May 21, 2023

ペンギンでの会話

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高台の休憩所では、
ルルと江本友恵が話していた。


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そのスカーフ、
とてもお弁当箱の包み紙には見えないわ。
そうでしょう。
そのために服装の色も合わせたの。


e3

粉川和歌子は、
ここは何事も起きなくて
平和だなあと思っている。


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ペンギン前には、
二人連れの観光客が訪れていた。


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やっぱり、この喫茶店まだあったんだ。
この店、14年前にも来たことがあったのよ。
さすがローズは、古株だからね。
そういう言い方は良くないわよ。


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お店の場所も、内装も、
随分変わったみたいだけど。
これはこれでなんとなく落ち着くわね。
確かに。


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ところで、この前広場で
ローズのスカーフを触っていた女性。
ちょっと気になったんだけど、
まさかCGのメンバーじゃないでしょうね。


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ああ、あれは
MI6のエージェントで、アンジーっていう人。
もう掃討作戦から数十年経つのに、
CGやMI6は、いまだに私たちに対して、
警戒体制を緩めていないの。
よほどジゾックスの復活を恐れているのね。
あれから私たちがしたことといえば、
シェリー研究所の爆破くらいなものなのに。

あれで人型ロボットの開発から、
ターミネーターみたいな人型殺人兵器への開発転用は、
数十年は遅らせることができたのよね。
でも組織が崩壊して以来、
私たちの研究開発も停止したままで、
今やCGのハイテク技術には太刀打ちできない。

ハイテク技術がダメならば、
ということで魔王と手を組むことにしたのよ。
中世のジゾックス騎士団が信仰していたという
伝説の魔王メイヴ。


e9

なんか爆破とか殺人兵器とか、
怖い話してるみたいよ。
お客様のプライヴェートな話題には、
関わらない方がいいから。


解説)
やはりローズたちは
復讐の念を抱いているようなのでした。

14年前にローズがペンギンを
訪れた時の様子は、
2009年6月18日「ブラッディ・ローズの登場」
に出ています。
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