Apr 24, 2026

お花見は続く そのろく

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サラも加わって
リリスたちの話は続いていた。

自分が人形に宿っている精霊だと
気がついたのはいつ頃?
とシモーヌが尋ねた。

随分昔のことよ。
ピエロ人形のコレクターがいて、
私もピエロの服を着た人形だったの。
一緒に精霊であることに目覚めた
もう一体の私とよく似た人形がいて、
彼女と二人で色々悪戯したものだから、
持ち主が怖がって手放すことになったの。
私をもらってくれたのが。

マンスフィールドさんなんでしょう。
とサラが言った。

そうなのよ。
マンスフィールドさんは
私を専用の倉庫に保管したんだけど。
そこは人形の家って呼ばれていて、
居心地が良かったから、
彼女が引っ越す時にそこに居残ることにしたの。
この話前にサラにしたっけ?

誰かから聞いたような気がする。
それでマンスフィールドさんから、
倉庫付きのバービーハウスを買った、
ジャンがその倉庫の持ち主になったわけね。

もう一体の精霊の宿った人形は
どうなったの?
とシモーヌが尋ねた。


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夜な夜なピエロ人形が騒ぐっていうんで、
呼ばれた超常現象の研究家がいて、
その人に貰われていったわ。
そこで彼女とは離れ離れになったんだけど、
その研究家っていう人が。

ハリーさんだったんでしょ。
とサラが言った。

そうなのよ。
ハリーに貰われた彼女は
エヴァって言うんだけど、
今でも魔術劇場の宣伝とか、
入り口の管理をしてるわ。
広場で再会して驚いた。


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エヴァは今でも
ピエロの格好してるのよね。
とサラが言った。

そうなの。
私の着ていたピエロ服は
床下の小人たちに盗まれちゃった。
それはまた別の話だけど。


人間の姿を精霊が
大勢いるなんて素晴らしいわね。
でもそんなケースばかりじゃない。
私は人形や置物に宿る精霊を見つけたら、
望みを聞いて別世界に送ってあげてるのよ。
とシモーヌが言った。

そうなんですか?
とリリスが言った。

ええ。そこでなら、
人間の姿にならなくても
自由に暮らしていけるから。

ふーん。
私も行って見たいなあ。


a4

さてと。
ピザも食べ終わったし、
うちのビストロに行って一杯やろうか。
ジェット、君たちもくるかい?

郊外には滅多に来ないから、
伺いたいですが、
帰りが遠いですからねー。

良かったら
みんなうちに泊まればいいよ。
普通のバービーハウスだけど、
倉庫のスペースもあるし。
ナタリーも喜ぶと思うよ。
とジャンが言った。


a5

警備隊も帰り支度をしていた。

ルビー歩いて帰るなら
乗っけてこうか。

そうねー。
バギーのドライブは久しぶり。
レイブンやハーレーにも会いたいし
じゃあ警備隊本部まで。


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ルビーがバギーに乗り込んで、
バギーはエンジンを始動した。

サラ、先に帰ってるわ。
もっとも、帰りつくのはそっちの方が
早いかもしれないけど。

それどういうジョーク?
とイメルダに言われている。


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バギーが去った後、
後片付けをしていると、
公園散歩からケイたちが戻ってきた。


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管理人のソローも一緒だった。

途中で出会って、
みなさんを案内してたんです。
人工の滝や遊具コーナー、花壇や
お茶運び人形の像など、
見どころがたくさんですよ。
サラさんたちもいかがです。
とソローが言った。

もうすぐ夕暮れになるし、
また今度にするわ。
夜は公園は閉園になるんでしょう。

一応そういう決まりですが、
申請してもらえれば、
キャンプもできますよ。

いいこと教えてもらったわ。


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サラはみんなと相談した結果、
ケイとジェットとメアリーは、
アルとジャンと一緒にビストロに行って、
今晩は近くのジャンの家に泊まることになった。

サラとシモーヌとリリスは、
ジェイソンとお父さんとメメと一緒に
鏡の扉でサラたちの部屋に戻ることにした。
シモーヌがリリスを、精霊の国に
案内すると言う話になったのだ。


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サラたちは、
鏡の扉に向かった。

これを使えば、
一瞬の移動なのにね。

これは便利だけど、
魔族だけの秘密。
使いようによっては
悪いことができちゃうからね。
移動したら扉の痕跡も消しておくわ。



解説)
続きます。
Posted at 19:37 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 24, 2026

局長の訪問 そのさん

a1

広場は花曇りから晴れになった。


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ベランダに洗濯物を干しに出た舞は、
モモコたちがいるのに気がついた。


a3

広場のテーブル席は満席なので、
ここで休憩しているの。
お邪魔かしら。
とナオミが言った。

いえいえ。


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近くで見ると大きいけど、
トマソンの作品、
よくできるわね。
とたまきが言っている。


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ダイソーに売ってた気がする。

もっと普通のサイズでしょ。
セリアじゃなかった?


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広場からも、
造花の桜をカミーラが見上げていた。

本物の堤防の桜は
まだ蕾かしら。


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昨日はまだほとんど蕾でしたよ。
とルビーが言っている。


a8

私たちは堤防の桜が目当てで来たんだが、
こんなイベントをやっていたとは知らなかった。
ところで、ヴィヴィアンは見なかったかい。

みんないないんですよ。
このところ魔族の人も見かけない。
とルビーが言った。


a9

私が把握してるところを言うと、
ヴィヴィアンはアイスと一緒に
クックドゥーの海賊船で航海中です。
フミコは忘れられた夢の世界のみすずの家で、
ミミコの世話をしています。
シモーヌは精霊たちの世界に
ディアナに鹿せんべいをあげるって言って
出かけたまま。
私の知ってる魔族の人たちの消息はそんなところね。
とサラが言った。

一年来ないうちに、
ここの魔族は、いろんな異世界と接触してたのね。
と局長が言った。

管理局はお見通しじゃないんですか。
とルビーが言った。

とんでもない。
そういう細かいことは把握してないのよ。
ミラやバグから報告があれば別だけど。

そうなんでしょうね。
とルビーが言った。


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レイは小池恵子と話している。

焼きそばとたこ焼きの売れ行きがイマイチね。

みんなピザ食べてるのよ。
それにお漬物もあるし。
私もきゅうりの浅漬け食べたい。

私も。



解説)
続きます。
Posted at 19:35 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Feb 24, 2026

春節の広場 そのはち

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シモーヌは、
作り物の龍の頭に向かって呪文を唱えている。
薄い煙が立ち上った。


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龍はゆっくりと頭を上げて
もぞもぞと動き出した。


a3

龍は広場に出てきた。


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みんな踊りに夢中で
まだ気がついてないみたい。

頭ごしに動いていくから、
持ち上げているように見えるわね。


a5

あれは龍でしょう。

みんなで踊りながら運んでいるのか。
器用なものだなあ。


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なんだこれ。

ジェットが気がついたようだ。


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わー龍だよ。
龍の舞が始まったんだ。


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龍はお構いなしに
うねうねと踊っている。


a9

ケイ、気がついたのね。

龍の舞は中止じゃなかったんですか。

それが事情が変わったのよ。



解説)
続きます。
Posted at 19:51 in n/a | WriteBacks (0) | Edit
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