Dec 07, 2023

会話をたどって

a1

今日も暗くなったが、
広場は賑わっている。


a2

新しくクリスマスケーキ予約のための
ベーカリーの出店ができていた。
農家直販店も隣で
営業を続けられることになったようだ。


a3

フローラはチョコを齧っている。

儲かりまっか?
さっそくシュークリームセットが
売れました。


a4

シュークリームセットを買ったのは、
ドルフィン2階に戻ってきた
アシュレイだった。


a5

これは旅行のお土産。
タイで買った象の置物よ。
とルイに言っている。


a6

ニッキーは、
ドルフィンから借りてきた
クリスマスグッズを眺めている。

出遅れて、これしか残ってなかったの。
古過ぎて、スノーボールの中で
サンタが傾いてる。


a7

駒井魔子と今子の姉妹は、
おしゃべりしている。

そのシュークリーム、
舞の分残しておいてね。
舞はどこ?
ベランダじゃない?


a8

舞はアンナのチャイニーズドレスを
干していたのだった。

アラエール使うと、
見違えるようになるものね。
そうなの?


a9

今日はうたと一緒じゃないの?
うたならマンゴー亭に行ってるよ。
マラソン仲間で仲良くなっちゃって。


a91

マンゴー亭では
マラソン競技で友達になった
アンナとうたとミラが、
寄り合っていた。


a92

その焼き芋も美味しそうだね。
特別サービス。


a93

私はケーキが食べたいなあ。
新しくできたベーカリーの
出店で売ってたわよ。


解説)
会話の話題をたどって場面が変わって、
ケーキ屋さんの話題に戻りました。
Posted at 20:30 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Nov 07, 2023

ブラウンとの出会い

c1

森の中から男性が現れた。


c2

私はブラウンと言います。
自分の名前以外、何も思い出せないんです。


c3

ブラウンは、
バーボンハウスの中に案内された。
ちょうど揃ってお茶を飲んでいた
ツナたちが話を聞いている。


c4

気がつくと森の中に倒れていて。
とブラウンが言った。


c5

この世界はね。
最終戦争で使われた兵器のせいで、
時空の歪みに覆われているの。
私たちが知っているのは、
わずかに残された森とこの周辺の瓦礫地帯だけ。
でもここで私たちは逞しくサバイバル生活を
しているっていうわけ。
とツナが言った。

戦争が終わって随分経つけど、
今でもたまに生存者が見つかる。
きっとあなたもそうなんでしょう。
よかったら一緒にここで暮らしましょう。


c6

一応、アンに報告したほうがいいよ。
この人、時空の歪みからきたのかもしれないし。
とレイチェルが言った。


c7

早速ツナたちは、
記録装置のモニターでアンにアクセスした。


c8

その人はドロレスやレイチェルと同じ
過去の世界から来た人。
記憶を失っているみたいだけど、
このまえ探偵事務所に来て仮想現実体験装置に関する
説明をミューから受けていた。
たぶんタイムマシンか転送装置のようなものを改造して
仮想現実体験装置のデータを入力してこの世界に来たのよ。
今のところ、わかるのはそれくらい。


c9

ふーん。アンは機械の中の存在なのに
過去の世界のこともわかるんだね。


c91

範囲は限られているけれど、
装置の周辺で何が起きているかは、
いつもデータを集めているから分かるの。
その人は時空の歪みのせいで異世界から出現した
怪物やミズハのような存在ではないけれど、
私のシステム外の存在で、ドロレスやレイチェル同様に、
私にはコントロールできない自由意志を持ってるわ。


c92

僕は過去から来たっていうことですか。
よくわからないけどロマンだなあ。
とブラウンが言った。

記憶を失ってるなら、
ただの人と同じだから安心ね。
とツナが言った。


c93

記憶を失った時の旅人か。
何か思い出したらあなたと協力して
タイムマシンが作れるかもね。
とイリスが言った。
お友達になれそうね。



解説)
続きます。
Posted at 20:26 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Oct 07, 2023

