Nov 06, 2026

マルテと話す

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ただ、宇宙ステーションや、
レプティリアンのことも書いてある。
これは人間に公開すると、
ちょっと問題かもしれません。
とピピが言った。

ジャンルはSFだそうだから、
誰も本気にしないから大丈夫よ。
とサラが言った。


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判読不明のところは、
編集者に好きなように書いてもいいと、
言ったので、かなり脚色してあるな。
と言いながら、
マルテはすごい速度で読んでいた。


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ピピはバッグからチョコを取り出して
配っている。

サラがお土産に入れてくれたんだよ。

それは嬉しいです。
ラミーありますか。


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本を読み終えたマルテは、
球体の載った容器を運んできた。


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これって火星の模型みたいね。

ノートを書き終えてから、
工作していたんだ。
お礼にあげようと思って。


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サラが見つめていると、
球体は巨大になっていくように思えた。


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これはいつかみた夢。


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たしかみすずの家で、
昼寝していた時に見た夢にそっくりだわ。


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あなたはマルテなの?

サラ、と呼ぶ声がする。


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サラが目覚めると、
みんなが不思議そうに覗き込んでいた。

どうしちゃったんですか。
立ったまま急に固まっちゃって。

私、夢を見ていたみたい。
前にも見たことがある火星の夢。
マルテみたいなのも出てきたわ。

それはすごく面白い。
とマルテが言った。

あの世界はあなたの作った
異世界なの?

この火星儀には、
火星の地名が書き込んである。
人間が本を読むための
ガイドになると思って作ったんだが、
でもどうやら。作業しているうちに、
私の思念が封じられたようだ。
その世界は、私の記憶の一部なのだろう。
というか、サラが私の記憶を作り変えたのかもしれない

私は魔族じゃないし、
そんなことできると思えないけど。

この洞窟は魔族のシモーヌが作り上げた「常春の国」と、
シモーヌの祖母が作り上げた
「忘れられた夢の世界」の繋ぎ目にある。
どちらの世界にも属しているとも言えるし、
属していないとも言える。
何が起きても不思議じゃないよ。

ここは夢の中で、
私が見たのは夢の中の白日夢。
特別な場所だから起きたっていうことね。
でもマルテ。あなたにとって、
火星の記憶はとても大切なんでしょう。
この火星儀をいただいちゃっていいの?

もちろん。
火星儀はまた作ればいいから。
工作は気晴らしにやっていたんだけど、
サラの夢の体験を聞いて、
本を書き上げた虚脱状態から立ち直れそうだよ。

人間の作家みたいなことを言うのね。


a11

サラたちは
マルテと福郎に見送られて
洞窟を後にした。

大きいバッグ持ってきて良かったわ。
と言っている。



解説)
続きます。
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