Sep 18, 2016

まぼろしのように

まぼろしのように猫が来る 死んでから四年が経つ スーがまだ生きていた頃 お姉ちゃんが病気だから と家の中には入らせなかった 白と黒の小型の猫 だんごになった尻尾の先を わずかに動かして 帰っていく どこにかえっていくのだろう 眼は澄んでいて優しい 短い視線の交換が言葉を言うよりずっと確実に思われる ひと声も鳴かず まるで来なかったように あらわれ 何の痕跡も残さずに 居なくなる 今朝は雨戸を開けるのが遅れたせいか 姿がない
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