かぼちゃグッズを借りる そのさん

a1

今日もインコが鳴いている。


a2

ペンギン前でもかぼちゃグッズが
飾られていた。


a3

どうしてカエルを?
とくに意味はないのよ。


a4

この猫付きのかぼちゃは、
動く玩具みたいだよ。
なんか部屋に飾っておくの
もったいないね。


a5

探偵事務所に、
鷲尾翠がかぼちゃグッズを運んできた。

これしか残ってなかったの。
と言っている。


a6

一同は、ちょうど、
仮想世界と交信していて、
レイチェルからの報告を
聞き終えたところだった。

じゃあ、またね。
と言っている。


a7

結局、ミズハっていう夢食いは、
荒れ果てていた未来世界に
緑豊かな自然をもたらして、
そこで細々と暮らしていた
ツナたちと共存したっていうことね。
とシェリー博士が言った。


a8

よかったじゃない。
めでたしめでたし。
やっぱり、私が言った通り、
ミズハって、神様だったのよ。


a9

そんなこと言ってたっけ?

やっぱり話聞いてなかったのね。
とエリスが言った。



解説)
レンタルのかぼちゃグッズは、
ほとんどの家や空き地に普及したようです。
Posted at 20:25 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Sep 07, 2023

仮想世界再訪 そのに

b1

このカブトムシ型ロボット修理したんですね。
黒いのはジョン、赤いのはポールって名付けたの。
人工知能も改良したので、すごく役立ってくれている。
うす。うす。と二匹は挨拶した。
二匹はちょっとドロレスを怖がっているようだ。


b2

灌木の茂みで作業していたミトラが言った。
やあ、おかえり。
っていうのは変かな。
またこっちの世界に来てくれたんだね。
ツナを探してるんだったら、
ここから少し北に歩いた先にいるよ。
森がそこまで迫っているんだ。


b3

二人が、あちこちに灌木の生えた
草原を踏み分けて、しばらく歩いて行くと、
ツナたちの姿を見つけた。


b4

舞子は夢中で昆虫と会話をしている。


b5

ビッグヘッドがダーダと声をあげたので、
気がついたツナが振り返った。

あら。やっぱり。
再会できて嬉しいわ。


b6

見ての通り、森がどんどん拡張してるの。
今のところは、瓦礫の荒野に豊かな緑が戻り、
生活にも変化があって楽しいけど、
この調子だと、そのうちにバーボンハウスも
森に飲み込まれちゃうかもしれない。


b7

今の所わかってるのは、
森の拡張が南に向かっているっていうこと。
東や西のエリアへの進展速度はそうでもない。
なんか森全体がアメーバのように
こっちに向かって動いてくる感じね。


b8

虫たちに聞いてみても収穫はゼロ。
虫たちはただ新天地に移り住んでるだけで、
何かにコントロールされてるわけじゃないみたい。
と舞子が言った。


b9

一同は一旦バーボンハウスに戻って
食事をすることにした。

異変のこと、アンは?
森が南下し始めるっていう予言はあったけど、
それ以外のことは何も。
あなたたちが目覚めるっていう予言もなかったわ。
でも私たちは、
あなたたちがずっとガレージで寝ていて、
体が消えたわけじゃなかったから、
そのうち目覚めるんじゃないかと思ってた。

前の怪物出現の時みたいに、
アンはあなたたちだけに
特別な情報を教えてくれるかもしれないわね。
食事が済んだら、
アンにアクセスしてみましょう。


b91

家に入る時、レイチェルは
ふと直近の灌木に気がつた。
この木、さっき出かける時はなかったはず。

そうそう。
植物の中にはそんなふうに
急速に生長するのもあるのよ。



解説)
続きます。
Posted at 20:23 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 07, 2023

