Jan 11, 2022

羊羹とワイン

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今日も何も思いつかないまま
日が暮れていく。

ジェーンはオーナーが
コンビニにでかけている間に
部屋を散策することした。


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今日は雨。


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クッションやティッシュの箱を
利用して炬燵によじ登ってみる。


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単行本とシリーズもののコミックが、
乱雑に置かれていた。
どちらもタイトルは
「高丘親王航海記」のようだ。
面白そーだなーと思っている。


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今度はキッチンテーブルに登って、
居間の方向全体を眺めてみた。
去年の暮れの大掃除のせいで、
ジオラマや情景セットが
すっかり無くなって、
わりと整然としている。


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ジェーンは、
虎屋の羊羹の薄切りをみつけた。
さっそく雪印ネオソフトの容器を
台にしてテーブルをつくり、
味の素の壜に腰掛けて、
食事することにした。


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そういえば、
前に赤玉ポートワインを借りて、
腰の小瓶に入れてあったのを
思い出した。
(2021年10月29日「バラとワインと」参照)


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バニラエッセンスの空き瓶の
蓋に注いで呑む。


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なんという絶妙なとりあわせ。


解説)
居間は、昨年暮れに来客があり、
直前にばたばたと掃除をしたせいで、
さっぱりした風情になっています。
そのせいで、今のところ、
郊外の風景やアルのビストロや
ジャンのジオラマの庭や
異世界のリリスの酒場のセットは、
消失しているのでした。
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