Nov 09, 2007

不思議の国のアリスとアイス そのに

第二章 「涙の池」


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前章で、びんに入った液体を飲んで小さくなってしまったアイスは、
今度は「ワタシヲタベヨ」と干しぶどうで書かれたケーキを食べたところ、
背がずんずん伸びてしまいます。

「アリスの背はこのとき3メートルぐらいにのびていたのです。」


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大きくなってしまったアイスが何十リットルもの涙を流して泣いていると、
足音がきこえたのでアイスはいそいで涙をふきました。

それはあのシロウサギがもどってくる足音でした。
「くわばら、くわばら!公爵夫人をお待たせしたら、どんなにお怒りになるやら!」
と、つぶやいています。
アイスがおそるおそる声をかけると、

「するとウサギはびっくりぎょうてん。白い手袋と扇をとり落とし、
暗闇の中へ、いちもくさんに逃げていってしまいました。」


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ひろった扇を手にもっていたせいで、またまた小さくなってしまったアイスは、
すべった拍子に自分の流した涙が溜まってできていた池の中に落ちてしまいました。
むこうのほうでバシャバシャ音がきこえたので、アイスはそちらに泳いでいきました。

「はじめはセイウチかカバにちがいないと思いました。
でも、自分がいまどんなに小さいかを思いだして、もう一度みると、
ただのハツカネズミだとわかりました。
アリスと同じように、池に落ちたのにちがいありません。」


つづく
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