朝のひととき

a1

翌朝、ガレージのベッドで目を覚ましたドロレスが
隣室に行くと、レイチェルが
維持装置にセットされたコーダと、
あーだこーだと話していた。

おはよう。飲みすぎた顔してるわよ。
と言われている。


a2

ドロレスは「わかっちゃいるけど」と、
探偵とエリスがよく言っていたのを
思い出していた。

ツナたち、これから出かけるところ。
私たちは留守番ですって。


a3

バーボンハウスの前では
みんながそれぞれに。


a4

お弁当持ちましたか?
ミトラって私のお母さんみたいね。
などと話している。


a5

北の森って危険地域ですよね。
まあどこもそうだから。


a6

舞子は、歩くのに苦労していた。
この瓦礫がうまくまたげない。


a7

ロープ積み終えましたよ。
ありがとうソーダ、ドーラのお世話お願いね。


a8

見送りに出て来たドロレスと
ツナが話している。

昨日からそのCGのベスト着てたわね。
ナディアさんにいただいたんです。
背中の運動補助装置使ってみた?
いいえまだ。
あとで試してみるといいよ。
すごく身軽に動けるから。


a9

今日はお留守番ですか。
一緒に行きたいって言ったんだけど、
ツナから昨日私が持ち帰ったスクラップの
吟味をして欲しいって言われちゃって。
倉庫の工具類を自由に使っていいとも言ってた。
あ、出発するみたい。
三人とも気をつけてね。



解説)
続きます。
Posted at 20:25 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jul 07, 2023

サラのアイデア

c1

サラたちの部屋には、
アイスがメメの警護に来ていた。


c2

ケイはビールのラベルを
真剣に読み取ろうとしている。
「ドリームビア」って知ってる?


c3

アイスがいてくれるのは
安心で嬉しいけど、
メメが二人連れに見つかるって、
そんなに重大なことなの?


c4

うん。
かってCGの掃討作戦で滅ぼされた
闇の組織ジゾックスの幹部は、
魔王メイヴを秘密裏に信仰していた。
彼らが組織のシンボルにしていた紋章があって、
「夢見の水の流れる土地に住む
ツノあるものが、紋章を見ると、
魔王メイヴが目覚める」
っていう伝承があったらしいんだ。
どこまで本当かわからないけどね。
それでジゾックスの残党の彼女たちは、
紋章をメメに見せようとしている。


c5

アイスが肩からホルスター
下げてるの初めて見るわ。
野暮だけど仕事だからね。


c6

今思いついたんだけどさ。
その人たちが知っているのは、
ここにツノのあるペットがいるっていうことだけで、
二人はまだメメを見たことがないんでしょう。
だったら、偽物にすり替えておけばいいんじゃない。
何も起きなければ、きっと諦めるよ。


c7

ああ、それはいい作戦かも。
すぐ諦めるとは思えないけど、
万が一っていうこともあるからね。
でもメメの身代わりの動物はどうするの?


c8

その頃、ジェニーたちの部屋では。
たまきが、
ねえ、その貝殻どうしたの?
と聞かれていた。


c9

この前サラたちの部屋に風鈴を届けにいったとき、
サラが貸してくれたの。
幽霊船長の貝殻に耳を当てて眠ると、
潮騒の音が聞こえて海の夢が見られるんだけど、
この貝はサラが夢の中の泉で拾った貝殻で、
せせらぎの音が聞こえるらしい。
どんな夢が見られるのかわからないって。


c91

すごいね。
最初に誰が使うか、
じゃんけんで決めようよ。
え!
私たちはチョキが苦手でしょ。
じゃあ、あみだにしようよ。



解説)
またあちこちで
エピソードらしきものが。
Posted at 20:38 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jun 07, 2023

キャサリン そのさん

a0

うたたちはドルフィンに行って、
リタに倉庫にある古着のことを聞いている。

奥にあるから好きなのを選ぶといいわ。


a1

数分後、3人は倉庫から出てきた。
キャサリンはさっそく
着替えを済ませている。


a2

上着とドレスを脱いで、
レザーのショートパンツに履き変えただけね。
これなら動きやすいわ。


a3

キャサリンは、ナップザックを
自分が背負うと言い出して、
実行している。

いつも運んでもらって、
重くて大変だろうなと思ってたの。
今は本が一冊しか入ってないけど。


a4

そこにボニーとトムがやってきた。
彼らはドルフィンの倉庫に
オートバイの下見に来たのだった。


a5

あ、トム。
コンテストの優勝、じゃなかった。
そっくりさん特別賞おめでとう。

ありがとう。
あ、彼はボニー。僕の友人。
こちらは、ヒッチハイカーのうたさんだよ。
あとは。

キャサリンとたまき。
ふたりとも私のお友達。
とうたが言った。


a6

ボニーは、たまきとは
以前町にいた頃からの顔馴染みだった。

そっくりさん特別賞って、何か賞品あったんですか。
とたまきがトムに聞いている。

いや。急に作った賞らしくて、
特になかったけど、チョコレートの掴み取りを
2回させてもらったよ。

そっくりさん、と言えば。
とボニーが言った。


a7

キャサリンさんって、
誰かに似てるって言われません?


