Apr 23, 2026

お花見は続く そのご

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お花見は続いていた。

さっきまでバービーたちも
来てたのよ。

みんな新しもの好きだからなあ。
僕もだけど。

でも飽きちゃうのも早いわね。


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シモーヌとリリスは
二人で話し込んでいた。

あなたは人形の精霊ね。

ひと目でわかるっていうことは、
あなたは魔族?

ええ。
それに骨董品の売買や
鑑定の仕事をしてるから、
見分けるのは得意なの。
人形のあなたをハリーさんが
人間の姿にしてくれたのかしら。

いいえ。
自分の力で変身したのよ。
もっとも、魔子さんっていう狐の精霊に
変身の呪文を教えてもらったんだけど。
「寝つきのいい野狐」っていうの。


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狐の回文呪文か。
それにしてもすごいわね。
人間たちの世界で、そうやって
変身して暮らしてるの?

いいえ。
私は普段は別世界で暮らしているの。
そこはフィギアの精霊たちが暮らす村。
ジャンとは特別な友人で、
今日はジャンの家でお茶を飲んでたら、
やって来たアルに誘われてお花見にきたのよ。

フィギアの精霊たちが暮らす世界か。
やっぱり彼らにとってはその方が幸福ね。
その世界はハリーが作ったのかしら。

創造主はわからない。
特定の魔族じゃないと思う。
私は人形コレクターが、人形の家って呼んでいた
彼女の倉庫に置かれていたんだけど、
その世界が生まれたのは、
倉庫の持ち主がジャンに変わってからのこと。
倉庫にはジャンのコレクションしていた
ミリタリーフィギアが収納されるようになった。
最初の記憶では私の住む古い小屋があって、
その外にぼんやりと世界が広がっていた。
やがて家が建って兵士姿の住人を見かけるようになった。
家がだんだん増えて小さな村になったの。
その村が、ジャンが庭に作っていた
ジオラマの村そっくりだということは後で知ったのよ。
それから、なぜか私の住む小屋のドアが、
現実世界の倉庫の入り口のドアと繋がって、
行き来できるようになったの。

面白いけど、
すごく長くなりそうな話ね。

まだ全然途中よ。


a5

リリスとシモーヌが
あれこれ話している時、
境界警備隊のバギーが走って来て、
停車した。


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ルビーが走りよって
話している。

何かあったの?

特に何もないわよ。


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いつも通り、フェンス際の道を
巡回パトロールしてたんだけど、
新聞に載ってたこの場所にも
行ってみようってことになってね。

一応森林公園は
フェンス沿いに迷いの森に隣接してるから、
ここもパトロール対象区域といえば
いえないこともないし。


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とか言いながら、
お花見に来たっていうわけね。

一応パトロールは済ませたから、
サボってるわけじゃなく、もう勤務外なのよ。

まさか、ここにルビーがいるとはね。

報告はしないから
安心して。


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あのー、ピザは。

食べちゃった。
バナナあるわよ。



解説)
続きます。
Posted at 19:43 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 23, 2026

局長の訪問 そのに

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このところ、アフリカのホテルに
逗留していたハリー夫妻が、
バー・デジャの店内の鏡の扉を抜けて、
広場にやってきた。


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ハリーさん、こんにちわ。

やあジョニー。
おや、これはうまそうな漬物だね。


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夫妻はうたに席を移動してもらい、
ルビーと話している。

なかなかいい企画じゃないか。
ビールも漬物もうまいし。

ボニーの思いつきなんですよ。


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ところで、ハリーさんは、一昨年に、
春節の竜の舞で、最後に作り物の龍を
魔法で空に登らせたことがあったでしょう。
今年は、シモーヌが同じ魔法を使って、
作り物の龍に、最初から龍の舞を踊らせたんです。

ふむ。

ところがその龍は、踊りの後に、
たまたま飛行中だったピピの乗った円盤を
口に咥えて運んでいったんです。
そんな動作をシモーヌが指示したとは思えない。
まるで作り物の龍が、自分の意思で、
円盤を口に咥えたように思えるんですけど、
そんなことが可能なんでしょうか。


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面白いね。空に登らせれば、あとは
回収のために指定された着地場所に
飛んでいくだけだろう。
普通そんな動きはするはずがないな。
だが、その作り物の龍に、
精霊が宿っているなら話は別だ。
私が操った時は、そんな気配はなかったが、
春節の舞に何度も使われているうちに、
精霊が目覚めたのかもしれないね。

