Jan 23, 2026
馬の話 そのよん

サラとマークは、鏡の扉を抜けて、
常春の精霊の国のお城の一室に現れた。
随分立派な部屋ですねえ。

話声を聞きつけて執事のミネルバがやってきた。
これはこれはサラさん。
去年の9月以来のお越しですね。
また観光においでですか。
おひさしぶり。
今回はちょっとすることがあって。
こちらはマークさん。
これは肉まんのお土産よ。
国王代理のオウルさんは起きてる?
珍しく起きていらっしゃいます。
さっそくご案内しましょう。

応接間に案内されると、
オウルがソファに座っていた。
これはこれはサラさん。
お元気でしたか。

サラはマークを紹介して、
つい最近、この世界に馬が
やってこなかったかと尋ねた。

はいはい。
報告を受けたばかりですよ。
それで昼寝を起こされたんです。
なんでもお花畑のあたりを
元気よく走り回っているとか。
あれはまたシモーヌ様が、
送り込まれたフィギアの精霊なんでしょうか。
そうなのよ。
さっそく会いに行ってみるわ。

オウルとミネルバに見送られて、
二人はお城を後にした。

随分、立派なお城と庭園ですね。
この世界をシモーヌさんが魔法で作ったんですか。
そうみたいね。
私たちの現実世界からいえば、
幻なんでしょうけど、
私たちの現実世界も人間の脳が
脳同士だけで分かり合えるように
生み出した幻想みたいなものだから、
同じようなものかもしれないわね。
難しいこと言いますね。

おお桜が満開ですね。
ここは常春の世界なの。

前に来たから覚えてる。
お花畑はこの辺りよ。

遠くで馬のいななく声がした。
あ、あそこにエドが。
解説)
続きます。