな
怪物ですか。
とオウルが尋ねた。
アーキスもそうね。
夢食いも色々いるみたいなのよ。
ところで、エリーゼが囚われている場所って
どこなのかしら?
あの森の中よ。
とケイトが言った。
大きな蜘蛛が何匹もいるの。
ほんとに助け出せるのかしら。

それはやってみないとね。
三人は森に向かって行った。
解説)
続きます。
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