a8

うたはちょっと戸惑っている。
うたは、フィギアヘッドを作る時
参考にした写真のことを
思い出していたのだった。

キャサリンは、さあ?
と言いながら、
謎の微笑みを浮かべている。



解説)
本当はキャサリンが同名の大女優に
似ているかどうかは、
微妙なところです。
Posted at 20:58 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

May 07, 2023

広場にて そのご

a1

ギルダたちはお祝いの会を終えて
郊外に帰っていくようだ。


a2

ビストロに寄って、ピザ食べようよ。
肉まん食べたばかりだよ。
悩ましい時は食べるのが一番。
なんか無性にピザ食べたいの。
とギルダが言っている。


a3

ボニーはレイチェルと話している。

コスプレコンテストは、
参加したことないんですか。
私研究者なんで、派手な服は苦手で。
新規参加者がいなくて、
ルビーたち、困ってるみたいですよ。
ぜひ、ブラック・ウィドウの
コスプレで。
そうねえ。


a4

マンスフィールドさんは、
鈴木すずに声をかけている。

鈴ちゃん、今日は学校は?
うっせいわ。


a5

え、聞き違いかしら。
今なんて言ったの?

うっせいわ。

あ、これ、
ドミノが歌ってた歌の歌詞だよ。
一瞬驚いたでしょ(^ ^)
それに今日は日曜日だから
学校は休みだよ。
とすずは言った。


a6

その隣で、ドミノは参加賞のチョコを
貰いにきていた。

さっきのメドレーすごかったけど、
コンテストは残念だったね。
とアイスに言われている。


a7

自信あったけど、
私もう一月のコンテストで、
一回優勝してるからね。
それにトロフィや王冠より、
チョコの方が嬉しいのよ。


a8

参加賞のチョコを受け取りに
ミラもやってきたようだ。


a9

おや、これは、サルバドール。
有名な夢魔がどうしてこの世界にいるんです?

これは管理局情報管理部のミラさん。
実は、これには深い事情がありまして。
それはそうと、
この町には精霊や魔族が徘徊している。
さらに迷いの森に隣接しているそうですな。
そこまで辿り着ければ、異世界への
たくさんの出入り口がある。
しかし町の方に聞くところでは、境界付近は
警備隊が監視していて柵で隔てられているとか。


a91

あなたなら、空中浮揚して
たやすく柵を越えられるのでは?

それが、ヴィヴィアンという悪魔に、
この姿に変えられてしまったんですよ。
浮遊する力も封じられてしまったようなんです。
なにか迷いの森に行ける方法はないものですかな?

管理局専用の地下通路があるけど、
それを使うには、局長に事前報告が必要ね。
無断で夢くいを通したって知れたら責任問題。

局長って、あの天使でしょう。
どうも苦手なんだなあ。



解説)
ゆるゆると、
あれこれの話が続いています。
Posted at 21:04 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Apr 07, 2023

ジュリアン

a1

夜が更けて、ベーカリーの店仕舞いをした後、
アイスとルビーがデジャにやってきた。
ジュリアンたちと歓談している。


a2

あれから16年も経つのに、
あなた変わらないわね。
君もね。なぜだろうね。


a3

二人は「赤と黒」で過ごした
16年前のことを思い出していた。


a4

まだタバコ喫ってるの?
何度かやめようと思ったんだけどね、
タバコを喫う仕草も必要なのよ。
ふーん。
そういうものなんだね。


a5

あの二人、訳のわからないことを
言ってる。
とルビーは思っていた。


a6

ジェニーのアルバム見てたら、
僕が撮影したルビーさんの写真があって、
懐かしかったですよ。
と、ほろ酔いのボニーが言った。

ああ、あの赤い服の写真ね。
ルビー、アルバム見る?


