May 23, 2026

シビルの訪問など

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シモーヌが常春の国に行くための
呪文を唱えようとしていた時、
鏡の扉が開いてシビルがやってきた。

あら。


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シビル、久しぶりにお目にかかるわね。

ここに、人形を連れた幽霊が来ているでしょう。
会って見たいなと思って来たの。

さすがにシビルね。
エリーゼっていう子のことね。
どうしてわかったのかしら。


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サラたちはシビルに
エリーゼとケイトを紹介した。

シビルは、眠る人の夢に働きかけて、
夢見るひとに精霊や死者のメッセージを伝えて、
巫女や予言者にさせる特殊な夢食いなの。

今はこの世界の北の孤島で休養中なんだけどね。
私の役目は人間と異世界をつなぐ仲介人のようなもの。
実はね。私はあなたのことを覚えている。
あなたは忘れているでしょうけど、
ずっと昔、赤い人形に精霊を宿らせた少女の噂を聞いて、
あなたの夢に入り込んだことがあったの。

そ、そうなんですか。

そういう霊媒気質の人は滅多にいないからね。
あなたは優しさと繊細な感受性を持っていて、
将来あなたなら偉大な巫女になれると思った。


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そ、そうなんですね。
もしかして、それで私は突然、
幽霊が見えたり声が聞こえたりするようになったのね。

私はそのお手伝いをしただけ。
孤独だったあなたはそのことですごく喜んだでしょう。
でも残念ながらあなたは
若くして病気で亡くなってしまった。

その病気も、もしかしてシビルが関係していたの?
とサラが尋ねた。

私にそんな力はない。
ただ死者たちの魂とあまり親しくなりすぎたあなたが、
死者たちの魂の世界に招かれるきっかけに
なったかもしれないけれど。


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そこにフミコがやって来た。

ケイト、ちょっと来て助けてくれない?
ミミコがケイトと遊びたいってむずかっているの。

わかった。
とケイトが言った。


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ケイトの顔を見てミミコは喜んでいる。

こらこら、泣いちゃダメよ。
とケイトが言っている。

よっぽど気に入ったのね。


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フミコはエリーゼに腕を組むように言って、
呪文を唱えると、ケイトの精霊を
エリーゼの腕の中に出現させた。
抜け殻になった人形の本体は
ベッドの上に倒れ込んでいる。

なんかちょっと軽くなった気がする。
とエリーゼが言っている。

でもこれじゃ、
私の本体は?
とケイトが言った。


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本体は私がしっかり保管するから大丈夫よ。
とフミコが言った。

フミコが呪文を唱えると、
人形の本体は立ち上がり踊りはじめた。

何だか不思議な気分。
と精霊のケイトが言っている。


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結局、エリーゼとケイトも
常春の国に一緒に行くことになり、
シモーヌが呪文を唱えている。

エリーゼから
今の出来事を聞いたサラが、
フミコは物品を操作する魔法を使ったのよ。
魔族は何でもありだからね。
と言っている。



解説)
続きます、
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