Haizara-Cho::Suigara-yama 99[Shinsuke Kirita]

コスプレの愉しみ　そのよん

サラは部屋でウラジミールから預かった
「ちくま文学の森１１　機械のある話」を読んでいた。
今日は雨で肌寒く
昼過ぎなのに外は薄暗い。




ジェット、鏡見て何してるの？




コスプレ用のお面を考えてたんだけど、
怖そうなのを組み合わせたら、
こんな顔になった。
それは怖いよ。




珍しく探偵事務所で助手をしている
鷲尾翠がサラを訪ねてきた。

トカゲ人間のコスプレがしたいんだけど、
被り物を作ってもらえないかな。
サラはお面作るの上手だから。




爬虫類みたいな頭なら、
なんでもいいから。

粘土を捏ねて乾燥させて
削り出して中をくり抜いて。




彩色したら出来上がり。
ありがとう。あっという間だね。
工作したことにしてるだけだから、
真似しないほうがいいよ。




雨は上がり、
鷲尾翠は探偵事務所に帰っていった。
何それ。と言われている。




ポンチョ探してきたけど。
これ使えるかしら。
とエリスが言っている。




ありがとー。
手軽に着れて便利だわ。




いかにもレプティリアンらしいでしょ。
本物見たことないからなあ。


解説）
セリアの子供用玩具コーナーで見つけた、
シャボン玉を噴き出す拳銃型玩具に、
恐竜の頭がデザインされていたので、
その部分を切り取って彩色して、
被り物にしてみました。