a7

ジュリアンは、これからどうするの?
とゼロが言った。

どうするかな。
店はそれぞれ現地のスタッフに任せているから、
一応身軽なんだけどね。


a8

だったら、
またこの町で暮らしてみれば?
とルビーが言った。


a9

郊外のバービーハウスだったら
ジルに言えば、
きっとすぐ借りられるよ。
とアイスが言った。


解説)
過去の画像は、
2007年1月27日「クラブ「赤と黒」スナップと解説」
から再掲しました。

ボニーのフィギアが過去に数多く登場していたのに対して、
ジュリアンは、「赤と黒」の店内風景に一度登場しただけです。
フィギアヘッドは、元はドイツ軍兵士のもので、
その後は16年間、軍装で段ボール箱に眠っていました。
ただ謎めいたクラブのオーナーという
役回りが気に入っていたので、
思いつきで再登場ということに。
Posted at 20:25 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 07, 2023

街角の記憶

a1

町のこと、探偵さんなら
よくご存知じゃないんですか?
とはるなが言った。


a2

あんまり依頼がないから、
どうなんだか。
でも今事務所にいると思うから、
お話してみますか?
それは、願ってもない。
ぜひ。


a3

ということで、
ケントは探偵事務所を訪問したのだった。

事務所を開設されたのはいつ頃のことでしたか?
とケントはさっそく質問している。


a4

2008年の3月の末ですから、
最初から数えると、かれこれ15年になります。
途中に10年近くのブランクがあり、
一昨年の4月にこの場所で再開しました。
あまり仕事の依頼がないので、
今の町の市街地の現状には詳しくないんですよ。
あのあたりは行くたびに変わりますからね。


a5

5番街に行ったのも、もう随分昔だなあ。


a6

私は探偵事務所ができて程なく
助手として雇ってもらったんですけど、
やはり、この近辺の仕事の依頼が多いですね。
猫探しとか、人探しとか、
最近では、なくした新聞探しとか。


a7

この町全体の特徴といえば、治安がいいところかな。
この町では凶悪犯罪は滅多に起きないんです。
シティポリスが結構しっかりしてますし、
郊外には軍とCGの境界警備隊が駐屯していますからね。
それに、なんと言っても
CGのえり抜きのメンバーが暮らしてますから。


a8

私がこの探偵事務所に同居する形で、
ここでカウンセリングの仕事を始めたのは一昨年の4月。
十数年前には、市街地にライオンが現れたり、
チョコの盗難事件があったりしたらしいけど、
私が越してきてからは至って平穏ね。

確かにね。でもここ数年で、
ドルフィン前の広場では、いろんな変化があったよ。
ベーカリーやマンゴー亭やバー・デジャが開店したし、
魔術劇場もやってきた。
事務所では、ミューやドロレスが同居したし、
あのなんとかいうトカゲ頭の。
と探偵が言いかけたが、


a9

エリスは、言葉を遮って、
あ、そうそう。私も滅多に行かないんですが、
市街地といえば、雨の日を思い出します。
どこでもそうなんでしょうけど、
ふだん殺風景な景色も、
雨が降るとそれなりに
詩情が醸し出されていいものですね。
といった。


a91

なるほど。
ここ数年でドルフィン前の一画が特に発展した
治安のいい町ということで、羨ましいですね。
もちろん住民の方たちの個別の生活事情などについては
記事にしませんからご安心ください。
とケントは言った。


解説)
今回は街角の風景の再掲です。
2008年5月4日「5番街のマリー」
2007年4月15日「リペイントの街角」
2010年6月12日「あかるい雨 そのいち」
からピックアップ。

ミューやドロレスがロボットであること、
レプティリアンの訪問のことなどを、
新聞記者のケントに知らせるのはまずいと思って、
エリスは急いで話題を変えたようです。
Posted at 20:24 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Feb 07, 2023

