Jun 28, 2023

レイチェルの体験

b1

ここはどこだろう。


b2

モノトーンの世界のようだ。


b3

色彩が蘇り、
視界が次第に鮮明になってきた。
岩壁の前には瓦礫が散乱している。


b4

しばらく歩いていくと、
地面に刺さった支柱の上に
奇妙なオブジェがあるのが見えた。


b5

頭部にツノのある両腕を腰にあてた
人形の直立像のようにも見える。
体には様々な部品が埋め込まれていて、
精密に作られているようだが、
いろんなスクラップを寄せ集めただけの
オブジェのようにも思えた。


b6

この仮想世界って、
どこまであらかじめ設計されているのかしら。
体験者の想念も反映されたりするのかしら。
などと考えながら、
レイチェルはさらに歩いて行った。


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やがてレイチェルは、
岩壁にもたれて足を伸ばしている
いかにもロボットらしい外見の物体を見つけた。


b8

レイチェルが近づくと、
その物体はブーンという
低い振動音を発し始めた。
休眠状態から目覚めかけているようだ。


b9

その時別の振動音が
レイチェルの耳に届いてきた。
音の方を振り向くと、
瓦礫に埋もれた広野の中を
一台のサイドカー付きのバイクが
こちらに向かってくるのが見えた。



解説)
続きは次回に。
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