Sep 02, 2026
花火の翌朝

コンテストの発表が行われている頃、
マーレの島の広場では、
まだみんなが朝食を食べていた。

昨夜は魔族の魂たちが大勢来ていたわね。
亡くなった私たちのご先祖もいたのかしら。
多分ほとんどは、
この島の出身者たちの魂でしょう。
そういえば、シモーヌのお婆さまの姿も
ちらっと見かけたような気がしたわ。
とマーレが言った。
そもそもこの島は、
大航海時代に海賊が発見したと言われるが、
そのシモーヌの祖母が死ぬ直前に見た、
忘れられた夢の世界とも重なっているんだろう。
花火のアンコールは、
泉に住むアンモナイトが貝たちの代表として、
黒木氏に依頼しに来たというが、
もともと彼女が強く望んだんじゃないのかな。
それはあり得るわね。

シモーヌとフミコもテーブルで話していた。
この頭蓋骨にすごくパワーを感じる。
フミコが胸に下げている、
その頭蓋骨によく似ているわね。
このアクセサリーはね。
2024年のハロウィーンの後、
ダリオさんから着付けをしたお礼に頂いたもの。
ダリオさんは別世界から来た魔族で、
アフリカの先住民が使っていたものだって言ってたわ。
身につけていると呪力を増大してくれるの。
この大きな頭蓋骨の由来はわからないけど、
私も強いパワーを感じるわ。

サラはケイトを抱くエリーゼと立ち話をしていた。
あなたたちはこの島にはじめてきたのね。
せっかくだから、島を案内しましょうか。
お願いします。
私ずっと病気をしていて、
子供の頃に死んじゃったので、
生きていたとき
海を見たことがなかったんです。

きれいな泉ですね。
よくマービーが来て遊んでいるけど、
今はアイスと出かけていて誰もいない。
海辺まで降りていきましょう。

三人は岩場を越えて
海辺に出てきた。
う。うみ。
これが海なのね。
ケイト、あなたの体は毛糸だから、
濡れると大変よ。

その頃、黒木とヴィヴィアンは
山道を登っていた。
ヴィヴィアンさん。魔法の練習に
お付き合いいただいて
感激です。
私は基本的に暇だから気にしないで。
昨晩ハリーさんから
2冊になったからと言って、
魔術書の赤本を貸していただいたので、
さっそく徹夜で呪文を覚えて、
箒もマリアさんからお借りしたんです。
マリアは魔族なのに、
黒猫に変身する魔法と
箒に乗って空を飛ぶ魔法しか
覚えてないからね。

二人は低い山の山頂に到着した。
あのあたりが良さそうね。
落ちても草地だし。

さあ始めましょう。
あのー、呪文の最初の言葉、
覚えてますか。
もう忘れたの?
島に棲息するクリプトドンが
興味を惹かれて見にきている。
解説)
続きます。
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