広場で記念撮影

b1

VIPは、軍の司令官にも
声をかけたようだ。


b2

司令官は鋭い目つきで
エルヴィンに目をとめている。


b3

やがてカメラマニアのエトナが呼ばれて
記念撮影が始まった。


b4

はい、チーズ。
しかしその時空を何かが横切った。
スーパーマンとワンダーウーマンは
それぞれ空を見上げて呟いている。

鳥だ。
飛行機だ。


b5

あの人いつも上機嫌だね。
うん、いつもああなんだ。


b6

ルビーは司令官と話していた。

ジェネラル。お久しぶりですね。
お元気そうで何より。
うむ。軍とCGの共同作戦以来だから、
もう11年になるか。


b7

この町のミリタリーのコスプレコンテストの
噂は聞いていたよ。
兵士たちの軍服姿が流行すれば、
軍の宣伝にもなるのでありがたい。
しかしさっき顔も体つきも
先の大戦で活躍したロンメル将軍そっくりの
男性に出会って驚いたよ。
マニアは顔形まで真似るものなのかね。


b8

ああ、多分その人は
自分の顔がロンメル将軍に似てると思って
真似してたんじゃないでしょうか。
きっとコアなマニアですね。


b9

さっき目つきの鋭い軍人に
睨まれて驚いたよ。
あれは現役の軍の将軍らしいですよ。
彼が広場にいる間は
言動に気をつけるように、
みんなに注意しておきましよう。



解説)
軍の将軍がルビーに言っている「共同作戦」とは、
2009年7月3日「異世界にて」のエピソードで、
異星人の遺した転送装置を使って、
発見された異世界に、軍が調査に乗り出し、
探索中に出会った巨大なカメ(オセロ)を
掃討しようとする壮大なSFみたいな話でした。

将軍のフィギアは、その一つ前の
2009年6月28日「夢見る機械 そのに」にも
ちらっと登場しています。
Posted at 20:47 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jan 07, 2023

続きのカメなど

a1

ジェニーたちの部屋には
記念撮影帰りの
キサラとシオンが遊びに来ていた。
日本一周すごろくをしているようだ。


a2

私まだ京都だよ。
早く沖縄に行きたい。
北海道は札幌しかないの?
などと言っている。


a3

広場でモモコと別れたたまきは、
魔術劇場の女性たちと一緒に
ペンギン前に戻ってみた。
やはり今日も焚き火は無理のようだ。


a4

カーミラとジャンヌが
エトナに撮影してもらっている。
ウサギといえば雪山の白ウサギね。
そうかな?普通ウサギといえばカメよ。
などと話している。


a5

デュアンさん、ですよね。
去年のハロウィンの時の尼僧姿しか
知らなかったので見違えました。
そうでしょうね。
普段の私はこんな感じなの。


a6

なかなか焚き火できないわね。
え、どうして知ってるの?
あ、寒いから焚き火でもできたらと思って。
そうか。そうよね。

マリアは最近は黒猫に変身すると
ジェニーたちの部屋にいるので、
たまきたちが連日焚き火をしたがっているのを
知っていたのだった。

さっきのモモコさんの
大きな声には驚いたわ。
モモコは、たまにああいうふうになるのよ。
ジャンさんの異世界の村でも、
怪物に向かって叫んでたし。
あとで聞くと、その時は
迷いの森に住むエリコっていう友達が
憑りうつったって言ってたけど。
さっきのはモモコ本人の声だった。

モモコさんって魔族なのかな。
それはないと思うけど、
そういわれれば、かなりの魔女体質かも。
私たちは、夢見る乙女って呼んでるよ。


a7

サラたちの部屋では
オセロが紹介されていた。


a8

オセロは頭蓋骨のお父さんを
じっと見つめている。


a9

メメがメーメーとないている。
メメ、なんていってるの?
すごく懐かしすぎると言っておる。


a91

サラは、なぜか、日差しが強くて
風ばかり吹いている場所の風景を
ぼんやりと思い浮かべていた。


解説)
カメのフィギアは、
ガシャポンの「いきもの大図鑑」
かめシリーズ第五弾の、
「03.ヒョウモンガメ(幼体)」です。
可動部分も多くて、素晴らしい出来栄え。
同梱の解説が書かれた紙片を切り抜くと、
「かめ新聞」が作れます。
Posted at 20:35 in n/a | WriteBacks (0) | Edit
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