Apr 10, 2026
局長の帰還

黒木は別の呪文を唱えている。

薄い煙がたちのぼり、
やかんが大きくなった。

その時、近くの草むらに
突然レプティリアンが現れた。
やあ、驚かせてしまったかな。
透明マントを着て、
魔法を見せてもらっていたんだよ。

シベール。
お久しぶりですな。
局長さん、今年もお忍びの休暇ですかな。

ただ観察しているつもりだったんだが、
どうにも懐かしくなってね。
はるか昔のことだが、
私たちレプティリアンと魔族が
共存していた頃、
都の広場でよく魔族の子供たちが、
そんな魔法の練習をしていたんだ。
そうなんですね。

呪文を唱えていたのは、
見かけぬ顔だな。
子供ではないようだが。
私は黒木と言います。
ハリーさんに呪文を教えてもらっていたんです。
全く驚くことばかりです。
あなたも魔法生物とかですか。
私はそんなんじゃないよ。
シベールさん。
姿を現したんだから、
ついでに夕食をご一緒にどう?
とサラが言った。
ふむ。
では、おやつを食べてから伺うよ。

やがて、ホテルでの夕食の席に
シベールも現れた。
いつもああやって
姿を隠して覗き見してるの?
とサラが尋ねた。
そんなことないよ。
我々はこの惑星の保護者だからね。
異常がないか見回っているんだ。
まさか
露天温泉に来なかったでしょうね。
とカコが言った。
そんなことしないよ。
とシベールが弁明している。

夕食が終わりサラたちは
部屋に戻った。
時が経つのはあっという間ね。
流石に明日は帰らなくちゃ。
と局長が言っている。
ええ。
また来年も会えると
いいわね。
記念に枕投げでもしましょうか。

翌日、
サラたちは部屋に戻ってきた。
ジェット、
これからここで局長の着替えをするの。
悪いけどその間に広場に行って、
お土産の肉まんを買ってきてくれない?
わかった。
ジェットさん、
お手数かけるわね。

サラはペンギン前で、
局長と別れの挨拶をして、
お土産の肉まんを手渡している。
今年も一緒にお花見できて
楽しかったわ。
温泉で羽根も伸ばせたし。
その洒落、何度聞いても
いいですね。
解説)
続きます。
Edit this entry...
wikieditish message: Ready to edit this entry.
A quick preview will be rendered here when you click "Preview" button.