Jan 24, 2009

いくつかのニュース

今年に入って2本の映画を見た。1つはエリック・ロメールの「我が至上の愛 アストレとセラドン」、もう1本は岩波映画の「懺悔」。こちらは映画館が新装になったということで、鑑賞環境が劇的に良くなったかと期待したが、以前と変わらず、やっぱり、前の人の頭が気になって、席を変えたりした。岩波はほぼ満員、ロメールのほうはがらがらだった。ヌーヴェルヴァーグの映画では、トリュフォーとロメールがとくに好みだ。シングルの女性の心情を精緻に描くロメールの「緑の光線」は忘れがたい。今年88歳だそうで、今回のはローマ侵攻前のガリアが舞台の時代物。わたしはこの辺りの話が好きで、マリ・ド・フランスの歌物語(レー)の世界である。けっこう理屈っぽくて、退屈なところもあるが、景色の美しさは何ものも代えがたい。川の水量の豊かさは、今でも地方を汽車で走ると目に付くが、開発が進んで、ロケ地を探すのに苦労したそうだ。もう、風前の灯の自然なのだ。記憶の奥底を揺すられるような懐かしい世界。「懺悔」のほうは、社会主義が個人のコンプレックスにしつこく利用される、話しとしてだけでも辛い映画だった。
今朝、ひさしぶりにモルポワのサイトを開いたら、『青の物語』のドイツ語版の紹介があった。表紙が思潮社の日本語版と似ている。韓国語版もあるし、世界で読まれている、それだけの価値のある、優れた詩集だ。
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