龍の舞ってそもそも、
龍が地上で探していた宝珠を見つけて、
天に帰っていくっていう内容の舞でしょう。
精霊が目覚めかけていたのなら、
円盤を宝珠だと勘違いして、
思わず口に咥えたのかもしれないわね。
でもなぜ、口に咥えたのかしら、
とカーミラが言った。

あの作り物の龍には
手足がついてなかったからかなあ。
とルビーが言った。


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その時、ペンギン前から
サラと局長とミラがやってきた。

あら、ハリー夫妻も来てる。


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こんにちわ。

ハリーさん、
2年ぶりですね。
と局長が言っている。


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局長のガード役としてついてきたミラは、
ローラと話している。

家で姿を見ないと思ったら、
お漬物を売ってたのね。

最近凝ってるんですよ。


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トマソンが席を譲ってくれたので、
サラたちはハリーたちと相席になり、
ルビーは隣のテーブルから
椅子を持ってきた。

これでご一緒できます。


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さっそく話に花が咲いている。

ハリーさん、
一昨年は魔術劇場の中を、
くまなく案内していただいて、
とても楽しかったですわ。
みなさんお元気ですか。

しばらく帰ってないんですが、
何かあったとも聞いてないから、
相変わらずみんな元気だと思いますよ。
とハリーが言った。

私たち、アフリカの
ナジャっていうホテルに
ずっと逗留していたんです。
空気は澄んでいるし、
温泉もあって、とてもいいところよ。
局長さんは長期休暇なんでしょう。
サラも何度も行って知ってるから、
ご案内して差し上げたら?
とカーミラが言った。

そうねえ。
何するかは未定なので、
後で二人で相談してみます。
とサラが言った。



解説)
続きます。
Posted at 19:49 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Feb 23, 2026

春節の広場 そのなな

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広場で踊る人の数は増えていた。


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大道芸人たちの演奏も
熱を帯びている。


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踊らにゃ損損。
と言っている。


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ジェットとケイも
噂を聞いてやってきて
参加している。


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カオス状態になってきたわね。

今日は気温も上がって
春一番が吹いたそうだよ。
踊り日和だね。


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ルビーのところに、
シティポリスがやってきた。


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あのー。
この踊りいつまで続くんでしょう。


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春節の時には、よくこうなるの。
ご存知でしょう。
ここの住人はみんな
歌や踊りが大好きですからね。

しかし、
これ以上人数が増えると
カオスになりますよ。
怪我人が出ないうちに
とめないと。


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私が止めましょうか。
とシモーヌが言った。

そんなことできるの?

龍に踊ってもらうんです。


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魔法で龍を動かすのね。
見てみたいわ。
とサラが言った。

魔法を使うのは
まずいんじゃないですか。

みんな踊りに夢中だから、
きっと大丈夫よ。



解説)
続きます。
Posted at 19:32 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jan 23, 2026

馬の話 そのよん

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サラとマークは、鏡の扉を抜けて、
常春の精霊の国のお城の一室に現れた。

随分立派な部屋ですねえ。


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話声を聞きつけて執事のミネルバがやってきた。

これはこれはサラさん。
去年の9月以来のお越しですね。
また観光においでですか。

おひさしぶり。
今回はちょっとすることがあって。
こちらはマークさん。
これは肉まんのお土産よ。
国王代理のオウルさんは起きてる?

珍しく起きていらっしゃいます。
さっそくご案内しましょう。


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応接間に案内されると、
オウルがソファに座っていた。

これはこれはサラさん。
お元気でしたか。


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サラはマークを紹介して、
つい最近、この世界に馬が
やってこなかったかと尋ねた。


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はいはい。
報告を受けたばかりですよ。
それで昼寝を起こされたんです。
なんでもお花畑のあたりを
元気よく走り回っているとか。
あれはまたシモーヌ様が、
送り込まれたフィギアの精霊なんでしょうか。

そうなのよ。
さっそく会いに行ってみるわ。


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オウルとミネルバに見送られて、
二人はお城を後にした。


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随分、立派なお城と庭園ですね。
この世界をシモーヌさんが魔法で作ったんですか。

そうみたいね。
私たちの現実世界からいえば、
幻なんでしょうけど、
私たちの現実世界も人間の脳が
脳同士だけで分かり合えるように
生み出した幻想みたいなものだから、
同じようなものかもしれないわね。

難しいこと言いますね。


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おお桜が満開ですね。

ここは常春の世界なの。


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前に来たから覚えてる。
お花畑はこの辺りよ。


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遠くで馬のいななく声がした。

あ、あそこにエドが。


解説)
続きます。
Posted at 20:05 in n/a | WriteBacks (0) | Edit
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